ウメの学名は、Prunus mumeという。Prunusは分類上の属名でサクラ属を意味し、ウメ、サクラ、モモ、アーモンド、プルーン、スモモ、アンズなど春に美しい花を咲かせるものは皆これに属している。
mumeは江戸時代の古名の「ムメ」。ウメの語源はいくつかあるそうだが、その一つに中国語の梅(メイ)が日本に伝来した当時(奈良時代以前)の日本人は鼻音の前に軽い鼻音を重ねていたのでmeをmme(ンメ)と発音し、これが「ムメのように表記されて、それが読まれるとmume→umeと転訛したという。
実際に、現在でも「梅」、「馬」と発音する時の「ウ」と、「牛」、「歌」と発音するときの「ウ」とは、唇の形が違っていて、「梅」や「馬」と時には唇は閉じている。よく聞くと「梅」は「ムメ」、「馬」は「ムマ」となっている。だから馬子はマゴだし、馬籠(マゴメ)という地名もある。中国語の馬の発音も「ma」。
奈良時代には「花」と言えば梅を指していたが、平安後期以降は桜を指すようになった。
日本では梅は、松竹梅の一つとして、正月などの慶事に好んで画の題材とされたそうだし、今でも正月の飾りにする。また梅は、菊、蘭、竹とともに中国や日本ではその高潔な美しさ君子にたとえて「四君子」と称し、、やはりよく絵画の題材とされてきた。 中国西安の李真の父親の李延年氏は今は引退したが、西安では名の知れた画家で、私に作品を収めた画帳を贈ってくれたが、そこにも四君子が描かれている。
私は毎年行き遅れています。
今年こそきれいな梅林を見てこようと思っています。
お元気そうで何よりです。