天上の虹 ラスト1巻

天上の虹　22刊が出たのを知らずにいて、ちょっと前に気づいて遅ればせながら読んだ。

割と相変わらずな内容で、文武天皇（珂瑠皇子）は、相変わらず頼りなく、泣く子も黙るヒロインの讃良上皇様は、迫り来る死期を感じつつ君臨し、己の殻に閉じこもった但馬皇女は、過去の恋の思いを清算して、・・・。みたいな感じ。

最後に、独身を貫いて天皇家を支えようとする美女、氷高皇女に、若い王子が懸想して、彼女を得るために、義父を利用し、出世しようと考える所で、以下次号へ。

氷高皇女は、以前にも政略結婚の候補の人生を狂わせたかも？と思う展開があり、本人はなんとも思って無さそうだけど、美しさが罪、みたいな人。氷高皇女は、もう恋はせずに、政治に関わって生きていこうとしてるけど、美人なので、そのままでは済まない感じ？

史実を踏まえ、漫画では、氷高皇女は一生独身で、先々、中継ぎの天皇・上皇も務めることになってるけど、この関連作品の「女帝の手記」では、昔美人だった白髪の女性として出てくる。そのときは年頃の女性の瑞々しさを失っていて、美貌の有効活用の無い、勿体無い人生な感じが、しなくもなかった。そこへ行くと、ヒロインの嫌われ者、女帝さらら様は、欲しいものは手に入れる最高権力者の人生。愛も権力もゲットする所が、現代女性好みなキャラなのかもしれない。

このさらら様と共に、よく描かれてるように思うのが、大政治家の藤原不比等。
およそ少女マンガで、こういうのは珍しかったと思う。
せいぜい、池田理代子「ナポレオン」位じゃないかと思うし、そっちよりこの藤原史の方が、描かれ方に厚みがある。直情径行な恋愛表現もするし。
恋愛の仕方も、案外他の登場人物以上に、興味深いものがあったり。

天皇の妻だった女性を欲したり、得たら飽きたり、そういう自分に気づいて愕然としたり、それで、飽きない同士のような伴侶を得て、しかも不倫だったり。

この漫画、ず～～～と、終わらずに長く続いて来たから、あと1巻で終わるのかと思うと、やや寂しい。さらら様が死んで終わるんでしょうね。

さらら様は、肉食系と言うか、エネルギッシュで、現実的な欲が強く、理想や思いを実現させる強烈さをもっている。作者の里中満智子さんは、一見、知的で、我欲が前面に出てるさらら様みたいな女性を主役にしたのは、最初は意外だったけど。心に感じるものがあるから、歴史家には嫌われがちな、さらら様こと持統天皇をヒロインにしたのでしょうかね。それとも、「女帝」だから良かったのかしら？

次回もいつ出るか、知りたいもんです。

一方、懐かしの少女マンガ作家の大家・萩尾望都の新刊が出てて、なぜか「王妃マルゴ」だった。萩尾望都の作品を見るのは、「残酷な神が支配する」以来。

キャラダン？

久々バレエネタ。

来日中のキエフ・バレエ。
「ラ・バヤデール」、27日公演位は、何とか行けないかな？と思ってたけど、野暮用で行けず。

27日、なぜかフィリピエワが、キャラクターダンサーの役のはずの、太鼓の踊りにキャストされていて、ちょっと見たかったような？いや、見なくて良かった？かも？？？

フィリピエワというと、清純な役のプリマの印象が強くて、一応官能的なシェヘラザードもやってるけど、本領は、くるみとか、可愛い役の方なのでは？という気がしていて。

太鼓の踊りって、ビキニみたいなセクシー系のお衣装で、エキサイティングにアップテンポで踊るし、私的には、優雅な白いバレエの印象の強いフィリピエワが、あれをどう踊るのか？と興味半分。でも、合ってなければ、プリマのイメージが崩れて、見なきゃ良かった、となるから・・・。見てないので、どんなか想像つかない。

２プリマで見たかったのは、26日のゴリッツァの方だけど。

一方、モスクワ・クラシックバレエも、先ごろ来日で、昔、新国立の「白鳥」に客演したエカテリーナ・ベレジナが、予定通り踊ってた。何歳になったのかな。だいぶ前から活躍してる何でも踊る系のプリマだったけど。

