どうもこんにちは!! そうだいでございます。
今日もいいお天気ですね~。みなさんはどんな休日を過ごす予定でしょうか? 私は当然のように、土日連続でお仕事。あんまり休日が関係ないものですので。
いえいえ、イヤな気持ちなんてじぇんじぇんございませんよ~。がんばってはりきって働かせていただきますよぉ~い。労働労働!
そりゃあもう、昨日18日金曜日にあんなに幸せな想いを味あわせていただいたんですからね~。ここ2~3ヶ月間の休日の楽しみはすべて! 昨日に濃縮されていたと言ってもいいくらいの一日でございましたから、気分も新たに5月の後半戦へ GO!ってなもんでねぇ。
昨日、つまり2012年5月18日金曜日は、とてもかけがえのない経験を楽しんだとてつもない日となりました……
モーニング娘。コンサートツアー2012 春・ウルトラスマート 新垣里沙・光井愛佳卒業スペシャル (東京・日本武道館)
行けた!! 入れたんだよぉ、武道館の中にぃ~。そして、まさかあんなにすごい座席にすわってコンサートを楽しめたとは!
ちょっと時間をさかのぼって、最初から順番どおりに記していきましょう。内容にうそいつわりはねぇぜ! 思い込みはあるけど。
運命の18日を目前にひかえた17日深夜。いつもどおり仕事から帰ってきた私は、悶々とした想いを抱えて一睡もできずにいました。
「うむむ、明日の武道館コンサート、なんとしても行きたい!! でも、チケットは持ってねぇ……」
なんとも不甲斐ないことに、ここは思いっきり財政難と忙しさのせいにしてしまいますが、私は先月に販売開始となったコンサートチケットの購入に失敗してしまっていました。さらに、それ以降に2度にわたって追加販売された「サイドスタンド席」「サイドスタンドB席」にも完全に乗り遅れるというていたらく。この不心得者!!
嗚呼、余裕でチケットを確保して、楽しさで一睡もできなかった昨年9月の高橋愛さん卒業コンサートがなつかしい。
愛さんの武道館コンサートはもともと2日間のスケジュールになっていたため、チケットセンターでも「特別先行予約」という枠がもうけられており、あのときはステージ全体をとらえるには申し分のないポジションである「2階席南スタンド」をゲットしていたのでした。ステージのドまん前!! 人生初の日本武道館を体験する人間にとっては過分な座席でした……
それにひきかえ、今回の武道館公演はたったの1日1回だけ! しかも、予定されていた第7代リーダー・新垣里沙の卒業に加えて、たった2週間前、コンサートツアー中にメンバーの光井愛佳も18日の公演をもっての「志半ば」での卒業を発表するという異例の事態となりました。
これは……はっきり言って、当日券で日本武道館に入ることはそうとう厳しいんじゃないだろうか。少なくとも、最初の追加販売の時点で「機材などにより出演者およびステージ、演出が見えにくいお席となります。」というただし書きが入ってしまっているので、昨年のような優良な座席を入手することはもはや不可能でしょう。
チケットセンターのホームページでは、当日券の発行予定は「未定」という表示になっています。
どうしようか……運よく当日券を手に入れたとしても、コンサートを楽しむことができる座席かどうかははなはだ怪しい。その点、生中継されるメンバーの表情を、映画館のスクリーンでどアップかつ楽に鑑賞できる「ライヴビューイング」のほうがいいのかも……チケット料金も半額だし!
一瞬、武道館でなく映画館で、という選択肢も浮かびましたが、映画館は映画館で、全国11都道府県13スクリーンで同時中継される予定の今回のライヴビューイングは、たとえば近場の「新宿バルト9」がすでにチケット売り止めになっています。そっちもそっちで、確実に座席が確保できるかどうかは心もとない。しかも、チケットがその映画館でなく「チケットぴあ」の販売所でしか扱っていない、というのも地味にめんどくさい。
イヤイヤ待て。そうだい、お前は昨年の武道館コンサートで何を楽しんだのかね? 自問自答するわたし。
はっきり言って、前回の2階席は、肉眼ではメンバーの表情を確認することはできませんでした。しかし、私はステージの上にすえつけられている、メンバーの表情をカメラでとらえたスクリーンを観ることも忘れて、サイリウムをふりまわしてコンサートを盛り上げていくファンの、観客の一体感にイチコロになってしまったのです。表情の変化はいちいちわからなくても、私よりも数段若いはずなのに多くの戦場をくぐり抜けてきた日本を代表するトップアイドルグループがそこに確実にいるという、その空気に感激したのです。
ならば、なにをか悩むことやは、ある。
私の行くべき場所は東京・九段下の江戸城北ノ丸の中にある日本武道館。ここしかありません。
とはいえ……どのくらい早く行ったら、確実に当日券はゲットできるんだろうか? 眠れない時間は過ぎていきます。
もしかしたら、こうやって千葉の自宅でのうのうと夜明けを待っている時点でゲームオーバーなのでは……すでに武道館では、当日券窓口の前に長蛇の列ができているのかも!?
これは、私も家に帰るなんてのんきなことを言わずに、夜の仕事が終わった足で総武線の終電に乗り、武道館に乗り込むべきではなかったのか?
