私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

環境学習会:若き血潮のよか子らと・・・の巻

2017-09-29 21:05:04 | 自然
2017年9月29日(金)

「川の環境体験学習をするんじゃケド、採れた魚の説明、やってくれんかの?」
「えっ? 自分ですりゃあええじゃないですか。」
「わしゃあ、その日忙しいんよ。」
「私だって平日は仕事ですよ。」
「休みゃあええがな。」
「○○先生に頼めばいいじゃないですか!」
「○○先生も忙しいんよ。30分で済むけえ、頼むわ。」
「説明以外は釣りしとってもええんですか?」
「もちろんよ。ほな、頼むわな。」

くされ縁の知人からの依頼である。
ウラを探るまでもなく、○○先生に断られ、自分はしたくないので、おハチがまわっただけだ。

ま、有休とってみるのもええね。

事前にプログラムが届く。
あいさつ → 魚採集 → 水生昆虫による簡易水質判定 → 水質パックテスト 盛沢山だ。
午前中で終わるんかいな? 

現地へ。

貫禄ある男性スタッフのあいさつと採集の注意。話をしっかり聞く子たちやね。


その間に若い女性スタッフ、胴長はいて準備にアクセク。



いざ、川へ。
男の子たちは指定範囲ギリギリまでワラワラと広がる。
ずふぬれになっとるヤツもおるわ。

女の子たちは近場でキャーキャーと。

さて、採集した生物を区分して、私の出番だ。
「みんな、川の魚って海におりちゃうとどうなる?」
「死ぬ~。」 なかなか元気のよい子たちやね。
「川の水は海以外つながってないよね。川の魚はどこで生まれたんだろ?」
「川でタマゴをうむ~。」
「その通り。じゃ、その親の親の親の・・・・・・と祖先をたどるとどこから来たの?」
「海からきたんだと思います。」
「すばらしい! みんなが採ったヨシノボリとか、他にもウナギなんか海をのぼってくるね。」
「え~っ!」と一部の声。
「でも、みんなが一番たくさん採ったカワムツなんかは、ずっと川でくらすよ。どこから来たの?」
「鳥が運んできたんだと思います。」(おもろなってきた)
「そういうこともあるかもしれんな。他にない?」
「人間が運んできたんだと思います。」(やったね)
「そう、1尾だけ採れたブルーギルなんかは北アメリカから運んだんだ魚だよ。」
「コイツ、特定外来種といって・・・・・・(説明略)・・・・・・しかたないのでプチッとしたりもする。」
「プチッってしてみたいわあ!」 (おいおい)
「さてと、人間が生まれる前から川の魚はいるからね。他に意見はないかな?」
「進化だと思います。」
「おお~っ! えらいわあ。」

こんなことやっとると1種ずつの説明がはじまらんぞ、と少しあせって答えを言ってしまった。

川と川がつながることで川の魚は分布を広げること
何千万年も前から何度も大陸と日本はつながっていたこと
分布がせまい川の魚ほど、最近の氷河期にやってきたことがわかること
今、川と川は別れてるので同じ種類でも地方ごとに遺伝子がちがってたりすること
つまり川の魚は、日本列島の歴史をしっかり教えてくれること
地方に方言や伝統芸能なんかがあって大切に守りたいのと同じくらいに守らないと
なんて。

成果は
魚類 5種:カワムツ・カマツカ・ギギ・カワヨシノボリ・ちっちゃいブルーギル

甲殻類3種:テナガエビ・スジエビ・ミナミヌマエビ(?)

昆虫類4種:コオニヤンマ幼生・カワトンボ幼生・コガタシマトビケラ幼生・ヒラタドロムシ幼生
軟体類1種:カワニナ

「ご苦労様でした。じゃあ、ここから水質判定のパックテストするよお。」男性スタッフにバトンタッチ。
「このコガタシマトビケラ2匹もらってもええですか?」

役割を終えたとたんに超無責任男に変身するのであった。
少し移動して、肉まんの皮コネコネでカワムツを数尾釣る。
アブラボテ・ムギツク・コウライニゴイ・オイカワ、そしてまだ釣ってないズナガニゴイも見えるぞっ!

コガタシマトビケラを使うべき時がやってきたあ!

