カーラシンから国道213号線を北上してソムデットを直進すると山越えでサコーン・ナコーンに至ります。ブンカーンへ向かうにはソムデットで左折、国道227号線をプレワ・シルクの村バン・ポーンを抜け、クレーター状の山を大きく迂回してパーン・コーンで国道22号線を突っ切り、ひたすら北上するのが短距離です。バン・ポーンから先は初めて走る道路ですが、どうも様子が違います。
ナビは山を迂回する国道227号線を取らず、走行距離のさらに短い山越えを指示したようです。登坂路は未舗装道路になっています。
対向車に出会わないのですが、道幅も広く、路面にはタイヤの跡もあり、とにかく前進します。
「歓迎、チャオ・ドン」(鬱蒼と繁る山の木々)へ。
山の中には山桜のような花を咲かせた木々が見られます。
イサーンでは「パック・テゥ」と呼ばれ、若葉を生食や煮物にして食べるそうです。
道路際の木を撮影しました。
無事山を越え麓近くの村まで来ました。道路は車幅より少し広くブロックを敷き詰めています。
山を越えると舗装された道路にもどりました。
やがて国道227号線に合流、一安心です。
後日、グーグルマップで走行経路を確認すると、国道227号線の分岐点から合流点まで山越えで「33.2km、42分」、国道227号線だと「47.7km、40分」の表示、「急がば回れ」です。
小さな区画の水田地帯を走ります。
そして、小さなガソリン・スタンドでトイレ休憩です。ガソリン価格は、エタノール10%混合のレギュラー・ガソリンでリッターあたり約2.5円高くなっています。
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国道227号線に戻り、約30km走ると道路沿いに立派な仏塔のある寺院がありました。寄ってみます。
「ワット・プラ・タート・シー・モンコーン」です。仏塔は新しく建立されていますが、古刹のようです。
蜂の巣が傘蓋になっています。
ウドンターニーのバーン・チアンに代表される前史時代から続く遺跡はサコーン・ナコーン、コーン・ケンにはたくさん残っています。
この寺院にもモン族遺構が残っていたのでしょうか、仏塔の壁面にはドヴァラヴァティー様式の仏像で装飾されています。
仏塔の横には、煉瓦造りのモンドップが建っています。
堂内はハトの糞で足を踏み入れるのを躊躇しました。
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午後2時27分、ウドン・ターニーとサコーン・ナコーンを結ぶ国道22号線まできました。タークシラ・ホテルから216kmです。累計で703kmの走行です。ブンカーンまではあと130kmです。
シー・ウィライで右折、下校する生徒を乗せた車両に続きます。最近は見かけなくなった屋根に乗る生徒たちです。
ついに到着です。まだ遠くに霞んで見えますが、切立った絶壁の「プー・トーク」です。プー・トークとはイサーン方言で「世間から隔絶した山(孤立した山)を意味します。
プー・トークのある「ワット・チェティヤ・キーリ・ウィハーン(ワット・プー・トーク)」へ直行せず、周りから山全体の見える場所を探し、写真撮影です。
プー・トークの東にある池から撮影しました。正式には「プー・トーク・ノイ」(ノイは小さいという意味)と呼ぶそうです。
こちらは「プー・トーク・ヤーイ」(ヤーイは大きいという意味)です。
絶壁の上にお堂が見えます。やはり信仰の山です。
グーグルマップで確認するとメコン川から南南東に延びる山脈の南端がプー・トーク・ヤーイ、そしてしずくのようにできた山がプー・トーク・ノイです。
破線で囲んだのがプー・トーク・ノイです。上の写真の池は「ふもとの池」から撮影しました。
午後4時30分、「ワット・プー・トーク」の山門をくぐります。
登山口に門があり、歩いて来た僧侶に閉門時間を問うと、夜間も開門しているということでした。しかし、午前中にプー・ポーに登ったため、プー・トークは翌朝再訪することにします。
登山口から戻る途中で、盆に盛ったスイカを食べながらやってきた女子高生に出会いました。スイカを勧められたのですが、写真だけ撮影させてもらいました。
西日の射すプー・トーク全体を南側から写します。見えているのは、楕円形をした山の短辺側です。解説では4階の桟道一周が400mとなっています。
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プー・トークの東にある湖です。夕日が網を上げる漁師を照らします。午後5時22分です。
午後6時、まずメコン川畔まで来てみましたが、護岸工事中です。
ガソリンスタンドで飲み物を買ってホテルへ向かいます。(ガソリン・スタンドにあった観光案内版です。)
ミニ・パイナップルです。暗くなったので、明朝もう一度撮影に寄ります。
国道212号線沿いにある「ザ・ワン・ホテル」に投宿です。新しいホテルで、宿泊料も特別価格で790バーツでした。
ブンカーンはタイで一番新しい県で、2011年3月23日にノーンカーイが分割されて誕生した77番目の県です。県庁所在地ですが、まだ地方の小さな町程度の規模です。
本日の走行距離389km、バンコクから876kmです。
夕食はルーム・サービスで済ませます。