映画『仮面ライダー1号』(2016年3月26日公開 96分 東映)
映画『仮面ライダー1号』は、仮面ライダーシリーズ生誕45周年記念作品であり、「スーパーヒーローイヤー2016年スペシャルプロジェクト」第1弾作品であり、藤岡弘、の演じる仮面ライダー1号・本郷猛を主人公とする映画作品である。藤岡を迎えたことについて、東映プロデューサーの白倉伸一郎は、「テレビでは成しえなかった本郷猛の単独主演を全うして欲しかったという思いがあり、今まで一度もなかった『仮面ライダー』を映画で見たいと思ったんです。」と語っている。藤岡の主演する仮面ライダーの映画作品は、1972年公開の『仮面ライダー対じごく大使』以来44年ぶりであり、藤岡は70歳にして変身シーンを披露することとなる。公開時点での仮面ライダーシリーズ最新作『仮面ライダーゴースト』のキャラクターも登場する。
監督は、『仮面ライダー』放送当時に駆け出しのスーツアクターとしてトランポリンアクションを担当するなど、藤岡と共演した経験を持つ金田治。脚本には、平成仮面ライダーシリーズの第1期で数多くの作品を執筆した井上敏樹が5年ぶりに登板している。
敵組織ショッカーの最高幹部・地獄大使の役には、映画『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』(2009年)で同役を演じた大杉漣が再登板する。
主演の藤岡弘、は本作に企画として参加しており、制作スタッフ陣と共に5ヶ月をかけて脚本を完成させたという。
藤岡のもとへオファーが来たのは2015年春であり、「単独主演が可能なのか」と一瞬頭が真っ白になったが、「命の尊さを今の子供たちに訴えよう」と考える一方、「自分を追い続けてきたかつての子供たちを失望させてはいけない」と考え、それゆえの不安を振り切ろうと筋トレなどに励んだ。そのためもあり、変身した仮面ライダー1号の新たなデザインは、貫禄を増した藤岡の体格を反映したものとなっている。
プロデューサーの白倉は、本作の15年前に仮面ライダー30周年記念映画『仮面ライダーアギト PROJECT G4』(2001年公開)にゲスト出演した藤岡と初対面した時から、藤岡の演じる本郷を主役にした映画作品の構想を持っており、映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』(2011年)ですでに変身した姿の仮面ライダー1号の声を、映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦』(2014年)で本郷猛を藤岡に演じてもらったことで、「これならそろそろ具体化できるかな」と相談して実現に至った。
藤岡の主演が決定してから監督に起用された金田治は、井上敏樹による脚本の中身を細かく詰めたが、井上は「ヒロインにも45年という歴史を背負わせたい」との思いから麻由が立花藤兵衛の孫という設定を考えたうえ、「ライダーが45年なら敵であるショッカーにも同じだけの時間が流れているだろう」と、ショッカー内部での世代抗争や地獄大使の再登場を考えたという。
本作は2016年3月26日に全国劇場公開され、公開初日2日間で動員数約12万4千人、興行収入約1億5千万円を記録した。
あらすじ
世界征服を企んだ悪の秘密結社・ショッカーが本郷猛(仮面ライダー1号)たちの活躍によって壊滅してから、すでに半世紀近い歳月が流れていた。だが本郷は今もなお、世界各地でショッカーの残党たちと戦い続けていた。
そんなある日、本郷は日本にいる少女・立花麻由がかつてのショッカー最高幹部・地獄大使を復活させるための生贄としてショッカー残党に狙われていることを知り、緊急帰国する。天空寺タケル(仮面ライダーゴースト)と深海マコト(仮面ライダースペクター)たちと出会い麻由の情報を手に入れた本郷は、かつての師・立花藤兵衛の孫娘でもある麻由を守ろうと動き出す。しかし、長年に渡る激闘の日々が本郷の改造人間としてのボディに重篤なダメージを与え、その活動には限界が近づいていた。
そのころ、ショッカー残党の中から離反した新組織ノバショッカーもまた、独自のやり方で世界征服の手始めとして日本を手中に収めようと動き出していた。
人間の自由と平和のために戦い続けた男の物語は、遂に終章を迎えるのか、それとも新たなる伝説の序章となるのか。
おもな登場キャラクター
本郷猛(仮面ライダー1号)…… 藤岡 弘、(70歳)
本作の3年前から海外を拠点に活動していたが、藤兵衛の孫娘・麻由の危機を救うために緊急帰国する。仮面ライダーゴーストらと協力してショッカー残党やノバショッカーと対峙する。