そういった一抹の不安も胸をよぎったのですが、ちょうど午前2時から3時くらいにかけて、びっくりするくらいビートのきいた雷雨が千葉を襲ったので、「やっぱ、ちゃんとひと休みして朝になってから行こう。ほら、体調も大事だし☆」という気分になって、2~3時間の眠りにつきました。徹夜組の方、お疲れさまでございました。
さて、夜は明けて午前7時半。
私は朝食をとり、財力を確認して意気揚々と電車に乗りました。
予定通り、総武線と地下鉄東西線を乗り継いで九段下の日本武道館に着いたのが午前9時。天気予報は「雨」でしたが、空は曇りがちであるものの、まだ降り出すほどには暗くなっていません。
さぁ、当日券は出るのか!? 出るとしたら、どの列に並べばいいんですか!?
不安を隠しきれない表情で、恐る恐るスーツ姿の係員さんにたずねます。
「あの、すみません……モーニング娘。コンサートの当日券って、出ますかね……」
「(ちょっと驚いた顔で)え……正面入り口のあの窓口で出ますけど、販売は15時からですよ。」
あ、そう。
いまは、午前9時。窓口は当たり前のように閉まっており、行列の「ぎょ」の字もありません。
当日券って、早く行けばいいってもんでもないんですね。またひとつ賢くなりました。
こんな感じで、あっけなさすぎるほどにあっけなく、いちおう第一段階の「日本武道館に入る」という目標は確保することができました。しかし同時に、「9時から昼過ぎの3時まで、まるまる6時間なにすんの?」という大問題が出来。日本人の平均睡眠時間いっこぶんじゃねぇかァ!!
この日ほど、「長蛇の列」のありがたさを味わったときはありませんでしたね。
なぜかっつうと、当日券の列はできていなくとも、武道館にはがっつりと「コンサート限定グッズ」の販売開始を待つ長蛇の列が出来上がっていたのです。何人ぐらいだろ、300人はいましたよね?
すっごくいい時間つぶしになりました。グッズの販売開始は昼前の11時で、私がやっとグッズを買えたのは午後1時。
ほんっっっっとに、文庫本もってきてて良かった……雨も1回だけ強いのが降ったくらいで、かなり理想の読書タイムとなりました。伊坂幸太郎はおもしろいねぇ。
ということで、4時間待ったすえに私が買ったのは、前回と同じ「ミニタオル1枚とサイリウム2本」。
びっくりするほどお金を落とさない客で本当にすみません……でも、やっぱりまだまだ、私にとってのコンサートは「スポーツ」という感覚が強くて、記念にTシャツやらパーカーやらを買ったりする余裕はないんです。ミニタオルも「汗をふくため」っていう実用性のみでの採用!
今回のオリジナルグッズは、新垣リーダーによるデザインのものも含めて、アイドルグッズらしからぬあか抜けたおしゃれさがあって良かったんですけどねぇ。次こそは、買うぞ!
あと、これも余裕がないからなのかも知れませんけど、私は生写真や DVDをコンサート会場で買うのって、ちょっとできないんだなぁ。
だって、これから本物に会えるんですから。本物が見られるってだけで、私は充分すぎるほどにおなかいっぱい! 記録はいらねぇんだ、記憶が残るから。
まぁそんな味気ないことを考えている私なのですが、そんなことはおかまいなしで、他のお客さんはアレにコレにコレにアレと、1万円をゆうに超える買い物をしていきます。なんてったって4時間以上ならんでいる猛者たちばっかなんですから。
そんな中で「ミニタオル1枚とサイリウム2本ください。」って言うと、ほんとに冗談抜きで、
「おい……こいつ、正気か!?」
っていう雰囲気が、販売員さんと私の近くにいるお客さんのあいだに流れるんですよ。
前回で味をしめちゃったんですけど、これがまた、楽しいんですよねェ~!! 西部劇のならず者ばっかがいるバーにひとりで入って「親父、ミルク。」って注文するみたいで。性根がゆがんでます。
まぁそんなことや、江戸城北ノ丸の散策などをへて、午後3時。
ぜんぜん関係ありませんが、江戸城って一角の北ノ丸だけで、うちの故郷にある山形城とか、この前に行った岡山城みたいな地方の城が、まるまるひとつぶんすっぽり入っちゃう広さがあんのね……あいかわらず入り口の田安門も規格外のでかさだし。さすがは天下の首府。どんだけ~!?
当日券販売開始の時刻になって、私は実にあっけなく、念願の当日券を購入することができました。
そして、このときの座席の選択が、のちに大変な収穫をもたらすことに! 今回ばかりは、自分で自分をホメてあげたい。
選べる当日券の種類は、「サイドスタンド席」と「サイドスタンド・ファミリー席」と「サイドスタンド立ち見席」。むろんのこと、すべてにおいて「見えにくい」というただし書きはついています。立ち見席が千円くらい安い。
ここで私は思いっきりひよって、「サイドスタンド・ファミリー席」を選んでしまった!
なぜかって!? もぉ~寝不足だったり立ちんぼだったり歩きづめだったりして、足腰がガタガタになっていたからさ!!
「ファミリー席」とはつまり、「公演中に立ってはいけない座席」のことです。お子さん連れの家族でも視界を確保して楽しめるように用意されている座席のことですね。
ところが、ここでうれしい誤算が。
私が買ったファミリー席はなんと、「お子さんのために立ってはいけない座席」ではなく、「1階の最前列で落下の危険があるために立ってはいけない座席」だったのです……
そう、私がゲットした座席の位置とは、「1階北西スタンドの最前列」!!