突然ヤブの陰から現れたんが、このブルーギルなのだ。


戻るとパックテストの真っ最中なのに、ワラワラワラワラ男の子がまとわりつく。
「釣ったん?」
「すげえ! すげえ!」
「ねえねえ? プチッってするん?」

「みんな、パックテストの途中だよお。さ、戻って戻って。」

あ~あ、学習会になったんかいな?
楽しんではくれただろうケド、先生やスタッフたち怒っとらんかなあ。










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ウミタナゴ:釣り人に惨敗! の巻   釣査55種目改

2017-09-28 07:06:24 | 海水魚
2017年9月24日(日) 南方漁港見聞録

ウミタナゴである。


1月11日に、55種目として1匹だけたまたま釣った。
それ以来のご対面である。
今回は、キチンと釣ったという自負があるので、改めて紹介である。

思い切って遠方へドライブがてら新ポイント下見がてらに出かけた。

南方にある瀬戸の島のこんな所でオッサンたちが釣りをしとる。


「横、いいですか?」
「ええよ。」
ということで、さっそくいつものタナゴ竿を出す。


オッサンたち、3~4間ののべ竿で、いいサイズのサヨリをポンポンあげよる。
コチトラ1間のタナゴ竿。
おこぼれをねらうも全然群れが近づいては来ない。

近づいてきたのはスズメダイとやぶ蚊。




長い竿さえ出せばな・・・・・・と思いつつ、
食うためでなく、「タナゴ竿でどれくらい出会えるか」をテーマにしとるんじゃけ、とガマン!

オッサンに釣りやすい漁港を教えてもらい、ソソクサと移動。

こんな所。


後ろにかかってるしまなみ街道の大きな橋がキレイじゃね。

と、ここでもオッサンたち、いいサイズのアジをサビキでポンポンあげよる。
おこぼれをねらうもサビキしかけの深さが4~5m。
届かんわな。

釣れるのはアイゴの子ばかり。
釣れそうでハリスを切ってポットンお帰りになるのはヒガンフグ。

「やったあ~! 違うもん釣ったど~」


イソギンポじゃないかいっ!

と、かみさんの竿が大きくしなって、冒頭のウミタナゴなのである。


「ええいっ! ワシも釣るんじゃっ!」と意地になって座り込み。
きました、ウミタナゴ。






8ヶ月ぶりに釣れたのは嬉しいといえば嬉しいのだが、
これまで他の釣り人たちにめったに釣果で負けんかっただけに、
今日の惨敗に次ぐ惨敗は少ししんどかったなあ。

かみさんのふりそそぐ口撃
「長い竿も持っとるじゃろ? 使おうやあ」
「リールもサビキもあるじゃんか。 使わんといけん」も、ツライ。

子どもも年寄りも若い娘さんでも気軽に楽しめる釣りとして紹介してたのに、
こんなに苦しい釣りになるなんで・・・・・・。
5日後に話をまとめたのもそのせいかもしれん。

ま、この日この漁港でイソギンポ釣ったのはワシだけや。




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グラスゴビー:帰路の障壁・疝痛編

2017-09-28 06:47:50 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 4日目(2017年8月2日・水) その⑰

体長1cmほどのグラスゴビーである。


人間の欲望に限りはないのだとあらためて知った。
この日、想定をはるかに超えた大収穫だったというのに、
池で、田んぼで、メコン川本流で、その枝川で、大満足なはずなのに・・・・・・

「最初の池、よかったよなあ~」
「モンドリしかけとったら、もっとイロイロ出会えとったかなあ~」
「そうよ、夢中になっとったけえ、モンドリ沈めんかったわなあ~」
「もう、二度と来んじゃろうし・・・・・・(次の日も来たケド)」
「ちょっと寄るか。」

と、いうことで午前中コーフンしまくった池へ。


吸い寄せられてしまった。2人ともすっかり中毒患者である。

つくづくお金持ちにならなくてよかった、と思う。。
へたに金もうけしちゃうと、もっともっとほしくなっとるわ、私は。

夕暮れも近い。
1発勝負だ。
3ヶ所にしかけて、しばらく釣りをして待つことに。
釣りは、午前中の多目釣りがウソだったかのように極めて不調。

モンドリを上げてみることに。
浅場にしかけたヤツ・・・・・・ゼロ。
釣れたポイントのヤツ・・・・ゼロ。
深場にしかけたヤツ・・・・・・なんか白っぽいゴミのような・・・・・・

「うわっ! グラスゴビーじゃがっ!  水! 水用意して!」 隊長がおらぶ。
「うわっ! 水汲みバケツ忘れたがっ! 車! 車に戻るわ!」 私がヨタヨタ走りだす。
「なんしょん。 グラスゴビー弱ってしまうがっ! 急いで!」 今はグラスゴビーが何より尊い。

ヒレが傷んでいるのは、モンドリの網ですれてしまったせいみたい。


さて、コイツ名前のとおり「ガラスのようなハゼ」である。
「透明なハゼってめずらしいじゃん」なんて思うのは、チッチッチッ! まだまだ若い。
日本にもシロウオと呼ばれる透明なハゼが、日本各地の河川をさかのぼってるのである。
春の風物詩なのである。

コイツもシロウオも弱ってくるとだんだん体色が白くなっていくんだなあ。




「さ、帰ろか。今日は宿も決まっとるし。」
全く予定にない魚たちにポンポン出会えた一日だった。
興奮の連続だった。

帰路、車中で右脇腹に疝痛が走る。
アブラ汗がダラダラ流れる。
「尿管結石ちゃうか? 大丈夫か? トイレ寄るか?」
その言葉に、今日一日まったくおしっこをしてないことに気づく。
疝痛とは関係ないと思いつつ、ガソリンスタンドへ。

