今日から桃園さんの劇場公開。
オールスターズに続く2度目の出演ですが今度は主演です。怖い先輩に遠慮することもありません。
この1年弱の彼女の成長と雄姿を大画面で見届けたい。
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そこで、はるばる東映ミュージアム前の映画館に行ってみた。
東映アニメ様のお膝下だけあって、朝一だというのにお子様も大量に。
これなら当分、桃園さんが「おもちゃの国」送りになるのは先になりそうです。(ネタバレ)
■映画「フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」
(画像はテレビ放送より)
【劇場版OP】
「オープニングを変えるくらいなら死を選ぶ」でお馴染みのプリキュアさん。
桃園さんはこの禁を破り、勝手にOPを変えたことで大問題に発展しました。
それを受けてなのか、劇場版では先輩方に配慮して非常に控えめ。桃園さんも大人になった。
というか、本来はこれがテレビ版の正規OPな気も。ちゃんと4人目がナチュラルに参加してる。
【惨劇の始まり】
街中から突然に玩具が消失しました。
ご家庭からも、玩具屋さんの陳列棚からも。
ワゴンセールの商品まで消えたのには思わず笑みが零れましたが大騒ぎです。
かつてクローバータウンは、大事なものを消去されたり、動物と入れ替わったりと様々な不幸テロに見舞われましたが、今回もまた街ぐるみの大災害。
パニックに陥るお子様たち。玩具屋さんに苦情を入れる大人たち。そして「うちではなく警察に言ってくれ」と訴える店員さんたち。
怪異現象に耐性がつきすぎて、割と平然と受け入れて抗議行動に出てる人たちがたくましい。
一方その頃、桃園さんたち。
暢気にパジャマパーティと洒落こんで、寝間着姿のままくんずほぐれずしてました。
外では大事になってるのに暢気なことです。
笑いさざめくプリキュア娘。その裏で泣き叫ぶ子供たち。
何の意図がある演出なのか不明なものの、妙なインパクトがあります。
結局、彼女たちが事態を知ったのは、テレビ番組ででした。
関係省庁まで動き出してからの状況認識。
今期のプリキュアさんは初動の遅さが課題です。
イースさん:
「ラビリンスの仕業ね!」
無体な決めつけは、即座にタルトさんによって否定されました。
曰く「クローバーボックスが反応していないから違う」。
役に立たない探知機です。そもそもいつから対ラビリンス専用兵器になったかも分かりません。桃園さんたちの情報戦の貧弱ぶりはつくづく深刻。
【おもちゃの国】
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いきなりお手上げ状態になった桃園さんたちに、いきなり情報提供者が現れました。
ウサピョンさんです。桃園さんのマイフレンド。
彼女が言うには、敵は「おもちゃの国」のトイマジン。
イースさん:
「じゃあ行ってみましょう」
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ゴツリ
アカルン:
「キー!」
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転送完了。即座におもちゃの国に到着です。
歴代プリキュア娘はあんなに敵地攻撃に苦労していたのに…。
居場所を特定された瞬間、遠隔地からプリキュア爆撃が飛んでくる時代か…。
敵襲はすぐにトイマジンさんの知るところとなります。
今までの劇場版の敵さんたちは、プリキュア襲来を知っても不敵な笑みを浮かべたものです。
ですがトイマジンさんは違います。即行で恐慌状態です。さすが「おもちゃの国」。プリキュアの恐怖をよく御存じだ。
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微妙にレトロなおもちゃの国で、早速トイマジンの情報収集を開始。
けれど一向に情報は集まらず。
そんな中、一体の玩具が協力を申し出てきた。
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彼のルーレットに促されるまま、桃園さんたちは各個ばらばらにどこぞに転送され、そこで戦う羽目に。
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桃キュアさんは謎のカンフー対決。
いまいち華のない相手と、あの格好の桃キュアさんがガチで格闘してる様はもにゅるものがあります。
桃園さんらしい「頑張ってるんだけど…」なアクションでどうにか撃破。
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蒼キュアさんは既に地上波でネタバレされている通りです。
あたし完璧。それが蒼い人。
一応このバラバラ戦略は、合法コスプレ戦略といえなくもない。
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Piキュアさんは九条先輩に対抗する決意をなされたようです。
ご自慢の持久力をここぞとばかりに大アピール。
もっともルミルミ先輩の域に達するには、まだ色々迷いが振りきれてない感じがあります。あの先輩なら、もっと迷うことなく逃げに徹していた。
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そして赤キュアさん。
彼女の相手はチェスの駒。パッションinナイトメア。発明好きのナイトだけがお友達。
多勢に無勢の中、リンクルンを起動させた彼女は不敵に微笑みます。
チェスのキングさん:
「これだけの数を相手にどうするというのだ?」
赤キュアさん:
「フ…」
「精一杯、頑張るわ」(ニヤリ)
う。い、今、凄く悪い顔をしたような…。
敵さんは致命的なミスを犯しました。分断作戦を採用したばっかりに、赤キュアさんが桃園さんの監視を逃れてフリー状態。
悪い懸念はすぐに現実に。
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ゴツリ
アカルン:
「キー!」
発動する瞬間移動能力。敵さんの攻撃が虚しく空を切る。
唖然とする敵さんと私たち。
パ、パッションさんが、本気になった…!