説明させてほしい! 「1階北西スタンドの最前列」とは、ステージの観客正面から見て左のほう、つまり舞台用語で言う「下手(しもて)」側の真横に位置する座席であり、かつ、ステージの左右にのびている「花道」の下手側の真後ろに位置する座席である。この説明でわからなかったら、「日本武道館 座席」でググッていただきたい。
午後5時に予定通りの開場が始まり、おそるおそる入場して指定の座席にすわった私は、そこから見える風景を見て驚愕しました。
!! 下手側の花道との距離が2メートルもないくらい!! ここに走ってきたメンバーがこっちを見たら、確実に目があう……錯覚におちいることができる。しょせん世界は夢芝居。
これはもう、今回の日本武道館公演の舞台監督さんに土下座して感謝しなければなりません。グッジョブいたみいる!
まっさか、「疲れたからすわりたいよぉ……」というジジイまる出しの発想がこんなグレイトな成果をもたらすとは。やっぱり午前9時に武道館に来て無駄なことはなかったのだ。
とはいっても、やっぱり私が座った「北西スタンド」は、見やすい座席ではありませんでした。まず目の前にでかでかと下手側スピーカーが鎮座ましましていますし、はっきりいって、ステージの中央で進行されているあれこれは真横から見ることになるので、ダンスの振りつけも満足に楽しむことはできません。ましてや、去年の私のようにステージ全体を眺めわたすことなどはとうてい不可能です。あと、ステージ中央をてらすために反対の上手(かみて)方向からこっち側にむけられている5~6台の照明ライトが基本的につけっぱなしになっていて、それがモロに視界に入ってまぶしいまぶしい。
でもさぁ!! いざ実際にコンサートが始まってみたら、そんなあれこれが一瞬で吹き飛ぶ「北西スタンドのよさ」が目白押しなワケよぉ!!
まずはなんといっても、こっち側の花道に来たメンバーがちょちょっと後ろのこっちを向いたときの「キャー、目があった!」感が尋常じゃありません。手を振ったらめんと向かってこたえてくれる……ような気がする。
立ち位置の関係でさすがにメンバー全員と!というわけにはいきませんでしたが、少なくとも5~6人のメンバーと確実に目があった……ような感覚が得られたのは最高でした。特に鈴木さんの笑顔!! 2回も! あれは兵器だ。
言うまでもなく、メンバー全員にとっての決めポーズは真正面向きで、それは私にとっては完全なる「後ろ姿」。
こっちを観てくれるチャンスなんてほとんどないわけなんですが、だからこそォ! 「ちらっ☆」とこっちを見てくれた時のうれしさがハンパなくなってしまうわけなのです。やっぱり、幸せの基準はそれ自体の内容の絶対値じゃなくて、それに出逢える「レア度」で決まるんですなぁ。しみじみ実感。
あっ、段取り上、下手側から登場したゲストのつんく♂さんとも目があった気が!! すごい眼力でした。そりゃそうだわ。
それもいいんですが、思い起こすだに鳥肌が立つ興奮がよみがえるのは、北西スタンドからだと、花道ごしに観客席が一望できる! ここなんですよ……
単なるしょぼくれたおっさんに過ぎないこのわたくしが、日本武道館のステージに立つ一流のアーティストから見える光景とほぼ同じものを体感することができる。これで7000円ちょい……安い!!
1万人のファンがいっせいに振るサイリウムの光と、その歓声、叫び、合唱、ジャンプ!! これはものすごい絶景です。
しかも、コンサート経験の少ない私も、堂々と真正面からアリーナ席の気合いの入った振りつけをカンニングできるっていう、この安心設計ね! だぁれも客席の私なんか見てないんだから、心ゆくまで盗み見できます。
それにしても、花道に立つメンバーの背中と、それごしに見える1万人の観客という風景には心が揺さぶられました。もちろん観客は「敵」ではありませんが、1万人ぶんの期待に応えなければならないという点で、確かに彼女たちは「闘っている」んだなぁ、ということを身をもって思い知りましたよ。からだはやっぱりちっちゃいんですけど、ほんとにプロなのよ~、全員!
確かにコンサート自体はちゃんと観られないかもしれないんですけど、とにかくお値段以上に楽しむことのできたスペシャルシートだったんですよ、今回は……いろんなポイントで、去年の座席とはまったく正反対!
ちらっと下を見ると、音響ブースのスタッフさんがたの秒刻みのお仕事も見えたりしてね。
ふつうにステージが見たいというお客さんにとっては絶望的な位置なんですが、少なくとも生のライヴ感を味わいたいという私にとっては、これ以上にない最高の座席だったわけなのです。仏様に感謝!!
