の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

プラサート・プン(ろう細工の寺院奉納祭り 2)

2013年12月26日 | サコーン・ナコーン


午後5時を過ぎました。すっかり陽が西に傾いてしまいました。パレードはまだまだ続きます。









パレードは市街を巡回します。サコン・ナコーンの市街は1km四方で、市街の北から東へノーン・ハーン湖が広がります。パレードがスタートするミン・ムアン広場は北東の角にあって小高くなっています。写真にように緩やかな下り坂を進んでいきます。











すっかり暗くなり照明が必要となりました。



プー・タイ族の糸紡ぎです。プー・タイ族の織る絞り染めの糸を用いたマットミーは「絹の女王」と称されて、鮮やかな赤の色使い、品質の良さで有名です。

少女が肩に巻いている織物は「ライ・ティンチョク」と呼ばれる伝統模様のプー・タイ族の「パー・サバーイ」(肩掛け布)です。この赤を基調にした「パー・サバーイ」はパレードに参加している多くの女性が肩に掛けたり、頭に巻いたりしています。
「パー・シン」(筒型スカート)もやはりプー・タイ族の伝統的な模様の綿織物です。裾には着用してすり切れた時に交換できるように別布が縫い付けられています。

山車にも明かりが灯ります。









午後5時45分、最後の山車が来ました。







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最後の山車が去った後で空中パフォーマンスが催され、午後6時30分に祭りは終了、午後7時30分にホテルへ帰り着き、夕食です。
「プラサート・プン」はイサーンの祭りでは有名なのですが、観光客は非常に少ないようです。ホテルも宿泊客が少なく、食堂もテラスには誰も座っていません。蝋細工の寺院というのが地味なのでしょうか・・・。
明日は「オーク・パンサー」ナコーン・パトムの「ライ・ルア・ファイ」(灯明船祭り)へ行きます。こちらは灯明船をみる観客で埋め尽くされます。
なお、サコン・ナコーンでは明日の早朝「プラタート・チューン・チュム」で、寺院に籠っていた僧侶が修行を終えて外出するのを待ってタンブンが行われます。


プラサート・プン(ろう細工の寺院奉納祭り 1)

2013年12月23日 | サコーン・ナコーン
■午後4時を過ぎていよいよパレードが始まります。15分ほどの遅れです。タイで催しが定刻に始まることは稀で、開始時間が遅れるは、ほとんどの場合が主賓の到着遅れが原因のようです。



先頭の「プラサート・プンとボートレース、サコン・ナコーン」と書かれた横断幕が進みます。
ボートレースは二日前にノーン・ハーン湖で開催されています。

先頭を歩いているのはバラモン僧です。「ラップ・ブア」で仏陀の船に乗っていたのも白衣を着たバラモンでした。

続いてバイ・シーを掲げた男性群団です。後ろに鉦が続きます。
男性だけがバイ・シーを持って行進するのを初めてみました。

台車に乗ったバイ・シーです。

担がれたバイ・シー、そして女性が登場です。





女性が持っているのは、花を形ちどった蝋です。





いよいよ各地区のパレードが登場です。
先頭は各区域名を表示した横断幕、もしくはプラカードを持った女性、次にお供えやバイ・シーを持った女性、おかまちゃんやニューハーフも多いです。
そして民族舞踊が続きます。
プー・タイ族の習慣が始まりと言われるだけあって、プー・タイ族の民族衣装を着た区域が多いようです。



踊りの後に、荷車に乗った仏塔、仏陀と天人に見立てた美女が乗った花車、プラサート・プンへと続きます。

警備のお巡りさんです。

荷車に乗った仏塔(?)です。バイ・シーと同じバナナの葉で造り、蝋細工で飾られています。


仏陀、美女を乗せた車の次がプラサート・プンです。















おかまちゃんも颯爽と歩いています。

バナナの茎に貼り付けた蜜蝋が奉納されます。











ベトナムの花嫁、花婿でしょうか・・・。



意匠を凝らし区域のパレードは続きます。

プラサート・プン(ろう細工の寺院奉納祭り)を待つ人たち (2)

2013年12月19日 | サコーン・ナコーン
■プラサート・プンは12基、12の区域からの参加です。時間が経つにつれて、参加する人、見物の人が増してきます。
パレード開始までの寸景の続きです。

