の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

スコータイの国立博物館 1

2022年06月25日 | ピサヌローク
スコータイ様式とドヴァラヴァティー、クメールの関わりを確認したくてスコータイにある二つの国立博物館を訪問しました。
スコータイ歴史公園入り口近くのラームカムヘーン国立公園とサワンカロークにあるサワンヴォラナヨック国立博物館へ寄り道しながらの4泊5日の旅です。


最近インスタグラムによく投稿されているプラサートナコーンルアンに寄ることにしました。
アユタヤ旧都城へ入る交差点から北へ17kmと近く、初めて訪れる遺跡です。

回廊に築かれた塔の先端部が崩壊して、塔内に安置された座仏と崩れた先塔部から見える空を撮した写真です。レンズの焦点距離が24~70mmと画角がたいして広くないので、上の写真が限界でした。
























アユタヤ王朝第24代国王ソンタム王(1611年~1628年)の治世中にパサック川東岸に建立され、第27代国王プラサートトーン王(1629年~1656年)時代に安置されている仏足石の参拝やロッブリーへ行幸する王室の宿泊所として改築されます。

余談ながら・・・・ソンタム王に仕え、信任を得て最高の官位に就いたのが日本人義勇兵の隊長、山田長政です。王の死後、王位継承争いが勃発、スコータイ王朝家系から王位を簒奪したのがプラサートトーン王です。ソンタム王に忠節な山田長政を恐れたプラサートトーン王は山田をナコーシータマラートの領主としてアヤタヤから遠ざけ、毒殺します。アユタヤの日本人町は夜襲によって消滅しました。

プラサートナコーンルアンで時間を取り過ぎたので、初日はピサヌローク泊まりとしました。


**********


第二日目の朝はホテル近くのワット プラ シー ラッタナー マハタート(ワット ヤイ)でタイで一番美しいといわれる仏陀に参拝です。



* * *




併設されているプラプッタチナラート国立博物館の扉が開いていたので寄ってみました。かってはたくさんの陶磁器や仏像が展示されていた印象があるのですが、現在は礼拝堂化しています。

当初の目的地であるスコータイ旧都城のラームカムヘーン国立博物館へ向かいます。

パヤオ観光

2022年06月18日 | パヤオ
パヤオの2020年1月2日です。
2日の朝はパヤオ湖船着場前でサイバートをして徳を積み、その後舟でパヤオ湖の睡蓮撮影です。




ナコーンサワンのブン ボーラッペット湖、ウドーンターニーのノーン ハーン湖の湖面を埋め尽くす赤い睡蓮は有名ですが、パヤオ湖の東南部を埋め尽くす赤い睡蓮も見応えがあります。残念だったのは早朝の舟出で靄と雲が厚く朝陽に照らされなかったことです。
帰路は船着き場の沖合500mにあり、地元の人から神聖な島と崇められている、湖上の古刹ワット ティローク アーラームに上陸して参拝です。










ナーンへ向かって出発、走行中の湖畔にパヤオ観光案内所がありました。親切に対応してくれた職員から ”パヤオのプー チー ファ” を紹介されました。市街から北へ10kmのドイ ドアン山系のモン ピー キアン山麓にあります。正式な名前は ”プー ヒン ボー シップ ソーン(12の池がある岩山の森)” で詳細が書かれているハードカバーの本やたくさんのパヤオガイドブック、カレンダーを貰って出発です。




山麓駐車場からピックアップ トラックに揺られて未舗装の山道をボー シップ ソーン近くまで移動です。
一帯は岩の山で7ヶ所の見所があります。その一番下にあるのが岩盤の斜面にできた12の池(ボー シップ ソーン)です。
解説では年中水を湛えているそうです。乾期である正月に訪れていますが、写真のように水がありました。
砂岩を山の水が浸透しているようです。池の周りには溢れた水を低位置の池に導水するための人工の細工が施されています。
山の上部には古代人の壁画が残されており、この池は古代人の貴重な貯水池だったようです。
















岩山を登っていくと ”パヤオのプー チー ファ”「パー ホワ ルア」です。
プー チー ファとはチェンライとラオスの国境にある標高1628mの断崖絶壁です。断崖の先端が空を突き刺すような形をしています。冬季は眼下に雲海ができて、そこからのご来光を見にタイ人が集まる人気の観光地です。パヤオ市街からは130kmの東北にあります。
パー ホワ ルアも冬季は日の出が綺麗なようです。標高はそれほどでないから雲海は駄目でしょうが眼下が朝靄に包まれるでしょう。ちなみに名前の ”ホワ ルワ” は船首のことで、岩壁の形から名付けられたようです。






