懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

フィギュアスケート世界選手権

2009-03-29 23:23:14 | Weblog
気のせいかと思ったけど、VTRを見て、やっぱり自分は今回のは優勝したキム・ヨナ選手より、4位の浅田選手の演技の方が、感動したことは変わらなかった。

浅田選手は、衣装も良かった。前見た「仮面舞踏会」とは違って見えた。
2度目のジャンプの転倒さえも、曲想とあいまって、どこかにどんでん返しが待っている現実を思わせた。

生の不安を掻き立てる曲想。
プロコフィエフの音楽を思わせた。

キム・ヨナ選手は、悪い意味で水戸黄門みたいになってしまった。すべてが既知の世界。次に何をやるか予想できてしまう。
選手も観客も、それをなぞっているように思えた。

一回は成功しても、一回は感動させられる新鮮な演技ができても、

2度目からは自己模倣が始まる・・・。

今のキム選手からは、安定した自己模倣の世界を感じる。
こういう表現者になってしまったのね。
残念だ。

もちろん彼女の競技は、文句なしで素晴らしかった。
表現性の面では、私的には好みでない方向に行ってしまったのだと思う。
衣装位は変えてくれてもいいと思うのだけど。

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新国立劇場バレエ公演、セレナーデ、ナチョ、サープ

2009-03-29 18:19:28 | Weblog
新国立劇場公演そのものは良かったらしい。

先に行った日のマトヴィエンコ好きな知人の、マトヴィエンコの踊るサープ作品、「プッシュ・カムズ・・・」の感想があんまりというか、見に行きたくなるほどでもなかったので、行くつもりだったのにパスしてしまった。

デニス・マトヴィエンコは、2回目3回目の方がいいダンサーだと思うから、初日って言うのもあったかも、と書いておこう。

それでもモダン、コンテを躍らせてもらえる、チャンスをもらえるというのは、ダンサーにとって貴重なことだ。

バリシニコフのためにサープが作った作品だから、合う合わない、とか、作品への慣れ、なじみ、のこともあったのだろう。

新国立劇場バレエ団は、ちょっと前に見た時も統制のとれた踊りで感心した。セレナーデなんかは悪い時のニュ-ヨークシティバレエよりは良かったりしたかも。

外人スターなしでも充分内容はいい時もあるし・・。
でも、行く方にとっては、外国人スターダンサーの起用は、暇じゃないけど必死で劇場に行く原動力にはなる。

仕事のために情けなくエネルギー温存して遊びに行かない生活になってしまってる。

マトヴィエンコは奥さんとマリインスキーバレエに移籍。ここが終着駅?

あのバレエ団の公演のチケットは買いづらい(キャスト変更とか、内容がイージーとか)ので、見られるかどうかわからないが。ちょい下手な奥さんとだけじゃなく、ビシニョーワとかソーモワとか色々なプリマと踊って、盛り上げて欲しいものである。

ナチョ・ドゥアト作品が好評なのは、相変わらず。

世界バレエフェスとかその他もろもろ、少し先のバレエ公演のチケ買いにも迷うこの頃。それにしても、タマラ・ロホが「白鳥の湖」全幕に出るのは意外。これは切り決定できて嬉しい。コチェトコワ、シムキン「ドンキ」は半分楽しみ。(水曜の公演というのは微妙・・・。)

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浅田真央Vならず!キム・ヨナ世界フィギュア初制覇

2009-03-29 12:19:25 | Weblog
残念・・・。

こういう時もあるってことか・・。

昔に比べるとフィギュアスケートの大会の報道が色々ある。
何度も同じ様な衣裳、同じ演目で見ると、飽きてくる人とこない人がいる。

キム・ヨナ選手が悪いんじゃないけど、私がキム・ヨナ選手の採用してる2演目に飽きてしまってるらしい。

浅田真央選手との間で、特に浅田選手の方が好きというわけでもなかったのだけど。

あまのじゃくまるかじりでいうと、個人的には今回は、勝ったキム・ヨナ選手より4位の浅田選手の演技の方が、自分は感動した。

無論、競技としてだけなら、痛いミスを肝心の所で出したか出さなかったかという違いは大きいとか、ここ一番でまとめる精神力、自己コントロール力はキーだとは承知の上で。

浅田選手が前回世界選手権で優勝した頃の演技は、自分的には、技術や資質は凄くても、それ以上の感動はなかった。今回のショートプログラムの水色の衣装で滑った静かな曲の清新な場の作られ方には、感動した。素人の感動なんてこんなもん。

キム・ヨナ選手は、何度も同じものをみると、パターンが読めてしまう所があって、最初に見た時ほど感動しなくなってしまった。
でも、いつもよりジャンプが高く見えたのは、世界選手権への気合と本番への調整力の確かさを感じさせてさすがだったけど。

かつてのフィギュア界の花、サーシャ・コーエンとかは、個人的には性格は好きになれなそうな人なのだけど、「ロミオとジュリエット」も「カルメン」も、数回見ても1回1回違う感動があった。きっと選手が表現に込めてる意味内容が、キム・ヨナとコーエンで、違うのだろうと思ってる。

