中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

ウグイス(鴬)のさえずり

2010-04-16 11:45:36 | 身辺雑記
 すぐ近くにある稲荷社の森で朝、ウグイスが鳴いていた。一羽だけのようだが澄んだ声があたりに響いて心地よい。この時期、毎年のことだが、やはり季節感があって好いものだ。

 ところで、ウグイスの鳴き声と言えば「ホウ・ホケキョ」と音写しされるが、今年のこの森のウグイスは「ホウ」の後がちょっと違っていて「ホケキョ」と続かないで「チュッチュイチチ」となっている。「ホウ」と鳴いてから「チュッチュイチチ」では何か肩すかしされたような感じで、初めはウグイスなのだろうかと思った。

 ウグイスは、コマドリやオオルリとともに日本三鳴鳥の野性の鳥一つとされているが、他の2種に比べるとその姿は地味だ。声はよく聞くことができるが姿を見るのは素人にはかなり難しいようだ。この森の木は背丈が高いし、私のような者には到底見つけることはできないだろうとハナから諦めて見に行ったことはない。前に紹介した、自然観察を趣味にしている弟はさすがにその姿を撮っているので借用する。
              

 何枚も撮っているが、これは昨年の4月5日に撮られたもので、

 「今日は広い範囲でウグイスのさえずりが聞かれました。さえずりがだんだん上手くなってきています。しかし例年「ホー ホケキョ」の正調ではなく「トッポ ジージョ」と聞こえるさえずりをよく耳にするのですが、これは未熟な鳴き声なのかそれともこの鳴き声が定着しているのかあるいは何か意味のあるさえずりなのかいつも不思議に思っています。」

 というコメントが付けられているから、やはり必ずしも「ホウ・ホケキョ」とは限らないようだ。

 ウグイスの「ホウ・ホケキョ」は雄のものだが、他のウグイスのさえずりを学んで身に着けると言う。ある自然観察に関するサイトを見ると次のような解説があった。

 「若鳥は幼い頃に聞いた他のウグイスのさえずりを覚えておいて、次の年の春にそれを思い出しながらさえずる練習をして、だんだんうまくなっていきます。このうまくなっていく過程のことを「プラスチックソング」とか、「ぐぜり鳴き」といいます。ところが、実際は、さえずりをすでに覚えているはずの大人の雄も、毎年春先にはこの「ぐぜり鳴き」のような状態を経て、上手なさえずりができるようになっていくのです。この時期は、毎年春の早い頃。春先に家の近くや公園でウグイスの声が聞こえたら、どんな感じかしばらく聞いてみてください。「まだ調子が出てないな~」という感じでさえずっていたら、この「ぐぜり鳴き」の状態だといってよいでしょう。つまり、「初鳴き」である可能性が高いということですね」

 そうすると近くの森のウグイスの「ホウ・チュッチュイチチ」は「ぐぜり鳴き」で、これからしだいに正調になっていくのか。しばらく毎朝続けて聴いてみよう。

 「早起きは三文の徳」と言うが、それほど早く起きたわけではなくても、近くでウグイスの声を聞き、興味を惹かれていろいろ調べ、少しばかり知識が増えたのも「三文の徳」と言えるのかも知れない。


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