長年に渡るショッカー残党との激闘の影響で、本郷自身の改造人間としての肉体には多大なダメージが蓄積され、時折、心臓の発作に襲われている。
仮面ライダー1号としての姿は、本作では新規デザインで登場する。長い戦いの中、傷つき機能低下した身体をカバーするために本郷自身が強化した。体型は本作撮影時点での藤岡弘、に合わせて太めとなっているほか、両肩には肩当てが付いている。
デザインを担当した田嶋秀樹は、演じる藤岡の姿と強さを追求した結果と語っており、配色については「本郷猛の帰還」という意味を込めて「桜島1号」をオマージュした色合いにしたと発言している。
地獄大使 …… 大杉 漣(64歳)
ショッカー大首領が倒されて半世紀近く経過した現代でもなお、世界各地で悪事を働いていたショッカー残党の前に、亡霊となった状態で登場。謎の眼魔の介入により肉体を伴った完全復活を遂げるため、立花藤兵衛の孫娘・麻由の中に眠る「英雄の眼魂」を生け贄として狙う。復活後の戦闘時では、顔だけが最終形態のガラガランダに変身した状態になることができる。
外見のデザインは映画『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』(2009年)のものとおおむね同じである。
立花 麻由 …… 岡本 夏美(17歳)
本郷の師であった立花藤兵衛の孫。城南大学付属高校の高校生で、花屋でアルバイトをしながら一人暮らしをしているが、ショッカー残党によって地獄大使復活のための生贄として狙われる。武道には多少の心得があり、ショッカー戦闘員を投げ飛ばすくらいのことはできる。
ショッカー残党に追われる中で本郷と再会するが、彼が祖父・藤兵衛と「麻由が一人前になるまで、彼女のそばにいる」という約束を交わしていたにもかかわらず、3年前にショッカー残党と闘うために海外へ赴いたことを許せずにいる。
体内にある「アレクサンダー眼魂」の影響で、時折、人格の変化が起こるようになっている。
ノバショッカー
ショッカーから離反した者たちで結成された秘密結社。力による世界征服ではなく経済による世界の掌握を目論み、日本政府に新エネルギーの供給を提案する。組織のシンボルマークは、「3つの首を持つ鷲」となっている。
改造人間のスーツは、『仮面ライダー』の初期ショッカー改造人間のように、スーツアクターの目が見える形状となっている。
ウルガ …… 阿部 力(34歳)
ノバショッカー三幹部のリーダー格。その正体はハイエナの改造人間。
素早い動きや衝撃波を武器とする。ショッカーの目的であったアレクサンダー眼魂を得たことで、ウルガアレクサンダーへ変貌する。
イーグラ …… 長澤 奈央(32歳)
ノバショッカー三幹部の紅一点で、ウルガの秘書的存在。常に人間態として行動しているが、戦闘時はサーベルを使用する。作中では変身しなかったが、蜂女系統の改造人間であると推測されている。
バッファル …… 武田 幸三(43歳)
ノバショッカー三幹部一のパワーファイター。ウルガに忠誠を誓っている。変身前の生身での攻撃力も改造人間レベルに高い。
その正体はコンドルの能力を持った改造人間。デザインは『仮面ライダー』に登場したゲバコンドルをモデルにしている。ゲバコンドルは『仮面ライダー』で藤岡弘、が降板した後に登場した怪人であるため、デザインを担当した竹谷隆之は「藤岡とゲバコンドルを戦わせてあげたい」という考えからモチーフに用いた。
ノバショッカー戦闘員
三幹部の指揮下で従事する戦闘員。デザインはショッカー骨戦闘員をアーマー状にアレンジしている。
ネオサイクロン
最高時速545キロメートル、ブースター使用時の時速645キロメートル。ジャンプ力45メートル。ベース車はホンダ・ゴールドウイングF6C。
立花藤兵衛が遺した最後のマシンで、藤兵衛が1号のサイクロン号を強化改造したという設定になっている。デザインを担当した田嶋秀樹によれば、本作の1号の体形に合わせて仮面ライダーシリーズで最大排気量車となるF6Cを選択したとのことで、戦闘的なフォルムがベース車に相応しいと思ったという。「藤兵衛が本郷猛のことをすべて熟知したうえで作り上げた究極の専用マシン」を一番のコンセプトとして、45年間の戦闘でパワーアップした1号に合わせる藤兵衛の気持ちになってデザインしたという。
おもなスタッフ
監督 …… 金田 治(66歳)
脚本 …… 井上 敏樹(56歳)
クリーチャーデザイン …… 竹谷 隆之(52歳)、島本 和彦(54歳)
特撮監督 …… 佛田 洋(54歳)
アクション監督 …… 竹田 道弘(54歳)
≪本文マダヨ~≫