もちろん、フィギュアスケートとしては、キム選手のはきっと素晴らしいんだろうけど、自分らにとっては、競技の専門的なことより、面白いか面白くないか、見たいか見たくないか、それだけなんだよね。見も蓋もないいいかただけど。

以上、感動と競技の優勝に関わる評価は違うことがあるし、それはそれでいいじゃないかという話でした。

残念!浅田選手。ジャンプの回転がど~のこ~のの調整は大変だな~と思うし、今後も体の成長の中であの長い手足を使いきって数種類のジャンプの規定をクリアし、多技も披露するのは困難が待ってそうな気がする。

でも、表現的には着実に良くなってて見違える。ロシアのコーチっていうのも凄いと、その点では思う。キム・ヨナ選手と浅田選手で浅田選手の方が難しいことやってるので、それで肩入れしたくなってしまうのかもしれない。

長い手足の使い方が、フィギュアとしてだけなら、そこまでやらなくても良いのでは?と思うほどきれいに全身を使って表現しようとしてるのがわかる。そこを手ぬいて、ジャンプに神経使った方が競技者としては上手くゆくのでは??と思わなくもないけど、キム選手との差で、そういう点がよく見えるということもある。

キム選手の方が、もうほんのちょっぴりだけ、楽な体の使い方にみえる。浅田選手ほどのびやかに全身全部使い切り系ではない。昔ミス・パーフェクトと言われた選手よりはずっといいけど。

キム選手は、ライバルが浅田選手でなく、芸術性の高い人だったなら、芸術性がもっと伸びたかもしれない。ライバルが技術的に優れていたから、堅実な技術と、周囲を組みしく精神力で魅せる今のキム・ヨナ選手があるのだろうと思う。

オリンピックどうなるのかな。

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単行本「椿姫と娼婦マリ」

2009-03-16 00:17:26 | Weblog
小デュマの小説「椿姫」は、後世に名が残るほどヒットし、それ自体が面白いからオペラになってまたヒットしたとか、あるのだろうけど。

理想の女性マルグリットの心の美しさとアルマンの狂おしい情熱は、それはそれで、みごたえもあるのだけど・・・・。

でも、この小説のモデルとなった実在の女性と、作者小デュマとの関わりを知ってしまうと、自分的には、この現実がなかなか興味深かった。

実際の恋では、パリ・裏社交界の花、クルチザンヌのマリ・デュプレッシは、決して理想の女性ではなく、むしろ若い小デュマ、大作家の息子を翻弄し、大いに悩ませた金のかかるシックな美女だった。

センスがよく、満艦飾のおしゃれでなく、趣味の良い上品なおしゃれをする魅惑的な女性。そして、不実。少なくとも金のない青年にとっては。

小デュマがこの美人に恋し、付き合うほどの金も足りず、ブロークンハートで夢破れて別れた。

そして、この悔しい現実の中で、現実を凌駕する顔も美しく心も美しい高級娼婦、マルグリット像が誕生した。この現実との相克の部分が、私には最も面白く思えた。

こういった話を紹介した本が、「椿姫と娼婦マリ」だった。

そして、この史実に基づいたストーリーは、(ここは作者の想像も入ってるのか、日記か何かで詳細に確認とれてるのか知らないが)マリ・デュプレシが、小デュマと別れた後の事も描いている。

娼婦マリは、胸の病が進行する中、病み衰え、かつてより美貌が輝かなくなったころ、病んだ頬に濃い頬紅をつけ、厚めの化粧、そして自身を飾り立てた満艦飾のおしゃれで、劇場に観劇にゆく。

そのさまは壮絶であり、絵にかいたモチのように理想的なマルグリットより、私にはなんだか惹きつけられものを感じてしまった。

恋に苦悩し、ネガティブな想い、不実な美女にまつわる苦い現実を、ポジティブな理想に昇華させた小デュマの在り方も、その原動力となった現実の事も絡めてユニークだった。

一方、青年には裏切りを感じさせた金で愛を売る高級娼婦・マリの若き日の楚々たる美貌と、晩年の執念のような飾り立てての劇場通いにも、なにか心を動かされる美女の凄絶さを感じながら、私はこの本を読んだ。

本の後半には、傷心の作家が最晩年に本当の理想の女性とであう半分感動的な実話もある。不実で男を翻弄する、そして地に足のつかない生き方をする美女と、献身的な愛がなかなか伝わらない誠実な美女、前半と後半のコントラストも興味深い本だった。

どこまでジャスト史実でどこからが作者の想像が判らなかったが、こちらの方が、ノイマイヤー振付のバレエ「椿姫」より、私には面白かった。

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ロジユニヴァース逃げる・・

2009-03-08 15:46:20 | Weblog
意外な展開、横典ロジがハナ切る弥生賞。

先頭はロジユニヴァース!突き放す直線。何馬身かちぎってた。

なんかかっこよく勝ってしまったよ。汗もかかずに・・。

ああ、うその作りごとのドラマ見てるように、あっけなく勝ってしまった。

2番手ミッキーペトラー、3番手モエレ。セイウンは沈んだ。

やや重。

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