の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

ピー・ター・コン祭り (5)

2014年08月18日 | ルーイ
■ピー・ター・コン祭りの「精霊(お化け)」を特集してみました。

ピー・ター・コン・コンテストも開催されていて、ケオ・アーサー通りはいつまでも精霊が闊歩しています。


















中には一斗缶を引きずっている精霊もいます。
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カモシカの頭です。まだ新しいもののようです。







かわいいチビッ子の二人組です。





胸元に思わずシャッターを切ってしまいました。


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お嬢さんたちはパレードを終えたようです。












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地区役場前の観覧席も精霊たちが休息中です。




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ダーンサーイで一宿一飯になったお宅の縁者の娘さんです。朝の出発も見送りました。
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■ダーン・サーイは小さな町ですが、意外なことに流暢な日本語を話す人がたくさんいます。
ある人は関東の「植木屋さん」で十数年間働いていました。とか、飲食店を開いていた。工場に勤めていた。またその間に同郷から伝手を頼って日本に働きに来る人の世話をした。というものです。来年から息子が働きに行くが大丈夫かという母親も居られました。ピー・ター・コンに通い出した頃、たまたま昼食に寄ったお店のおかみさんもそんな一人で、話しているうちに今夜の宿泊場所はきまっているのか。もし、決めてないなら自宅に泊まれと言うのが縁で、ピー・ター・コンに来るたび、マン川の畔の家に世話になっています。
ある時、近所の青年が結婚するので助けてやれ、ということで青年の精霊の面を買い取ってあげたのがきっかけで、毎年人助けをする羽目になってしまいました。そんな精霊のお面が自室に7個もぶら下がっています。部屋に入れると結構大きくて場所をとってしまいます。
以下の写真がバンコクまで付いて来た精霊たちです。



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ピー・ター・コン祭り (4)

2014年08月16日 | ルーイ

「ワット・ポーン・チャイ」の本堂内です。

本堂の四隅には聖木が供えられます。

本堂裏には仏陀と背合わせで、「チャオ・ポー・ルアン」(男性霊媒)が座って、村人の参拝を受けます。









本堂と「チャオ・ポー・ルアン」の座る前を村人は踊りながら三周します。





















精霊が憑依したのか酩酊状態なのかわからない人もたくさんいます。
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■ダーン・サーイ地区役場からワット・ポーン・チャイへ向かうピーターコンパレードが終わろうとする頃、ケオ・アーサー通りの反対側からもう一つのパレードがワット・ポーン・チャイへ向かおうとしていました。
精霊信仰の「ブン・ルアン」の行事表によれば、午後3時から「チャオ・ポー・クアン」宅で行われた「バイ・シー・スー・クワン・パー・ウェット」(パー・ヴェサンタラの霊を呼び寄せる儀式)を終えた「チャオ・ポー・クアン」と「チャオ・メー・ナーン・ティアム」(女性霊媒)が「パー・ウェット」を「ワット・ポーン・チャイ」へ導いていきます。





ケオ・アーサー通りをバー・シーを先頭に、禅定印の仏陀像、4名の僧侶を載せた輿と、「チャオ・ポー・ルアン」を載せたバン・ファイがワット・ポーン・チャイへ進みます。
チャオ・ポー・ルアンは道すがらタン・ブンを施しています。
山門をくぐります。























村人が続きます。





本堂を三周して本堂へ入ります。ピー・ター・コンの仮面を外した若衆は輿を激しくゆすりながら進みます。僧侶は振り落とされないように輿に付いた桟にしがみついています。







■儀礼はこの後、天上の「パヤー・テーン」に降雨を促すバン・ファイ(ロケット花火)が捧げられ、「ター・ワン・ウェン」(ワン・ウェン桟橋)からピー・ター・コンの面やピー・トン・ルアンの杖がマン川に流されます。

ピー・ター・コン祭り (3)

2014年08月15日 | ルーイ
■「ワット・ポーン・チャイ」に精霊たちが集まってきます。
「ピー・ター・コン」期間中は霊媒師によって精霊が寺院内に入れるように祈祷されています。




パレードを終えた少女たちです。







精霊のお面の意匠は年々派手になって行くようです。









「ピー・トン・ルアン」は人里に下り、非常に疲れ切っています。

竹筒は水、それとも酒でしょうか・・・。


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女の子が興味をもってはいけません。







小僧さんたちもピー・ター・コンが気になります。









何を話しているのでしょう。





仏塔の前に集まった精霊たちです。











このお面はヤシの葉を使っていません。やはり大きなヤシの葉を探すのが大変なのでしょう。
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■境内で休息中の精霊たちです。


