午後3時30分です。ミン・ムアン広場前のサイ・サワン通りは行進の山車がきれいに並んでいます。

胸と足に刺青、胸には「パヤー・ナーク」(竜王)の絵柄が多いようです。やはり「プー・タイ族」の風習です。

背中の刺青は「ハヌマーン」(孫悟空のご先祖様)です。





孔雀の羽を手にした踊りはこの地方独特のものです。





こちらも「プー・タイ族」の衣装を纏った男女です。



参加する美女を撮影していると、次から次へと人数が増えてきます。後ずさりしながら、最後は人物がこんなに小さくなってしまいました。







青空に屹立する尖塔がきれいです。

いずれ劣らぬ美女軍団です。仮装ではなく、心は女性です。寺院に奉納する「バイ・シー」を持ちます。



この美女は参加者の着付けや化粧をしています。



こちらは本当の美女です。

午後4時8分です。パレードはまだスタートする気配がありません。タイでは時間厳守、時間励行という思想は根づいていません。良く言えば「おおらかな国」、約束した時間でも2時間以内の遅れであれば許容範囲です。

ベトナム女性です。メコン川流域のイサーンには1800年代前半にラオス、ベトナムから多くの少数民族が移住してきました。プー・タイ族もベトナム北部から来た民族ですが、近世になってからはベトナム戦争中にたくさんのベトナム難民がメコン川を渡ってきました。停戦後帰国せず、タイに帰化した人も相当いるようです。

サイクロー・イサーン」です。米と豚肉、にんにくが腸詰されています。一粒が1バーツです。







やはり散水は欠かせません。



着付けを直しているのは、やはり男性(?)です。

こちらも参加の美女2名です。



こちらの組も撮影をしていると区域を書いたプラカードも一緒に撮影しよう、ということになりました。
みんな写真撮影されることが好きです。



「プー・タイ族」の民族衣装を着た女性たちです。

こちらは正真正銘の女性です。


プラサート・プン(ろう細工の寺院奉納祭り)を待つ人たち (1)

2013年12月18日 | サコーン・ナコーン
■午後2時前に再びミン・ムアン広場にきました。午後4時にパレードが開始まで2時間あります。
パレードの開始を待っているサコン・ナコーンの人たちを撮影しました。


僧が最後の仕上げを行っています。大きなバイ・シーと仏陀を乗せた先頭車両のようです。





「プー・タイ族」の衣装を纏った女性たちです。
タイの3大美人出生地はタイ北部のチェンラーイ、チェンマイ、そしてイサーンの「レーヌ・ナコーン」です。「レーヌ・ナコーン」はサコン・ナコーンの東50kmにある町ですが、ベトナム北部から移動してきたプー・タイ族が住み付いた場所だといわれています。1970年の資料ではメコン川沿いを主体に、イサーン全体で13万人が住んでいたようです。













いよいよ一台目の山車がミン・ムアン広場のゲートをくぐり抜けサイ・サワン通りへ行きます。

見学に来ている地元の小学生たちです。





地元の大学生です。彼らが製作した山車です。





山車の前で記念撮影をする人たちです。



寺院の屋根に尖塔が取り付けられると荘厳さが増します。









プラカードを持つ美女たちです。








続きます。


プラサート・プン(サコン・ナコーン)

2013年12月17日 | サコーン・ナコーン
■サコン・ナコーンの寺院を巡り、ミン・ムアン広場に立ち寄ります。
広場の木陰にプラサート・プンが午後のパレードまで待機しています。

「プラサート」とはサンスクリット語が語源の「人間の魂や神々の住む神聖な住まい」で、寺院、祠堂等を表す言葉です。「プン」は蜂、ちなみに「ナム・プン」は水+蜂で蜂蜜、「キー・プン」が糞+蜂で蝋となります。仏殿ですから「キー」というあまり良くない言葉を除き「プラサート・プン」と簡略化して呼んでいます。

木陰に待機している12基の「プラサート・プン」を撮影しましたので紹介します。



象とガルーダで基壇を支えています。









基壇の模様はジャータカです。それぞれの「プラサート・プン」が仏陀にかかわる意匠を表しています。





尖塔はパレード開始まで取り外してます。













待ち時間に補修をします。

こちらの木陰にも2基が並んでいます。





接近してみると、細部にまで精緻な細工がされているのが分かります。

















オーク・パンサーの時期でもイサーンの日中は気温が40度近くまで上昇します。暑さで蜜蝋が溶け出すのを防ぐために散水をして温度を下げます。
塑像を何点か貰って帰ったのですが、家に着いて取り出したときには、車内の熱で形状がかなり変わっていました。












「プラサート・プン」祭りの開始が午後2時からと聞いていましたが、聞く人によって答えが違っています。結局、午後2時はパレードのスタートが早い組がミン・ムアン広場に集合する時刻で、パレードの開始は午後4時から、パレードの後発組は集合時間も多少遅くなっているようです。
とりあえず一旦ホテルへ引き返し、昼食と休憩をして出直すことにします。

■似たような写真ばかりをたくさん掲載しましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。
最近は類似した写真が多く、厳選するという労力を省いているのではないかと反省しています。