の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

スリンの遺跡巡り

2014年12月03日 | スリン

昨日の走行距離は423kmでした。本日はスリンに点在するクメール遺跡を見ながらバンコクへ戻ります。
まず東向き神殿であるプラサート・シー・コーラプームを午前7時の差込む朝陽の中で観賞します。

基壇の上に建つ5基の祠堂です。



中央祠堂です。

リンテル(まぐさ石)を掲載します。昨日の逆光で写した写真とは多少表情が異なります。

中央の10本腕の踊るシヴァ神像です。下方左は慈悲と恩恵の神、ヴィシュヌ、右は宇宙創造の神、ブラフマーです。ヒンドゥー教の三大神です。



一番左は現地の解説書ではシヴァ神の神妃、愛と美をつかさどるウマー(パールヴァティー)となっていますが、人頭を串刺しにした棒を持つ事から、やはりシヴァ神の神妃であり、殺戮と破壊を好む戦いの女神ドゥルガーとも言われています。

右の4本腕の象頭は、富と学問と幸運を司る神、ガネーシヤです。両親はシヴァ神とパールヴァティーです。仏教では歓喜天(聖天)となりました。

ピラスター(付柱)のアプサラと門衛神ドヴァラパーラです。

ピラスター上部の彫刻です。

さらにその上のナーガと口からナーガを吐き出すマカラです。

南西の祠堂です。この一基だけ頂部まで残っています。



シー・コーラプーム鉄道駅、駅前通りです。



シー・コーラプームの名物、カラメルをお土産に購入です。袋詰めの最中です。

お店の女性です。
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プラサート・チャン・ピーの案内板があるので寄ってみます。





道路は刈り取った米の乾燥場となっています。



遺跡へ通じる路地は完全にふさがれています。

祠堂の東北に聖池のある、ジャヤヴァルマン7世が領地に建立した102カ所の施療院の一つ、もしくは上座仏教寺院です。
ちなみにジャヤヴァルマン7世は仏教に帰依していました。

東向きの遺跡です。
修復に用いた新しいラテライトが多すぎるようです。石材は、タイ式の適当な積み上げが施されています。

東南側から見ます。



祠堂です

南西から見ます。
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修復前の写真です。

当時壁はなく、祠堂入口には半分に割れて、彫刻が剥ぎ取られた様なリンテルが残っていました。

破風も残っていますが、修復された祠堂は全く違うものになっています。
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さらに行くと国道から800mほど入った寺院の敷地内にプラサート・ムアン・チーがあるので寄ってみます。

クメール遺跡で、本来は同一基壇の上に5基の祠塔が建っていたはずですが、2基は崩壊して3基しか残っていません。
中央塔以外の2基は倒壊防止のため鉄骨の支えが出来ています。

一番背が高い中央祠塔です。ヒンドゥーの聖なる山、メール山(須弥山)を表しています。
三段屋根の頂上部は崩壊していますが、かっての修復でプラサート・シー・コーラプームの屋蓋部と同じ形状に改築されています。




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倒壊防止の支えの鉄骨が付く以前の写真を添付します。




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スリンへ向かう乗合トラックです。乗客が多くて前輪が浮き上がっれいます。

湿地一面に黄色い花が咲いていました。

葉や茎を見るとイグサの仲間のようです。



こちらでは農作業です。

刈り取りの機械化も進んでいますが、落穂が多く収穫量が激減するため、この家族は手で刈り取ると言っていました。色々な条件があるのでしょうが、コンバインで刈り取った場合は30%ほど収穫量が減るそうです。

休憩には焼酎です。







一列に並び刈り取って行きます。

最後に全員総揃いの記念撮影です。

シー・コーラプーム神殿、千年の伝説祭り・2014

2014年12月03日 | スリン

観覧券です。100バーツです。スコータイやアユタヤで開催される同様のショーが500バーツすることを考えると非常に良心的な価格です。昨年までは記念品も付いていたようです。
午後4時から発売されると言う説明で遺跡周辺で待っていたのが、結局、午後5時まで待って入手したのが「E-11」席です。通常前列は団体や関係者に販売されているのですが、なぜか5列目が残っていて中央通路側を入手しました。