肝心のコンサートの内容も、ニュースで伝えられているように、新垣リーダーと光井さんの卒業に加えて、また新たな衝撃ニュースが発表されたりして盛り上がりっぱなしの3時間となりました。
特にここ数年のモーニング娘。は、メンバー構成が変わることによって刻一刻とグループの色彩が変わっていくこと自体が「モーニング娘。らしさ」になっている感があるのですが、まさしく今回のコンサートも、私が去年の秋に観た第6代リーダー・高橋愛さんの卒業コンサートとはまったく色合いが異なるものとなっていました。
私が観た「コンサート2011 愛・Believe」の初日公演は、満を持しての「第10期メンバー」の発表はあったし、当時リリース直後だった最新アルバムの曲目も多かったものの、歴代の中でも最長のリーダー在任期間記録「4年4ヶ月」を打ち立てた高橋リーダーを中心において、同じ第5期メンバーである新垣さんはもちろんのこと、すでに卒業した同期の小川麻琴さんと紺野あさ美さんも特別ゲストにまねいて、いわば「高橋さんのいた時代の歴史をふりかえる」という内容のものとなっていました。そういう意味では、過去をなつかしむしんみりした味わいのひとときにもなっていたのです。
ところが! 今回の「コンサート2012春 ウルトラスマート」は、そんな高橋さんと同期で、しかもモーニング娘。の全メンバー中での「最長在籍期間」である「10年9ヶ月」という、これまたとんでもない記録を持った新垣リーダーを送る内容でありながら、新垣リーダーや光井さん個人をメインにすえたソロ楽曲は決めどころだけにしておいて、あくまでもお2人と、お2人を送る現役メンバーたちとが互いに手を取り合って最高のステージを作るという、非常に「前向き、超ポジティブ」な雰囲気にいろどられていたのです。
これは実に心強い!! もちろん、送る側も送られる側も涙ながらに想いを語るシーンはありましたが、とにかく「あとは任せた!」と、「任せてください!」という両者の立ち姿が本当に頼もしいコンサートになっていたと思うんです。
今回、急な事情により2人ものメンバーがグループを卒業してしまうということになり、私も内心「ずいぶん沈んだ内容になるんじゃなかろうか……」なんて危惧したりもしていたのですが、そんなことはもぉ~杞憂も杞憂、ウルトラ杞憂でしたよ!! ネタが古い。
昨日のステージを拝見するかぎりでは、ちょっとまだおぼつかないところもある10期メンバーでしたが、なんといっても9期の4名の成長っぷりがすごかった! 去年9月のコンサートとは全員、まるで人が違ったようにかっこいい。
鞘師さんのかわいさ、鈴木さんの明るさ、譜久村さんの信頼感。
どれもすごいんですが、私が特に眼を見張ったのは「生田さんの大丈夫じゃなさ」でした。
確かに去年のコンサートでの MCトークを観たときには、ホントに余計なお世話なのですが、「大丈夫かな、この娘……」という心配が胸をよぎったのですが、今回わたしは思いをあらためました。
生田さんの大丈夫じゃなさは、すでに「心配しなくても大丈夫!」なレベルに達した!! 安心して観られる大丈夫じゃなさ。
キャラクターこそ違いますが、長いモーニング娘。の歴史の中では、ダメダメ感を修正せずに「芸の域」にまで高めた偉大なる先人も多くいたのです。生田さんもそのワクでがんばっていただきたいと! ジーク・ぽけぽけぷう!!
おそらく、これからしばらくの間はモーニング娘。の歌声は、いい意味でもよくない意味でも「若く」なります。
私個人がもっとも好きなモーニング娘。史の時代はいわゆるいぶし銀の「プラチナ期」なのですが、向こう数年はその味わいを復活させることはないでしょうし、それをあえてやる必要もないでしょう。
そこにある程度の寂しさがないわけでもないんですが、9期の面々のように10期も確実に成長していくし、新たなる「11期」の到来もついにカウントダウンが始まってしまいました。
とにかく、ちょっと見ないうちにどんだけ変わっているのかがまったく読めない、それゆえに次のコンサートで会うのが本当に楽しみになるグループ。それこそが今のモーニング娘。だと言えるのではないでしょうか。
そして、そうあるためにも、これからの第8代リーダー・道重さゆみとエース・田中れいなとの両輪体制は非常に重要な意義を持ってくるのです。責任は重いかもしれませんが、持ち前の「6期魂」でがんばっていただきたいと!!
最後のカーテンコールが終わったとき、こっち側の花道にやってきた道重さんを歓声でむかえた私は、ここでも一瞬だけ目があった……ような気がしました。
先輩とは言っても、「22歳」という若さでこれからのグループを引っぱっていくことになる道重さんです。
頭の中をいろんな時代の道重さんの表情が駆け巡って、あっという間に胸がいっぱいになってしまいました。
結局、その千載一遇のチャンスをとらえて私がやっと声に出せたのは、
「がんばって!!」
という実にありきたりな一言だったのですが、それにたいして道重さんが、いつもの笑顔でなく非常に凛としたひきしまった表情で、確実にうなづいてこたえてくれた……ように見えたのには、おじさんホントにまいっちゃったねぇ~!!
こんなのは単なるいちオッサンの妄想にすぎないのかもしれませんが、それでも私はかけがえのない一瞬を頂戴したような気がしたんです。
いい顔だった。「TV によく出てくる有名人」という認識では想像すらできない、ライヴ会場ならではのいろんな感情が共存したすばらしい「いっしょに同じ時代に生きている人間」のお顔だったのです。すべての私の苦労は、これを観るための道のりだったのだ!
あらたなる第8代リーダーをむかえて船出するモーニング娘。の前途に、光あれ!!
新垣里沙さん、光井愛佳さん、本当にお疲れさまでした。
できたら、次回もおんなじ北西スタンドでお願いしたいくらいですね。いいもんがいっぱい観られたコンサートだったなぁ!
