シー・コーラプームで貰ったスリン観光ガイドの小冊子とDVDです。観光するのに非常に役立ちます。
スリンから国道214号線を南下し、国道24号線を突っ切り1km程行った集落の中にあるプラサート・バン・プルアンです。
拝観料50バーツです。
ラテライトの基壇に、白色砂岩の東向き祠堂が一基建っています。11世紀から12世紀にインドラ神を祀るため建立された神殿です。
上部を残し1972年に復元されています。
破風、まぐさ石、柱には精緻な彫刻が残っています。
東側のまぐさ石は象、アイラーヴァタに乗ったインドラ神です。象は雲を生み出す力があり、インドラ神はアイラーヴァタに乗り、空を駆け雨を降らせると伝えられています。象は本来飛ぶことができたようです。ある時、聖仙が説法をしている木の枝に象がとまり、枝が折れてしまいます。怒った聖仙は全ての象から飛ぶ力を奪ってしまいました。
インドラ神は仏教では帝釈天にあたります。
白く垂れ下がっているのは蛇が脱皮したあとです。
ゴーヴァルダナ山を支えるクリシュナ神です。
入口右の門衛神です。粗彫りの状態です。
左側の門衛神です。足元は未完のままです。頭部の石材は修復時に違う石を組み込んだようです。絵柄が連続していません。
門衛神上部に彫られている花模様です。
祠堂の内部です。ヨニが安置されています。リンガは無くなっています。
*****
南側へ回って行きます。
南側です。
擬似扉です。
擬似扉の花模様です。
扉右のの門衛神とアプサラ(?)です。
やはり未完成のままです。
未完成のアプサラ(?)像です。
南側破風です。
まぐさ石は三つの顔の象アイラーヴァタに乗るインドラ神です。
顔から右上の石材は剥離が激しいです。
まぐさ石の上に彫られている馬、リス(?)です。
水鳥とワニです。
付柱下部に彫られた猿王です。
ナーガとその上の未完のアプサラ像です。
*****
西側です。彫刻に着手したばかりのようで、薄っすらと像の輪郭だけが残っています。
*****
北側のまぐさ石は大蛇カーリヤと闘うクリシュナ神です。
上部の草模様の彫が浅く、やはり未完成のようです。
北側の破風はアイラーヴァダに乗るインドラ神です。
柱に施された彫刻です。
彫りかけのマカラの口から生まれるナーガです。
神殿の東には左右に聖池があります。
堀です。
遺跡を取り巻く道路は米の乾燥場となっています。
**************
バンコクまでの最短距離を走るためプラ・コーン・チャイから国道348号線を通りワッターナ・ナコーン、そして国道359号線を東へ行くコースを採ります。
途中にあるプラサート・パノム・ルンの彫刻で確認しておきたいのがあったので寄りました。
プラサート・パノム・ルンはブリラムの南方でカンボジアの国境から40km離れた、標高383mの山の上に自然の起伏を利用して10世紀から12世紀末にかけて建立されたシヴァ神殿です。
参道の入り口の料金所で外国人100バーツの拝観料を払います。タイ人は無料です。
入場ゲートをくぐるとすぐに自然石と組み合わされた階段を登ります。石畳の十字テラスになっています。
ここから一旦階段を降り、石柱の建つ参道を進み、再び階段を登った所に回廊に囲まれて神殿が建っています。
参道両側と左右にナーガの欄干をもつ十字テラスになっています。
階段を登りきると聖池があり、回廊に囲まれた神殿です。
正面通路の右側にある回廊への入り口です。
破風はラーマーヤナ物語です。
回廊左にある擬似扉です。
擬似扉上のまぐさ石です。
*****
正面通路から回廊内へ入って行きます。
通路天井部の装飾彫刻です。
彫刻は途中で終わっています。
神殿の東側の破風とまぐさ石です。
破風は十本腕の踊るシヴァ神像です。
まぐさ石は横たわるヴィシュヌ神です。
堂側面の装飾窓とその上の彫刻です。
破風の彫刻はナンディに乗るシヴァ神と神妃ウマーですがどちらも削り取られています。
付柱の彫刻です。
堂内は雄牛、ナンディーが安置されています。
主祠堂です。堂内には安置されたリンガが見えます。
左は10世紀に建立された小祠堂です。
小祠堂の破風とまぐさ石です。
主祠堂西側の上部です。
同じく西側の下部です。入口左右には神像の足だけが残っています。
破風はラーマーヤナ物語です。
ラーマーヤナ物語の誘拐されるシーターです。上部に馬車に乗る十一面の魔王ラーヴァナが彫られています。
主祠塔上部の破風の彫刻です。題材はラーマヤナ物語です。右は猿軍の大将、ハヌーマンです。
西門のシンハ像です。
石柱の立っている参道横のプラッブプラーと呼ばれる、国王が身支度を整えるための宿泊所です。
■帰路の走行距離488km、寄り道をした割には往路より10kmほど短距離で、全走行距離は986kmでした。