サヨコの独り言

興味のあるものを「コンデジ」で撮影しに行ったり、
街で偶然に見かけたものを「スマホ」で撮っています。

《 関東の山車人形と成田祇園祭展 》 -スカイタウンギャラリーにて-

2022年07月05日 | 展覧会

「成田祇園祭」が7月8日(金)~10日(日)まで3年ぶりに執り行われます。3日間とも密を避ける為、全町内の山車・屋台が1ヶ所に集まるイベントや「総踊り」は行なわず、露天商さんの配慮により参道には出店しないことに。7日(木)からは「成田山祇園会」を奉修。期間中は「奥之院」を特別開扉し、「光明堂」では「天国宝剣」の加持が行なわれます。スケジュールが合わないので私は行けませんが・・・。

6月4日~7月10日(前期・後期)まで、昨年に引き続き《 関東の山車人形と成田祇園祭展 》が開催されていました。全部で24体(前期・8体/後期・16体)あって見応えがありました。「成田祇園祭展」は今回は撮影不可だったので、「ミニチュア模型」については2021年7月7日のブログを参照して下さい。

女性の「山車人形」は珍しかったので、まとめて撮ってみました。「武内宿禰」(たけのうちのすくね)は2体ありましたが、どちらも「横山 朝之」という人形師の制作なのに、顔付きがぜんぜん違っていて興味深く感じました。本庄市・泉町のは幼子を抱いている為か、とても優しい顔をしていました。「素戔嗚尊」(すさのおのみこと)は観る角度によって表情が違って見えて面白かったです。「武内宿禰」 と 「素戔嗚尊」は「生き人形」と言われるもので、リアルで迫力がありました。

因みに、出雲地方が舞台になった「ヤマタノオロチ」(八岐大蛇)退治の神話で「スサノオノミコト」(素戔嗚尊)に助けられた出雲美人が「稲田姫」です。姫を守る為に神力で櫛に変え、髪に挿して戦いました。その為に「クシナダヒメ」(櫛稲田姫・櫛名田比売)とも呼ばれています。後に結婚しました。尚、この時に尾から出て来たのが「三種の神器」の一つである「草薙剣」です。

寄居町の「諫鼓鶏」(かんこどり)や「野猿」(やえん)といった変わった「山車人形」もありました。「諫鼓鶏」は【 善政であるため「諫鼓」を鳴らす必要がなく、上に止まっている鳥も逃げない 】 という故事に由来するそうです。天下泰平の象徴でした。江戸の「天下祭」は一番目の「山車」に「諫鼓鶏」、二番目には「猿」と決まっていたようです。寄居町の「山車」はその影響を受けて作られたと伝わっています。

お祭りに関する「錦絵」も何枚か展示されていました。「山王御祭禮之図」は「山王祭」(日枝神社)での「山車」の巡行を鳥瞰しています。ときわ橋・竹橋・半蔵御門・山王御宮~京橋・日本橋・江戸橋までの順路を知る事が出来ます。「山王祭」は「神田祭」と共に将軍上覧の栄誉を誇って「天下祭」(御用祭)と称され、50基位の「山車」と「神輿」が巡行して江戸城内にも入りました。当時は「山車」が主流で、文久2年(1862年)まで続きました。

成田祇園祭の山車人形  /  成田祇園祭展:「歴代ポスター」、「古写真」と「ミニチュア模型」

市川市の「武内宿禰」:中・上段  /  荒川区の「稲田姫」:右・下段

本庄市の「武内宿禰」:中・下段  /  青梅市の「静御前」:右・下段

寄居町の「諫鼓鶏」と「野猿」:左・下段 / 石岡市の「弁財天」:右・上段 / 桐生市の「素戔嗚尊」:右・下段

静御前(青梅市・仲町)  /  弁財天(石岡市・金丸町)  /  稲田姫(荒川区)

武内宿禰(本庄市・泉町) -抱いているのは応神天皇-  /  武内宿禰(市川市・市川三丁目第一町)

素戔嗚尊(すさのおのみこと)「松本 喜三郎」・作  -桐生市・本町四丁目-

山王御祭禮之図(歌川 芳綱・画) -安政2年(1855年)-

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