穴にハマったアリスたち

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続)感想:HUGっと!プリキュア 第49話(最終回):愛崎えみるは如何にして研究室に行ったか(2)

2020年02月09日 | ハグプリ最終回考察
以前の考察からの派生。

そもそもの問題は「えみるは何故2030年時点でトラウム研究所に行けたのか」。

えみるはルールーの「未来で待っている」を支えにその後を歩んだと思われますが、彼女の視点では「未来は変えられる」「変えられるが分岐する」「未来は変えられない」等の世界の真理を知りえません。
そのため迂闊なことをすると永久にルールーに会えなくなる恐れがあります。
「待っている」の言葉は、聞きようによっては「余計なことをして再会の未来を妨げないで」ともいえます。

しかも非常に厄介なことに、えみるは「未来を考えすぎる」キャラクターです。
「適当に生きた」「そんなややこしく考えなかった」の逃げが使えません。
ではどうやって、えみるは研究室に行くことになったのか。

 

ひとまず立てた仮説が、

①2030年時点でえみるは死期を悟った。
 2044年まで生存できない以上、ルールーの「待つ」は今この瞬間しかない。

②2030年時点で、このままでは崩壊する未来がやってくることを悟った。
 ルールーに会えなくなるリスクを承知の上で、崩壊を防ぐべく戦うことを決意した。
 研究室に行ったのは今生の別れを告げるため。

③「未来は変わっていない」ことを確信し、2044年に戻ってきたルールーらと合流して戦う決意をした。
 そして「自分は正しくルールーのメッセージを理解した」ことを示すために、30年ルールーに会いに行った。
 30年に会いに行けた理由は、はぐたんの誕生による確信の向上と、世界の危機がいつくるか分からず、これ以上は先延ばしにできないと判断したから。

説①の欠点は、えみるが死んじゃうことです。44年放送のトゥモロープリキュアに出てこれない。
説②は崩壊を阻止できた場合、44年のトゥモローシリーズが始まらない。
失敗した場合、30年~44年を処理するために更なる前提が色々必要になる。

説③が個人的に気に入ったので、結論先行で発展させてみた。

「2030年時点で世界はクライアス社の攻撃を受けていた」
「それにより、えみるは「未来は変わらない(または変わっていない)」ことを知る」
「ルールーの言葉の意味を熟考した結果、「未来で待つ」とは「HUGプリ最終回で44年に戻り、クライアス社を襲撃したルールー(単独変身できない)が、えみるの助けを待っている」と判断」
「確実に合流するために、クライアス社側につくことを決意」
「自分がクライアス社側として、かつての出来事を誘導すれば良い(それが本来の歴史である)と確信したので歴史改変の恐れが消えた」
「HUGプリ最終回のタイミングで研究室に行ったのは、最大のイレギュラー「はぐたんが産まれない」が起きなかったことを確認できたから」

この仮説のメリットは44年シリーズに合理的にえみるを出演させられることです。
つまりはこんな展開。

・トゥモローさんとクライアス社の戦い。
 敵役に、謎の発明家トラウムと、その助手で妙に態度がでかい女性幹部が登場。
・夏頃にトゥモローさん全滅。
 うなだれるトゥモローさん。そこで敵幹部ハリーが裏切り、逃走。
・しかしながらすぐに退路を断たれ、危機一髪。
 あわやのところで現れる例の女性幹部。
 なぜか協力してくれて、逃げ道=タイムホールを開いてくれる。
 「どうして私たちを…?」
 「いいからいいから。みんなによろしく『なのです』」
 (以上、40話の回想シーンの「トゥモローさんが光る」「時間移動」のシーンの間の出来事)
・HUGっとプリキュアへ。
・HUGっとプリキュア編が1カ月ほど続いた後、再び44年。
 未来に戻ってきたルールーと共に、25年の時を経て、もう一度追加戦士枠で参戦するマシェリ。
・謎の女性幹部=えみるに倒されたかに見えたトゥモローさんの仲間も、実は無事。

説①②より前向きだ。見たい。
見たいので結論先行で、この説を前提とした推察を続けてみる。
派生して「HUGプリ」36話37話のオールスターズ回を説明できるメリットがあります。

36話で何故か「魔法つかい」「アラモード」組だけ成長しています。
アニメキャラの年齢は外見だけでは確信が持てないので、実は夢原さんたちも成人していた可能性はあります(※)が、それは横に置こう。それにミラクルさん・ホイップさんの成長は、春映画やアラモード最終話とも矛盾してしまいます。

 

(※「夢原さん異常な若作り」説は、「春日野うららが人気女優になっている」=「未来の話では?」を説明できるので、それほど荒唐無稽でもない。制服着ていた はるはるたちは、同窓会か何かで悪ノリしてたんだ)

これを説明するために
「36話のミラクルさんらは2030年から来ていた」
説を唱えてみる。

「2030年に起きたクライアス社の攻撃」に対し、ミラクルさんらは応戦。その戦いのひとつが36話冒頭。
その後、タイムホール的何かを通り、2019年に戻り、件のオールスターズ話が始まった。
と仮定すれば、ミラクルさんたちだけ育っていた状況を説明できます。

「2030年のクライアス社からの攻撃」は、前述の「えみる研究室問題」の説明のための仮説にすぎず、仮説に仮説を重ねているわけですが、ひとまず整合性を確認してみる。

(1) 36話でジャバ長老は「久しぶりにみんなで会っていたら、トラウムが攻めてきた」と発言しています。
 ポイントは「トラウムが攻めてきた」。「あそこのトラウムという男が」ではなく。

