2020年7月のブログです
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柚月裕子さんの『慈雨』(2019・集英社文庫)を読みました。
すごい小説です。
組織と個人の問題。
それをとても熱く、しかし、重く、描きます。
主人公は元刑事。
組織と個人の問題を抱えています。
あらすじは、例によって、あまり詳しくは書きませんが、新たな事件の発生で、主人公は自分の過去の妥協に直面することになります。
しかし、思いを同じにする仲間の存在で、やはり真実に向き合うことになります。
仲間や家族の存在の大きさを考えさせられます。
じーじは、この小説を読んで、自分がいかにわがままか、思い知らされました。
いい小説です。
思えば、組織と個人の問題は、学生時代からのじーじの大きなテーマ。
ファシズムや全体主義と民主主義の問題、国家と国民の問題、会社と社員の問題、そして、地域と住民の問題など、今も拙い思索は続きます。
子どもを戦場に送らないため、そして、孫を戦場に送らないため、じーじにでもできることはしなければなりません。
深くて、難しいテーマですが、考え続けていこうと思います。 (2020.7 記)
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2023年秋の追記です
組織と個人の問題、端的に出てしまったのが、最近では森友学園問題でしょう。
誰が誰のために、どう指示したのか。わからないままに、自殺者が出てしまう。それでも真相はわからない。裁判でもわからない。
そして、疑惑の政治家を自民党政府は国葬としてしまう。ひどいもんです。 (2023.9 記)
わがまま、というより、自己中心的、が正しいかもしれませんね。周りのことより、自分中心で…。家族にもいっぱい迷惑をかけて…。
しかし、自分の性格はなかなか変わらないので、その償いに頑張っているのかもしれません。