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午後7時、定刻通りの開演です。

まず、タイ語で開演の挨拶、続いて中国語、英語に通訳されます。
ショーを観賞した後にスリンへ移動して、翌日の象祭り参加する日本人の団体旅行客はたくさん居られるようですし、タイ人女性と結婚してイーサンで暮らしている西洋人もそれなりに見かけますが、中国人は見当たりません。
首相になりたくてクーデターを起こしたと揶揄されるプラユット氏ですが、アメリカからは軍事費支援の凍結、欧州や日本からも軍事政権に対する理解が得られず、中国と急接近しているのも一因でしょうか・・・。

そして、子供たちによる中国風踊りからスタートです。




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昼間練習していた、地元女子大生によるお踊りです。

練習の時は笑顔を見せていませんでしたが、本番では笑顔になっています。
















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午後8時、「シー・コーラプーム神殿、千年の伝説」と言うシー・コーラプームを舞台とした歴史劇です。
まずは、バラモンの登場です。


ヒンドゥー神話の世界から始まります。
踊るのは天界の水の精、アプサラスです。



真ん中で踊るのは、創造と破壊をつかさどる神、シヴァ神です。

女性はシヴァ神の神姫、ウマー(パールヴァティー)です。美と愛をつかさどる神です。











背後はまぐさ石に彫られたシヴァ神像とと同じ10本腕のシヴァ神です。
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クメール王、スールヤヴァルマン2世の巡幸です。





































クメールの統治が終わり、仏教が伝わります。




















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そして、地元の織物を用いたファションショーとなります。























午後9時35分、出演者、演出者全員総揃いして終了です。

シー・コーラプーム フェスティバル

2014年11月27日 | スリン

11月14、15日にシー・コーラプームで「シー・コーラプーム神殿、千年の伝説祭・2014」が開催されました。スリンの県庁所在地では14日から16日までイーサンの三大祭りの一つ、スリン象祭りが開催されますが、訪問者が多く道路は大渋滞、大混乱しています。
混乱を避けてスリンからさらに40km東にあるシー・コーラプームまで行ってきました。前日はバンコクの東方80kmにあるチャチョェンサオで宿泊し、午前6時に出発です。国道304号線で二山越えパク・トーン・チャイに出て国道24号線をひたすら東へ、国道214号線でスリンへ、そして国道226号線でシー・コーラプームまで420kmの走行予定です。

国道304号線をカビンブリーを過ぎたあたりです。雨季は、とおに終わっていますが、青空がのぞきません。
この一週間前にローイ・クラトーンがあり、タークまで行ってきたのですが、やはり大雨でした。

プラチンブリー側の山道の登り口付近の2車線道路が4車線道路になったあたりに新しく出来たガソリン・スタンドがあって休憩です。

午前8時、朝食です。

バーミー・ナームを食べます。

ガソリン・スタンドの裏に人工池を囲んだ宿泊施設を建設中です。




■池の周りに生えた雑草の花を写しました。
「アメリカ・ハナグルマ」





「クウシンサイ(空心菜)」「アサガオナ」、タイでは「パック・ブーン」の花です。
い湿地近くの地表や池、流れのない川などいたる所を覆うように自生しており、葉や茎は食材となります。

「クウシンサイ」の花ですが、白花です。

「ベンガルヤハズカズラ」(ソーイ・インタニン=サファイアの首飾り)です。
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フアイ・ナーム・キアオの休憩所でトイレ中継です。

「ムラサキ・モククワンジュ」「ウスベニ・ハカマノキ」、葉の形から「羊蹄木」と呼ばれています。タイでは「チョン・コー」と呼ばれています。

タイでは「ダー・ラー」と呼ばれる「トーチ・ジンジャー」です。
ショウガの仲間です。この花はピンク色をしていますが、良く見かけるのは真紅色をしています。肉厚の花びらは食用になります。



マメの仲間のようです。「チョウマメモドキ」(トゥア・ライ)です。

「スズメナスビ」です。一応小さな実もなっています。

「ヒメノカスリ」「スパイダー・リリー」、タイでは「パラップ・プルーン・ティン・ペット」と呼ばれています。

パパイヤの木です。売られているパパイヤの果実よりかなり短い実です。

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シー・コラプームに到着です。





「プラサート・シー・コラプーム」です。
12世紀の第18代クメール王、スールヤヴァルマン2世(在位:1113年~1150年)時代の建物です。25mX26m、高さ1.5mのラテライト製基壇の上に、煉瓦造りの中央祠堂と四隅に祠堂を配置しています。
中央祠堂は塔上部が崩壊していますが、まぐさ石と入口柱に素晴らしい彫刻が残っています。