一方、ボリショイ公演の日程が出てて、が～ん！
何で、白鳥をオーチャードでやるんか？？？

演目は、前回より後退して、白鳥、バヤデルカ、ドンキ。

悪くは無いけど、こういうありふれた演目より、イワン雷帝とか、ロミジュリとか、個人的には見たかったけど、今のダンサーだと、これでいいのかな？
ラントラートフあたりのイワン雷帝っていうのも、ちょっと公演が成功するか、分んないし・・。
日本公演向けには、ザハロワに白いバレエを踊らせたいのかしらん？と思うし、その方がお客さん来そうかも？？とは思うし、私も行っちゃうかもだし。

今の日本は、興行が成功しやすいお膳立ても大事っぽいから、こちらとしても、いまどき正面切って、「もっと冒険な演目を！」とは言いづらい。やってくれたら、嬉しいけど。

関係ないけど、ボリショイの総裁だけでなく、主席指揮者、「眠り」全幕のＴＶ放送の時の指揮者だったシナイスキーも辞任していた。次回公演の指揮者は、誰かしら。

イヴの夜に

会社の20代の男性が、クリスマス・イヴの夜に、彼女が出来たいうので、盛り上がっていた。

ロマンティックな演出をして、彼女の生誕年の洋酒を用意して、口説き文句まで「考えたな～」と思うようなもの。映画みたいなの。

女性なら、皆そういう特別なプレゼントは、喜ぶんじゃないかな。
微笑ましい話だと思ってたら。

そこにいた男性数人のうち、そういう特別な贈り物を彼女にした事は、皆、無いんだって。けれど、居合わせた年上の男性が、”俺とか、君とかは、女性には不自由しない方だから、そんなことしなくても大丈夫なんだ”、って開き直ってて、笑えた。
その「君」って振られた男性は、男連中に「イケメン」と言われてる人。

ずいぶん自信ありげだから、過去に女性に多少言い寄られたのは事実なのかもしれないけど。でも、いい男だろうと、特別なプレゼントは、無いよりあった方がいい。

でも確かに、かなり好きな相手なら、イヴの夜にそれがなくても。彼がいるだけで、充分、ってのもあるけど。

命短し、恋せよ、男。（？）

夢と現実２

プルシェンコ、やっぱりロシア選手権は、２位に終わった。
冷静に考えれば、予想通りの、夢の無い結果・・・。

（優勝のコフトゥン選手の点数がさほどでもないのが、ちょっと気になるけど。）
開会式のセレモニーで何かやるとか、試合以外で出られれば良かったのかも？

競馬の祭典、有馬記念の録画を、やっと通しで観た。
１週間前、年齢上がったオルフェーブルが、負けるかも、と思って。
負けるオルフェは見たくない、と思ってた。

ところが、レースでは、圧勝。
何馬身も突き放して、オルフェがゴールを走り抜けた時、思わず涙。
ウイニングランで、また涙。
池添騎手の勝利インタビューの話で、また涙。

最後は、稀代のお騒がせ３冠馬も、ラストランは、順当に語り継がれる名馬として終わった。

聖夜

きのうの、クリスマスイヴのディナーは、なぜか和食。

こんな飽食の私に、精進の鏡、プルシェンコ様の、驚愕のロシア選手権SP首位！！！
のニュースが！！！

涙出そう。プルの性格はあれだが、本当に生ける伝説というか、凄すぎて怖すぎる。

昨日は、つい東スポを買ってしまい、取り上げられていた、日本フィギュア界のレベルの低い話に辟易した。（ま、東スポの書く事レベルですが。つい買っちゃった私も私だけど。）
とりあえず、全日本の最後の茶番には冷めた。連盟関係者？のおじさんの五輪代表発表シーンとか、わざわざTVで写さなくても良かったのに。

