昨日の走行距離は423kmでした。本日はスリンに点在するクメール遺跡を見ながらバンコクへ戻ります。
まず東向き神殿であるプラサート・シー・コーラプームを午前7時の差込む朝陽の中で観賞します。
基壇の上に建つ5基の祠堂です。
中央祠堂です。
リンテル(まぐさ石)を掲載します。昨日の逆光で写した写真とは多少表情が異なります。
中央の10本腕の踊るシヴァ神像です。下方左は慈悲と恩恵の神、ヴィシュヌ、右は宇宙創造の神、ブラフマーです。ヒンドゥー教の三大神です。
一番左は現地の解説書ではシヴァ神の神妃、愛と美をつかさどるウマー(パールヴァティー)となっていますが、人頭を串刺しにした棒を持つ事から、やはりシヴァ神の神妃であり、殺戮と破壊を好む戦いの女神ドゥルガーとも言われています。
右の4本腕の象頭は、富と学問と幸運を司る神、ガネーシヤです。両親はシヴァ神とパールヴァティーです。仏教では歓喜天(聖天)となりました。
ピラスター(付柱)のアプサラと門衛神ドヴァラパーラです。
ピラスター上部の彫刻です。
さらにその上のナーガと口からナーガを吐き出すマカラです。
南西の祠堂です。この一基だけ頂部まで残っています。
シー・コーラプーム鉄道駅、駅前通りです。
シー・コーラプームの名物、カラメルをお土産に購入です。袋詰めの最中です。
お店の女性です。
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プラサート・チャン・ピーの案内板があるので寄ってみます。
道路は刈り取った米の乾燥場となっています。
遺跡へ通じる路地は完全にふさがれています。
祠堂の東北に聖池のある、ジャヤヴァルマン7世が領地に建立した102カ所の施療院の一つ、もしくは上座仏教寺院です。
ちなみにジャヤヴァルマン7世は仏教に帰依していました。
東向きの遺跡です。
修復に用いた新しいラテライトが多すぎるようです。石材は、タイ式の適当な積み上げが施されています。
東南側から見ます。
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祠堂です
南西から見ます。
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修復前の写真です。
当時壁はなく、祠堂入口には半分に割れて、彫刻が剥ぎ取られた様なリンテルが残っていました。
破風も残っていますが、修復された祠堂は全く違うものになっています。
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さらに行くと国道から800mほど入った寺院の敷地内にプラサート・ムアン・チーがあるので寄ってみます。
クメール遺跡で、本来は同一基壇の上に5基の祠塔が建っていたはずですが、2基は崩壊して3基しか残っていません。
中央塔以外の2基は倒壊防止のため鉄骨の支えが出来ています。
一番背が高い中央祠塔です。ヒンドゥーの聖なる山、メール山(須弥山)を表しています。
三段屋根の頂上部は崩壊していますが、かっての修復でプラサート・シー・コーラプームの屋蓋部と同じ形状に改築されています。
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倒壊防止の支えの鉄骨が付く以前の写真を添付します。
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スリンへ向かう乗合トラックです。乗客が多くて前輪が浮き上がっれいます。
湿地一面に黄色い花が咲いていました。
葉や茎を見るとイグサの仲間のようです。
こちらでは農作業です。
刈り取りの機械化も進んでいますが、落穂が多く収穫量が激減するため、この家族は手で刈り取ると言っていました。色々な条件があるのでしょうが、コンバインで刈り取った場合は30%ほど収穫量が減るそうです。
休憩には焼酎です。
一列に並び刈り取って行きます。
最後に全員総揃いの記念撮影です。