いやあ、一日中遊んだなあ~、もう疝痛で死んでもいいや。
ところが、疝痛はスルスルおさまっていった。
たぶん、ぼうこうパンパンやったんやね。
宿へ戻り、ベッドにゴロリ。
念のため、晩飯をぬくことに。

やさしい隊長、自分もパンで済ませることにし、
サプリメント系飲み物とヨーグルトを買ってきてくれた。
このヨーグルトが絶品。
今まで生きてきた中で最高の味だったのである。

「隊長の気づかいがきっと味を深めとるんじゃ・・・・・・」と、目をうるませつつ、やっと4日目終了。
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シルバーグラミーなど:メコン支流にて・ガサ圧勝編

2017-09-27 06:42:43 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 4日目(2017年8月2日・水) その⑯

まとめて書かんと終わらんぞ。いつまで続く? チン捕隊。

メコン川にそそぐ枝川で隊長がガサをした。

シルバーグラミー( Trichogaster microlepis )だ。


「ワッ! シルバーじゃ!」 隊長うれしそうに撮影しとる。
初めてゲットしたのだという。
3cmにも満たない小魚を見つめながらニヤニヤしとる姿は怪しいとしか言い様がない。

知識不足の私は、熱帯魚屋さんで売るために、
スリースポットグラミーを品種改良したもんと思い込んでた。
「へえ~、野生種なのね。川に普通におるんじゃね。」といったところ。

オステオキルス属の幼魚( Osteochilus sp. )らしい。


背ビレの長さはコイに似とるね。
顔つきはかなりちがうし、大きくなっても尾ビレの黒点残るみたいだし。
ま、1種類新しいのが増えて良かった、良かった。

ラビオバルブス・サイアメンシスの幼魚( Labiobarbus siamensis )も採れたようだ。


さらに背ビレが長くなる。
この2種の違いを見極める隊長の眼力は大したものである。

デルモゲニー・サイアメンシス( Dermogenys siamensis )という小型淡水サヨリ。


この淡水サヨリたちにも何種類かいるのだが、前の日のと同じ種のようだ。
下の口の形はまるでペリカン。

クローキンググラミー( Trichopsis vittata )も、採っとられた。


アチコチで採れてしまうので、もうあまり感動もしなくなる。

それにしても隊長のガサはやさしい。
はげしくボサをけることもなく、そっと魚をタモ網へと導く。
手に入れた魚も大切に大切にあつかう。
うれしそうに観察ケースをのぞき続ける。

その間、私はただただ1種の魚を釣り続けているのであった。
なんか別のもん釣れるかもしれんし・・・・・・

ガサの圧勝に終わったポイントであった。
ちなみにナマズかなんかねらって釣りをしてた地元オッサン2人組はボウズ。
それよりも遥かに幸せもんじゃね。
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スガイ:かすがいのように・・・の巻   釣査125種目

2017-09-26 06:45:41 | 他の無脊椎動物
2017年9月23日(土)の釣りのさらに続き

書くことに決めた。 スガイである。


まるでかすがいのようにしっかりハリが食い込んでしまっていた。


「釣った」と言うしかないのではないか?

はずそうにも硬い石灰質のフタがジャマをしてはずれない。
結局ハリを折ってしまった。
1000本の束で買ったやっすいハリとはいえ、折られると悔しい。

釣り上げる時も岩にはりついていためだろう、
まるで根がかりしたかのごとく粘られたすえに、
ポコッという感触ののち、上がってきたのである。

このヤリトリ、「釣った」と言うしかないのではないか?

こんな所で、置き竿にして


すっかり冷めた70円均一セールのおでんを食っとったのである。

しっかり待ち続ける(ほったらかす)こと10分。
私でさえわからないアタリ(誰がわかったんかいっ!)をとらえ、
見事に上げたのである。

ナイス ガイというべきか?
ない すがいというべきか?

一応「釣った」ことにしとくわ・・・・・・ということで125種目とする。


なお、このスガイ。
クボガイやイシダタミなどの磯の小さな巻貝とひとまとめにして「ニシ」と呼ばれる。
貧しい学生時代、拾ってきて酒のつまみとしてよく食べた。
サザエとええたい変わらんもんね。(タンパク質に飢えとったけんね)


その中で唯一フタが石灰質なのがコイツ。
酢にフタをつけると
酢酸 + 炭酸カルシウム → 酢酸カルシウム + 二酸化炭素 (あ~教養がにじみでるわあ)と
アワが出てフタが動くらしいことを
昔の人は、理屈も知らんまま楽しんでいたみたい。
そこから「スガイ」という名が生まれたのだからえらいもんだ。

久しぶりのコモンフグものせとく。
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