人間は皆生まれつきの楽天家! -- Time誌(6/6)より 抜粋翻訳しました。(いいのかな?)
自分は理論的にものを考える、過去の事実を踏まえ、発生確率を計算し、予防対策を考える --とたいていの人は考えている。
しかし、と反論するのは神経科学や社会科学の学者。 私たちは現実よりも楽観的にものを考えると言う。
今よりもうまくいく、離婚や失業は自分の身には起きない、がんにはならない、自分の子供はすごくできがいい、自分は長生き・・・ほとんどの人はそう信じて生きている。
この楽観主義は人種、性別、地域を問わず人間に備わっている。 このおかげで進歩してきた。
現実よりも明るい未来を信じて、一歩を踏み出すには楽観主義でないとできない。
明るい未来を夢想するだけでストレスの緩和につながり、健康にも留意する。
その源は頭脳にあり、私たちの脳は過去を記憶するだけでなく、未来志向がある。
脳の記憶系は、単に過去にあったことをそのまま記憶するのではなく、将来に備えることができる形に少し事実を変えて記憶する。
楽観主義は未来志向であり、その原動力は人間が時間と場所を頭の中で自由に行き来できる能力にある。
未来を予測するから、温暖化の問題を討議し、子供を産み育て、健康ライフに励む。
未来志向能力は記憶をつかさどる海馬に存在する。
明るい未来を考えるのは、前頭皮質が頭脳のずっと奥に存在する皮質下部分とやりとりするからではないか?
詳しく説明すると、小脳扁桃と吻側前帯状回(rACC)と呼ばれる2か所がつかさどっている。
では、よくないことが起きたとき、楽観主義はどのように働くのだろうか?
実験では、ミスをする前に「賢い」という言葉を聞かされた学生は、反省と記憶をつかさどる前頭前野の前中部分が活発に働いたのだが、
「愚か」という言葉を聞かされた学生には起こらなかったという。
だから、「賢い」と聞いた学生は、同じミスをおかす確率が下がる。注意喚起を脳がしてくれるから。
前頭皮質と皮質下部分が良い悪いの感情についてのやり取りをして、良いものを強調して知らせる。
足を折ったなどというマイナスのことを考えると吻側前帯状回(rACC)が働き、良いことと悪いことを伝える線条体と呼ばれる所で信号を調整し、より明るい方へと仕向けるのだそうだ。
線条体の中の尾状核がうまくいったときにその事柄を記憶する。 そして、また良いことが起こりそう!という信号を他に伝え、それに備える(期待したり、わくわくしたりする)。
尾状核は良いことが起こるたびに更新されるそうだ。
だから、何かを決定したときは、他の選択肢をばっさり切り落とし、これこそが望むもの、と喜ぶ。そうすることで、日々の様々な選択に私たちは満足して過ごしていけるそうだ。
良くないことが起きそうだという情報の洪水にどのように対処していけるのか?
私たちの神経細胞(ニューロン)は良いこと(望ましいこと)だけを記録し、良くないことは無視してしまう。だからこそ、人類が存続してきた、とも。
この楽観主義には特定の遺伝子が存在するのではないか?
そうあって欲しいと願う。楽観主義が陥る躓きは、知識で補える。
万が一雨が降った時に備えて傘もさしておこう、と考えるのが賢明か!!
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どうですか?
頭脳についてのお勉強になりましたか?(ウーン、ちょっときつそう・・・)すみません。