でも、たぶん今回のコンサートの DVDは買うけどね……だって、ステージをちゃんと観た記憶がねぇんだもの。
あ~。楽しかったけど、疲れた。
今日もいいお天気ですね~。みなさんはどんな休日を過ごす予定でしょうか? 私は当然のように、土日連続でお仕事。あんまり休日が関係ないものですので。
いえいえ、イヤな気持ちなんてじぇんじぇんございませんよ~。がんばってはりきって働かせていただきますよぉ~い。労働労働!
そりゃあもう、昨日18日金曜日にあんなに幸せな想いを味あわせていただいたんですからね~。ここ2~3ヶ月間の休日の楽しみはすべて! 昨日に濃縮されていたと言ってもいいくらいの一日でございましたから、気分も新たに5月の後半戦へ GO!ってなもんでねぇ。
昨日、つまり2012年5月18日金曜日は、とてもかけがえのない経験を楽しんだとてつもない日となりました……
モーニング娘。コンサートツアー2012 春・ウルトラスマート 新垣里沙・光井愛佳卒業スペシャル (東京・日本武道館)
行けた!! 入れたんだよぉ、武道館の中にぃ~。そして、まさかあんなにすごい座席にすわってコンサートを楽しめたとは!
ちょっと時間をさかのぼって、最初から順番どおりに記していきましょう。内容にうそいつわりはねぇぜ! 思い込みはあるけど。
運命の18日を目前にひかえた17日深夜。いつもどおり仕事から帰ってきた私は、悶々とした想いを抱えて一睡もできずにいました。
「うむむ、明日の武道館コンサート、なんとしても行きたい!! でも、チケットは持ってねぇ……」
なんとも不甲斐ないことに、ここは思いっきり財政難と忙しさのせいにしてしまいますが、私は先月に販売開始となったコンサートチケットの購入に失敗してしまっていました。さらに、それ以降に2度にわたって追加販売された「サイドスタンド席」「サイドスタンドB席」にも完全に乗り遅れるというていたらく。この不心得者!!
嗚呼、余裕でチケットを確保して、楽しさで一睡もできなかった昨年9月の高橋愛さん卒業コンサートがなつかしい。
愛さんの武道館コンサートはもともと2日間のスケジュールになっていたため、チケットセンターでも「特別先行予約」という枠がもうけられており、あのときはステージ全体をとらえるには申し分のないポジションである「2階席南スタンド」をゲットしていたのでした。ステージのドまん前!! 人生初の日本武道館を体験する人間にとっては過分な座席でした……
それにひきかえ、今回の武道館公演はたったの1日1回だけ! しかも、予定されていた第7代リーダー・新垣里沙の卒業に加えて、たった2週間前、コンサートツアー中にメンバーの光井愛佳も18日の公演をもっての「志半ば」での卒業を発表するという異例の事態となりました。
これは……はっきり言って、当日券で日本武道館に入ることはそうとう厳しいんじゃないだろうか。少なくとも、最初の追加販売の時点で「機材などにより出演者およびステージ、演出が見えにくいお席となります。」というただし書きが入ってしまっているので、昨年のような優良な座席を入手することはもはや不可能でしょう。
チケットセンターのホームページでは、当日券の発行予定は「未定」という表示になっています。
どうしようか……運よく当日券を手に入れたとしても、コンサートを楽しむことができる座席かどうかははなはだ怪しい。その点、生中継されるメンバーの表情を、映画館のスクリーンでどアップかつ楽に鑑賞できる「ライヴビューイング」のほうがいいのかも……チケット料金も半額だし!
一瞬、武道館でなく映画館で、という選択肢も浮かびましたが、映画館は映画館で、全国11都道府県13スクリーンで同時中継される予定の今回のライヴビューイングは、たとえば近場の「新宿バルト9」がすでにチケット売り止めになっています。そっちもそっちで、確実に座席が確保できるかどうかは心もとない。しかも、チケットがその映画館でなく「チケットぴあ」の販売所でしか扱っていない、というのも地味にめんどくさい。
イヤイヤ待て。そうだい、お前は昨年の武道館コンサートで何を楽しんだのかね? 自問自答するわたし。
はっきり言って、前回の2階席は、肉眼ではメンバーの表情を確認することはできませんでした。しかし、私はステージの上にすえつけられている、メンバーの表情をカメラでとらえたスクリーンを観ることも忘れて、サイリウムをふりまわしてコンサートを盛り上げていくファンの、観客の一体感にイチコロになってしまったのです。表情の変化はいちいちわからなくても、私よりも数段若いはずなのに多くの戦場をくぐり抜けてきた日本を代表するトップアイドルグループがそこに確実にいるという、その空気に感激したのです。
ならば、なにをか悩むことやは、ある。
私の行くべき場所は東京・九段下の江戸城北ノ丸の中にある日本武道館。ここしかありません。
とはいえ……どのくらい早く行ったら、確実に当日券はゲットできるんだろうか? 眠れない時間は過ぎていきます。
もしかしたら、こうやって千葉の自宅でのうのうと夜明けを待っている時点でゲームオーバーなのでは……すでに武道館では、当日券窓口の前に長蛇の列ができているのかも!?
これは、私も家に帰るなんてのんきなことを言わずに、夜の仕事が終わった足で総武線の終電に乗り、武道館に乗り込むべきではなかったのか?
