の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

ワット スタット テープワララーム

2023年01月12日 | バンコク

2023年元日はバンコクで迎えました。
初詣にワット スタットへ行きました。1807年にラーマ1世の発願で建設が始まり、ラーマ3世の治世に完成した1級王室寺院です。
ワット スタットの正面に巨大な赤い鳥居が東西に開く形で建っています。



この大鳥居から御来光を仰ごうというのではなく、また大鳥居でもありません。
実は、高さ24mのサオ チン チャーと呼ばれる巨大ブランコです。かっては旧暦の2月にトリーヤム パワーイと呼ばれる、ブラフマーがシヴァを新たに創造した世界を見に行かせる神話をもとに、巨大ブランコに6本のロープを掛け小舟を吊し、4人のバラモンを乗せてロープが水平になるまで揺らすという儀式ですが、あまりの高さでバラモンが墜落死する事故が続きました。このため1935年以降行事は中止になりました。

サオ チンチャーの南、旧バンコク都城の中心に、インドラの住む街の名前に由来する、ワット スタットが建っています。

参拝はタイ人無料ですが、外国人からは拝観料100バーツを徴収されます。外周門、回廊門をくぐると礼拝堂です。大半がタイ人の参拝者です。
礼拝堂に安置されたシーサーカヤームニー仏は高さ8m、幅6mの降魔印の青銅仏で、記録によるとスコータイ王朝、第6代国王リタイ王(在位1347~1368年)によって1361年に鋳造されました。
スコータイ都城のワットマハタートに安置されていたのを、ラーマ1世の命で水路をバンコクまで運ばれました。
1808年4月にター チャーンに降ろされますが、あまりにも巨大で城門を通れず、城壁を壊したそうです。








エラワン象、アイラヴァータに乗るインドラ神です。









ワット スタットは10年前から訪れたい寺院でした。西暦558年から757年(ワット スタットのパンフレットより)に製作されたドヴァラヴァティー美術の重要なレリーフ彫刻が本尊の台座に組み込まれているからです。
ラーマ5世によってナコーンパトムから移設されたと言われています。

台座に組み込まれている、と言うからもっと小さいと思っていたのが、対面すると巨大なレリーフに驚き、その優美さに感嘆しました。本尊の台座の高さが6mですから、その大きさが分ります。

レリーフ正面の大な扉が開いており、残念ながら全光の陰影が少ない状態での写真撮影です。画像調整でコントラストを上げましたが、どうもはっきりしない画像なのが残念です。









畏怖施印の倚座仏と脇侍のブラフマーとインドラを中心に神々が表された、ドヴァラヴァティー美術に多用される題材です。

僧侶から聖水とレリーフをモチーフとしたお守りを授かりました。





礼拝堂の壁、柱にはラーマ3世の治世にジャータカを題材にした壁画が制作されています。













その後回廊を通り、布薩堂へ行きましたが、堂扉は閉じられており外から仁王さんに参ってきました。

回廊には156体の奉納仏が取囲みます。花、蝶、鳥の壁画が描かれています。








礼拝堂、布薩堂周りには中国製の石像がたくさん配置されています。バンコクの王室寺院はどこでもよく見かけます。
ラーマ3世の治世に中国との交易が盛んになったといわれています。









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同時代のドヴァラヴァテー美術を参考までに添付しておきます。
1枚目はサラブリーの鍾乳洞内に彫られた6世紀前半の説法印の倚座仏とシヴァ、ヴィシュヌです。
2、3枚目はプラパトムチェディ国立博物館に展示されている法輪の台座です。ナコーンパトムのワット プラ ガム遺跡の出土です。







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次ぎにインスタ映えするということで、日本人にも大人気のワットパックナームへ行こうと思ったのですが、門前で客待ちのトックトックにワットポーまでの運賃を尋ねると、60バーツとの返事です。バンコクのトックトックと言えばぼったくりのイメージがあり、距離は1.4kmですが100バーツは覚悟していたので、あまりにも良心的な価格に即乗車しました。〈以降次回へ〉


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