瞬間移動で背後に回り、瞬間移動で頭上を取り。
瞬間移動で敵の武器を奪い、瞬間移動でその武器を遠くに転送し。
瞬間移動で建物を削り、瞬間移動でそれを相手の頭上に。
赤キュアさん:
「…フフフ」
「アハハハハハ!」
「チェックメイトよ!」
成す術もなく悲鳴を上げる敵さんが哀れです。
なんてことだ。桃園さんの目がなくなった途端、私たちの愛したイースさんが復活なされました。
サウラーさんをして「ドス黒い」と評されたイースさん、彼女の本性は健在だったようです。喜ばしい。
【明かされる謎】
それぞれの戦闘に勝利し、桃園さんたちはトイマジンさんの元に。
現れたる彼はご自分の目的を解説し始めます。
何でも彼は「おもちゃを捨てた子供たち」に復讐したかった。
トイマジンさん:
「おもちゃの国は、子供たちに捨てられたおもちゃで出来てるんだ」
「友達だって言ったのに、裏切ったんだ…!」
「だから復讐する」
この言葉に桃園さんの表情も凍りつく。
他人事ではありません。
あたしも玩具捨てようとしてた。ていうか、あたしらもその内に捨てられるんじゃ…?
彼女の精神面の弱さは放送開始から変わらない。
大画面で見事なまでのマジ落ち込み。
久々のサービスシーンにドキドキが止まりません。落ち込んでこそ、桃園さん。
そんなフリーズした彼女を再起動させたのは蒼い人。
バシリと一発ぶん殴り、桃キュアさんに言葉をかける。
これから大事なことを言うから、よく聞きなさい。
蒼キュアさん:
「今の貴女は一体だれ?」
「桃園ラブじゃない。キュアピーチでしょ!」
だから戦え。正論です。
桃園さんではないんです。桃キュアさんなんです。この真理が、公式に認められた!
いつも温厚な日向さんが、招待席で眉をひそめていたのは見なかったことにしよう。
気を取り直した桃園さん…じゃなかった桃キュアさん、気合のバンクを発動させます。
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ごぅんごぅんごぅんごぅん。
捨てられた玩具を討つ、まだ捨てられていない玩具たち。
これだけでも相当な苛めですが、目を覚ました桃キュアさんは容赦しない。
イースさん:
「今よ、ピーチ!」
桃キュアさん:
「クローバーボックスよ!」
キュアスティック4連発で動きを止めて、最後に大技で止め。
合理的ですが、躊躇なさすぎです。
今回のイースさんは少し本性を出し過ぎてる。
【真の敵】
こうしてトイマジンさんは一旦消滅。
ですが、ここは「おもちゃの国」。
捨てられた玩具たちで作られる「おもちゃの国」。
トイマジンさん:
「みんな…捨てられた苦しみを覚えてるだろう」
「子供たちに、復讐するんだ…」
彼の怨嗟の訴えは、全住人の心を揺さぶりました。
捨てられた恨み、決して忘れない。
おもちゃの国の全国民が決起し、彼らの支援を受けて再びトイマジンさんは立ち上がる。おかしい。それ、いつもならプリキュアさんが受ける支援なのに…。
桃園さん:
「う…。あ…。」
この戦いが、もしも5年後に起きていたのなら。
そしてもしもオールスターズ企画が行われていなかったなら。
あの無数の「捨てられた玩具」の中には、プリキュア娘も参加していたことでしょう。
桃園さんが戦う相手はカンフー人形ではなく美墨先輩になり、蒼い人は宇宙船ではなくシンフォニーセットから逃げまどうことに。
「いつか飽きられて捨てられる」。心の奥のデリケートな部分をえぐられるような現実に、桃キュアさんが再び凍りつく。
怨念のこもった玩具たちの力は強大で、桃キュアさんはもはや戦う意思すら折れ掛けてる。
ウサピョン、ウサピョンはどこ…?あたし、ウサピョンに捨てたことを謝りたい!