そういった一抹の不安も胸をよぎったのですが、ちょうど午前2時から3時くらいにかけて、びっくりするくらいビートのきいた雷雨が千葉を襲ったので、「やっぱ、ちゃんとひと休みして朝になってから行こう。ほら、体調も大事だし☆」という気分になって、2~3時間の眠りにつきました。徹夜組の方、お疲れさまでございました。
さて、夜は明けて午前7時半。
私は朝食をとり、財力を確認して意気揚々と電車に乗りました。
予定通り、総武線と地下鉄東西線を乗り継いで九段下の日本武道館に着いたのが午前9時。天気予報は「雨」でしたが、空は曇りがちであるものの、まだ降り出すほどには暗くなっていません。
さぁ、当日券は出るのか!? 出るとしたら、どの列に並べばいいんですか!?
不安を隠しきれない表情で、恐る恐るスーツ姿の係員さんにたずねます。
「あの、すみません……モーニング娘。コンサートの当日券って、出ますかね……」
「(ちょっと驚いた顔で)え……正面入り口のあの窓口で出ますけど、販売は15時からですよ。」
あ、そう。
いまは、午前9時。窓口は当たり前のように閉まっており、行列の「ぎょ」の字もありません。
当日券って、早く行けばいいってもんでもないんですね。またひとつ賢くなりました。
こんな感じで、あっけなさすぎるほどにあっけなく、いちおう第一段階の「日本武道館に入る」という目標は確保することができました。しかし同時に、「9時から昼過ぎの3時まで、まるまる6時間なにすんの?」という大問題が出来。日本人の平均睡眠時間いっこぶんじゃねぇかァ!!
この日ほど、「長蛇の列」のありがたさを味わったときはありませんでしたね。
なぜかっつうと、当日券の列はできていなくとも、武道館にはがっつりと「コンサート限定グッズ」の販売開始を待つ長蛇の列が出来上がっていたのです。何人ぐらいだろ、300人はいましたよね?
すっごくいい時間つぶしになりました。グッズの販売開始は昼前の11時で、私がやっとグッズを買えたのは午後1時。
ほんっっっっとに、文庫本もってきてて良かった……雨も1回だけ強いのが降ったくらいで、かなり理想の読書タイムとなりました。伊坂幸太郎はおもしろいねぇ。
ということで、4時間待ったすえに私が買ったのは、前回と同じ「ミニタオル1枚とサイリウム2本」。
びっくりするほどお金を落とさない客で本当にすみません……でも、やっぱりまだまだ、私にとってのコンサートは「スポーツ」という感覚が強くて、記念にTシャツやらパーカーやらを買ったりする余裕はないんです。ミニタオルも「汗をふくため」っていう実用性のみでの採用!
今回のオリジナルグッズは、新垣リーダーによるデザインのものも含めて、アイドルグッズらしからぬあか抜けたおしゃれさがあって良かったんですけどねぇ。次こそは、買うぞ!
あと、これも余裕がないからなのかも知れませんけど、私は生写真や DVDをコンサート会場で買うのって、ちょっとできないんだなぁ。
だって、これから本物に会えるんですから。本物が見られるってだけで、私は充分すぎるほどにおなかいっぱい! 記録はいらねぇんだ、記憶が残るから。
まぁそんな味気ないことを考えている私なのですが、そんなことはおかまいなしで、他のお客さんはアレにコレにコレにアレと、1万円をゆうに超える買い物をしていきます。なんてったって4時間以上ならんでいる猛者たちばっかなんですから。
そんな中で「ミニタオル1枚とサイリウム2本ください。」って言うと、ほんとに冗談抜きで、
「おい……こいつ、正気か!?」
っていう雰囲気が、販売員さんと私の近くにいるお客さんのあいだに流れるんですよ。
前回で味をしめちゃったんですけど、これがまた、楽しいんですよねェ~!! 西部劇のならず者ばっかがいるバーにひとりで入って「親父、ミルク。」って注文するみたいで。性根がゆがんでます。
まぁそんなことや、江戸城北ノ丸の散策などをへて、午後3時。
ぜんぜん関係ありませんが、江戸城って一角の北ノ丸だけで、うちの故郷にある山形城とか、この前に行った岡山城みたいな地方の城が、まるまるひとつぶんすっぽり入っちゃう広さがあんのね……あいかわらず入り口の田安門も規格外のでかさだし。さすがは天下の首府。どんだけ~!?
当日券販売開始の時刻になって、私は実にあっけなく、念願の当日券を購入することができました。
そして、このときの座席の選択が、のちに大変な収穫をもたらすことに! 今回ばかりは、自分で自分をホメてあげたい。
選べる当日券の種類は、「サイドスタンド席」と「サイドスタンド・ファミリー席」と「サイドスタンド立ち見席」。むろんのこと、すべてにおいて「見えにくい」というただし書きはついています。立ち見席が千円くらい安い。
ここで私は思いっきりひよって、「サイドスタンド・ファミリー席」を選んでしまった!
なぜかって!? もぉ~寝不足だったり立ちんぼだったり歩きづめだったりして、足腰がガタガタになっていたからさ!!
「ファミリー席」とはつまり、「公演中に立ってはいけない座席」のことです。お子さん連れの家族でも視界を確保して楽しめるように用意されている座席のことですね。
ところが、ここでうれしい誤算が。
私が買ったファミリー席はなんと、「お子さんのために立ってはいけない座席」ではなく、「1階の最前列で落下の危険があるために立ってはいけない座席」だったのです……
そう、私がゲットした座席の位置とは、「1階北西スタンドの最前列」!!