こちらは娘を旦那に任して、奥さんが参加していました。
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■夜は市場裏に舞台が設置されショーが催されます。








ダンサーです。





舞台の下では精霊が踊っています。





舞台裏にも精霊がいます。





この人たちは「ピー」ではありません。

ピー・ター・コン祭り (2)

2014年08月14日 | ルーイ


■ピー・ター・コン・パレードは第二日目の午前10時からスタートです。
地区役場からワット・ポーン・チャイまでのケーオ・アサー通り(国道2114号線)、750mで催されます。
まずは来賓の挨拶、地元学生の踊り披露があって、パレードはスタートします。
「パー・ウェットサンドン・サドック」(ヴェサンタラ・ジャータカ)からウェットサンドンの帰国です。妻マディーと二人の子供を載せた御車が先頭です。その後に「パー・デーン」の精霊(幽霊)軍団が続きます。

【「パー・ウェットサンドン・サドック」は2014年5月28日にアップしました「イサーンのシム(布薩堂)・ワット パ レライ」、ピー・ター・コンの精霊(幽霊)は「パー・デーン ナーン・アイ」は2014年7月4日の「バン・ファイ・タラーイ・ラーン(クット・ワー)3」を参照してください】
(写真とパレードの順序は一致していません。)

午前8時40分、パレードの会場へ出かけます。

チビッ子たちも集まってきました。

■10時50分、まだ始まりません。いつものことですが、時間を気にしないのが、この国のいいところです。
開始を待っている人たちを撮影します。






「パー・ウェットサンドン」と妻「マッディー」、二人の子供たちです。

娘です。

















昨年までの説明では「ジャングルの土人」となっていました。タイ北部からラオスの山中には他民族との接触、定住を拒絶した狩猟採集民族「ピー・トン・ルアン」がいます。「黄色い葉の精霊」と言う意味で数百名の部族です。
タイでは近年の森林開発で食料や居住場所が無くなり、定住を余儀なくされているようです。

黒さ比べです。

「ピー・トン・ルアン」の一団です。

やっと始まりました。午前11時7分です。













イサーンのシムで見た壁画と同じです。「パー・ウェットサンドン」を先頭に領民が踊りながら付いて行きます。ダーンサーイでは精霊も行列に加わります。









「バイ・シー」が先頭です。
プログラムの中には「バイ・シー・パー・ウェット」というのが霊媒師の家で行われるようです。ウェットサンドンを呼び出す儀式となっています。


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「パー・ウェットサンドン」一家が何組も登場します。


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小中学校のグランドにはスタート待ちのグループがたくさん残っています。



女性は高校生です。このお化けはレッド・カードでしょう。
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帰国する「パー・ウェットサンドン」と家族です。象ではなく御車に乗ります。











「ウェットサンドン」一家です。

























新タイプの精霊です。



















狭い道路でパレードと観光客が混じりあって記念撮影をしています。精霊たちも快く記念撮影に応じていますし、お決まりのポーズで応えています。従ってパレードは前に進むことができません。

スポンサー付の精霊もいるようです。







パレードを終え、帰路に就くチビッ子精霊ともすれ違います。









「ピー・トン・ルアン」の一団です。







道路脇で試供品を配っていた清涼飲料水のキャンペーン・ガールです。





















ワット・ポーン・チャイに到着です。


ピー・ター・コン祭り (1)

2014年08月13日 | ルーイ

「ルーイ県」はタイ東北部の北西端に位置し、面積の7割が山と森林です。県北部はメコン川とメコン川支流のフアン川がラオスとの国境となっています。「ター・リー」のフアン川にはタイ=ラオス友好橋が架かっており、ラオスとの往来が可能です。

国境の川「フアン川」です。川の左がタイ、右がラオスです。

タイ側の国境ゲートです。

「ルアン・パ・バーン」まで363kmの道路標識がタイ国内側に立っています。他にもラオスの「ケーン・ターオ」7km、「シャイヤ・ブーリ」229kmの道路標識があります。