第三のポイントは ”バン=ラン クン ジュア(ジュア王の玉座)” です。
クン ジュアは古代のパヤオ王です。彼の父はチェンサン(チェンライ)王国の防衛要衝として住民を連れて移住、シンハラートの領主となります。父の後を継いだクン ジュアは丘陵の平坦な地域で軍事訓練を行ないました。彼は領土を拡大しパヤオ王に君臨します。ジュア王が軍事訓練のときに腰掛けた石です。
民間信仰ではこの砂岩の玉座に座ると幸運が与えられるそうです。

最終ポイントの古代人の壁画を見たかったのですが、ナーンまでの時間を考えここで引き返します。午前11時45分です。






昼食は二日連続で国道沿いのクイティアオ屋さん ”アンチャルーン” です。
クイティアオだけでは腹持ちしないのでご飯も注文しました。








食後はナーンへ向かいます。国道1251号線でチャンムアンから国道1091号線となる150kmの山越えコースです。宿泊は少し奮発してプーカー ナーンファー ホテルにしました。



* * * * *


ナーンの朝は市街西部の小山にあるワット プラタート カオノーイからナーン市街を眼下にご来光の撮影です。残炎ながら雲が多すぎました。
実は3回目の挑戦ですが、なぜかいつも雲に覆われてご来光は拝めず撮影失敗です。

その後、ホテルに戻り朝食を済ませてナーン市街の東、プー ウィアンの丘陵にあるワット プラタート チェーヘーンに参拝します。
再び市街に戻り、ワット ミンムアン周辺で昼食、シーサチャナライへ向かいます。












ワットミンムアン礼拝堂の壁画です


プレーの特産品ソーセージをデンチャイ交差点手前で購入、シーサチャナライのお土産です。





* * * * * * * *


この旅行以降はコロナで県をまたぐ越境規制、午後8時以降の外出禁止等々と厳しい規制で部屋ごもりが続きました。昨年11月から1泊の遠出をするようになり、今年の5月には久し振りに4泊でスコータイ周辺を回ってきました。目的はスコータイにある2ヶ所の国立博物館でした。(次回から投稿予定)


しかし、2020年4月のガソリン代と比べるこの高騰です。日本円に換算すれば為替変動もあって、1リットルあたり55.66円から170.71円と3倍です。これでは移動距離の自主規制です。

ワット リー博物館

2022年06月13日 | パヤオ
少し古くなりますが、2020年正月はパヤオで過ごしました。まだコロナ騒動が起こる前です。
元旦の朝はパヤオ湖畔でサイバート(托鉢僧の鉢に食べ物を寄進すること)で徳を積み、ワット リーへ初詣しました。


過去ブログ2015年2月14日「カロンの磚仏」と2015年12月13日「ワット リー」でウィアン パヤオ(ワット リー)博物館を取り上げましたが、当時建設中だった博物館も完成し、芸術局に依頼中だった宗教画の修復も完了して展示品が充実しただろうと思い出かけました。

過去ブログ「カロンの磚仏」はここから
過去ブログ「ワット リー」はここから

午前10時にワット リーに到着です。
仏塔の修復中ですが、工事中だった博物館は見当たりません。建設を中断したようです。




ご本尊に参拝して従来の博物館へ向かいます。
入り口には誰もおらず、近くで掃除をしていた僧侶に宗教画のことを尋ねると、二階に展示しており、館内の写真撮影もOKと言う返事です。


修復されていたのは、ブン パー ウェット(ヴェッサンタラ ジャータカ祭り)で説経堂に掛けられる幡絵と呼ばれる、布に描かれた150年前のパー ウェット サンドン チャードックでした。
絵解きとしてアユタヤ王朝時代から始まったと言われており、イサーンでは年中行事として盛大に催されます。

一番上は第3章の都を追われたヴェッサンドラ王子に馬車と馬を乞う4人のバラモンが描かれています。
二番目は第9章はヴェッサンドラ王子が我が子をチューチョクに布施した為、マッシーの帰宅を妨害する獅子と子がいないことを知り気絶したマッシーが描かれています。
一番下は第10章はインドラ神がバラモンに身を変え、マッシーを乞う場面です。

額装された幡絵ですが窓からの明りが反射して見難くなっています。







「カロンの磚仏」で紹介した磚仏とその後に手許へやって来た磚仏です。一回り大きく全高 8cm、中間部の幅 3.3cmです。やはりカロンの出土品です。





ワットリー博物館展示の磚仏も撮影自由になったのでアップします。





つぎはパヤオ古陶器の壷です。
陶片は壷の破片ですが、貼り付けの鹿、掻き落としの象とパヤオ窯以外では見ない技法です。
まだ完品を見たことがありません。これも撮影自由になったため展示されている全品を撮影しました。











* * * * *

その後はパヤオ湖を一周、パヤオ湖の西にそびえる山の麓にあるプー クローン ヒルぶどう園でぶどうを購入してホテルへ戻ります。
とても甘いぶどうでした。




パヤオ湖の夕焼けです。