私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

キンセンウミウシ:春の大潮 瀬戸内の磯採集Ⅱ

2021-04-30 09:55:00 | 他の無脊椎動物
2021年4月30日(金)

キンセンウミウシ 大きさ3cmほど


白いボディに鮮やかなオレンジ色のシマシマのきれいなウミウシだ。

福山大学の阪本先生のご厚意で「磯の生物採集記録定期調査」のすみっこに参加した日のウミウシ第2弾。

このウミウシは私がつかまえた。
コイツをつかまえたから早々に浜へと戻り、撮影を始めた。

「撮影道具を沖の小島まで持っていってたら良かったのに!」と気付いても後の祭り。
撮影してる間にも日暮れが近づく。
そうでなくても午前中ずっと小雨、午後になっても曇天模様。

LED照明で、これが精一杯。


二次鰓もうまく広げてくれない。


何度も何度も撮りなおしてるうちに、だんだん腹がたってくる。
「見た目は艶やか・派手だけど、コイツ根性ゆがんどるんちゃうか?」
「ラインのはオレンシのしましま、コイツ巨人と阪神ひっつけたようなウミウシやんか!」
「名前もキンセンウミウシ、金線ではなく金銭なんとちゃうか? 金満海牛に改名じゃ!」

などと、急にもよおしてきた下半身のせいでさらに立腹!
胴長はいてるし、そもそも節度ある私だからね。
スタンディング・オショーベンなどというはしたないマネは絶対にしない。

浜から数分歩くと波止と浮き桟橋がある。
そこからさらに先に『福山大学マリンバイオセンター』が見える。


トイレは遠いぞ! ガマンがまん!

ちなみに、このウミウシも他の小さなウミウシを捕食して生きてるという。
食われる側のウミウシがたくさんいる磯である証のようなもんだ。
なんと豊かな磯であることよ!
裏返せば、瀬戸内海は開発や護岸のために適する磯が限られ、集まってるのかもしれないね。

キヌハダウミウシ:春の大潮 瀬戸内の磯採集

2021-04-29 11:20:40 | 他の無脊椎動物
2021年4月29日(木)

キヌハダウミウシ 大きさ4cmほど


ほぼ赤に近い濃いオレンジ色、薄暮の中白色LED撮影。

昨日のこと、福山大学の阪本先生のご厚意で
「磯の生物採集記録調査」のすみっこに加わらせてもらえることに。

数名の学生さんたちの野外学習であり定期生物調査である。
ご迷惑はかけられぬ。

あいさつや距離をとりつつの軽い会話だけで、優しさや誠意・節度を感じさせてくれる学生さんたちだった。
指導する阪本先生の人柄が、そのまま学生さんたちに現れてるなあ。

瀬戸内海は、ほとんどが人工護岸、自然の磯自体が稀有。
ましてや「春の大潮」の干潮となれば、絶好の機会。
イカねばならぬ、タコねばならぬ。

年に数回、大潮の干潮時にだけ、この遠く沖に見えてる小島へと長ぐつで渡れるのだそうだ。


確かに! 干潮になったら他の研究チーム・地元住民・自然保護グループなど、次々とやってきたきた。

私は、早々に戻り、初記録か記録はしてるけど過去の記録が不満足な生き物にしぼって撮影に入る。
撮影してる間に、さらに初見の生き物を「福山大阪本班磯採集チーム」が持って帰ってくるハズ・・・

『果報は撮って待て』作戦である。
昨年もこの作戦で、クダヤガラとかメリベとか・・・ワハハハハハ、笑いが止まらぬ。

で、このキヌハダウミウシも


学生さんが採ってくれてたウミウシなんだな。

コイツ、体色は白っぽいのとか深紅とか色彩変異に富んでいて
さらに、ヒメキヌハダウミウシとかクロキヌハダウミウシとか近い仲間もいたりして
さらにさらに、阪本先生から聞いた名前をメモもせず忘れちゃったもんな。


一から瀬戸内海ウミウシの調べ直し。

シロウミウシやクロシタナシウミウシを捕食してるウミウシだそうだ。
となれば、小さなウミウシ界での高次消費者なのだから、被食される側のウミウシたちは数多くいるってことになるね。

やはり、プロ野球と同じように、小さなウミウシ界でも『赤が頂点にたつ』のが自然の理なんだろうなあ。

アザミホソクチゾウムシ:アザミへの散歩Ⅲ

2021-04-28 10:52:40 | オトシブミ・チョッキリ・ゾウムシの仲間
2021年4月28日(水)

アザミホソクチゾウムシ 3mm前後の小さなゾウムシ

(20210423)

以前、アザミにたよって生きてる連中のことを書いたけど👇
アカマルノミハムシ:アザミへの散歩
オオゴボウゾウムシ?&ミスジミバエ?:アザミへの散歩Ⅱ
今日は、そのシリーズ第3弾。

ハムシやゾウムシの仲間はそれぞれ数百種もいて、それぞれがパートナーとする植物とともに生きてるみたい。
農家さんの育てる作物なんかも食べやすいからかなあ、大量発生したりもする。

外国から移入された農作物品種や観葉植物とともに入ってきて、虫だけが問題になったりもする。
つまり「人の役に立たない」「やっかいな」連中として扱われることが多いみたいなのだ。