そればかりが気になって、戦闘になっていません。
玩具VS玩具。心身ともに非常にきつい撮影だったからか、桃キュアさんはスタントマンをご使用になってました。
EDで美麗なダンスを踊ってくれてるあの方です。ついに本編にもご登場。
これもある意味オールスターズであり、劇場ならではのサービスシーン。そうですよね。あの方たちも出演しないと「フレッシュ」の映画じゃない。
なぜか、この演出に少し涙が出た。
【第5のプリキュア】
変身解除されてもなお懸命にウサピョンを探した桃園さん、その想いは報われてトイマジンの体に埋もれる彼女を発見。
ウサピョンさんとは平和裏に和解したものの(桃園さんは玩具を大事にする子でしたので、恨まれてませんでした)、問題は本気で捨てられた玩具たち。
どんなに美辞麗句を並べても、捨てられた現実は変わりません。
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懸命に「玩具を大好きな子もいる」と訴えかけますが、玩具たちは聞く耳持たず。
焦ったのか「玩具を大事にする子もいるって私、信じてる!」などという失言まで飛び出します。
待て。「信じてる」も何も、何故に「私は大事にしてた」と言い切らないのか。
他の皆さまもさりげなく視線を逸らし続けるのが何かを明確に物語っています。
こんな状況では、言葉だけではとても信じては貰えない。
ウサピョンさん:
「子供たちの玩具が大好きって気持ちを、言葉でなく伝えることができたなら…」
桃園さん:
「みんなのハートを集めることができたら…」
みんなのハートを集めよう。ハートに光をともそう。
まだ分からない娘がいるようだから言いなおしますと、ハートにライトをつけよう。
桃園さんの婉曲的表現を察知したお子様たちのライトで、劇場内が輝いたことは言うまでもなく。
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桃園さん:
「チェンジ・プリキュア・ビートアップ!」
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天使キュア:
「ホワイトハートはみんなの心」
「はばたけフレッシュ・キュアエンジェル」
エンジェル「フォーム」ではなく、「キュア」エンジェル。
そして美翔さんの数少ない心の拠り所「一人二キュアはSplashStarだけ!」が崩壊してしまいました。
禁断の果実はリンゴではなく桃だった。こんなキラキラしてる生き物、もう桃園さんじゃない。警戒ゲットだよ。
天使キュア:
「ラビング・トゥルーハート!」
お子様の玩具を愛する気持ちが降り注ぐ。玩具、大事にする。ずっと友達でいる。
その気持ちを前に、玩具たちももう一度お子様を信じてみることに。
こうして「行った先の国民が全て敵」という最も過酷な戦いは和平解決。捨てられた「おもちゃの国」も消滅してくれました。
…しかしこの世にお子様と玩具がある限り、第二第三の「おもちゃの国」はきっと生まれる。
そして「そもそも買われもしなかった在庫のおもちゃの国」との戦いも待っている。
私たちはこの教訓を糧にしないといけない。
【劇場版ED】
長い長い注意事項の後、「みんなで踊ろう」との扇動で始まるED。さりげなく「大人は踊るな」と釘を刺した桃園さんは偉い。
なお桃園さんがダンスの話題に触れたのは、このEDのみでした。本編中では絶無。
この娘は本当にダンスが好きなんだろうか…。前座のみの出演のミユキさんが、多少気の毒です。
【感想】
一言で言うと「ぴっち」臭を感じました。
「ぴっち」をご存じの方になら、言わんとすることは伝わるかと思います。
もうバンクだけで映画を作るべきなんだ。変身シーンの、BGMが何周もしてるあたりとか大興奮。
テーマはなかなか難しく、夢原さんの映画2本と比べるとシナリオ上の盛り上がりには欠けていたように見えます。
性質的には「SS」映画に近しいような…。
個人的には3DCG桃園さんが熱かったです。そういう試験的・挑戦的なノリを多く感じました。
「おもちゃの国」の玩具たちは妙に古臭いレトロなものばかりだと思っていたのですが、ちゃんとそれが伏線だったのはちょっと驚きました。
それにしても、つくづくシリアスなテーマを選んだものです。
おそらくバンダイ様では廃棄された玩具たちの報復対策が問題になってるんでしょうね。プリキュアさんも応戦で忙しく、業務の妨げになってんでしょう。
「玩具を大切に」の今回のメッセージは、対症療法から一歩進んだ抜本的解決としてとても良かったとは思います。
後はこれに感化を受けたお子様たちが、目の前の東映ミュージアムで恵まれない在庫を救済したり、お家の玩具を大事にしてくれるのは祈るばかり。
【今回のブッキーさん】
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パンフレット、長蛇の列に並んで買ってきました。