でも、そういう低次元なことより、プルシェンコの孤高の闘いのような、次元の高い方を見てるべきなのかも、とも思った。

一方、私はただただ、最後のアホなオチに呆れて、冷めただけだったけど、
ちゃんと考えて、筋を通そうとする人たちも、たくさんいるのね。

今日、ニュース見たら、

* 代表選考に賛否…小塚落選で連盟に問い合わせ相次ぐ／フィギュア

　全日本選手権で３位に入った小塚崇彦（トヨタ自動車）でなく、５位の高橋が選ばれたソチ五輪男子代表選考について、日本スケート連盟には問い合わせが相次いだ。*

って出てて。

さて。プルシェンコ,SPは決められたけど、次は・・・？無事終わるんでしょって、天に問う。
この人の、２年前位の、「瀕死の白鳥」は、ぐっと来た。

クエスチョンマーク

全日本選手権後の代表選考結果。

え？

昨日は、ふっと、私がスケ連の上の人なら、高橋選手を選んだ方が、チケットが売れそうだな～、とは思ったけど。・・・。

奇妙な全日本選手権と選考でした。

小塚選手、あの作品が五輪で見られず、大変残念です。
今回の録画は消さないでおこう。

安藤選手は、有終の美だったのかしら。

会社では、オルフェーブル、やっぱり強かった、凄い！ってのが話題でした。

選抜の残酷さ

フィギュアスケート全日本選手権、男子フリー。
羽生選手と町田選手までは良かったんだけど。

町田選手。今日のが、一番「火の鳥」として完成度が高く見えた。それと、鳥に見えた。

この二人は高得点取る為の技術を、おおむね決められて、他選手と比較すると、すごいというか、さすがというか。（羽生選手の４Sは、そのうち見られるのを楽しみに）

３位の小塚選手と、４位の織田選手の明暗見て、勝負の世界とは、こういうもんか？と思った。さらに高橋選手が痛々しかった。怪我した足が体を支えきれないみたいで。手まで血出てるし。
怪我が治りかけの時に、試合でて回復遅くなったりしたら、良くないんじゃないかとか、つい素人なことを考えてしまった。

現在のフィギュアスケートの世界は、五輪への臨戦過程での、試合が多すぎるように思うんだけど。


女子ショートプログラム。
安藤美姫選手が加わると、試合の雰囲気と言うか、場の空気が一変したように思った。
良くも悪くも、色っぽい。

今までは、女子シングルは国外の試合も含め、スター性では浅田選手の一人舞台みたいな感じだったのが。

ただ、スター性なら、浅田選手の１強ムードを変えられる安藤選手でも、試合の技術面は、地道に精進してきた上位選手に敵わないみたい。

業界的には、彼女が五輪に出られたら、この道一筋で精進してきた、上位選手がかわいそう、なのかな？と思う反面、安藤選手のスター性、話題性は、惜しい気も。

浅田選手は、今日のSPは、さらに良かった気がした。表現がだんだん練り上げられてきて、今日は濃い目。これで自分は充分感動的で、五輪ではこれ以上をやる気なのかと思うけど、今日のでも、お腹いっぱい。

雰囲気、存在感の安藤選手、アスリートとしての精進に勝る村上＆鈴木選手、というコントラスト。

全日本選手権２０１３ 男子SP ３枚の切符？

・私事ですが、きのう、会社のイベントがあり、結局、行ったら思ったより抜けられず、新国立劇場のバレエに行けずじまい。バレエ公演ベースでは、せっかくの企画だったのに、今年は寂しいクリスマスに。

せっかくのフィギュアスケート、さいたまスーパーアリーナ大会場での試合も、TV放送の録画を深夜に見ただけ。以下、一部選手の断片感想を滑走順で。

◆町田選手

見ていて、涙が出た。最初の４Tから、（後から見ると危なげなく決められているように見えたけど）、勝敗の結果を知らずに見る分には、一つ、一つのジャンプを見るたび、とても緊張したし、自分が心で「頑張れ！」と思っても、どうなるものでもないのだけど、「頑張れ！」「あと少し！」「頑張れ！」と、ジャンプの度に思い込めながら、見た。

最初の一回は、試合として見る。作品として落ち着いて見られるのは、上位入賞を確認してからになる。

音楽の選曲も、いいなと改めて思った。町田選手のなまなかならぬ気迫に、感動を誘う曲想がかぶさって、町田選手のガッツに涙し、曲の合い方にまた、感動が増した。

町田選手は理知的な演技アプローチの人だと思ってたけど、今日だけは、リアルな、生っぽい演技・表現として見た。私的には、「町田樹の今の想い」そのものを、リンクいっぱいに表現したように見た。「エデンの東」の小説の内容を超えて、今日はもっと普遍的なものを感じた。

最初から観覧席もオールスタンディング。曲も大事だと思う。

町田選手が言葉で語ってること。それを演技で実現するのは至難の業だから、ジャンプは一発勝負だから、全てきっちり決められていることが、凄いんだけど。みな、それをやりたいけど、なかなかジャンプ決めるのって難しいよね、って、他の選手たちを見ながら、思った。

◆羽生選手
素晴らしい出来。うれしい。（五輪で、こういうのができますように！）

っていったらいけないか。きっと、本人的には、もっと上を目指してるのだろうけど。ほんとに、難しいことばっかりやってて、見てると勝手にハラハラするので、「ああ、どうか失敗しませんように」、と思いながら見てしまう。

演技に、又付け加えがあって、腕を組んで、そのあとほどいた片手の指でピストルの真似をして、観覧席に向かって「バキューン！」と打ったりして、悪戯っぽい遊びに磨きが掛かってる。こないだは、ベルト上げ下げが加わってたけど今回も。相変わらず、遊び心の胸騒ぎ。

