長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

もっとも正解に近かったのは君だ 第6使徒ガギエル キャッチ&爆破リリース

2010年12月17日 23時16分12秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
 どもどもー、こんばんは! そうだいです。
 今日は1日フリーだったので、またまた東京に行ってまいりました。目的は映画とお芝居! そればっかよね~。
 観てきたのは、渋谷イメージフォーラムで上映していたドキュメンタリー映画『ハーブ&ドロシー』(監督・佐々木芽生)と、小竹向原サイスタジオで今日から上演している演劇ユニット・テアトロサンノーブルの第2回公演『この星にともる光』の2つ。
 あの~、どっちもおもしろかった! おもしろかったんで、詳細はまた次の機会に話すことにいたします。今日はアレだから、別のお題があるから。
 その2つのほか、あいた時間を使って渋谷~下北沢間を歩いて往復したり(所要時間1時間半 道に迷った迷った)もしたんですが、その理由とかなんとかも、また次のときに!

《前回までのあらすじ》
 第5使徒ラミエルの殲滅以後、束の間の平和がおとずれていた第3新東京市。ある日、ドイツのネルフ支部から日本のネルフ本部にエヴァンゲリオン2号機とその専属パイロットがやってくることになった。
 国連海軍の太平洋艦隊に護衛されて日本に輸送されてきた2号機だったのだが、到着直前の旧伊東沖で艦隊に異常事態が発生。すわ、新たなる使徒のおでましか!?


 突如として、30隻以上ある太平洋艦隊の一角で連続してあがる巨大な水柱。巡洋艦などの艦艇が次々に大破して沈没してゆきます。どうやら、海中を高速で移動している「何か」が、太平洋艦隊に衝突攻撃をかけているもよう。
 「何か」って、なぁに? 使徒に決まってんだろ! たまたま艦隊に加わっていたネルフのエヴァ作戦指揮官の眼が本気モードに変わります。

 そして、時たま水面からかいま見える新たな刺客・第6使徒ガギエルの姿は、またしても人類の想像を超えるものだったのです。今度はどんなんだ!?
 突如として大海原のどっかから出現したガギエルの特性は、まさに「海バトル専用の使徒」というひとことにつきます。
 名前の「ガギエル」からして、もともと「魚をつかさどる天使」の名前からとったそうですからね。でも、天使って魚も仕事の管轄内なんだ……手広くやってんなぁ。
 形状は、クジラかサメのような胴体にウミヘビのように長い尾。もっとも目立つのはワニのように細長い口で、そこには鋭いキバがズラリとならんでいます。体色は全体的に真っ白く、口の上の部分に第3使徒サキエルのようなドクロっぽい顔のようなモノがちょこんとついているのも見逃せません。
 そして何よりも特徴的なのは、そのデカさ! 前回の第5使徒ラミエルも体高300メートルという巨大さではあったのですが、今回のガギエルも胴体部分だけでゆうに300メートルを超えており、尾っぽもあわせると500メートル以上のビッグスケールになってしまいます。東京タワーよりデケェんだぜ! ちなみに実在する海洋生物の最大(陸上を含めても最大)は、シロナガスクジラの30メートルですからね。ケタがちがう! ディスカヴァリーチャンネルもビックリよ。
 正直なところラミエルのような強力なビーム攻撃はないようなんですが、そんなガギエルの最大の武器はなんといっても、その巨体を利用した猛スピードでの「体当たり」なんですね。ただの体当たりと笑うなかれ。現に今、1隻また1隻と太平洋艦隊の軍艦がいとも簡単にツブされてしまっている最中なのです。
「ってやんでぇ、どきやがれどきやがれ~! こちとら、どうしても見つけなきゃなんねぇモンがあるんでぇ~い!!」

 こうなったら、こっちのとる手段はこれしかない! エヴァ作戦の指揮官はとっさの判断で、たったいま届けたばかりの有線電源プラグを利用してのエヴァンゲリオン2号機の起動を、専属パイロットである謎のドイツ娘に指示します。
 急な話ではあったのですが、ドイツ娘もなかなかの肝っ玉。
「ちゃ~んす。この初陣で2号機が使徒をたたきのめしたら、日本の連中にもガツンといわしたることができる。セカンド(初号機パイロットのこと)! いっしょに2号機に乗りなさい。ほんとの闘い方を見せてあげる。」
 なんとまぁ、恐ろしい使徒との初戦から自分の売り込みを計算に入れているしたたかさ。さすがはドイツ娘。14歳なのにすでに大学卒業しているだけのことはある。

