私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

タビラクチ:春の干潟の魚たち⑦

2017-05-02 06:31:32 | 春の干潟の魚たち
タビラクチである。




3年前の4月に偶然初めて採れたのだ。
何度も何度も通っての1匹なのである。
とっても数は少なくなっているのだ。

顔だけ見ると、まるでオバQかカエルなのである。
なんでこんな顔になるかというと
潮が引いたとき、干潟のドロ浜の付着藻類を掃除機のように食べるためなのである。
同じように暮らすムツゴロウ一家はすっかり有名になったが、コイツはなかなか売れない芸人なのだ。


大きな河川の河口干潟でしか暮らせないという。
この干潟での暮らしもかなり厳しいなあと思っていたのだ。

ところが・・・・・・


タビラクチの赤ちゃんだ!

夏の終わり頃、ものは試しと出かけ、またまた偶然数匹採ったのであった。
まだ、細々と暮らしはなりたっている! と分かったときはうれしかったなあ。

暑いので胴長はくのがイヤだったり、目の細かい網を使わなかったりしただけかもしれん。

絶滅危惧種Ⅱ類である。


マサゴハゼ:春の干潟の魚たち⑥

2017-05-01 07:32:22 | 春の干潟の魚たち
マサゴハゼである。


3年前の5月に採集したものである。
体長3cmにも満たない小さな小さなハゼが干潟のほとりにある小さなタマリにいたのである。

そのタマリも今年はかなり形を変えてしまい未だに見つけられないままだ。
ちょっとした環境変化にもうまく対応できないのだろうか?
あまりに小さいために世間の人からほぼ相手にされないままの魚生を送っているのである。

卵を抱えたメスである。


4年前の6月に別の河川干潟で採集したものである。
春の終わり頃に産卵し、一生を終えるみたいだ。

石川五右衛門の辞世の句である。
「石川や 浜の真砂は 尽くるとも 世に盗人の 種は尽まじ」

そう、盗人のことはさておき、浜のマサゴは尽きてしまうのかもしれない。
絶滅危惧種Ⅱ類である。

マゴチの幼魚:春の干潟の魚たち⑤

2017-04-30 06:47:36 | 春の干潟の魚たち
マゴチの幼魚である。


昨日1尾採集したけど、写真がうまく撮れてないので2年前の春のもの。

おそらくこの干潟の生態系:底部門の頂点にたっている魚である。

昨日採った
マコガレイの赤ちゃんも


イシガレイの赤ちゃんも


コイツがほどほどに食べているのであろう。
ま、コイツもサギ類などの鳥たちに食われているのだからね。

マゴチの稚魚も採集したことがある。
記録を見てみると8月の終わりだった。


ということは8月の終わりにはカレイ類とマゴチの立場が逆転してるよね? 
(あくまで個人的な記録ですよ)

「今まで散々なかまを食いやがってっ!」
と大きく育ったカレイたちが追い回しているかもしれんな。
(実際にはカレイたちは成長しながら砂地や深場へ移動するのでありえないけど)

ギンポの稚魚:春の干潟の魚たち④

2017-04-28 07:18:02 | 春の干潟の魚たち
出勤まで時間があいてしまったので、春の干潟の魚たちの紹介なのである。

まず、昨日書き忘れてしまったことから。

相棒が「こんなに簡単に魚が採れるんだ! 楽しい!」と言ったのだが、
カレイの稚魚をはじめ多種多様な稚魚たちがいっぱい採れる干潟はここしか知らない。
つまり相棒はラッキーなデビューだったということである。

さて、昨日採集した体長1cmほどのギンポの赤ちゃんである。


この干潟の水面付近でフラフラ泳いでいたのである。
よく見てみると体側左下腹部に大きな白いキズがある。
肉食魚の稚魚にやられたか菌の感染である。
なもんでフラフラと泳いじょったんである。

稚魚たちの世界でも食う食われるという食物網の世界がくり広げられているのである。

では、3年前採集したギンポの幼魚を2匹。



なお、ギンポなのかタケギンポなのか判別できないのでごめんね。

ちなみにギンポは漢字で「銀宝」と書く。
少々無理はあるが、食用とする地域もあるから「銀の宝」と書くのは分からないでもない。

ただ、それが理由なら何万種もの魚たちに囲まれた島国日本。
金の宝「金宝」キンポがいてもいいではないか!
さらにだ!
もっと珍しい宝・・・・・・

朝早くから申し訳ない・・・・・・。

アサヒアナハゼの稚魚:春の干潟の魚たち③

2017-04-26 17:25:09 | 春の干潟の魚たち
春の干潟の魚たちの紹介なのである。

3年前の4月下旬に採集したアサヒアナハゼの赤ちゃんである。


再び書く。
「~ハゼ」という名前だけれどもハゼの仲間ではない。
ウロコのないカジカという魚の仲間なのである。
沿岸域にすみ、春に産卵する。
多くの釣り人に「外道」とか「雑魚」とか・・・・・・大きくなっても悲しい呼び方で捨てられる魚である。

さて、この写真からどんなことが読み取れるだろう?

まず、おそらくコイツ、海藻の中で生活していたのである。
それも緑藻類。
この干潟は灰黒色のドロ底でおおわれていて、緑色の海藻は見られない。
とすれば、アオサやヒトエグサ(お好み焼きにふりかける青のり)の流れ藻の中にいたのだろうね。
ホンダワラなどの海藻が居心地かいいようで、
本来は茶褐色の体色であることが多いのだ。

次に、この干潟の近くに岩礁帯、つまり磯があるということである。

最後に、やはり誰が何と言おうと、「カワイイッ!」ということである。
「そうじゃろ!」