日本はがん大国で、二人に一人は罹患し、三人に一人はがんで死ぬ時代だそうです。
今日、東京大学病院の中川恵一教授というテレビで有名なお医者様が私の住む地方で講演されました。
日本人の平均寿命は83歳! 女性はなんと86歳 男性は80歳
明治元年の平均寿命は驚くなかれ、35歳!!! 大正元年でも40歳だったらしいです。だから、昔はがんで死ぬ人はまれだった。
誰でも毎日60000億個の新しい細胞がDNAの複製によりできているのですが、そのうちコピーミスがどうしても発生し、死なない細胞ができてしまう。これをがん化というそうです。
つまり・・・がんは老化
60歳を過ぎると誰でも1日に5000個はコピーミスによるがん細胞ができているんですって。驚き・・・
でも、私たちの体には免疫細胞というリンパ球があって、それがほとんどやっつけてくれるらしい。
老化すると免疫細胞の働きが悪くなり、やっつけてくれる率が落ちる、それでがんが増殖する、ということ。
がんの予防は『正しい生活習慣、遺伝、運』 野菜をたくさん食べて、よく歩く(運動する)これが一番大切。
でも、がんになるかならないかは運も三分の一寄与している、ってちょっと残念。
意外だったのは、戦後胃がんが急激に減少した理由が冷蔵庫の普及だそうです。また、子宮頸がんの減少はお風呂の普及。
欧米では子宮頸がんは過去の病気になりつつあるらしく、10代前半に予防接種すると高い確率で予防できるらしいです。性病という認識。
乳がんは検査で見つかる1センチになるまで15年もかかるけれども、それから早期といわれる2センチになるまではたったの1年半!!
だから、この1年半の間に検診を受けて見つければ、根治の可能性がかなり高くなるそうです。女性は40歳を過ぎたら年に1回は検診を必ず受けたほうがいいですね。実感~
ところで、今回の福島の放射能被ばくについて、かなりの時間を割いて被ばくとがんについて話をされていました。
概して今のところ、被ばくについてはそれほど心配する程度ではない、特に東京は大丈夫と風評被害を否定しようとされている様子がうかがわれました。
確かに今のところそんな感じですね。放射能は風に乗って花粉のように飛んでいくので、東京だけでなくずーーーと遠くまで飛んでいく可能性はある!!
でも私は心情的に、小さい子供や妊婦さん、これから子供をほしいと思っている若い女性にとっては、深刻なことではないかと思います。少子化の流れを止めるどころか、この時期だとどうしても子供はもう少し後で・・・と考えたとしても、そのほうが普通じゃないかと思ったりします。難しい問題ですね。
また、多くの人がたぶん今日の講演に期待していたであろう、最新医療については、あっさりと
『がん治療はほとんど進歩していない』と言われてしまいました。
ただ、手術中心の日本の医療と放射線治療が主流になりつつある先進国には微妙に温度差があり、日本は遅れているのでは、と言及されていました。
また、緩和ケアについても、治療のための麻薬の使用をもっと普及すべきなのでは、とも。 『痛くないがん、』にするために。
今、がんは現代人にとって、怖いものの代表でしょう。 私も怖いです。 この頃、がんは治るとよく聞きますし、私もそうだと思っていたのですが、
それは『検診を受けたら、』という大前提があったことに今日は気づかされました。
これからは、せっせと野菜を食べて、歩こう、そして検診を受けに行こうという思いを新たにしました。