映画『仮面ライダー1号』は、仮面ライダーシリーズ生誕45周年記念作品であり、「スーパーヒーローイヤー2016年スペシャルプロジェクト」第1弾作品であり、藤岡弘、の演じる仮面ライダー1号・本郷猛を主人公とする映画作品である。藤岡を迎えたことについて、東映プロデューサーの白倉伸一郎は、「テレビでは成しえなかった本郷猛の単独主演を全うして欲しかったという思いがあり、今まで一度もなかった『仮面ライダー』を映画で見たいと思ったんです。」と語っている。藤岡の主演する仮面ライダーの映画作品は、1972年公開の『仮面ライダー対じごく大使』以来44年ぶりであり、藤岡は70歳にして変身シーンを披露することとなる。公開時点での仮面ライダーシリーズ最新作『仮面ライダーゴースト』のキャラクターも登場する。
監督は、『仮面ライダー』放送当時に駆け出しのスーツアクターとしてトランポリンアクションを担当するなど、藤岡と共演した経験を持つ金田治。脚本には、平成仮面ライダーシリーズの第1期で数多くの作品を執筆した井上敏樹が5年ぶりに登板している。
敵組織ショッカーの最高幹部・地獄大使の役には、映画『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』(2009年)で同役を演じた大杉漣が再登板する。
主演の藤岡弘、は本作に企画として参加しており、制作スタッフ陣と共に5ヶ月をかけて脚本を完成させたという。
藤岡のもとへオファーが来たのは2015年春であり、「単独主演が可能なのか」と一瞬頭が真っ白になったが、「命の尊さを今の子供たちに訴えよう」と考える一方、「自分を追い続けてきたかつての子供たちを失望させてはいけない」と考え、それゆえの不安を振り切ろうと筋トレなどに励んだ。そのためもあり、変身した仮面ライダー1号の新たなデザインは、貫禄を増した藤岡の体格を反映したものとなっている。
プロデューサーの白倉は、本作の15年前に仮面ライダー30周年記念映画『仮面ライダーアギト PROJECT G4』(2001年公開)にゲスト出演した藤岡と初対面した時から、藤岡の演じる本郷を主役にした映画作品の構想を持っており、映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』(2011年)ですでに変身した姿の仮面ライダー1号の声を、映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦』(2014年)で本郷猛を藤岡に演じてもらったことで、「これならそろそろ具体化できるかな」と相談して実現に至った。
藤岡の主演が決定してから監督に起用された金田治は、井上敏樹による脚本の中身を細かく詰めたが、井上は「ヒロインにも45年という歴史を背負わせたい」との思いから麻由が立花藤兵衛の孫という設定を考えたうえ、「ライダーが45年なら敵であるショッカーにも同じだけの時間が流れているだろう」と、ショッカー内部での世代抗争や地獄大使の再登場を考えたという。
本作は2016年3月26日に全国劇場公開され、公開初日2日間で動員数約12万4千人、興行収入約1億5千万円を記録した。
あらすじ
世界征服を企んだ悪の秘密結社・ショッカーが本郷猛(仮面ライダー1号)たちの活躍によって壊滅してから、すでに半世紀近い歳月が流れていた。だが本郷は今もなお、世界各地でショッカーの残党たちと戦い続けていた。
そんなある日、本郷は日本にいる少女・立花麻由がかつてのショッカー最高幹部・地獄大使を復活させるための生贄としてショッカー残党に狙われていることを知り、緊急帰国する。天空寺タケル(仮面ライダーゴースト)と深海マコト(仮面ライダースペクター)たちと出会い麻由の情報を手に入れた本郷は、かつての師・立花藤兵衛の孫娘でもある麻由を守ろうと動き出す。しかし、長年に渡る激闘の日々が本郷の改造人間としてのボディに重篤なダメージを与え、その活動には限界が近づいていた。
そのころ、ショッカー残党の中から離反した新組織ノバショッカーもまた、独自のやり方で世界征服の手始めとして日本を手中に収めようと動き出していた。
人間の自由と平和のために戦い続けた男の物語は、遂に終章を迎えるのか、それとも新たなる伝説の序章となるのか。
おもな登場キャラクター
本郷猛(仮面ライダー1号)…… 藤岡 弘、(70歳)
本作の3年前から海外を拠点に活動していたが、藤兵衛の孫娘・麻由の危機を救うために緊急帰国する。仮面ライダーゴーストらと協力してショッカー残党やノバショッカーと対峙する。