その最中に他の方々の会話が耳に入ってきましたが、40代くらいの主婦層も普通にプリキュアの会話をしていたのが印象的でした。
何か色々認知されてるというか、そういった層も楽しんでおられてるようです。
パンフレットで気になったのは、出演者の皆さまへのインタビュー。
中川さん:
「パジャマパーティでせつなに枕をぶつけたのはたぶん祈里です」
中の人的にもそういう立ち位置なんですかブッキーさんは。
【今回の蒼い人】
いつも通り、微妙に不幸な香りの抜け切られない蒼い人。
ですが桃園さんを叱咤するシーンは、やっぱり蒼い人の担当だった。
ああなると、蒼い人は強い。
【今回のイースさん】
私服がイースっぽかった。
被っていた猫が、少しずつ脱げてきたご様子。
以前の強くて痛い彼女のファンとしては、この路線を応援したい。
【今回の桃園さん】
髪の毛おろした桃園さんが、ブッキーさんと並んでシンメトリーな構図になるシーンが多々ありました。
桃園さん可愛いです。まるでブッキーさんみたいで。
それをやりたかったばかりに、パジャマパーティなんて展開にゴーサインが出たんだと信じてます。
【次回予告】
半ば予想し半ば期待していた通り、映画の終了後、例の告知がなされました。
桃園さん:
「2010年3月20日!」
「映画『プリキュアオールスターズDX2』、2010年ロードショー!」
今度の舞台は「海」。
海水浴には早い時期ですが、とうとう美翔さんも観念して水着を着用なされるんでしょうか。
映画ならキスシーンもOKのプリキュアさん、因縁の「海」ステージに期待が高まります。
お祭り企画が連発されると「勿体ない」感がなくもないですが、このまま毎年恒例になってくれたら嬉しいです。
出し惜しみせず、お腹一杯になっても供給を続けるのが良いサービス。
継続的に美翔さん分を摂取できるなんて、実に素晴らしい。
告知があった瞬間、会場内から「これ見たい見たい」の声が湧きあがり、プリキュアさんの愛されぶりを実感しました。
「3月20日公開」だと言ってるのに、今すぐ見られると思って泣いてる子までいる有様。
主演映画の直後の桃園さんとしては、「あ、あレ?あたしの天使コスの話題は…?」とか微妙な感じでしょうけれど、プリキュアコンテンツの実力を見た思い。
オールスターズに続く2度目の出演ですが今度は主演です。怖い先輩に遠慮することもありません。
この1年弱の彼女の成長と雄姿を大画面で見届けたい。
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そこで、はるばる東映ミュージアム前の映画館に行ってみた。
東映アニメ様のお膝下だけあって、朝一だというのにお子様も大量に。
これなら当分、桃園さんが「おもちゃの国」送りになるのは先になりそうです。(ネタバレ)
■映画「フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?」
(画像はテレビ放送より)
【劇場版OP】
「オープニングを変えるくらいなら死を選ぶ」でお馴染みのプリキュアさん。
桃園さんはこの禁を破り、勝手にOPを変えたことで大問題に発展しました。
それを受けてなのか、劇場版では先輩方に配慮して非常に控えめ。桃園さんも大人になった。
というか、本来はこれがテレビ版の正規OPな気も。ちゃんと4人目がナチュラルに参加してる。
【惨劇の始まり】
街中から突然に玩具が消失しました。
ご家庭からも、玩具屋さんの陳列棚からも。
ワゴンセールの商品まで消えたのには思わず笑みが零れましたが大騒ぎです。
かつてクローバータウンは、大事なものを消去されたり、動物と入れ替わったりと様々な不幸テロに見舞われましたが、今回もまた街ぐるみの大災害。
パニックに陥るお子様たち。玩具屋さんに苦情を入れる大人たち。そして「うちではなく警察に言ってくれ」と訴える店員さんたち。
怪異現象に耐性がつきすぎて、割と平然と受け入れて抗議行動に出てる人たちがたくましい。
一方その頃、桃園さんたち。
暢気にパジャマパーティと洒落こんで、寝間着姿のままくんずほぐれずしてました。
外では大事になってるのに暢気なことです。
笑いさざめくプリキュア娘。その裏で泣き叫ぶ子供たち。
何の意図がある演出なのか不明なものの、妙なインパクトがあります。
結局、彼女たちが事態を知ったのは、テレビ番組ででした。
関係省庁まで動き出してからの状況認識。
今期のプリキュアさんは初動の遅さが課題です。
イースさん:
「ラビリンスの仕業ね!」
無体な決めつけは、即座にタルトさんによって否定されました。
曰く「クローバーボックスが反応していないから違う」。
役に立たない探知機です。そもそもいつから対ラビリンス専用兵器になったかも分かりません。桃園さんたちの情報戦の貧弱ぶりはつくづく深刻。