この発言から
「長老にとって、トラウムは初対面ではなく、馴染みのある相手だった」
「HUGプリ組もトラウムを知っている前提」
であることが推測されます。
 
36話以前のHUGプリでは、アラモード組と情報交換している描写がなく、長老のこの発言はやや奇妙です。
まぁ「描写されていないだけで情報交換していた」「長老がボケていただけ」の可能性もありますが。

「長老は2030年から来ていた」「2030年でもトラウムと交戦していた」とするなら、この問題は説明できる。
自分たちが2019年に移動していたことに気づいていなければ、極めて自然な発言です。
「HUGプリ組が若い」ので異常には気づけそうですが、「自分たちと同じく時間攻撃を受けたから」と判断していれば違和感を持てない。
というか、この誤解を誘発するために、トラウムはわざわざ若返らせたのではないかとすら思える。
 
また、長老はこのとき「はぐたん大きくなった」とも発言しています。
長老がはぐたんと出会えたのは、春映画「スーパースターズ」とアラモード最終話。(「オールスターズメモリーズ」は36話の後)

アラモード最終話で、はぐたんは離乳食(を意識したスイーツ)を食べています。月齢6か月ぐらいからありえますが、全員が当たり前に離乳食を作り出したことから、もう少し大きい(食べられるかを疑問に持たない程度に)と思われます。
(実際には、作り出す前に確認を取ったとは思われます。ですが、いちかさんが即座に思いつける程度には明らかに大きかった)

春映画はその後なので、月齢10か月ぐらいでしょうか。
36話時点でのはぐたんは立ち始めているので、1歳ぐらいです。

さてそうすると、長老は2,3か月の乳幼児の差が分かったんだろうか。
分かるといえば分かる。差はデカい。
もしくは「大きくなったなぁ」は決まり文句なので、さしたる意味もなく言ったのかもしれない。

ですが「2030年から来ていた」とすれば、長老の脳裏にあったのは「2030年の誕生直後のはぐたん」であり、それならば「大きくなった」の台詞の自然さが増します(正確には「差が分かるほど異常に大きいのに、その異常さに気づいていない」)。


(2) 36話でシエルは「他にもプリキュアがいる」ことに驚いています。これは明確に「2030年説」に反する。
結論優先で抜け道を探すと、「若返ったことで記憶も巻き戻った(またはトラウムが記憶操作した)」。
ゴリ押しですが、そもそも「普通に2019年から来ていた」としても「魔法つかい」最終回等々と矛盾するので大差ない、と思う。

「魔法つかい」最終回で、女子大生みらいがパティシエいちかと「初めて」遭遇しています。
明らかにおかしい。朝日奈さんが宇佐美さんのことを知らなかったのは「魔法で若返った後遺症(先ほどのトラウムのケースと同様)」で説明がつくことはつきますが、宇佐美さんが朝日奈さんのことを知らないのは困る。

 

そうすると「魔法つかい最終話の朝日奈さんは、知らない内に時間移動していた」とでも解釈するしかない。
数々の魔法が絡んでの出来事なので、起きてもおかしくはない。というか、現に矛盾が起きている以上、何らかの理由を受け入れるしかない。
このこと自体は「2030年説」を証明はしませんが、「若返ったときに記憶が狂う」可能性が示唆されるので、前述のシエルさんのボケ具合の傍証にはなりそうです。


(3) アラモード最終回は本編から1年後の中学3年生。その時点で野乃さんはキラパティを訪問している。
したがって「36話のアラモード組は、普通に2019年から来ていた」とすると、決定的におかしな話になる。

 

この事実も「36話は2030年から」説を直接的には証明しませんが、「普通にそのまま2019年から来ていた」ことは否定されるので、間接的に補強されます。


(4) 30年ホイップさんらは「(同じ30年時点のえみると思っている)19年えみるがマシェリが変身できる」ことに驚愕するはずです。描写はされていませんが、2030年のえみるは、おそらく変身できないはずなので。

この件については、2030年の野乃さんらが、えみるに協力を求めていない(従ってアラモード組もえみると再会していない)とすれば説明がつく。
えみるが変身できない理由はルールーの不在であり、非常に敏感な問題ですから、2030年野乃さんらがボカしたとしても不思議はない。
そのため30年ホイップらは、「30年えみるが変身できない」「30年にルールーが居ない」ことを知らなかった。

そしてこれは「2030年のえみるが、野乃さんらと行動を共にしていない」可能性を示唆します。

但し、オールスターズメモリーズ等を経て、えみるの存在自体は知っているはず。
36話のえみるは、ひまりに対して「この方々はどなた?」と発言しています。
30年アラモード組としては「?」な反応をされたわけですが、この発言の直後にトラウムが襲来してきたので、有耶無耶になったと思われます。
(前述のとおり、時間攻撃の余波による記憶の混乱と思われた可能性も)


以上から、さしあたりの辻褄合わせはできます。
仮にこれが正しければ、プリキュア30周年あたりで、再び「トラウムVSオールスターズ(~15年+16年~30年プリキュア)」が見られるかもしれません。36話37話のもう半分のお話。30年ホイップさんたちが本来やっていた戦い。

初期シリーズを見ていたお子様が30代半ばぐらい。その人らの子供が、ちょうどプリキュア視聴年齢。
「もう一度プリキュアを、今度は親視点で視聴する」のは「36話の裏側の話」に通じる構成だし、「学生を卒業したころに見たオールスターズ。そこからまた人生一区切りついたときのオールスターズ」の流れも綺麗です。
もし実現したら、トラウムさんは約30世代のプリキュアと戦闘した偉大な男として、歴史に名を刻みますね。頑張れ、トラウム。そして再び、えみるに登場の機会を。

●参考:
HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
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