初詣のブログを書くため、ドヴァラヴァティ美術が展示されているプラ パトム チェディ国立博物館で撮影した写真を眺めていると、下の写真がありました。
法輪を支えた台座で8世紀~10世紀の遺物です。



台座に彫られた扁平な花です。
下はペック氏のコレクションですが、器に描かれた花文とよく似ています。両者の制作年代は300年以上の隔たりがありますが、気になったの書き留めておきます。



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<追記>
扁平な花模様はドヴァラヴァティの台座、法輪、仏塔の漆喰装飾として多用されています。
スコータイ時代も寺院装飾として形状は変化しているが花模様は使われています。
下の写真はシーサチャナライ都城の中心にあるワット チェディ チェット テーオの中央仏塔を囲む仏塔のひとつの壁龕上部に施された漆喰装飾です。
ワット チェディ チェット テーオは14世紀末から15世紀初頭にかけてリタイ王の娘によって建立されたと言われる寺院です。


時代観が一致するかどうかの問題はあるが、安南染付の菊花文の影響を考えていましたが。
貴ブログの内容で納得です。今まで全く気がつきませんでした。
コメントありがとうございます。
改めてドヴァラヴァティーの扁平花模様を探していると台座以外にも法輪や仏塔の漆喰装飾に多用されていました。シーサチャナライにもモン様式の仏塔が数基残っており、現在は石材だけの無残な姿を晒していますが、かっては華麗な漆喰装飾で覆われていたのでしょう。