【おもちゃの国】
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いきなりお手上げ状態になった桃園さんたちに、いきなり情報提供者が現れました。
ウサピョンさんです。桃園さんのマイフレンド。
彼女が言うには、敵は「おもちゃの国」のトイマジン。
イースさん:
「じゃあ行ってみましょう」
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ゴツリ
アカルン:
「キー!」
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転送完了。即座におもちゃの国に到着です。
歴代プリキュア娘はあんなに敵地攻撃に苦労していたのに…。
居場所を特定された瞬間、遠隔地からプリキュア爆撃が飛んでくる時代か…。
敵襲はすぐにトイマジンさんの知るところとなります。
今までの劇場版の敵さんたちは、プリキュア襲来を知っても不敵な笑みを浮かべたものです。
ですがトイマジンさんは違います。即行で恐慌状態です。さすが「おもちゃの国」。プリキュアの恐怖をよく御存じだ。
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微妙にレトロなおもちゃの国で、早速トイマジンの情報収集を開始。
けれど一向に情報は集まらず。
そんな中、一体の玩具が協力を申し出てきた。
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彼のルーレットに促されるまま、桃園さんたちは各個ばらばらにどこぞに転送され、そこで戦う羽目に。
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桃キュアさんは謎のカンフー対決。
いまいち華のない相手と、あの格好の桃キュアさんがガチで格闘してる様はもにゅるものがあります。
桃園さんらしい「頑張ってるんだけど…」なアクションでどうにか撃破。
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蒼キュアさんは既に地上波でネタバレされている通りです。
あたし完璧。それが蒼い人。
一応このバラバラ戦略は、合法コスプレ戦略といえなくもない。
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Piキュアさんは九条先輩に対抗する決意をなされたようです。
ご自慢の持久力をここぞとばかりに大アピール。
もっともルミルミ先輩の域に達するには、まだ色々迷いが振りきれてない感じがあります。あの先輩なら、もっと迷うことなく逃げに徹していた。
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そして赤キュアさん。
彼女の相手はチェスの駒。パッションinナイトメア。発明好きのナイトだけがお友達。
多勢に無勢の中、リンクルンを起動させた彼女は不敵に微笑みます。
チェスのキングさん:
「これだけの数を相手にどうするというのだ?」
赤キュアさん:
「フ…」
「精一杯、頑張るわ」(ニヤリ)
う。い、今、凄く悪い顔をしたような…。
敵さんは致命的なミスを犯しました。分断作戦を採用したばっかりに、赤キュアさんが桃園さんの監視を逃れてフリー状態。
悪い懸念はすぐに現実に。
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「キー!」
発動する瞬間移動能力。敵さんの攻撃が虚しく空を切る。
唖然とする敵さんと私たち。
パ、パッションさんが、本気になった…!
瞬間移動で背後に回り、瞬間移動で頭上を取り。
瞬間移動で敵の武器を奪い、瞬間移動でその武器を遠くに転送し。
瞬間移動で建物を削り、瞬間移動でそれを相手の頭上に。
赤キュアさん:
「…フフフ」
「アハハハハハ!」
「チェックメイトよ!」
成す術もなく悲鳴を上げる敵さんが哀れです。
なんてことだ。桃園さんの目がなくなった途端、私たちの愛したイースさんが復活なされました。
サウラーさんをして「ドス黒い」と評されたイースさん、彼女の本性は健在だったようです。喜ばしい。
【明かされる謎】
それぞれの戦闘に勝利し、桃園さんたちはトイマジンさんの元に。
現れたる彼はご自分の目的を解説し始めます。
何でも彼は「おもちゃを捨てた子供たち」に復讐したかった。
トイマジンさん:
「おもちゃの国は、子供たちに捨てられたおもちゃで出来てるんだ」
「友達だって言ったのに、裏切ったんだ…!」
「だから復讐する」
この言葉に桃園さんの表情も凍りつく。
他人事ではありません。
あたしも玩具捨てようとしてた。ていうか、あたしらもその内に捨てられるんじゃ…?