16世紀のアユタヤ時代に仏教寺院に改造されました。



まぐさ石の10本腕のシヴァ神像です。

シヴァ神の下に彫られた神々の像です。

ピラスター(付柱)下部に彫られたアプサラ像です。

破風横のナーガとマカラの像です。



とりあえず宿泊場所を確保しようと、地区の役員の方に尋ねると、単車に乗ってきている観光案内の人にホテルまで先導するように指示をしてくれました。

案内された遺跡の裏にあるホテルです。荷物を置いてすぐに出かけます。まずガソリンスタンドで飲料水を購入します。






「ルリマツリ」です。



「ジョウゴバナ」「ヘリトリオシベ」です。

「ピンク・ノウゼンカズラ」

「ブンガー・サー・リー」木は15mぐらいまで成長します。

「インド・コルク・ツリー」タイ語は「ビープ」25mにもなる高木です。花は甘い香りがします。 

その後、お礼を兼ねて遺跡へ戻ります。シー・コーラプームは絣織の産地で実演中です。





樹脂紐を使っていますが、糸を取り上げてから結び終えるまで実に素早い作業です。

染め上がった糸です。

絹糸です。タイのカイコは黄色い繭が多いようです。

天然染料で染めた生地が一つだけあったので購入しました。価格は合成染料の倍です。

彼女たちが分業で織に従事しているそうです。
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遺跡の基壇に設けられた舞台で練習をしています。





















午後5時、警備の警官たちがやって来ました。警備分担の打ち合わせ中です。

こちらは午後8時からのショーに出演するチビッ子たちです。

前から4列目の通路に面した良い席が取れました。場所の確認をしていると警備のお巡りさんやって来て、通路からの撮影は良いが、舞台の上に登って撮影しないように注意を受けました。舞台に昇るという非常識なことは思いもつかなかったのですが・・・。





開演は午後8時、まだまだまだ時間があります。とりあえず腹ごしらえです。



メリーゴーランドと回転車も営業しています。いつも不思議なのがどのようにして運搬するのでしょう。
見ていてわかったのは、遊技代が1回、30バーツで少し高額ですが、時間は無制限のようです。乗っている人が、飽きて降りると言うまで回り続けるようです。


ロウソク奉納(スリンの田舎にて)

2014年09月13日 | スリン
■「アーサーンハ・ブーチャー」(三宝節)にスリンの東方、「シー・コラ・プーム」近くの小さな集落を訪れました。バンコクから486kmの距離に「シー・コラ・プーム」の町はあり、国道2371号線を暫く南下して左折、「シーサケット」方面にむかったところです。夕方から寺院へ参拝、ロウソクを奉納するのに立ち合いました。
午後3時45分に「シー・コラ・プーム」に到着です。市場で買い物をしてから行きます。



海水魚です。海から600km離れた内陸部まで運ばれています。タイの物流は優秀です。



淡水魚のなれずしです。

こちらも淡水魚を漬けて発酵させています。



白く盛られているのはキノコです。
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午後4時18分になりました。市場近くの「プラサート・シー・コラ・プーム」に立ち寄ります。ラテライトの基壇上に5基の祠塔が建つ、12世紀のクメール遺跡です。

中央祠塔です。

中央祠塔のまぐさ石です。中央は聖鳥ハンサに乗る10本腕のシヴァ神、下には左からシヴァ神の妻で、人の頭を串刺しにして持つドゥルーガ神、ヒンドゥーの三大神、4本腕のヴィシュヌ神、同じく三大神で四面四臂のブラフマー神、そしてシヴァ神の息子、象の頭で4本腕の富と知恵の神、ガネーシャ神が並んでいます。

中央祠塔入口の柱の下には、正面向きに女神像。

女神像の横面には門衛が彫られています。
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午後5時10分、村人たちが集まってきました。

