(2012年11月12日記事を全面改稿)
200年以上も前に作出されたノワゼットの第1号です。
ライトピンクの小輪が大きな房咲きになり、八重桜のよう
に可愛いらしい、チャンプニーズ・ピンク・クラスター
Champneys’Pink Cluster (Noisette)。
微香姓でよく返り咲き、咲き進むと白く褪色します。
たいへん人気があったようです。
「シャンプニーズ」はフランス語ふうの読みです。
作出者 アメリカ John Champneys 1810年頃 。
(1802年説もあり)。
別名は、
• Champneys' Pink Cluster • Champneys' Rose
• Champneyana • Champneys' Blush Cluster
配合はロサ・モスカータと中国のロサ・キネンシス (パー
ソンズ・ピンク・チャイナ=オールドブラッシュ) で、
(R. moschata x R. chinensis 'Parsons' Pink China) です。
HMFに掲載の Gardens of Historic Charleston (1995) Page
10-11. によると、このバラはアメリカで作出されたバラの
第1号で、チャンプニーズは大々的にこのバラを販売し、近隣
の友人であるフランス人フィリッペ・ノワゼット(Philippe
Noisette、1775-1835)にも渡しました。フィリッぺはこれ
をアメリカ南部で販売しました。
これなら「チャンプニーズ」というクラス名になるはずですが、
フィリッぺはチャンプニーズの実生から1814年にブラッシュ・
ノワゼット Blush Noisette を作出。(花色はチャンプニーズに
似て、咲き進むと白く褪色します。中度のクローブの香りが
あり、よく返り咲きます。)
彼はパリ近郊で農園を営む実兄 Louis Noisette にその挿し木苗
を送り、Louis がその苗木から今日ノワゼットローズと呼ばれ
る多くの品種を作出しました。
御巫由紀「魅惑のオールドローズ図鑑」(2018) によると、フィ
リッぺは作出・命名した「オールドブラッシュ・ノワゼット
ローズ (=ブラッシュ・ノアゼット) 」をパリ近郊の実兄 Louis
に送り、Louis がフランスで販売しマルメゾン城に植えたものが
ルドゥーテの「バラ図譜」に「Losa Noisettiana」(1820制作) と
して掲載されているそうです。
(「薔薇空間」産経新聞社2008. でその画像を確認しました。
このバラは当時大変な人気になったようです。)
こうしたことから「ノワゼット」というクラス名になったわけ
です。
作出者 アメリカ Philippe Noisette 1814年。
販売者 フランスで bLouis Noisette 1819 年頃、
'Noisette’名で。
別名に • Old Blush Noisette • Belle Noisette
• Noisette • Flesh-coloured Noisette
など多数。
(神奈川県平塚市 花菜ガーデン 2012年11月3日)
(千葉県佐倉市 佐倉草ぶえの丘 1011年6月3日、
同 2021年5月28日)
◆梅・さくら・ばらなど花品種と 「公園ランキング」 の
私のホームページはこちら→
「花の公園 花リスト」
◆このブログの検索ウインドウが右上にあります。
プルダウンして、「このブログ内で」を選択し、
短い1単語だけで検索してください。
2単語以上だと機能しません。
←クリックすると私の「花の公園」に
ポイントが入ります。応援お願いします。
メインと上は 花菜ガーデン 121103。
下2枚は 佐倉草ぶえの丘 110603。
これは 同 2021年5月28日。