涼しくなって、やっと落ち着いて本を読む気になってきました。
やっぱり、読書の秋! でしょうか。
振り返ってみると、最近読む本はどうもハウツーの類が多いように思う。「私はこうしたら、うまくいった」、「○○必勝法」、「○○すればすぐお金がたまる」などなど。
すぐに毎日の生活に役立ちそうだし、そういう情報は多い方が良いと思ってしまう。
多分、ネット症候群にかかっているかも。ネットサーフィンをしていると、さまざま雑多な情報が山のように(こういう場合、洪水のように、というのが正しいかも)出てくる。たくさん読めば読むほど、ある程度のざっくりした概観が掴めるので、安心するからかも。
そうして、頭の中に大きな枠組み(フレームワークともいうらしい)が出来上がり、考えやすくなるからだろうか。
他の人は知らないが、少なくとも私の場合はそうだと思う。(自分の事だけど推測です)
こうやって、情報洪水の中で溺れずに、なるべくスイスイ泳いで行こうと思っている。
先日仕事からの帰り道、いつもの見慣れた風景をぼんやり眺めている時、ハッとした。
こんなに情報ホッピング(造語です)ばかりしていると、頭の表面ばかり(感想です)使っている気がする。もっとずっと深く内側を練るような頭の使い方をせなあかんのんちゃうか、って。
それに使う時間が今はある。
だから、表層をなでるような頭の使い方ばかりするのを止めて、しっかりと思考を深めるような本の読み方をせなあかんな。
やっぱり古典を読むのが良いだろうか。
昔、ヘッセの車輪の下を読んでいて、『川は形を変えてはいないが、常に新しい水が流れている云々…』のくだりにいたく感心した。
それから川を見る時は流れをじっと見るようになった。とても印象深い一節だ。
こんな出会いがまたあるだろうか。