少し前に読み終えていたのだが、そのままになっていたわ。
結構面白く、最後は一気に読んでしまい、ちょっと後悔。翌日、仕事があったのに、寝不足… あーあ。
読んだ後はすぐに眠れず、寝たのがかなり遅くなったなあ。
この本はもう出版されてから2年くらい経っているのね。すでに邦訳も出ているみたいで、上下合わせて1500円くらいです。
私は、通訳学校で500円で売っていた(理由はわからない)原書を買ったのだけどね。
始めの部分は主人公がちょっと可哀想、なんて思いながら読んでいた。でも、だんだんと展開していくにつれて、ふんふんと引きずられていく。
まあ、大分古いけど、「金妻」みたいな設定だわさ。といっても、私は「金妻」を一度も見たことがないので、全然違う、とおしかりを受けるかもしれないけど。
とにかく、ロンドンのどこか知らないけど、新婚さんカップルが住むような住宅街のご近所さんの物語なんだわ。でも、そうとわかるまでに4分の一は読まないとわからないだろうけどね。
今、ブックレビューを読んでいると、人によって全く取り方が違うね。サイコと心理を違う意味で使っている人が多いけど、違うの?
サイコというと、何かこう「こわーーーい」イメージがあるのかいな。心理だと、うーーん、二重人格とか、そういう感じなのかな?
これは、初めは全く怖くなくて、何だか可哀想な若いおばさんの日常が描かれている。で、最後は、とってもこわーい。
はは、これじゃあ、何の話か全く分かんないぜ。
私は半分登場人物が話す英語に興味があったので、筋は恐らく二の次だったかもね。
簡単な単語を使って日常の生活、それこそ感情表現を含めて、かなり微妙なところまで表現されていて、目からうろこの表現に何度も出くわして、そのたびに小躍りしていた。ただ、書きとめたわけではないので、今は全部忘れた~、もう一回読まないとね。
そうそう、本の中身の話。。。 主人公はアル中で、離婚していて、子供ができなくて、仕事も解雇されて無職で… なんて、可哀想なんでしょう。
でも、読み進むうちにこの女、一筋縄ではいかないよな、と思ってくるのです。
で、こわーーいんです。なんたって、旦那を寝取った女をずーーーっと、電車の中から毎日ねちねち見てるんだから。
事の起こりは、子供ができない、ことでした。幸せの図式の中には、瀟洒な家、かっこいい旦那様、そして、可愛い子供というのがあるのね。今も昔も全然変わらない。で、彼女は子供がとても欲しかった。でも、できない。夫はそれでもいいから、二人で一緒に仲良く暮らそう、と言っているのに、それに耳を貸さずに子供に固執して、とうとうアル中になったとさ。
そう、この物語の設定は、かなり古臭い。キャリアウーマンは出てこないし、アメリカのドラマにあるようなきらきらえせ社交界っぽいものも出てこない。
昔から変わらずにある、幸せの構図、これって何だい、と考える人も多いと思う。
まあ、途中に唐突に出てくる、心理カウンセラーは苦し紛れなのかなと思うけど、まあ、彼が出てきて、話に幅が出たと言えば言えなくもない。(笑)
最後はちょっと怖かった、やっぱりこれがないとサスペンスにはならんよなあ。血まみれ死体の場面は出てこないけど、怖いです。
夫の視点がないから、そこは少し物足りないかな。でも、それは想像に任せる、というところか。
とにかく、面白かった~ イチオシです。
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