釣り人が「役に立たない」「対象としない」魚たちを「外道」とか「エサとり」とか呼ぶのとよく似てる。
そうそう自分の都合だけで世界が回ってるのではないことくらい肌で感じてもらいたいもんだ。
自分の都合があるのと同じくらい相手にも都合があるくらいの節度をもてないもんかなあ。

先日も「セトウチサンショウウオ ペア 約8000円」なんて通信販売をいくつもみてしまったから余計哀しいわ。

でもって、私はそういう一見「役に立たない」「やっかいな」「小さくて気づきにくい」連中が愛おしい。
弱者を排除する世界は、いつ自分も排除されるのか、息苦しくてたまらない。

話がそれた。

撮影中、ナナホシテントウの幼虫がやってきた。


小ささがわかるでしょ?
この後、バトルがはじまる。
幼虫が覆いかぶさるから、固唾を飲んで見守ってたら、無事スタコラと脱出。
結構、固いんだな、きっと。

また、別のアザミでは交尾中


見ようによっては、アフリカサファリの雄大な風景を想像してしまう。

さてさて、なんとか安物コンデジでキレイに撮影できないものかと
「お忙しいところすんません」と、シャーレに落とし


2匹が再び集まり


協力もせず、我先にてんでんこにシャーレの壁を登り、君の勝ちだ!


このアザミホソクチゾウムシたちも、あれからほぼ一週間が過ぎ、もうほとんど姿を見せなくなった。
まさしく『旬の生き物』なんだよなあ。
こういう生き物なんてのをどんどん「俳句の季語」にしたらいいのにな。

サンゴジュハムシ幼虫など:オオデマリの木の下で

2021-04-27 10:33:20 | ハムシの仲間
2021年4月27日(火)

サンゴジュハムシの幼虫 8mmほど


オオデマリの葉にいたからね。
ほぼ間違いない。


昨日、兄貴夫妻のとこへ所用で出かけ
そもそも所用だけ済ませて直帰するにはもったいないじゃんね。
ちょっくら山奥のひと気のない植物園へ。
働いてた頃もそうだった。
出張だって用件はキチンと確実に済ませるとして、必ず博物学的な体験を極秘私的オプションにしてたもんな。
それが楽しみだから用件もテキパキテキパキ意欲満々!
飲み歩きや観光地めぐりよりはるかに好みだし、地域ごとの自然を味わうその遊び感覚は後々の仕事にも生かされた気がする。

さて、私が1匹見つけ、葉を採って日向で喜んで撮影してると
「まだおったで~っ!」と兄貴が次々持ってきて・・・


優しさなのか負けん気なのか嫌がらせなのかはわからないけど
コイツらはオオデマリの食害となることは明らかで、近々薬剤散布とともにあの世行きとされるんだろうなあ。
(一応、木の別の葉へと移して置いたんだけどね)

と、撮影してたら・・・
「こんなんもおった~っ!」と兄貴


かなり小さな長円型の赤いハムシ


ちっくしょ~おっ!
いつもいつもいつもいつも最後においしいとこ持っていきやがって!

オオアカでもオオキイロでもマルノミハムシならば、もっと大きいし丸い、何より食草がちがうはず。
アケビタマノミハムシも丸いからちがう・・・と次々調べたんだけど

一番それらしいのは、オオキイロノミハムシなんだよなあ。
ただ、大きくないからなとグラフ用紙にのせて撮影してみたら・・・


大きさ4mmほどあるじゃん!
オオキイロノミハムシの体長は5mm前後と書いてるものもあることだし
コイツはとりあえず初物52種目のオオキイロノミハムシにしておこっと!

5/3追記:キイロテントウダマシの可能性が大きいので、訂正しておきます。

これで、ど素人ハムシ発見放浪記も52種目になるのかな。

ただ、何でオオキイロと『大きい』を強調するのかなあ?
「キイロノミハムシ」というハムシはいくら調べても出てこないし
オオアカマルノミハムシやオオキイロマルノミハムシよりも小さいのにな。

ま、どうでもええような話ですんませんな。

カミキリムシや否や

2021-04-26 07:39:44 | 昆虫
2021年4月26日(月)

今日は、散歩で撮りためてたカミキリに似た仲間を。

アカハネムシの仲間 (20200415)


大きさ10mmほど、ベニカミキリやベニホタルに似てる。


どこがどうカミキリと違うのか、分類基準もわからないけど
翅のやわらかい、触角が櫛状の虫。
胸部の縦横比から見た目でいえば、ヒメアカハネムシっぽい。


ジョウカイボンの仲間 (20200420)


大きさ10mmほど、ハナカミキリの細い連中に似てる。


葉の裏にかくれてるのをみつけて、表側へ追いやって・・・


撮影したのはいいけど、ジョウカイボンの仲間には触れただけで水ぶくれができる有毒の仲間がいるらしいと、後で知る。
形や体色から、クビナガジョウカイっぽい。
うわあっ!
触らんでよかった・・・


んで、昨日みつけたのがコイツ (20200425)

大きさ15mmくらいかなあ。

コイツはさすがにカミキリムシだと調べてみても・・・
それらしいのはベニバハナカミキリとムナコブハナカミキリくらいしか出てこない。
ベニバハナカミキリは、スギやヒノキ林とその周辺に現れるというから
オオイヌノフグリの上でのんびりしてはおらんだろうし・・・
ムナコブという名のような胸部の凸凹もみられんし・・・

ま、カミキリムシの仲間ということにしておこう。

私も散髪が苦手で、坊主頭にしては数カ月放置するずぼら人間の「髪切り無視」の仲間。