中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

プティ・サレのポテ

2006-12-29 09:21:27 | 身辺雑記
 最近とみに食事は簡単になってきた。興味がないことはないのだが、どうも独りでする食事は「いただきます」「ごちそうさま」もなくて味気ない。時にはまるで餌だなあなどと思いながらそそくさと済ませてしまい、余韻も何もあったものではない。毎日作っているのですかと尋ねられることがあって、まあねとか何とか曖昧な返事をすると、感心ですねえと言われるが、そんなことでもない。

 料理には興味があり料理の本を見るのは好きで、妻がいた頃は何かと手の込んだものを作ったこともある。チーズケーキなども何種類か焼いたものだ。それが、妻がいなくなるとだんだん作らなくなった。やはり「美味しいねえ」と言われないと作る興味も失せてしまうようだ。

 それでも時々、ちょっと作ってみるかという気を起こすことがある。10日ほど前の新聞の家庭欄にプティ・サレという豚のバラ肉の塩漬けを使った料理の記事があり興味を持った。フランスの料理らしい。この塩漬け肉とキャベツやジャガイモを煮込んだポテという料理を作ろうと言うわけだ。主役のプティ・サレを作るだけで1週間かかるのだが、後は煮込むだけで簡単そうなのでやる気が出たのだった。

 新聞のレシピではバラ肉は1キロ使うようになっているが、多過ぎるようなので半量にした。このブロック肉に塩と砂糖と胡椒をすり込んでビニール袋に入れ、重石をのせて冷蔵庫で1週間寝かせるだけで、大した手間はかからない。





 1週間たったので取り出して、流水に15分さらして塩抜きする。これをたっぷりの水で3~4時間ゆっくり煮る。やわらかくなったらキャベツを加えて30分ほど煮る。今回はジャガイモは使わないことにした。ざっとこれだけのことでいたって簡単なものだ。



 出来上がったスープの味見をすると、香りはいいがどうも水臭い。水が多過ぎたらしいので、別の鍋に取って煮詰めたら何とか良い味になった。さて、皿に取って食べてみるとまあまあの味だった。肉質が少々ぱさついているのが難点だが、これは安かったから仕方あるまい。皿に盛り付けてみると、新聞にあった写真と比べるとどうにも泥臭いが、まあ専門のシェフのものと比較するほうが無理なことだ。自己採点で60点と言うところか。別にとりわけ洗練されたものではなく、ごく普通の家庭料理なのだろうが、豚肉もキャベツも安いから、経済的な料理ではある。


 
  しかし、やはり500グラムでも多かったようで、もちろん一度には食べ切れない。いくら旨くても年内こればかり食べては飽きるだろう。キャベツも4分の1だけ使っただけだから、まだたくさん余っている。これも何とかしなければいけない。多い材料で作ったほうが旨い味になるとは言っても、どうも後のことを考えずにたくさん作ってしまうのが私の悪い癖のようだ。とかく独りの生活は侘しい。

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