☆「無敵超人ザンボット3」
サンライズ初のオリジナル作品として制作され、総監督は富野由悠季。
ちなみにキャラデザは安彦良和です♪
この作品からガンダムなど数多くの傑作が放送されたテレ朝夕方5時半のアニメがスタートします。
宇宙の破壊者ガイゾックに母星を滅ぼされたビアル星人の生き残りが地球にたどり着き、ビアル星人は地球人として暮らしはじめるが、やがて地球にもガイゾックがやってくることを予言、巨大宇宙船キング・ビアルと対ガイゾックの秘密兵器ザンボット3を子孫に遺す。
そして現代、ついに先祖の予言どうりガイゾックが地球を攻撃し始めます。
ビアル星人の末裔である神ファミリー、神勝平(声は大山のぶ代)、神江宇宙太、神北恵子はザンボット3に乗りガイゾックに立ち向かう。
と、おおまかなあらすじだけみるとごく普通のロボットアニメに思えるのですが、この作品は富野アニメ、これがまた内容がすごい!
死にます!主人公とわずか数人を残し、主要キャラみんな死にます(T_T)
幼かった僕はヒロインまで死ぬというあまりの衝撃的ラストにショックを受け泣きながら観ました。
当時としてはとても斬新な設定、リアリズムを追及した人間ドラマがある物語で、主人公勝平たち神ファミリーは常に迫害を受けます。ザンボット3が敵と戦う度に、日本各地が廃墟と化し大量の難民が発生し、難民キャンプがあちこちに出来る。さらには移動中の難民が戦闘の巻き添えを食って、ゴミのように死んでいく場面まででてきます。
戦いに巻き込まれ家族や家を失った人達は神ファミリーを恨みます。
自らが命を賭けて守っている人々にその戦いを理解されないのです。人々は「お前ら神ファミリーがいるからガイゾックが攻めてきたんだ!」「神ファミリーは地球から出て行け!」と口々に叱責し、石を投げつける。
横山光輝の「マーズ」(六神合体ゴッドマーズの原作。とてもシリアスでアニメと内容はまったく異なります)のラストを思いおこさせます。
当時はアニメ=子供向けがほとんどで、ここまでリアルな作品は皆無でした。
「ウルトラマン」などもそうですがよく考えれば、街中であんな巨大なロボットや怪獣が暴れたらそりゃすごい被害になりますよ( ̄▽ ̄;)
さらに内容はリアルさを増し重くなっていきます。
そうです、ファンの間で必ず話題となる「人間爆弾」です(-.-;)
ガイゾックが人間を次々に誘拐して体に爆弾を埋め込み、記憶をなくさせて送り返し、家族や友人の元に帰った時点で爆発させるという残酷極まりない作戦(>_<)
勝平のGFアキも人間爆弾となり爆死・・・
そしてかつての友達までも。
自分が人間爆弾と知った人たちはせめて人に迷惑をかけないようにと、人間爆弾になった人同士で集まって人のいない場所へ行き、そこで最後をとげます(T_T)
迫害を受けながらも戦いを続けていくうちに神ファミリーは徐々に人々に理解され受け入れられていき、ラスト、神ファミリーはわずかな女性と子供を地球に脱出させ、宇宙にあるガイゾックの本拠地へ乗り込みます。
激しい戦いのなか次々と死んでいく家族たち。
ザンボット3は3体のメカが合体するのですが、そのうち2体に乗る宇宙太、恵子が勝平をかばい特攻をかけ死亡・・・
残った勝平のみたラスボスの正体はかつてビアル星人のつくった”正義”のコンピューター「ドール第8号」だった。ガイゾックは宇宙から悪をなくすため、コンピューターが悪と認めたビアル星や地球を滅ぼそうとしていたのでした。
「互いに殺し合うような悪しき生物である地球人を宇宙から排除する・・・争いを繰り返し地球を破壊していく身勝手な人間を守る価値があるのか?」
ファミリーの命を賭してまでも守る価値があるのか?
地球を守るために戦っていたとはいえ、勝平はまだ幼い小学生。
勝平はその問いを振り払うようにドール8号を破壊。
宇宙に放り出された勝平の機体が大気圏突入により燃え尽きるのを防ぐため、勝平の兄と叔父二人が、自らを犠牲にした減速をおこないます。
「ガンダム」でも大気圏突入はリアルに描かれてていましたが、ここでもそれが描かれています。
故郷の駿河湾に落下した勝平は一人つぶやきます。
「俺達、無駄なことなんかしちゃいないよな..」 と。
必殺技は額の三日月から出る「ムーンアタック!」
深いです、とっても深いです(>_<)!
僕も再放送でやっと理解しました。
ここまでリアルで、ここまでメインキャラが死にまくるアニメはそれまでありませんでした。これ以降「イデオン」や「ダンバイン」、「Zガンダム」なんかでも死にまくりますが、それはまた今度語りたいと思います・・・いや、語ります( ̄^ ̄)♪
稽古場などでは決して話すことの出来ないオタ話・・・
唯一出来るのがこの日記♪