ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

自殺の名所としてのゴールデンゲートブリッジ

2010-07-14 | アメリカ



ふむ。
「選挙には落ちたが推進していた売国法案が否定されたわけではない」とな。
誰かゴルゴ呼んでゴルゴ!←独り言ですのでお気になさらず


ウォーキングのことをアメリカではブリスクウォークといいます。
ボストンで州立公園をブリスクにウォークしてきた三週間が過ぎ、これからの一か月、ここを歩きます。
ゴールデンゲートブリッジ下の海岸。
冒頭写真はスタート地点。
建物は昔フォートとして使われていたもので、去年は入って中の火薬庫や大砲を見ることができました。
前方、ご存知アルカトラズ島。
ブリッジを後ろに歩いていくと、お休み処あり。
Hut warm というカフェです。「暖か小屋」って感じですか。
この辺、夏でも寒いですから、暖を取るために立ち寄る人は多数です。
さらに途中にこのようなものが。
これ、防空壕なんですよ。
このへんは『フォート』と呼ばれており、昔から外敵を防ぐための要塞としての設備があったところですが、
二次大戦中に作られたと思われるこの防空壕、何に対してか?というと・・・、そう、日本軍の攻撃に備えたものだったんですね。
土地が広いせいか、海岸沿いには昔の戦争の名残を今も見ることができます。
日系の帰米兵(KIBEI)が情報部で活動する為の学校もありました。

歩いていくと前方にサンフランシスコの高層ビルが。


20分歩いたのでそろそろUターンし、来た道を戻りましょう。

・・・いきなり帰ってきてしまいましたが、実はこのGGブリッジ、観光名所であるとともに
「自殺の名所」でもあります。
年間ここから身を投げる人は数十人と言われています。
言われています、というのは誰も見ていないときに飛び込んで遺体が上がらなければ
正確な人数がわからないからです。
何年か前、テレビ局だか映画だかが舗道に定点隠しカメラを仕掛け、飛び込む人の姿を
何人か捉えることに成功しています。
それによると、
「すたすたと普通に歩いてきたかと思うと、ひょいと飛び降りてしまう」人もいたそうで、
その直前まで何の悩みも無いかのように見える人がいとも簡単に死を選ぶものなのだそうです。

ブリッジ下の潮流。落下の衝撃に加え、年中低い水温とこの潮流のせいで
助かる可能性はほとんどないのが、自殺の名所となる所以です。
日本ならどこを歩いても身を乗り出せないように金網でふさいでしまうところですが、
アメリカやヨーロッパではそれを絶対にしません。
年間何十人が事故や自殺で墜落するというグランドキャニオンにも、柵を決して作ろうとしないのが
アメリカ人です。
訴訟社会ですが、日本のように事故があると責任を国や自治体に押し付けるという土壌がないからです。
「柵がないところで墜ちるのはあなたの勝手。全て自己責任でお願いします」というところです。
柵は大人の首くらいの高さ。その気になれば飛び越えるのは簡単です。

ところが、下に地面や先ほどのフォートレスがあるところには、このように
決して飛び降りられないように柵をしています。
この下に墜ちられると(地面なので確実に死ねますが)いろいろと迷惑だから、
どうしても墜ちたいなら海の上にお願いね、ということなんでしょう。

今日のなごみ写真、飼い主のブリスク・ウォークに短い脚で必死についていくミニチュア・ダックスくん。
耳が風になびく全力疾走((*^_^*))

追記:ここでの飛び降り自殺をドキュメンタリーで扱ったThe Bridgeという映画について別の日に記事にしました。
映画「The bridge」橋から飛ぶ人たち
http://blog.goo.ne.jp/raffaell0/e/1f8b82643ff7e168eee81730bc6ef5a9
というタイトルの記事です。