なごむリス、戦うリス、転がるリス 2013-08-23 | すずめ食堂 リスの聖地であるところディッシュ・トレイルには一週間に二回のペース訪れ、時間のあるときには1時間半かけて一周しましたが、ほとんど毎回、ニコン1を肩から下げていきました。地面で草の実を食べているくらいのリスはもう珍しくもなんともないので、リス以外の動物が現れないかと期待してのことですが、今年は不思議なくらい何にも遭遇することはありませんでした。去年はジャックラビット、モグラ、野兎など盛りだくさんに現れたのですが。それでもあたりを視力2・0の鋭い目で見まわしながら何か異変がないか、あたかもゴシップ週刊誌のカメラマンがネタを探すように、特にケンカなどやっていないかを期待して歩くうち、主になごむリスの写真が大量に撮れましたので、淡々と貼ります。遠くにいたのでシルエットだけになってしまいましたが、針金に立って懸垂のようにつかまっています。各区画に一匹ずつ。テリトリーでも決まっているかのように等間隔に並んでいます。 夏枯れの植物の多いこの地域では緑のものは貴重です。大きく口をあけてビタミン補給。このリスは、目の前で「砂浴び」を始めました。リスは体の虫を取るためか、時々地面(必ず砂の上)を転がります。気持ちよさそう・・・・・。目をつぶって寝ているリス。かわいくない(笑)トレイルから見える山並み。この山を越えると、太平洋沿いの町ですが、いつもこの部分にはまるでお菓子にかかったクリームのようにそこだけ霧が溜まっているのです。ところでその後一回だけですが、遠くでケンカをしているのに遭遇しました。まず小手調べから。相手の動きを冷静に見極めている。(多分)決定的瞬間。手前のリスの左わき腹にキックが食い込む。「ちぇすとお!」どごおおぉぉぉっ!「ぐえっ!」 ニコン1の機能であれば、もしスピードシャッターモードにしておけばこのケンカの様子も鮮明に撮れたはずなのですが、いかんせんその時は焦点を重視した設定にしていました。このケンカをちゃんと取れなかったことに反省し、その後は何を撮っても必ず6000分の1くらいのシャッタースピードに設定を戻して歩いたのですが、残念なことにこれ以降一度もそのような状態に遭遇することがありませんでした。岩の斜面に体をもたせ掛けて憩うリス。サイズがちょうどで、「お気に入りの岩」なのかもしれません。午前中は日差しがそう強くないので、リスたちは一通りおなかがくちくなるとこうやって日向ぼっこを始めます。わたしが歩きだす9時には、早朝からエサ探しをしていたリスたちはたいてい食事を終えてしまっていて、あまり活動的ではないのです。昼間の激烈な太陽のもとではリスたちは日蔭か穴の中に隠れてしまうようです。日向ぼっこするときは必ずこのように太陽に向かってじっと立ちます。おなかを日光浴させるのが目的かもしれません。太陽に背を向けて立っているリスは見たことがありませんでした。片手でワイヤをつかみ、片手をひっかけて、この姿勢でなぜくつろげるのかという感じですが、こういった場所でなごむのにはわけがあって、広場にいると上空から狙ってくる猛禽類も、こういうところから獲物をさらっていくことはまずできないのをリスたちは知っているようです。ところで、夏の間このカリフォルニア・ジリスはオスだけが夏眠するので、ここにうろうろしているのは皆雌である可能性がある、と前エントリで書いたのですが、少なくともこの写真を見る限り違うような気がする(笑)両手でつかんでいて、いまから懸垂でも始めるかのよう。木の部分にいると保護色となって上空から見つかりにくいのを知っているのかもしれません。リスは7~8年生きるのですが、きっとこのリスはまだ子供でしょう。手に緑の植物を持って食べています。そうかと思えば(笑)この、顔に傷のある「スカー・フェイス」の貫録のあるリスは、アスファルトの日蔭が冷たくて気持ちがいいのか、このように寝転んでいましたが、私が近くでカメラを向けてもぎりぎりまでこの恰好のまま、眼で警戒するだけ。少し逃げるふりをしましたが、わたしが通り過ぎると元通りのスタイルで何事もなかったようにくつろいでいました。リスも年季が入ってくるとこれだけ厚かましくなります。胸に手を当ててわたしもいろいろと反省しようっと。穴から出てきたところを見つけて撮りました。じっと太陽の方を見つめて動かないリス。立つときは何かにつかまった方が楽みたいですね。何度もお見せしているスタンフォードのフーバータワー。またここに訪れる日まで、リスたちにもしばしのお別れです。