京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

通い筒(かよいづつ)

2009-10-12 22:42:04 | ちょっと立ち話
通い筒は送り筒とも言い、花を贈る時に花を入れて運んだ筒のこと。
千利休が友人の薮内剣仲(やぶうちけんちゅう)に花を贈る時に使ったのが最初だそうです。

               
               プリンさんのおっとーさんの手作りの竹製花入れ。
               庭の花や野の花、特に秋の花が似合います。


実際にこの竹筒に入れて運んできたのではないけれど
通い筒感覚で、母の庭から摘んできた花を活けました。

               
               母の庭ではハナトラノオが終り、貴船菊が花盛り。


ホトトギスもまるで風情を損なうかのように群れ咲いていました。

               
               ホトトギスも何種類かあり、こちらは華奢で優しげなホトトギス。
               
               今日では美しくアレンジした花を花屋さんが作ってくれたり
               配達してくれるので、運搬用の入れ物は必要なくなりました。
               昔はラッピングの紙もなかったし、摘んだ花も送る花も筒や籠に
               入れて運ばなければならなかったのですね。
     
               花を運ぶ籠と言えば、平家物語の大原御行(おはらごこう)の段で、
               大原寂光院で暮す健礼門院徳子が、濃い墨染めの衣を着て、
               岩つつじを折り挿した花かごを肘に掛けて裏山から下りてくる姿が
               哀れに思い浮かびます。