「ター・リー」からフアン川沿いの国道2195号線を西へ38km進み、国道2114号線を27km南下すると周囲を山に囲まれた「ダーン・サーイ」の町に入ります。
バンコクからだとサラブリーを経て国道21号線をひたすら北上し「ロム・サク」で左折し山間部を走り480kmで「ダーン・サーイ」です。
辺境の地、陸の孤島ともいうべき盆地の小さな町ですが、アユタヤ時代には町の真ん中を流れるマン川がラーン・サーン王国との境界線となって関所が設置されていました。1560年に両国王は不可侵条約を結び、マン川西岸の丘陵にラオ様式のプラタート・シー・ソンラック仏塔を建立、石碑を残しています。

さて今回は、そんな「ダーン・サーイ」で催される精霊信仰の色濃い「ピー・ター・コン祭り」(ブン・ルアン)を見に行きました。辺境の奇祭として有名になり、祭り期間中はたくさんの観光客が小さな町にあふれます。
写真は1969年の「ピー・ター・コン」です。
「ピー」は精霊、幽霊、お化け等の意味、「ター」は付いて来る、「コン」は人で「人に付いて来る精霊(お化け)の祭り」となります。写真に写っているのが精霊たちですが、「お化け」と言った方が適正です。

現在の「お化け」たちです。

「ダーン・サーイ」の住民は話し言葉や習慣から19世紀にルアン・パ・バーンから移住した人たちだろうと考えられています。
精霊がついて行く人とは、「パー・ウェットサンドンの帰国」です。精霊たちは「バン・ファイ」で負けた「パー・デーン」が「ナーン・アイ」を連れ去った「パヤ・ナーク」軍と戦った幽霊軍団です。
ちなみに、お祭りで霊媒師「チャオ・ポー・クアン」が「ワット・ポン・チャイ」まで乗るのは「バン・ファイ」です。

今年の「ピー・ター・コン祭り」(ブン・ルアン)は、6月27、28、29日と開催されました。
「ブン・ルアン」の日取りは精霊のお告げで決まるようですが、最近は精霊も村のことを考えて観光客が来やすい週末を指定するようです。
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夜明け前にバンコクを出発します。

途中の町、ロム・サクの名物はタイの素麺「カノム・チーン」です。
朝食と早い昼食を兼ねて食べて行きます。
「サーラッ・ルア・ロム」です。奥に「マカーム」の加工工場があります

店の前に大きな「マカーム」です。

食事は「カノム・チーン・サーラッ」と言う店名です。

店内です。



「カノム・チーン」は練った小麦粉を沸いた鍋にトコロテン方式で押し出し湯がきます。
湯がいたものを冷水で締め、出汁を付けて頂きます。タイの素麺です。

麺を湯がき終え盛り付けをしています。注文によって取り分けて行きます。



メニューです。



手前の鉢が麺つゆになります。
「ナム・ピック」、「ケーン・パー」、「カティ」と呼ぶ三種類が出てきます。好みによって麺にかけます。

「パック・カ・ドーン」、タイの漬物です。

木の枝にたくさんの酸い実をつける「マヨーム」です。

食後出発です。ダーン・サーイまでは60kmです。

ペチャブーンを過ぎるとダーン・サーイへ向かうオートバイが増え、ロム・サクあたりで隊列となって道路をふさぎます。
皆、ピー・ター・コン祭りに行くそうで、その後「プー・ルア」で宿泊するようです。

ダーン・サーイへ入る最後の峠にピー・ター・コンの面が立っています。

峠から見下ろすダーン・サーイの町です。

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■ダーン・サーイの町に到着です。
マン川の畔にあるこのグループは、まだ「ピーター・コン」のお面の制作中です。
毎年新しいデザインでお面を作ります。各グループで基本形態を統一して、少しづつ個性を変えています。
顔はヤシの葉の付け根の太い部分を削って加工し、頭には餅米を蒸す竹籠を縫い付けます。大きな鼻はコルク材を用いて軽くしています。
顔が収まる大きなヤシの葉を毎年探すのが大変な作業のようです。

話は飛びますが、わが故郷でも毎年の祭礼に山へ入り神木となる椿を切り出します。幹の太さは茶碗大と決められておりますが、藪や山中で八方に枝の張った椿を毎年探すのが大変な苦労であったことを思い出しました。







みんな真剣な眼差しで仕上の彩色中です。









完成です。笑みが浮かびます。



衣装も「お化け」に着替えました。



「お化け」のリーダーです。



「お化け」が町の中へ出掛けて行きます。「ピー・ター・コン」の始まりです。