の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

先史時代の銅鉱山に寄る。

2015年04月19日 | ノーンカイ

ノーン・カイからメコン川沿いにチェーン・カーンまで走ります。ビエンチャン対岸あたりまでは護岸工事中です。



およそ40kmでラオスの首都、ビエンチャン対岸です。



サンコムに到着です。TATでもらった地図ではこのあたりに先史時代に採掘されていた銅鉱山跡があるはずですが、昼食を兼ねて道脇の食堂で尋ねることにします。
食事をしていた「先生」が8km先の「バン・ムアン」にあると教えてくれました。





銅鉱山へ通じる道の入り口です。周りに集落もなく、看板を見落としたら大変です。

銅鉱山跡は寺院の敷地となっています。

掘り崩されて残った岩が露呈しています。
彩色土器で有名な「バーン・チアン遺跡」までは約150km、奇岩に描かれた岩絵ある「プー・プラ・バート歴史公園」はその中間にあたりますが、他にも先史時代の遺跡がたくさん存在しています。遺跡からは青銅製の装身具が土器と一緒に大量に発掘されています。調査の結果から紀元前2000年頃から青銅器の生産が始まったようです。
バン・ムアンの銅鉱山の採掘も紀元前2000年ごろにはじまったと推定されています。石製ハンマーで銅鉱石を露頭採掘や坑道を掘り進めて採掘し、粉砕、製錬を行い、斧の鋳型が出土していることから、製品の鋳造やインゴットまでの一貫作業が行われていました。
青銅製品はメコン川を利用して各地へ移送されました。バーン・チアン等の遺跡からは土器製の坩堝や鋳型が発掘されており、運ばれてきたインゴットから製品を造っていたようです。
タイで出土する、青銅製品は大半が装身具で、刀剣などの武器類が少ないのが特徴です。



掘られた穴の周りに緑青が吹いています。銅を含んだ岩です。









下に採掘坑道跡があります。

坑道はかなり深く掘られているようです。階段や手すり、照明が整備され、下りて行けます。



坑道は進むにつれ縦横に枝分かれをしています。





ノーン・カイはメコン川に沿って東西に長い県です。南はルーイ山岳地帯になります。ルーイは鉱物資源が集中し、その北端にあたり、一帯には同じような鉱石採掘跡が多数あります。

銅鉱山から見るメコン川です。銅製品やインゴットはここからメコンを利用して各地へ運ばれたようです。
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銅鉱山から国道211号線に戻り2kmで「ノーン・プラ・ブック」の標札があるメコン川畔の休憩所があったので寄ってみます。

この一帯の川床は岩盤になっています。

岩の間を水が流れています。乾季のせいもあって水量は大変少ないようです。




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午後3時40分、チェーン・カーンに到着です。感じの良いホテルがあったので宿泊を決めました。一泊1,700バーツ、ちょっと割高です。

本日の走行219km、ここまで1367km走行してきました。

サラ・ケーオ・クー(ワット・ケーク)

2015年04月18日 | ノーンカイ

朝です。靄がかかっています。

タイ=ラオス友好橋も霞んで見えます。

エレベーター内にメコンオオナマズの写真が飾ってありました。捕えたメコンオオナマズを料理する前の記念写真のようです。料理人がのこぎりでメコンオオナマズを切る写真もあります。

タイの絣、マットミーです。絹を柄に合わせて括り、染めて手織りします。精緻な模様に織り上げています。

ホテルのロビーに飾られていた写真は、1973年にラオスの米軍基地に駐屯していた米兵たちが捕えた、メコン川に住む全長7.8mの「パヤ・ナーク」です。「ナーガ」とも呼ばれ、インドではコブラを神格化した大蛇神ですが、中国に伝わると龍(龍神)になります。
この龍が年に一度、陰暦11月の満月の夜にノーン・カイ付近のメコン川で火の玉を吐きます。当日はメコン川畔に数十万人が、火の玉を一目見ようと集まってきます。火の玉が上がる場所は数カ所あって、一晩に1000個前後上がるようです。
火の玉が上がるのは満月の夜だけです。

タイでは「メコンのパヤ・ナーク」といういう有名な写真ですが、真相は、1996年カリフォルニアの海岸に打ち上げられていた深海魚「リュウグウノツカイ」だそうです。この写真では不鮮明ですが、顔は修正によって龍になっています。

朝食の後、河畔へ出て見ました。

向こう岸は昨夜遅くまで、煌々と明かりが灯り、騒いでいた寺院です。

4億年前の木の化石です。水、お線香が供えられています。日本でも老木には神が宿り御神木として祀られますが、タイでも巨木には精霊が宿っています。樹下には祭壇が設けられて、お供え物が絶えることはありません。4億年前の巨木も精霊は宿っているようです。



先ず、ノーン・カイのTAT(タイ国政府観光庁)事務所へ周辺の観光ガイドブック、地図をもらいに行きます。

TATのある庁舎入り口にコーヒーショップがあったので、コーヒーを飲みながら、もらったガイドブックと地図で今日の予定を考えます。




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前日に入ることができなかった「サラ・ケーオ・クー(ワット・ケーク)」を訪れました。入り口は土産物店が並ぶ奥にありました。寺院を維持するための寄付金20バーツを払い入場です。