 さっそく2人が乗り込み、有線電源ケーブルを装着して起動するエヴァンゲリオン2号機。海と空の青にはえる真っ赤なボディ!
「なんでいなんでい、邪魔しやがんねい、そこの赤いの~!」
 巨大空母の甲板で、水面から飛びかかってきたガギエルとがっぷりよつに組む2号機! しかし体格の差ありすぎ! ガギエルは自分の10分の1ほどの大きさの2号機をくわえこむと、そのまま海に引きずり込んでしまいます。
 しまった! 今の状態の2号機には、水中で闘う装備はなんにもない! 今ごろ気づいちゃった……
 輸送されていた2号機はほぼ丸裸の状態で、唯一の武器だったプログレッシブナイフ(2号機のものは文房具カッターみたいな形)も空母の甲板に落としてきちゃった。
 ガギエルの大きな口にならぶキバの威力は相当なもので、2号機の身体を軽く貫通してガッチリ離しません。このまま2号機は海の藻屑と化してしまうのか!?

 その時、艦隊から苦しい戦況を見ていた作戦指揮官が、甲板から2号機につながってビーンとのびている電源ケーブルを見てひらめいた!
「これだ! 今、使徒は2号機というエサをくわえて釣りにひっかかった魚みたいな状況になっている。だったら、釣り糸の電源ケーブルを巻き上げて近づけたところを仕留めれば勝てる!」
 すかさず2号機に指示を出す指揮官。
「これから、電源ケーブルを使って使徒を海面まで引っ張り上げるから、その間に全力で使徒のコアを見つけだしてATフィールドを中和させて! こっちは戦艦2隻を自沈させて使徒にブッこんで、全艦砲射撃と自爆で殲滅してやるから!」

 なんなんだ、この作戦は……これがうわさの「玉砕戦法」? 2号機はどうなんのよ。

「大丈夫! ちょっと衝撃はあるだろうけど、エヴァーはそれぐらいじゃあ壊れないから、たぶん。」

 あたし、とんでもない国に来ちゃったかも……

 とにかくやったれ!とばかりに、同乗していた初号機パイロットのシンクロも要請して2号機に「火事場のクソ力」を発動させるドイツ娘。ふんぬおっしゃあ~!!
 これも「本物のエヴァンゲリオン」2号機の性能のすごさなのか、それともたまたま初号機パイロットとドイツ娘の相性がピッタリンコだっただけなのか? スムースに2人の同時シンクロを受け入れ、ありえない怪力を発揮してガギエルの大口をガバッとあける2号機。
「うぐごご、なんでぇこの赤いの! チンチクリンのくせになかなか骨があるじゃねぇか~アガアガ。」
 こじ開けられたガギエルの口の中には使徒の弱点・赤いコアが! なんでそんなにわかりやすいところに……まぁいいや、とにかくATフィールド中和!
 その口にタイミングよくガボゴボと突っ込んでいく戦艦2隻。そしてコアめがけての全艦砲射撃と自爆!
 これにはたまらずガギエルの身体も内側からふくれあがって大爆発。

「モゴォ!? ちっきしょう、赤いのさえいなけりゃサードインパクトが……てやんでぇ、こちとら未練はねぇやい! わかれもスパっといさぎよくいこうじゃねぇかぁ!!」
 ドッカーン!!
 派手に上がる水柱。上空高く吹き飛ばされながらも、カッコよく空母に降り立つ2号機! 慣れない水中戦ということでしょっぱなから苦戦してしまった2号機だったのですが、初号機パイロットの同時シンクロのかいもあって、見事な初陣をかざって日本にやってくることとあいなったのでした。

 さて、こうして第6使徒ガギエルの登場した通称「旧伊東沖遭遇戦」は終わったわけなんですが、ちょっとした疑問が。
 今まで使徒といえば、第3新東京市の地下にあるネルフ本部を狙ってくるのが共通パターンだったのに、なぜ今回のガギエルはまったく当てはずれな太平洋艦隊を襲ったのか?
 事件当初、ほとんどの当事者は「使徒が2号機を襲うために出現した」と解釈していたのですが、どうもそうではないらしいんだなぁ。

 第6使徒ガギエルが太平洋艦隊を襲って本当に狙っていたもの。それはどうやら、2号機パイロットといっしょに日本にやってきた教育係のおじさんが隠し持っていた謎のアイテム「アダム」だったようなのです!

