桜子の † 智天使工房 † 

カラーセラピストでメタルスミスの私が歩む日々。
みんながハッピーになれるものを作りたい。

失敗体験教育

2005-12-05 21:35:26 | 自閉症のtoshiya
ひと月に一度、toshiyaが服用している漢方薬をもらいに都内の医院へ出かける。

そこの先生は小児精神科医として、障害児医療に関わって40年以上というベテランの先生なのである。
各地の学校や施設の校医として知的障害の人や自閉症の人、その先生や親たちを見てきての見解をよく話してくださる。

今日は、自分の身を危険から守れるように教えるにはどうしたらいいかという話になった。
例えば、火を扱うのは危ないから、アイロンは熱くて火傷するからと、最初から触らせないように手の届かないところに置いたり、そのために世話をやくことばかりしていたらどうだろうか?
抽象的な概念がわからないので、言葉でくどくど言ってもダメ、と先生は言う。

彼らが火は熱い、下手に扱うと大変なことになる、アイロンは触ったらとても熱くて火傷するということを、あえてギリギリの線で体験させるのが一番良いのだと。

先生はそれを名づけて「失敗体験教育」と言う。
「成功体験ばかりでは、いざというときにとんでもないことになるよ」

私もtoshiyaを見ていてよく思うが、本当に言葉で抽象的に説明してもスルーしてしまうけど、実体験させると学習する能力は高い。

手を出したくなる時も、あえて目をつぶる。
この辺りの親や教師の忍耐のしどころかもしれぬ。

子どもを育てる極意、人にものを教える極意は、
押したり引いたり、どっちかというと「待つ」という力が問われると思う。



甘くて優しいグレープフルーツの香り≪Pasha!パシャ2005≫