数日前、朝の散歩の最中にクマゼミの鳴き声を聞きました。今年初めてでした。まだ2、3匹の声が聞こえただけでしたが、クマゼミの声を聞くと夏の訪れを感じさせ、たけなわになるとシャッシャッシャと賑やかです。よくあんなに大きな声で鳴くものだと思います。
幼い頃、神戸の須磨にいましたが、体は真っ黒で大きく、翅が透明なこのセミは憧れでした。庭の桐の木にとまって鳴き始めるとそっと近寄って捕ろうとするのですが、クマゼミはすばしっこい。もう少しというところでシャッと鳴いて逃げてしまいます。一度も成功したことがありません。神戸から東京に移り住むと、東京にはクマゼミはいませんでした。
近頃この辺りで見かけるクマゼミは昔に比べると小ぶりになったようです。それに今では関東にも勢力を広げているのだそうです。半世紀以上も時がたつと、虫の世界もいろいろと変ってくるものです。
(朝の散歩から)
朝顔
夏と言えば朝顔です。学校も今日から夏休みに入りますが、小学校では「アサガオの観察」が宿題の定番でした。しかし俳句の上では、朝顔の季語は「秋」です。朝の散歩のときにもう日が出て暑く感じられても、朝顔の花を見ると涼しく感じます。江戸時代から朝顔の変わり品種作りは盛んに行われていて、今もいろいろな変わり種がありますが、このあたりの散歩の途中ではそれほど変わったものはありません。