長年に渡るショッカー残党との激闘の影響で、本郷自身の改造人間としての肉体には多大なダメージが蓄積され、時折、心臓の発作に襲われている。
仮面ライダー1号としての姿は、本作では新規デザインで登場する。長い戦いの中、傷つき機能低下した身体をカバーするために本郷自身が強化した。体型は本作撮影時点での藤岡弘、に合わせて太めとなっているほか、両肩には肩当てが付いている。
デザインを担当した田嶋秀樹は、演じる藤岡の姿と強さを追求した結果と語っており、配色については「本郷猛の帰還」という意味を込めて「桜島1号」をオマージュした色合いにしたと発言している。
地獄大使 …… 大杉 漣(64歳)
ショッカー大首領が倒されて半世紀近く経過した現代でもなお、世界各地で悪事を働いていたショッカー残党の前に、亡霊となった状態で登場。謎の眼魔の介入により肉体を伴った完全復活を遂げるため、立花藤兵衛の孫娘・麻由の中に眠る「英雄の眼魂」を生け贄として狙う。復活後の戦闘時では、顔だけが最終形態のガラガランダに変身した状態になることができる。
外見のデザインは映画『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』(2009年)のものとおおむね同じである。
立花 麻由 …… 岡本 夏美(17歳)
本郷の師であった立花藤兵衛の孫。城南大学付属高校の高校生で、花屋でアルバイトをしながら一人暮らしをしているが、ショッカー残党によって地獄大使復活のための生贄として狙われる。武道には多少の心得があり、ショッカー戦闘員を投げ飛ばすくらいのことはできる。
ショッカー残党に追われる中で本郷と再会するが、彼が祖父・藤兵衛と「麻由が一人前になるまで、彼女のそばにいる」という約束を交わしていたにもかかわらず、3年前にショッカー残党と闘うために海外へ赴いたことを許せずにいる。
体内にある「アレクサンダー眼魂」の影響で、時折、人格の変化が起こるようになっている。
ノバショッカー
ショッカーから離反した者たちで結成された秘密結社。力による世界征服ではなく経済による世界の掌握を目論み、日本政府に新エネルギーの供給を提案する。組織のシンボルマークは、「3つの首を持つ鷲」となっている。
改造人間のスーツは、『仮面ライダー』の初期ショッカー改造人間のように、スーツアクターの目が見える形状となっている。
ウルガ …… 阿部 力(34歳)
ノバショッカー三幹部のリーダー格。その正体はハイエナの改造人間。
素早い動きや衝撃波を武器とする。ショッカーの目的であったアレクサンダー眼魂を得たことで、ウルガアレクサンダーへ変貌する。
イーグラ …… 長澤 奈央(32歳)
ノバショッカー三幹部の紅一点で、ウルガの秘書的存在。常に人間態として行動しているが、戦闘時はサーベルを使用する。作中では変身しなかったが、蜂女系統の改造人間であると推測されている。
バッファル …… 武田 幸三(43歳)
ノバショッカー三幹部一のパワーファイター。ウルガに忠誠を誓っている。変身前の生身での攻撃力も改造人間レベルに高い。
その正体はコンドルの能力を持った改造人間。デザインは『仮面ライダー』に登場したゲバコンドルをモデルにしている。ゲバコンドルは『仮面ライダー』で藤岡弘、が降板した後に登場した怪人であるため、デザインを担当した竹谷隆之は「藤岡とゲバコンドルを戦わせてあげたい」という考えからモチーフに用いた。
ノバショッカー戦闘員
三幹部の指揮下で従事する戦闘員。デザインはショッカー骨戦闘員をアーマー状にアレンジしている。
ネオサイクロン
最高時速545キロメートル、ブースター使用時の時速645キロメートル。ジャンプ力45メートル。ベース車はホンダ・ゴールドウイングF6C。
立花藤兵衛が遺した最後のマシンで、藤兵衛が1号のサイクロン号を強化改造したという設定になっている。デザインを担当した田嶋秀樹によれば、本作の1号の体形に合わせて仮面ライダーシリーズで最大排気量車となるF6Cを選択したとのことで、戦闘的なフォルムがベース車に相応しいと思ったという。「藤兵衛が本郷猛のことをすべて熟知したうえで作り上げた究極の専用マシン」を一番のコンセプトとして、45年間の戦闘でパワーアップした1号に合わせる藤兵衛の気持ちになってデザインしたという。
おもなスタッフ
監督 …… 金田 治(66歳)
脚本 …… 井上 敏樹(56歳)
クリーチャーデザイン …… 竹谷 隆之(52歳)、島本 和彦(54歳)
特撮監督 …… 佛田 洋(54歳)
アクション監督 …… 竹田 道弘(54歳)
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