 それを裏付けるかのように、ガギエルが現れたことを知ったおじさんはいち早く「アダム」の入った特殊ケースをかかえて、1人だけ戦闘ハリアー機を操縦してスタコラサッサと第3新東京市のネルフ本部へと向かってしまいます。
 おじさんの持ってきた「アダム」を受け取る、ネルフ本部のあやしい総司令。特殊ケースに厳重保管されていた「アダム」とは、まるでたまごの中にいる状態のヒヨコのような、東南アジアの人なら喜んでツルツルッとかっこんでしまいそうな見てくれの、あやしげな胎児だったのです……
 え? 「アダム」ということは、あのセカンドインパクトの原因になったという、第1使徒アダムなの、これ? ガギエルはこれをさがしていたのか……

 ガギエルのこの動き以降、使徒はまた第3新東京市にしか登場しないようになります。そしてのちのち、人間語を話すことのできる第17使徒の発言によって「使徒が狙っていたもの」に関する衝撃の真実が明らかになるわけだったのですが!

 なぁーんだ。じゃあ、いちばん人類を滅ぼせる可能性が高かったのって、この時に太平洋艦隊の「アダム胎児」を狙ったガギエルだったんじゃないの~!!
 残念無念! もし電源プラグがなくて2号機が起動できない状態だったら。もしおじさんに逃げられないうちにガギエルがパッと出てきてペロッと「アダム胎児」を食べていたのなら……
 『新世紀エヴァンゲリオン』の最終回は、間違いなくこの時になっていたはずなのです。ドイツ人も日本にたどり着けず、初号機パイロットも初号機と離れ離れになったままで、第3新東京市もまったく平和なままで、第5使徒ラミエルの撤去作業も中途半端なままで、0号機パイロットにいたっては最終回にまるまる登場していないままで!! おそらく、考えられるパターンの中で最も地味な『まごころを、君に』になっていたことでしょう。実におそろしい話です……
 ところで、それとはまた別の展開で「アダム胎児には逃げられたものの2号機と太平洋艦隊はやっつけた」ということになったとしら、見たところ陸上には不向きな体型のガギエルは、どうやって第3新東京市にやってくるつもりだったんでしょう? 地上の活動はまた別の使徒に任せるつもりだったのか、それとも、ガギエル自身がおたまじゃくしみたいに手足をはやして地上に上がってこられる形状に変態していく予定だったのか……今となっては、すべての可能性は闇の中です。


 まぁとにかく、ガギエルお疲れさんでした! 魚っぽいフォルムということで、全使徒中もっとも生物感のある使徒だったということも記憶しておきたいですね。

 最後に、TVアニメ版以外での第6使徒ガギエルのあつかいについて。

 貞本義行の連載マンガ版『新世紀エヴァンゲリオン』では、ガギエルは日本への移動中にあらかじめ使徒の襲来を想定して待ちかまえていたいた2号機と太平洋艦隊によって返り討ちにあうことになっています。日本のネルフ本部側の手助けはいりませんでした。ガギエルの外見や2号機との戦闘描写はアニメ版とほぼ同じなんですが、初号機パイロットのシンクロ参加がなくなった分、「2号機が自力で簡単にガギエルを倒した」というニュアンスになってしまっています。ガギエル、ちょっと弱くなっちゃった。マイナーチェンジとはいえ、これは使徒ファンにとっては残念な変更です。

 んで! ごらんになられた方々にとってはもう言わずもがななんですが、『新劇場版・破』に登場した「来日した2号機が初めて闘った第7の使徒」は、本来ならガギエルと同じかそれを発展させたような形の使徒になるはずなのに、実際にはまっっっったく!!形状のちがったものとなっています。生物的だったガギエルとは180度真逆! なんでも、ガギエルの登場したTV版第8話のセル画が紛失してしまっていたために、やむなく完全新作の使徒を創造せざるをえなかったのだとか。でも、こっちの使徒もいいんだよなぁ、実に使徒っぽくて!
 ということなので、今回『破』の「第7の使徒」は第6使徒ガギエルとは別モンということにさせていただき、またあらためて別のワクをもうけて検証していきたいと思います。

 さぁ、新たに謎のドイツ娘とナイスボイスのおじさんをレギュラー陣にむかえた『新世紀エヴァンゲリオン』。これで役者はそろった!
 これからはいったい、どんな使徒が襲いかかってくるのでしょーうか!?
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