★首相・石破茂が今月3日に先の衆院選挙で当選した15人と公邸で2時間余り会食した際、首相の説明によれば会食に先立ち、お土産として10万円の商品券を事務所に配ったという。首相の13日夜のぶら下がりでは「私自身の私費、ポケットマネーで用意をしたもの。これは法律に抵触するものではございません。そのような趣旨のものでありますので、政治活動に関する寄付でもございません。政治資金規正法上の問題はないということでございます。また私の選挙区にお住まいのかたも全くいらっしゃいませんので、公職選挙法にも抵触をするものではございません。以上のようなことで、法的には問題がない」と強調した。
★記者のやりとりでも「政治資金規正法第何条のどの趣旨をおっしゃっておられますか。第何条のどの条文をおっしゃっておられますか。政治資金規正法上とおっしゃいましたので、第何条のどこの条文かおっしゃっていただけますと正確にお答えできますが」とむきになったのも事態を悪化させた。与野党やメディアが首相に不信感を募らせるのは違法性の問題ではない。企業・団体献金の議論をしている中で、これは関係ないという理屈が通ると思う無神経さだ。法相の月餅配布を注意した首相が商品券を配布したことの整合性が取れない。タイミングは最悪で石破のクリーンなイメージも損ねた。それを法律違反でないと言い張るのは稚拙な説明でしかない。
★政界関係者が言う。「これでは党内の反石破派を勢いづかせるだけだ。私なら『初当選の皆さんには、とにかく地元を歩け。国民の声を聴け。私は角栄さんからそう教わった』と一筆書いて、5万程度の靴屋さんの商品券を渡していれば受け止めは相当違ったのではないか」。その感覚や経験のない政務秘書官の責任は重い。またそういう人材を育ててこなかった石破の責任も重い。これは反石破の、のろしだろう。次は容赦なく追い込むはずだ。(K)※敬称略
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