ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

瀬尾まいこ『ファミリーデイズ』2017・集英社-本の帯に、著者初の育児エッセイ集、とあります

2024年02月13日 | 随筆を読む

 2017年のブログです

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 瀬尾まいこさんの『ファミリーデイズ』(2017・集英社)を読みました。

 本の帯に、著者初の育児エッセイ集、とあります。

 そうなのです。

 じーじが知らない間に、瀬尾さんは結婚をされ(!)、出産をされ(!)、子育てをされていた(!)のです。

 びっくり、ぽん、です(じーじが知らなかっただけですけどね)。

 そういえば、先日、ブログで紹介せてたいただいた『君が夏を走らせる』(2017・新潮社)の子育てシーンがいやにリアルで、どこかの保育園に観察にでもいったのかな、と思ったりしたのですが、ご自分の子育てを参考にされていたのですね。

 あの小説では、赤ちゃんの「悪魔のような」困らせぶりが、本当によく描けていました。

 さて、本書。

 だんなさんとの交際から、子どもさんの3歳の誕生日、そして、幼稚園のプレ卒業式までのできごとが記されます。

 のんびり屋のだんなさんとのあれこれも面白いのですが、やはり、「悪魔のような」活発で元気な娘さんとのやりとりと、その中での瀬尾さんの成長が抜群に面白いです。

 かなり几帳面で真面目な新米ママが、だんだんとおおらかで「ほどよい」(小児科医で精神分析家のウィニコットさんの言葉です)おかあさんになっていく様子がとても楽しく描かれています。

 さすが、売れっ子小説家(?)です。転んでもただでは起きません(ちょっと表現が違いますかね?)。

 子育てのたいへんさと喜びと楽しさを経験することで、教師時代の思い出や経験についても考え、当時の保護者とのできごとも振りかえられます。

 ひょっとすると、貴重な立ち位置かもしれず、これからも楽しみが増えます。

 おそらく、すごくパワフルな娘さんのことなので、ますます子育てはたいへんなことになりそうですが、そんな中でも明るく、楽しい物語が生まれていくのではないかと思います。

 今後も楽しみです。   (2017 記)

     *

 2019年春の追記です

 瀬尾さんが本屋大賞を受賞されました。

 おめでとうございます。   (2019.4 記)

 


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