彼女の精神面の弱さは放送開始から変わらない。
大画面で見事なまでのマジ落ち込み。
久々のサービスシーンにドキドキが止まりません。落ち込んでこそ、桃園さん。
そんなフリーズした彼女を再起動させたのは蒼い人。
バシリと一発ぶん殴り、桃キュアさんに言葉をかける。
これから大事なことを言うから、よく聞きなさい。
蒼キュアさん:
「今の貴女は一体だれ?」
「桃園ラブじゃない。キュアピーチでしょ!」
だから戦え。正論です。
桃園さんではないんです。桃キュアさんなんです。この真理が、公式に認められた!
いつも温厚な日向さんが、招待席で眉をひそめていたのは見なかったことにしよう。
気を取り直した桃園さん…じゃなかった桃キュアさん、気合のバンクを発動させます。
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ごぅんごぅんごぅんごぅん。
捨てられた玩具を討つ、まだ捨てられていない玩具たち。
これだけでも相当な苛めですが、目を覚ました桃キュアさんは容赦しない。
イースさん:
「今よ、ピーチ!」
桃キュアさん:
「クローバーボックスよ!」
キュアスティック4連発で動きを止めて、最後に大技で止め。
合理的ですが、躊躇なさすぎです。
今回のイースさんは少し本性を出し過ぎてる。
【真の敵】
こうしてトイマジンさんは一旦消滅。
ですが、ここは「おもちゃの国」。
捨てられた玩具たちで作られる「おもちゃの国」。
トイマジンさん:
「みんな…捨てられた苦しみを覚えてるだろう」
「子供たちに、復讐するんだ…」
彼の怨嗟の訴えは、全住人の心を揺さぶりました。
捨てられた恨み、決して忘れない。
おもちゃの国の全国民が決起し、彼らの支援を受けて再びトイマジンさんは立ち上がる。おかしい。それ、いつもならプリキュアさんが受ける支援なのに…。
桃園さん:
「う…。あ…。」
この戦いが、もしも5年後に起きていたのなら。
そしてもしもオールスターズ企画が行われていなかったなら。
あの無数の「捨てられた玩具」の中には、プリキュア娘も参加していたことでしょう。
桃園さんが戦う相手はカンフー人形ではなく美墨先輩になり、蒼い人は宇宙船ではなくシンフォニーセットから逃げまどうことに。
「いつか飽きられて捨てられる」。心の奥のデリケートな部分をえぐられるような現実に、桃キュアさんが再び凍りつく。
怨念のこもった玩具たちの力は強大で、桃キュアさんはもはや戦う意思すら折れ掛けてる。
ウサピョン、ウサピョンはどこ…?あたし、ウサピョンに捨てたことを謝りたい!