1932年、ノーン・カイで生まれた「ルアンプー・ブンルア・スリーラット師」は30歳ごろに家族とともにラオスへ移住し、ワット・シエンクワンを建立します。ラオスが社会主義国家になった1975年タイへ亡命し戻ってきます。ノーン・カイに戻ったブンルア師は寄付を募り、第二のブンルア・ワールドの建設にかかります。師のインスピレーションを基に仏教、ヒンドゥーの神、キリスト教のイコンを混在させた仏伝や地元の伝承を彫像にして1978年に完成しました。ルアンプー・ブンルア・スリーラット師は完成を見ることなく、1996年に亡くなっています。現在は弟子たちが維持、管理をしています。

















全ての像の台座にはラオ語の解説が刻まれています。
像は仏伝を基にしたものが多いようですが、ヒンドゥーを題材にしたものもあります。

ネズミに乗っているのはシヴァ神の息子で富と学問の神ピッカネーです。右手に折れた牙をもっています。









仏陀の修行を守るナーガです。舌がリアルです。

大きく口をあけているのは、インド神話に登場するマカラでしょうか、メコンオオナマズかも。とりあえず、口の中へ入っていきます。





塀に囲まれた内側には中央に大きな像と、周りに男女の生誕から死後までの彫像が取り巻いています。ガム(業・カルマ)、現世の行いが、来世にもたらす行為を現わしています。



およそ40分の滞在で、メコン川沿いの国道211号線をチェーン・カーンへ向かいます。

メコン川に沿って走る

2015年04月11日 | ノーンカイ

「メコンのへそ」です。ブンカーン市街から21kmでメコン川沿いの「ワット・ア-ホーン・シラワート」に到着です。境内に立っている看板です。



川沿いにはベンチが並んでいます。夕暮れの涼しくなった頃に人が集まるのでしょうか・・・。

アイスクリーム売りがたくさん集まっています。

悠々と流れるメコン川の上流です。



そして、メコン川の下流を眺めます。

対岸はラオスです。ワット・ア-ホーン・シラワートの建つ、この場所は川幅が極端に狭くなっています。
メコン川で水深が一番深いところだと信じられています。ロープに石を結び、川に投げ入れて測られた深さは196mです。
雨季には急流となり大きな円錐を伴う渦巻きが生じます。乾季になり、大きな渦が壊れる時、瀑布と岩を貫ぬく大音響を伴います。しかし、渦はすぐに発生し、瀑布と大音響を伴い消える現象が乾季の3月から5月にかけて毎日発生します。

対岸も寺院です。伝説では「メコンのへそ」はラオス側の岩の下に洞窟が横たわり、メコンオオナマズが生息し、陰暦11月のオーク・パンサー(出安居)には、ナーガが集まって火の玉を吐く神聖な場所です。
ワット・ア-ホーン・シラワート」には「メコンのへそ」の女神が祀られていて、金運や恋愛成就にご利益があるそうです。
人々は二本の線香に火を点け、花や花束、そして口紅、香水、女性のアクセサリー等とともに供えます。

一帯から出た木の化石です。



庭の巨岩です。

午後4時21分、「メコンのへそ」から70km走ってポーン・ピサイの町へ来ました。ノーンカーイまでは、あと46kmです。
サムローに乗って下校の学生たちです。

ブンカーンとノーンカーイを結ぶ国道212号線はメコン川と平行に通っていますが、川沿いを走ることはありません。ノーンカーイを過ぎるとチェーン・カーンまで川沿いを走るのと大違いです。
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ノーンカーイに到着です。午後5時、「サラ・ケーオ・クー」という標札で寄ってみました。
ラオスから亡命した僧侶「ルアンプー・ブンルア・スラリット」の指導によって1978年に建立された寺院です。
門前の売店も店じまいをし、二カ所の寺院門も閉まっているので外観写真だけで写して立ち去りましたが、翌朝再訪した時には売店の女性が開いている第三の門を教えてくれました。



メコン川沿いへ出ます。タイとラオスを結ぶ友好橋まではまだ距離があります。





ノーンカーイはメコン川沿いに寺院がぎっしりと並び立っています。










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国道2号線との交差点です。市街へ入るゲートは二匹のナーガです。



ロイヤル・メ・コーン・ノーン・カイ・ホテルです。一泊900バーツです。
川畔には新しいホテルもたくさん建っていましたが、背が高く見晴らしがよさそうなのでここに決まました。

ホテルのロビーです。





ホテルは川沿いです。夕日を見に川畔に出てみます。



川上にはタイ=ラオス友好橋が見えます。1994年にオーストラリアの援助で完成した、1174mの自動車専用道路です。
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夕食に出かけます。

メコン川に沿った店だと思ったのですが、店の裏は護岸工事がなされ、道路が通っていました。料理ができるまで夕暮れを撮影です。







メコン川に生息するメコンオオナマズを使った、トムヤム・プラーブックです。メコンオオナマズは成長すると全長2m、300kgになる世界最大の淡水草食魚です。絶滅危惧種に指定されていて、タイでは捕獲禁止です。タイ人に言わせると、タイで捕獲禁止にしてもラオス人が捕っているから効果がないということでした。ここに出たのは、ラオスからの輸入か、密漁かはわかりません。



対岸のラオスの寺院では、夜遅くまで満月の行事が行われています。
3月3日、日本ではひな祭りでした。