ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

誰がうまいこと言えと

2010-10-20 | 日本のこと
えー、画像を見て
「柳腰外交のどこがうまいんだ、と思われたあなた、もちろん違います。
楊貴妃とセンゴク(に見える?)について御存じない方のために説明しておくと、
尖閣問題における中国人船長の釈放について
「弱腰外交」と野党議員に非難されたとき、
「弱腰ではない。しなやかに、したたかに、いわば柳腰外交だ
といって
「どや顔」(してやったりと言う顔)をしたんですね。

この老人臭が画面から漂ってきそうな団塊オヤジが得意げに
「しなやかにしたたかに」
を何度も何度も得意になって繰り返すのには全く辟易しましたが、次の国会でさっそく何人かの自民議員に反論されましたよ。

鴨下一郎議員は広辞苑の解をしめし、

「柳娘すなわち美人のたとえ。そんな意味など無い。
中国を相手にことが起こっているのに、全く馬鹿にされるために言っているとしか思えない。
撤回してください!」

センゴク大臣、
「中国ではどうかわからないが私は日本語の『しなやかでしたたか』と言う意味で使った。
絶対に撤回しない!」

「いったいあなた、インターネットで(ここで与党のすごい野次)なんて言われてるか知っていますか?
『センゴクおねえ』ですよ!
間違ったんでしょう?
今からでも撤回してください!」

「私はしなやかに(以下略)
・・・・・・・・撤回しませんっ!!!


       
       ( ゜∀゜)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \





うまいこといってやったつもりが、あちらこちらから間違いを指摘され、その都度
例の「しなやかにしたたかに」を振り回して抗弁していましたが・・・・

いや、こんな老人、いるよね。
間違いを意地でも認めない。
非難されるとキレて反論。
こじつけて理論が破たんしても大きな声を出せば通ると思っている。
絶対に舅や上司や先生にはしたくないタイプ。

ところがびっくり、こんな老人が政府官房長官だってんだからね。


さて、記者会見で柳腰を撤回しないのかと質問されたセンゴク官房長官。
理由を問われると、なぜか1905年の日露戦争の講和条約「ポーツマス条約」について5分間も独演したのです。

「ロシアから賠償金も取れずに条約を結んだのはけしからんといって日比谷公園が焼き打ちされる大騒動に発展した。(衝突事件でも)釈放や逮捕だけ取り出してどうのこうのと声高に叫ぶことはよろしくない」

これを産経新聞は「奇妙な結論」と切って捨てていますが、
センゴク大臣、さらに

「国際連盟を脱退してきた日本代表に国民は喝さいを送った。
しかし史実はあの通り。
焼き討ちにあった小村寿太郎は・・・」
と自分を小村寿太郎になぞらえ、さらにそれを
「厚かましい」
と非難される始末。

ああいえばこういう、この往生際の悪さは、まさに柳に風。
これを以て「柳腰」というのならまだ納得もしてやろうぞ。
・・・・というより蛙の面に水、としか思えないんですけど。

しかし、これを報じた産経新聞のことを
「ここでは控えますが憤懣やるかたない」
と言って
「憤懣やるかたないって・・・全然控えてなんかいないじゃないですか。」
と嘲笑される。

どこの子供の喧嘩だよ・・・・・。



指名されてもいないのに手を挙げて出てくる(委員長もグルね)、必要以上に関係ないことを時間をかけてしゃべり、ついには山本一太議員に

「呼んでもいないのに勝手に出てきて質問に逆質問とかしないでくださいよ(怒)!」

と言われていたのですが、
何しろこの内閣、筋金入りのアマチュア政権でございますから、
全員批判されるのが大嫌い。

管―イラつく、前原―キレる、蓮舫―ふてくされる、岡田―フランケンシュタイン、
もう、記者会見にもなると全員がキレまくり。

石破茂議員は言いましたよ。

「批判されるのが嫌なら議員なんかやめてしまえばいい」

全く以てその通り。
みなさんあれね、批判する生活が長すぎて、批判され慣れていないのね。

さて、本日自民党丸山和也議員の質疑がありました。
まるで関西芸人の独演会を聴いているような語り口のまま、事件後センゴクと電話で話したことを暴露してしまったのです。

「何故法に則って粛々とやらないんですか?」
そんなことをしたらAPECが吹き飛ぶから」
という言質を取ったんだそうですが、平然とそれに対して

「全くそういう会話をした記憶はございません」

・・・政治家って言うのは、ほんと、普通の神経の人間にはなれないわ。

丸山議員はその、巻き舌べらんめえ大阪弁で、山崎豊子ならば
「ぬるりとした」
と表現しそうなひょうひょうとしたしゃべりのまま

「柳腰外交と言う言葉自体はまあ、いいでしょう、
ただ、今回(中国人船長を)起訴し、法に粛々と処罰することのどこが調子に乗った、気負った行為なのかと思うんですよ」

さらに、まさにそのとおり、と思ったのが

「このようなことが続くと、国内の閉塞感をあおるばかり、
諸外国に対する卑屈さをいたずらにあおり萎縮してしまう。
健全な覇気というものが損なわれる」

という意見でした。



「国際的には『お怒りはもっともですが、日本の国内法ではこうなっているんですよ、すみませんね』と柳のように腰をかがめながら腰を低くして、粛々と処罰すればいいじゃないですか。
これがほんとの柳腰外交でしょ?
いきなり折れてしまったら柳のしなやかさがないんじゃないですか?」

うーん、誰がうまいこと言えと。


この実にいい味を出している(こちらの方がずっと)したたかな丸山議員がパネルで示した西郷南洲の遺訓です。


「正道を踏み国を以て斃るるの精神無くば、外国交際は全かるべからず。
彼の強大に畏縮し、円滑を主として、曲げて彼の意に従順する時は、
軽侮を招き、好親かえって破れ、終に彼の制を受けるに至らん」



彼の制を受ける・・・・

丸山議員が暴露した事件以降の電話での会話によるとあなたが
「もうとっくになっている」
とおっしゃったという「日本=属国」のことですね。
仙谷官房長官。