そればかりが気になって、戦闘になっていません。
玩具VS玩具。心身ともに非常にきつい撮影だったからか、桃キュアさんはスタントマンをご使用になってました。
EDで美麗なダンスを踊ってくれてるあの方です。ついに本編にもご登場。
これもある意味オールスターズであり、劇場ならではのサービスシーン。そうですよね。あの方たちも出演しないと「フレッシュ」の映画じゃない。
なぜか、この演出に少し涙が出た。
【第5のプリキュア】
変身解除されてもなお懸命にウサピョンを探した桃園さん、その想いは報われてトイマジンの体に埋もれる彼女を発見。
ウサピョンさんとは平和裏に和解したものの(桃園さんは玩具を大事にする子でしたので、恨まれてませんでした)、問題は本気で捨てられた玩具たち。
どんなに美辞麗句を並べても、捨てられた現実は変わりません。
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懸命に「玩具を大好きな子もいる」と訴えかけますが、玩具たちは聞く耳持たず。
焦ったのか「玩具を大事にする子もいるって私、信じてる!」などという失言まで飛び出します。
待て。「信じてる」も何も、何故に「私は大事にしてた」と言い切らないのか。
他の皆さまもさりげなく視線を逸らし続けるのが何かを明確に物語っています。
こんな状況では、言葉だけではとても信じては貰えない。
ウサピョンさん:
「子供たちの玩具が大好きって気持ちを、言葉でなく伝えることができたなら…」
桃園さん:
「みんなのハートを集めることができたら…」
みんなのハートを集めよう。ハートに光をともそう。
まだ分からない娘がいるようだから言いなおしますと、ハートにライトをつけよう。
桃園さんの婉曲的表現を察知したお子様たちのライトで、劇場内が輝いたことは言うまでもなく。
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桃園さん:
「チェンジ・プリキュア・ビートアップ!」
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天使キュア:
「ホワイトハートはみんなの心」
「はばたけフレッシュ・キュアエンジェル」
エンジェル「フォーム」ではなく、「キュア」エンジェル。
そして美翔さんの数少ない心の拠り所「一人二キュアはSplashStarだけ!」が崩壊してしまいました。
禁断の果実はリンゴではなく桃だった。こんなキラキラしてる生き物、もう桃園さんじゃない。警戒ゲットだよ。
天使キュア:
「ラビング・トゥルーハート!」
お子様の玩具を愛する気持ちが降り注ぐ。玩具、大事にする。ずっと友達でいる。
その気持ちを前に、玩具たちももう一度お子様を信じてみることに。
こうして「行った先の国民が全て敵」という最も過酷な戦いは和平解決。捨てられた「おもちゃの国」も消滅してくれました。
…しかしこの世にお子様と玩具がある限り、第二第三の「おもちゃの国」はきっと生まれる。
そして「そもそも買われもしなかった在庫のおもちゃの国」との戦いも待っている。
私たちはこの教訓を糧にしないといけない。
【劇場版ED】
長い長い注意事項の後、「みんなで踊ろう」との扇動で始まるED。さりげなく「大人は踊るな」と釘を刺した桃園さんは偉い。
なお桃園さんがダンスの話題に触れたのは、このEDのみでした。本編中では絶無。
この娘は本当にダンスが好きなんだろうか…。前座のみの出演のミユキさんが、多少気の毒です。
![]() | (左画像) 映画 主題歌シングル (右画像) キュアエンジェルなりきり変身パジャマ …だからパジャマパーティなのか。。 | ![]() |
【感想】
一言で言うと「ぴっち」臭を感じました。
「ぴっち」をご存じの方になら、言わんとすることは伝わるかと思います。
もうバンクだけで映画を作るべきなんだ。変身シーンの、BGMが何周もしてるあたりとか大興奮。
テーマはなかなか難しく、夢原さんの映画2本と比べるとシナリオ上の盛り上がりには欠けていたように見えます。
性質的には「SS」映画に近しいような…。
個人的には3DCG桃園さんが熱かったです。そういう試験的・挑戦的なノリを多く感じました。
「おもちゃの国」の玩具たちは妙に古臭いレトロなものばかりだと思っていたのですが、ちゃんとそれが伏線だったのはちょっと驚きました。
それにしても、つくづくシリアスなテーマを選んだものです。
おそらくバンダイ様では廃棄された玩具たちの報復対策が問題になってるんでしょうね。プリキュアさんも応戦で忙しく、業務の妨げになってんでしょう。
「玩具を大切に」の今回のメッセージは、対症療法から一歩進んだ抜本的解決としてとても良かったとは思います。
後はこれに感化を受けたお子様たちが、目の前の東映ミュージアムで恵まれない在庫を救済したり、お家の玩具を大事にしてくれるのは祈るばかり。
【今回のブッキーさん】
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パンフレット、長蛇の列に並んで買ってきました。
