今日は、英語を習いに行きました。新しいクラスになり、顔ぶれも前と変わり新鮮。
この頃、何故か思い当たるところのある有名な一節が気になります。
一つは、「物言えば唇寒し秋の風」 まだ、外は暑い時もありますが、そろそろ秋の風が身に染みるころ。何かと通訳するたびに感じるこの切なさ…
あー、何でこんなに人はわかりあうために苦労するんだろう。言えばいうほど、溝が深まることもあるなあ。『沈黙は金』なんて、昔の人は便利に使ったもんだ。でも、通訳は黙っておれないし、言えばいうほど切ない思いをするのはいつものこと。でも、慣れないなあ、この感じ。
数年前は、会社の中などで、いつも「ありゃー」と思うことばかり。いつも言いたいことからは微妙に外れる会話。(日本人とです) 冷たい風が身に染みる… あー、もう帰りたい。。。
もう一つ、「智(ち)に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」
漱石の「草枕」の冒頭の有名な一節。解釈は色々あるようですが、私はコミュニケーションの難しさを嘆いた(言い当てた)素晴しい文だと思う。どっちに転んでも、なかなかわかりあうことはない。言ったつもりでも伝わってない。わかったつもりでも、ちがう。ほんとに嫌になることばかり。
草枕自体は一言でいうと、大変めんどくさい内容ですが、漱石は一番好きな作家です。何といっても歯切れの良い日本文は読んでいて心地いい。
さて、話がそれましたが、ハイコンテクストカルチャー(言わなくてもわかる、という文化)で生きていると、時々息切れしたり、外に出て深呼吸したくなるんです。
今日の英語のお題は、日本の文化。あー、わかっているようで説明は難しい。
質問 「日本人は被害者意識があるか?不当に扱われていると思っているか?」
皆が一言答えるたびに、講師の先生は、「ほら、今被害者意識が出たでしょ!」というが、生徒はわからない。
最後まで平行線になりました。
皆は、「日本人だけでなく、他の国の人もそうだけど…云々」と言ったのです。何で、先生がこの点を指摘したか、わかるでしょうか?