スコータイで窯址をぶらついた後、国道1113号線を北上しシー・サチャナライ遺跡へ向かいます。約50kmの距離です。
まず、通り道にある「ワット・パーヤダム」へ寄ります。シー・サチャナライ城壁の西側にあって直進すればラムナローン門に至ります。
こちらは西側で、寺院の裏側となります。
41基の小さな仏塔の基壇があります。創建時には手前に大きな寝仏が安置されていたと思われますが、今は跡形もないです。
本堂の屋根はラテライトでアーチ状に作られています。堂内は壁で東西に仕切られていて、西側には立仏像、東面には座仏像が安置されています。
西側堂内の立仏像ですが、表面を飾っていた漆喰は大半が剥落して基礎のラテライトが露呈している、かなり大きな仏像です。
アーチ状の屋根は非常に珍しい形です。
礼拝堂を横から見ます。ラテライトの格子窓がきれいに残っています。
東側から見ます。こちらが正面になり、手前は礼拝堂です。
次に訪れたのが「ワット・サ・パトゥム」でアユタヤ時代初期の建立です。ワット・パヤ・ダムの西門を出てまっすぐに進んだところにあります。保存状態の良いラテライトで積まれた三角屋根付の本堂が残っています。表面の漆喰も残っています。シー・サチャナライにはこの様式の本堂が他にもたくさん残っています。
今は水が涸れ土砂が半分埋めていますが、周りを濠で囲まれています。
寺院周辺にあった崩れた仏像が安置され、線香が供えられています。
仏塔はラテライトの基壇だけ残っていますが、この寺院の仏塔基壇は円筒形でスコータイ区域では非常に特殊な型式です。
次に来た道を引き返しサパーン・チャーン門の方向へ向かいます。道路脇にある遺跡です。名前を記録するのを忘れました。
道路に面した東側正面で、奥に仏塔が残っています。上部は崩壊していますが、スコータイ様式の蓮の蕾を模した塔があったと思われます。
礼拝堂の柱が倒れドミノ倒し状態になっています。
最後が「ワット・ラフー」です。西側のサパーン・チャーン門の近くにあります。四角い基壇にスコータイ様式の蓮の蕾形の仏塔があったようです。しかし、上部は崩壊しています。
この寺院の本当の名前は記録されたものがなく分かっていません。地元の人が仏塔を飾っていたラフーを見つけたことで、通称「ワット・ラフー」と呼ばれています。
説明書ではシー・サチャナライで一番高い19mの仏塔だったようです。他に小型のスコータイ様式の仏塔が3基、スリランカ様式の仏塔が2基あります。
壊れた仏像を集めて祀ってあります。参拝する人がいます。
礼拝堂です。アユタヤ時代初期の様式で、ラテライトを積んで作った格子窓が残っています。後方の柱の上部にある角穴は、木造屋根を支える横柱のほぞ穴です。
どの遺跡も礼拝堂の屋根は木製で、長い年月で風化してラテライトの支柱しか残っていません。
シー・サチャナライ遺跡の城壁西側にはたくさんの寺院跡や住宅遺跡あります。また、スコータイへ通じる盛り土をされた古代街道の遺構(地元の人は道路と言っているが新しく作られた看板には堤防と表示)があります。遺跡を見ている途中に友人から電話で、ソンクラーン・パレードに息子さんが参加するので写真を撮影してほしい、との依頼があって向かうことにします。