寺院に奉納するロウソクです。

子供たちが持っているのは打ち上げ花火(バン・フャイ)です。

打上げ花火は、行列を先回りして打ち上げていきます。











村はずれにある祠です。

粗く削られた木片が三体あります。仏陀ではありません、神霊崇拝の偶像でしょうか・・・。お供えもあります。

子供が多い村です。みんな元気があります。





楽団と共に踊りながら行きます。



お寺の手前で勢揃いして、踊りながら寺院へ入って行きます。







僧侶が堂内に着座します。



奉納の行列はお堂の回りを三周します。









別のグループもやって来ました。

やはり、お堂を3周します。



読経の後、僧侶の先導で灯したロウソクを手にお堂を三周します。「ヴィアン・ティアン」です。









燃え残ったロウソク、線香は、境内の木の根元に花と一緒に供えて帰宅します。
翌日は近くにあるクメール遺跡「プラサート・プラーン・クー」に立ち寄ってから「ウポン・ラーチャターニー」のろうそく祭りを見に行きました。

スリンからウボン・ラーチャターニーまで

2013年12月03日 | スリン
■「タ・ムアン遺跡群」から国道224号線、214号線を東へ50km進むと「チョン・チョム」の国境のチェックポイントがあります。

道路標識には「アンコール・ワット、アンコール・トム」の表示が揚げられています。国境を超えると約150kmで「アンコール・ワット」です。





国境の柵です。柵の向こうはカンボジアです。



チョン・チョム国境市場です。同じ国境市場でアランヤプラテートのロン・クルア市場と比べると規模はかなり小さいですが、扱っている商品はカンボジアからの衣類、中国からの電気製品、コピー商品と全く同一です。だだし、価格はロン・クルア市場より安く、最高で半額になっています。









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■市場を覗いた後、国道2283号線から国道24号線を「ウボン・ラーチャターニー」へ向かって走行します。国道24号線沿いにもたくさんのクメール遺跡がありますが、ウボン・ラーチャターニーに近い2カ所を紹介します。

東行する国道24号線は「デット・ウドム」で北に方向を替えウボン・ラーチャターニーへ至りますが、その手前約20kmにある国道2214号線を南下すると「トゥン・シ・ウドム」の町があります。町を過ぎると「バン・ノーン・オム」村があって、村役場と同じ敷地に「プラサート・バン・ベン」があります。
11世紀に建立されたロッブリー様式のヒンドゥー寺院です。外周をラテライトの塀に囲まれ、一部埋められていますが、環濠をもった寺院遺跡です。

祠堂へ向かう参道です。

参道の途中が左右に突き出たテラス状になっています。

突き出たところに石囲いをした穴が規則正しく開いています。木造の柱があって、屋根がついていたようです。



寺院門(グプタ)です。この場所で象に乗ったインドラ神を彫刻したまぐさ石が発掘されています。

東向き寺院で、ラテライトの基壇の上に煉瓦造りの祠堂が南北一列に三基建っています。左右の祠堂は上部が崩れ去っています。



三つの祠堂は夫々リンガが祀られていたようです。

中央の祠堂は基壇が陥没して、かなり前方へ傾斜しています。

破風の煉瓦に直接彫刻をして、漆喰で仕上げられていたようです。

右側の祠堂です。

左側の祠堂です。

祠堂内には折れたリンガが放置されています。

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■「プラサート・バン・ベン」から国道2214号線を国道24号線まで戻らず、国道2192号線で右折し「デット・ウドム」へ向かいます。左手に「プラサート・トーン・ルアン」があります。

何度も往復して、何度も人に尋ねてやっと入り口が判りました。
割れた木札に書かれているのが遺跡の表示です。これだけです。

幹線道路から狭い農道を行くと、田んぼの中に遺跡がありました。東向きの三基の祠堂が南北に並んでいます。煉瓦積みでラテライトの基壇の上に建っています。
中央の祠堂」が大きく、左右に一回り小さな祠堂がありますが、右手の祠堂上部は崩れ去っています。
11世紀から12世紀のバプーオン様式です。

この寺院の東100mに380㎡のバライ(聖池)跡があります。









下校のスクールバス(?)です。屋根の上にも生徒が乗っています。



宿泊はウボン・ラーチャターニーの「トーサン・ホテル」にしました。