中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

蛾の擬態

2013-08-17 09:30:39 | 身辺雑記

  これまでにも何回か紹介してきた、野外観察をしている弟が最近撮ったシロシタバという蛾の擬態の写真です。コメントにこうあります。

    

 「樹の幹に頭を下にしてとまっているのはシロシタバです。幹の木肌にとけ込んで、しかも動いていないのでその存在が判り難いです。実際には写真以上に判り難いのです。特に翅の灰緑色の斑紋が周りの樹皮に付く地衣類と色がそっくりなのには驚かされます。見えている翅は前翅で後翅は下に隠れて見えないのですが、前翅を開くと白地に2本の黒斑の鮮やかな後翅が現れます。開張=95~105mm」

 擬態というのは、動物が、攻撃や自衛などのために、からだの色や形などを、周囲の物や植物・動物に似せることですが、この蛾の場合は羽の斑紋が色といい、形といい、止まっている樹皮に着いている地衣類とそっくりです。どうしてこのようなことになったのか、長い進化の歴史の結果なのでしょうが、自然の造化の妙には驚かされます。もっともこの蛾がほかの木に止まっている場合はかえって目立つこともあるでしょうが、そうなるとこの擬態にはどういう意味があるのかと思ってしまいます。