説明させてほしい! 「1階北西スタンドの最前列」とは、ステージの観客正面から見て左のほう、つまり舞台用語で言う「下手(しもて)」側の真横に位置する座席であり、かつ、ステージの左右にのびている「花道」の下手側の真後ろに位置する座席である。この説明でわからなかったら、「日本武道館 座席」でググッていただきたい。
午後5時に予定通りの開場が始まり、おそるおそる入場して指定の座席にすわった私は、そこから見える風景を見て驚愕しました。
!! 下手側の花道との距離が2メートルもないくらい!! ここに走ってきたメンバーがこっちを見たら、確実に目があう……錯覚におちいることができる。しょせん世界は夢芝居。
これはもう、今回の日本武道館公演の舞台監督さんに土下座して感謝しなければなりません。グッジョブいたみいる!
まっさか、「疲れたからすわりたいよぉ……」というジジイまる出しの発想がこんなグレイトな成果をもたらすとは。やっぱり午前9時に武道館に来て無駄なことはなかったのだ。
とはいっても、やっぱり私が座った「北西スタンド」は、見やすい座席ではありませんでした。まず目の前にでかでかと下手側スピーカーが鎮座ましましていますし、はっきりいって、ステージの中央で進行されているあれこれは真横から見ることになるので、ダンスの振りつけも満足に楽しむことはできません。ましてや、去年の私のようにステージ全体を眺めわたすことなどはとうてい不可能です。あと、ステージ中央をてらすために反対の上手(かみて)方向からこっち側にむけられている5~6台の照明ライトが基本的につけっぱなしになっていて、それがモロに視界に入ってまぶしいまぶしい。
でもさぁ!! いざ実際にコンサートが始まってみたら、そんなあれこれが一瞬で吹き飛ぶ「北西スタンドのよさ」が目白押しなワケよぉ!!
まずはなんといっても、こっち側の花道に来たメンバーがちょちょっと後ろのこっちを向いたときの「キャー、目があった!」感が尋常じゃありません。手を振ったらめんと向かってこたえてくれる……ような気がする。
立ち位置の関係でさすがにメンバー全員と!というわけにはいきませんでしたが、少なくとも5~6人のメンバーと確実に目があった……ような感覚が得られたのは最高でした。特に鈴木さんの笑顔!! 2回も! あれは兵器だ。
言うまでもなく、メンバー全員にとっての決めポーズは真正面向きで、それは私にとっては完全なる「後ろ姿」。
こっちを観てくれるチャンスなんてほとんどないわけなんですが、だからこそォ! 「ちらっ☆」とこっちを見てくれた時のうれしさがハンパなくなってしまうわけなのです。やっぱり、幸せの基準はそれ自体の内容の絶対値じゃなくて、それに出逢える「レア度」で決まるんですなぁ。しみじみ実感。
あっ、段取り上、下手側から登場したゲストのつんく♂さんとも目があった気が!! すごい眼力でした。そりゃそうだわ。
それもいいんですが、思い起こすだに鳥肌が立つ興奮がよみがえるのは、北西スタンドからだと、花道ごしに観客席が一望できる! ここなんですよ……
単なるしょぼくれたおっさんに過ぎないこのわたくしが、日本武道館のステージに立つ一流のアーティストから見える光景とほぼ同じものを体感することができる。これで7000円ちょい……安い!!
1万人のファンがいっせいに振るサイリウムの光と、その歓声、叫び、合唱、ジャンプ!! これはものすごい絶景です。
しかも、コンサート経験の少ない私も、堂々と真正面からアリーナ席の気合いの入った振りつけをカンニングできるっていう、この安心設計ね! だぁれも客席の私なんか見てないんだから、心ゆくまで盗み見できます。
それにしても、花道に立つメンバーの背中と、それごしに見える1万人の観客という風景には心が揺さぶられました。もちろん観客は「敵」ではありませんが、1万人ぶんの期待に応えなければならないという点で、確かに彼女たちは「闘っている」んだなぁ、ということを身をもって思い知りましたよ。からだはやっぱりちっちゃいんですけど、ほんとにプロなのよ~、全員!
確かにコンサート自体はちゃんと観られないかもしれないんですけど、とにかくお値段以上に楽しむことのできたスペシャルシートだったんですよ、今回は……いろんなポイントで、去年の座席とはまったく正反対!
ちらっと下を見ると、音響ブースのスタッフさんがたの秒刻みのお仕事も見えたりしてね。
ふつうにステージが見たいというお客さんにとっては絶望的な位置なんですが、少なくとも生のライヴ感を味わいたいという私にとっては、これ以上にない最高の座席だったわけなのです。仏様に感謝!!
