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「2018年の謎(ジョージの最優先は野乃はなではない説)」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2023年04月20日 | ハグプリ最終回考察
「なぜジョージは2018年で時間を止めようとしたのか」という基本に立ち返ってみる。
※ハグプリの物語が2018年である保証はないのですが、ここでは2018年だとして進めます。


(「HUGっと!プリキュア」8話より)

【疑問】
トゥモローを追いかけてクライアスがやってきて、2018年で戦いが始まった…のには幾つか奇妙な謎があります。

●疑問1「なぜ2043年で時間を止めなかったのか」
トゥモローが過去に逃げたのなら、放置してそのまま2043年で時間を止めればよいです。

当初こそミライクリスタル反転方式による時間停止を試みていましたが、他の方法でも彼らは時間停止が可能です。
世界の真相がどうであれ、ジョージ達は「未来は変わらない」と確信しているので、トゥモローが過去で何をしようが現在の彼らには影響なし。
わざわざ追いかける必要がありません。

最も単純で否定できない確実な解答としては、「理由は分からないが歴史がそうなっていたから」と思われます。
ジョージ達は2018年に何があったかを知り得ますから、「2018年にクライアスとの戦いがあった」ことは把握できます。
なぜクライアスが2018年を戦場に選んだのかは分からないが、とにかく歴史がそうなっているのだから、漫然とそれに従った。
「未来は変わらない」と確信しているのだから、抗う道理がないです。

ただこれは深刻な問題をはらんでいます。
ジョージは過去の戦いを知っていて、しかも今の自分が時間停止していないことを知っている。
ということは、2018年の戦いは敗北すると初めから分かっています。

2043年で時間を止めることを選んでいれば、勝敗はまだ分からない。
2018年で時間を止めることを選ぶと、確実に負ける。

この条件下でそれでも2018年を何故選んだのか。

●疑問2「なぜ人生最良の日を選ばなかったのか」
ジョージが2043年以外を選ぶとしたらいつだろうか?

ジョージにとって最重要は野乃はな(仮)です。
※以降は、野乃はながジョージの妻だとの前提で進めます。

普通に一般的な感覚でいえば、野乃さんが最も幸せだった瞬間を選ぶと思います。
そして普通に一般的な感覚でいえば、「妻の人生最良の日を選べ」と言われたら、結婚式・子供や孫の誕生直後・入学式/卒業式/旅行などの家族イベントではないでしょうか(妻本人は違う回答をするかもしれませんが、夫が選ぶとしたら)。

ジョージは2018年にタイムトラベルしていますから、ぼんやり待ってれば2030年なども停止の瞬間に選べます。
彼は「プリキュアとして戦うこと」も「野乃はなにとっては不幸」だと捉えていましたから、さっさと戦いを放棄して待てばよい。

他シリーズのボスと違い、時間制限はない(少なくとも2030年までは野乃さんは生存している)し、待つ積極的な理由もある。それなのにジョージが選んだのは2018年です。
この年が野乃さんにとって人生最良かといえば、かなり疑問です。

(1)プリキュアになった
(2)親友と出会えた
(3)ジョージと初対面

等が挙げられますが、(1)は戦わない方が幸せ。(2)は言い換えれば「直前までは友人がいなかった」のですから、これから「最良」は始まります。
(3)に至っては歪んでいるとしか思えない…。ジョージはそういう思考をしそうではありますけど。

【仮説】
手探りで考えてみる。

●仮説1「ジョージは時間を止めるつもりはなかった」
負けが確定していると知ったまま、流れに任せるがままに2018年で戦った。
彼は「何もしない男」「見ているだけ」と評されていますから、身も蓋もないですがこれで説明はできます。

そしていざ負けた後。負けると分かってはいても、実際に経験するのはやはり違う。「何もしない見ているだけの男」も心が動き、野乃さんとの最後のやりとりに至った…のかもしれない。(参考:「ジョージの別れと再会」

●仮説2「時間停止に意味がないと知っていた」
仮説1の発展形。

仮に停止に成功しても、膨大な時の果てには再び時間は動き出します。時が止まっているのに「時の果て」があるかは別として。

2043年にジョージ達が動き回れることは、時間停止に失敗した証拠にはなりません。
逆に言えば、勝っても負けても結果は同じです。野乃さんの戦いは、実のところ無意味とすら言える。
(参考:「停止した時の果て」

戦いが無意味なら、いつの時代を選ぶかに拘る意味もない。
だからジョージは虚無的に2018年を流されるがままに選んだ。

●仮説3「ジョージの最優先は野乃はなではない」
2018年に何の意味があるかといえば、「トゥモローが逃げ込んだ先」が考えられます。

もしもジョージにとって重要なのが、野乃さんではなく、娘のはぐたんの方だったとすれば、追いかけるのは理解できます。
2043年で停止したとしても結果は同じかもしれませんが、同じ時間帯で止めたいのは心情としては分かる。

はぐたんの成長を待たなかったのは、「成長すると不幸になる」と考えたからでしょう。
「はぐたんには不治の病があり、成長すると発病する」といった具体的な害があったのか、「成長すると嫌なこともいっぱいあるよ。何も考えないでいい赤ちゃんの時が一番幸せ」のような抽象的なことなのかは分かりません。どちらもありえそうには思います。

「赤ちゃんが最良」であるなら2030年でも良いはずですが、2018年を選んだのは「人生最良の時は今この瞬間である」と認識していたから。
先ほどの「最良の時を選べと言われたらいつか?」の質問は、「結婚式」等以外に「今この瞬間が一番幸せだよ」もよくある回答だと思います。ジョージに似合わないですけど。

ジョージの主観でいえば「今この瞬間」とは、2043年のトゥモローから地続きの、2018年にいるはぐたんです。だから2030年ではなく、2018年を選んだ。

・赤ちゃん時代が一番幸せ
・生き抜いてきた今この瞬間が一番幸せ

この両立しなさそうな二つを、「若返ったトゥモロー」は満たします。奇跡的に条件が揃った。だから2018年が戦いの舞台になった。

物語としては発展性はあるようには思えます。深堀してみたら面白いかもしれない。
ただジョージは明らかに、はぐたんではなく野乃さんに執着していますから、肝心要の本編の描写と齟齬があるのが残念。
野乃さんの遺言で娘を頼まれたから…といった経緯なら、「はぐたんに興味はないが、はぐたん基準で時間を止める」としても矛盾はないかな。

●仮説4「2023年に何かが起きる」
ジョージにとって最悪の何かは、2030年以降ではなくもっと早く起きた。
時間の猶予がない。だから2018年での停止を急いだ。

その「何か」が起きるのは2019年とかでも良いのですが、ちょうど今20周年をやっていますし、2023年だと仮定しよう。
つまりは「プリキュアオールスターズf」で破滅的な何かが起きる。ジョージはこれを避けたかった。

そんな未来が来ないことは祈りつつ、もしも「プリキュアシリーズ完結」などが発表されたら、「ジョージが言っていた絶望はこのことだ」と決めつけよう。

【結論】
結論といっても決定的な根拠はないので、投げっぱなしです。
ジョージをどんな人物と捉えるかで、「仮説1か2」「仮説3」のどちらなのかは分かれそう。「仮説4」は起きないことを願う。

パラレルワールドを導入してもっと複雑な仮説にすれば、もしかしたら発見があるかもしれない。

【参考】
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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