その最中に他の方々の会話が耳に入ってきましたが、40代くらいの主婦層も普通にプリキュアの会話をしていたのが印象的でした。
何か色々認知されてるというか、そういった層も楽しんでおられてるようです。
パンフレットで気になったのは、出演者の皆さまへのインタビュー。
中川さん:
「パジャマパーティでせつなに枕をぶつけたのはたぶん祈里です」
中の人的にもそういう立ち位置なんですかブッキーさんは。
【今回の蒼い人】
いつも通り、微妙に不幸な香りの抜け切られない蒼い人。
ですが桃園さんを叱咤するシーンは、やっぱり蒼い人の担当だった。
ああなると、蒼い人は強い。
【今回のイースさん】
私服がイースっぽかった。
被っていた猫が、少しずつ脱げてきたご様子。
以前の強くて痛い彼女のファンとしては、この路線を応援したい。
【今回の桃園さん】
髪の毛おろした桃園さんが、ブッキーさんと並んでシンメトリーな構図になるシーンが多々ありました。
桃園さん可愛いです。まるでブッキーさんみたいで。
それをやりたかったばかりに、パジャマパーティなんて展開にゴーサインが出たんだと信じてます。
【次回予告】
半ば予想し半ば期待していた通り、映画の終了後、例の告知がなされました。
桃園さん:
「2010年3月20日!」
「映画『プリキュアオールスターズDX2』、2010年ロードショー!」
今度の舞台は「海」。
海水浴には早い時期ですが、とうとう美翔さんも観念して水着を着用なされるんでしょうか。
映画ならキスシーンもOKのプリキュアさん、因縁の「海」ステージに期待が高まります。
お祭り企画が連発されると「勿体ない」感がなくもないですが、このまま毎年恒例になってくれたら嬉しいです。
出し惜しみせず、お腹一杯になっても供給を続けるのが良いサービス。
継続的に美翔さん分を摂取できるなんて、実に素晴らしい。
告知があった瞬間、会場内から「これ見たい見たい」の声が湧きあがり、プリキュアさんの愛されぶりを実感しました。
「3月20日公開」だと言ってるのに、今すぐ見られると思って泣いてる子までいる有様。
主演映画の直後の桃園さんとしては、「あ、あレ?あたしの天使コスの話題は…?」とか微妙な感じでしょうけれど、プリキュアコンテンツの実力を見た思い。
桃園さんのこの上ないマジ落ち込みを大画面で見られたことに、
にやにやがおさまりませんでした。
トイマジンさんの体を駈けていくシーンや、
キュアエンジェルも素晴らしかった・・・はずなんですが、
最後の最後、ED後の告知ですべてふっ飛んでしまいそうでした・・・
完全な不意打ちでした。
また見に行かなきゃと思います。前売り券はまだまだあるし・・・
いやなんでもないです
クライマックスに近づくにつれて「これどうすんだよホントどうすんだよ」と恐怖に震えました
捨てられた事実は変えられないですもの。
でも愛されたのも事実。
完全解決ではなくて、「ちょっと未来にも良いことあるかもしれないかな・・・」とおもちゃの皆様に思ってもらうという。
まさに「いいコトもある ヤなコトもある でも幸せゲットだよ」
>バシリと一発ぶん殴り
すばらしい。美希タン、完璧。本編では不遇で、まあ映画でも結構不遇でしたが、この一発は面目躍如。その後のパインはんとパッションはんの台詞がとってつけたようで笑みがこぼれました。「ベリーにだけいいかっこさせられない…。ラブ(ラブちゃん)は私が…」って感じ。でもビンタはお子様には引かれたって私信じてる。
>捨てられた恨み、決して忘れない。
これは結構キますね。"恨みを忘れられないまでも封じ込めて生きれば幸せになれるかもしれない、復讐は身を滅ぼすだけってわかってる、不幸を撒き散らしても幸せにはなれないと理解している。それでも復讐せずにはいられない"というオモチャの行動はある面ではプリキュア側よりシンパシィ。本当にこの映画の着地点が見えませんでした。
>お子様の玩具を愛する気持ちが降り注ぐ。玩具、大事にする。ずっと友達でいる。
そんな強烈な恨みにもキッチリ癒しを与えてくれるのがプリキュアですねぇ。素晴らしい。今までのプリキュア映画で最も感動しました。
(オールスターDXは別で。感動の方向性が違う)
>【劇場版ED】
子供たち、ダンスレベル高え!
EDピーチ≧トリニティ>子供たち>劇中桃園
位です。
>『プリキュアオールスターズDX2』
来ましたね。
所で、ラッキークローバーグランドフィナーレ(長い)は、前回の『プリキュアオールスターズDX』ラストバトルのような必殺技の打ち合いには向いてない、というかできませんよねぇ。フレッシュチームも味方の射撃必殺技の爆心地に位置してしまう…。またはGFフィールドを広く取って味方もろとも…。
あるいはオールプリキュア参加の劇場限定必殺技か!?
どうやら水面下で次回作が動いているようですね。タイトルの商標出願がなされていたそうなので。
ところで、今更&既出かもしれませんが、パイナップル(パイン)は漢字で『鳳梨』と書くそうですね(『読めそうで読めない間違いやすい漢字』より)。レモネードのことを漢字で書くなら、パインもそうしては?