2019年の日記です
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井上靖『敦煌』(1965・新潮文庫)を読了。
西域を舞台とした一大歴史スペクタクル。
一方で、恋愛小説でもある。
不器用な恋愛だが…。
改めて戦争で犠牲になるのは女性や子供など、弱い者である、と思う。
その次が徴兵をされる一般男子。
それにしても、権力者やその追従者は、本当に戦争が好きだと思う。
ほとんど病気の世界だ。
男の本能は闘いかもしれないが、動物でも、オスは弱いメスと子どもを守るものだ。
人間の権力者は本能さえ壊れてしまっているかのようだ、と思う。
松田壽男『シルク・ロード紀行』(2006・岩波現代文庫)も読了。
東大東洋史学科卒業の学者さんの紀行文。
シルクロードのオアシスやそこに誕生した国々についてわかりやすい説明をしてくれる。
中学校で習ったカナート(井戸)が重要な役目を果たしていることを知り、昔の文部省もなかなかやるな、と思う。
くだらん官僚のいる今の文科省よりはレベルが高かったのかな?
いっぱい勉強をして疲れたので、ビールで晩酌をして、早めに就寝。 (2019.1 記)