肝心のコンサートの内容も、ニュースで伝えられているように、新垣リーダーと光井さんの卒業に加えて、また新たな衝撃ニュースが発表されたりして盛り上がりっぱなしの3時間となりました。
特にここ数年のモーニング娘。は、メンバー構成が変わることによって刻一刻とグループの色彩が変わっていくこと自体が「モーニング娘。らしさ」になっている感があるのですが、まさしく今回のコンサートも、私が去年の秋に観た第6代リーダー・高橋愛さんの卒業コンサートとはまったく色合いが異なるものとなっていました。
私が観た「コンサート2011 愛・Believe」の初日公演は、満を持しての「第10期メンバー」の発表はあったし、当時リリース直後だった最新アルバムの曲目も多かったものの、歴代の中でも最長のリーダー在任期間記録「4年4ヶ月」を打ち立てた高橋リーダーを中心において、同じ第5期メンバーである新垣さんはもちろんのこと、すでに卒業した同期の小川麻琴さんと紺野あさ美さんも特別ゲストにまねいて、いわば「高橋さんのいた時代の歴史をふりかえる」という内容のものとなっていました。そういう意味では、過去をなつかしむしんみりした味わいのひとときにもなっていたのです。
ところが! 今回の「コンサート2012春 ウルトラスマート」は、そんな高橋さんと同期で、しかもモーニング娘。の全メンバー中での「最長在籍期間」である「10年9ヶ月」という、これまたとんでもない記録を持った新垣リーダーを送る内容でありながら、新垣リーダーや光井さん個人をメインにすえたソロ楽曲は決めどころだけにしておいて、あくまでもお2人と、お2人を送る現役メンバーたちとが互いに手を取り合って最高のステージを作るという、非常に「前向き、超ポジティブ」な雰囲気にいろどられていたのです。
これは実に心強い!! もちろん、送る側も送られる側も涙ながらに想いを語るシーンはありましたが、とにかく「あとは任せた!」と、「任せてください!」という両者の立ち姿が本当に頼もしいコンサートになっていたと思うんです。
今回、急な事情により2人ものメンバーがグループを卒業してしまうということになり、私も内心「ずいぶん沈んだ内容になるんじゃなかろうか……」なんて危惧したりもしていたのですが、そんなことはもぉ~杞憂も杞憂、ウルトラ杞憂でしたよ!! ネタが古い。
昨日のステージを拝見するかぎりでは、ちょっとまだおぼつかないところもある10期メンバーでしたが、なんといっても9期の4名の成長っぷりがすごかった! 去年9月のコンサートとは全員、まるで人が違ったようにかっこいい。
鞘師さんのかわいさ、鈴木さんの明るさ、譜久村さんの信頼感。
どれもすごいんですが、私が特に眼を見張ったのは「生田さんの大丈夫じゃなさ」でした。
確かに去年のコンサートでの MCトークを観たときには、ホントに余計なお世話なのですが、「大丈夫かな、この娘……」という心配が胸をよぎったのですが、今回わたしは思いをあらためました。
生田さんの大丈夫じゃなさは、すでに「心配しなくても大丈夫!」なレベルに達した!! 安心して観られる大丈夫じゃなさ。
キャラクターこそ違いますが、長いモーニング娘。の歴史の中では、ダメダメ感を修正せずに「芸の域」にまで高めた偉大なる先人も多くいたのです。生田さんもそのワクでがんばっていただきたいと! ジーク・ぽけぽけぷう!!
おそらく、これからしばらくの間はモーニング娘。の歌声は、いい意味でもよくない意味でも「若く」なります。
私個人がもっとも好きなモーニング娘。史の時代はいわゆるいぶし銀の「プラチナ期」なのですが、向こう数年はその味わいを復活させることはないでしょうし、それをあえてやる必要もないでしょう。
そこにある程度の寂しさがないわけでもないんですが、9期の面々のように10期も確実に成長していくし、新たなる「11期」の到来もついにカウントダウンが始まってしまいました。
とにかく、ちょっと見ないうちにどんだけ変わっているのかがまったく読めない、それゆえに次のコンサートで会うのが本当に楽しみになるグループ。それこそが今のモーニング娘。だと言えるのではないでしょうか。
そして、そうあるためにも、これからの第8代リーダー・道重さゆみとエース・田中れいなとの両輪体制は非常に重要な意義を持ってくるのです。責任は重いかもしれませんが、持ち前の「6期魂」でがんばっていただきたいと!!
最後のカーテンコールが終わったとき、こっち側の花道にやってきた道重さんを歓声でむかえた私は、ここでも一瞬だけ目があった……ような気がしました。
先輩とは言っても、「22歳」という若さでこれからのグループを引っぱっていくことになる道重さんです。
頭の中をいろんな時代の道重さんの表情が駆け巡って、あっという間に胸がいっぱいになってしまいました。
結局、その千載一遇のチャンスをとらえて私がやっと声に出せたのは、
「がんばって!!」
という実にありきたりな一言だったのですが、それにたいして道重さんが、いつもの笑顔でなく非常に凛としたひきしまった表情で、確実にうなづいてこたえてくれた……ように見えたのには、おじさんホントにまいっちゃったねぇ~!!
こんなのは単なるいちオッサンの妄想にすぎないのかもしれませんが、それでも私はかけがえのない一瞬を頂戴したような気がしたんです。
いい顔だった。「TV によく出てくる有名人」という認識では想像すらできない、ライヴ会場ならではのいろんな感情が共存したすばらしい「いっしょに同じ時代に生きている人間」のお顔だったのです。すべての私の苦労は、これを観るための道のりだったのだ!
あらたなる第8代リーダーをむかえて船出するモーニング娘。の前途に、光あれ!!
新垣里沙さん、光井愛佳さん、本当にお疲れさまでした。
できたら、次回もおんなじ北西スタンドでお願いしたいくらいですね。いいもんがいっぱい観られたコンサートだったなぁ!
でも、たぶん今回のコンサートの DVDは買うけどね……だって、ステージをちゃんと観た記憶がねぇんだもの。
あ~。楽しかったけど、疲れた。