への字の箇所は、見る・見られるの関係性に、「見返す視点」を主張した、画期的な振り。五輪確定版は、今回のになるのか、まだ遊びが加わるのか。

ジャンプが決まれば、ミスが無ければ、何でもいいとおもってしまう、守り発想の自分がいる。いつも上を目指してポジティブな羽生選手が、このまま止まらずにいければいいと思うけど。

オーサーコーチが、（キスクラでお祈りポーズをして、お茶目してた。）"ピークを五輪に持ってくる為には、いつも全力対応でなく、力の抜き所を作った方がいい”みたいなことを、五輪出場経験を踏まえて発言してた時もあるので、それは少し気になる。けれど、

羽生選手が、いつも全力疾走イズムみたいだから、見てる側は、”何もかもうまくいきますように”、と祈るしかないか、とも、思う。

今日のような素晴らしい演技が、明日も、又次の試合も、出来たらと、願わずにはいられない。

会場につめかけたファンの方々に、頭が下がるばかりです。

◆小塚選手　

後でよく見たら、今回のSP、非常に珍しい、優れた作品だと思った。
打楽器の音をよく拾ってる。いままで、メロディ部分で音をよく拾って、かつ独創性のある振り付けはあったと思うけど、打楽器の音楽をこれほどよくフィギュアスケートで表現した洗練された振り付け、って無かったんじゃないかと思った。

町田選手の「エデンの東」のように、さぁ～っと感動がふき抜けていくようなタイプの音楽ではないけど、よくよく見てると、かなり高度な振り付けで、玄人受けしそうな作品で、ほんとは小塚選手の良さを良く引き出した作品なのだけど。

これ、オリンピックで滑ってほしいなあ。

前に、GPシリーズでジャンプミスしてた時の小塚選手を見て、こんな時に不謹慎だけど、ほんとにきれいなスケートの滑りだな～って思ってた。

ジャンプ決まった時だけじゃなく、それが不調な時にも、何でもないような箇所がいちいち綺麗なので、見とれるような所がある。優等生で、とても上等なフィギュアスケートの教育を早くから受けてきた人なのだろう、と、滑りを見て感じてた。

それでも、難易度の高いジャンプが決まらないと、試合としてはだめだから。
ぜひ、ぜひ、今回のFSでは、決めて欲しい！
頑張れ、小塚選手！３枚のチケット、３枚目をゲットへ！！

◆山田選手の滑った作品の振付が、ちょっとエキシビションみたいで、ユニークだったかも。
中村選手の作品、選曲は良かった。衣装がもう少し。

夢か現実か

競馬G１、有馬記念。

週中の自分予想は、オルフェーブルは来ない、というものだったのが、オッズ１．８倍とか見て、ひるむ。(直前は１．６倍）

競馬場に、今年の顔、楽天優勝の田中将大投手がいて、華を添えていた。

夢：オルフェ来る。

さて、現実はいかに。

※レース後追記：オルフェーブル貫禄の独走V！
すみません・・・・。(私は、馬名買いで、ウインヴァリアシオンにしてた。２着。）
夢が勝った。

田中投手の観覧に相応しい、名馬の走りを披露できて、良かった。

オルフェ、おめでとう、さようなら！
史上最も　おもろい３冠馬

＜オルフェーブル　ラストラン　回顧＞
レース前に、オルフェーブルが負けるんじゃないか？と疑った。
結果は、走りも貫禄なのだけど、それだけじゃなくて、やっぱりスターオーラがまぶしい。

自分は競馬場にも行けなかったし、あまりちゃんと「参加」できなかったけど、終わってみれば、無類のスターホース：オルフェが、無事に引退レースの勝利を飾ることが出来て、本当に良かった！

池添騎手の勝利コメントが、可愛らしかった。

勝つことも大事だけど、スターホースは愛されることも大事で、今日のレースはオルフェ一色になってしまい、改めてスターホースの何たるかを感じた。

会社行ったら、中山競馬場で観戦した人の話が聞けそう。
でも、もう一人は休日出勤で、有馬記念どころではない、と言ってたっけ。
ザ・師走。

週末

有馬記念が近づいて、
やっぱし、オルフェーブルを切る予想の方が、普通だわ、と気持ちが現実的に。

馬券買うより、馬を見に行く気で行ってもいいレースだけど。

それににても、週末の会社の催しを断りきれなかったことを、今更後悔している。
誰か葬式が出たとか言って、ドタキャンするか？迷いはじめてる。
クリスマスも予定があるし。さて、今週末、どうなるか。