さようなら、オレンジ(岩城けい 筑摩書房)
内戦のアフリカ?からオーストラリアに亡命?したサリマは、朝3時から始まる、量販店用に肉や魚を捌く仕事をしている。
初めのうちはきつかった仕事にも慣れて職場で表彰されるほどになるが、夫は逃げ出し長男もやがて夫の許へ行く。
次男といっしょに暮らし外国人用の英語学校に通ううち、日本人のサユリと知り合い・・・という話。
著者はオーストリアに長く暮らしたそうである。
おそらく作中のサユリと同じような経験をしたのだろう、と思わせるような印象的なエピソードがたくさんある。
サリマが英語学校で発音の練習のために毎日天気予報を音読させられる場面、
サユリと同じアパートに住む、ほとんど文盲の長距離トラック運転手のためにサユリが童話を読んであげる場面、
サリマが学校で子供たちに、つたない英語で行った自分の悲痛な経験を語るプレゼンが、案外力強く子供やその他の聴衆にアピールする場面・・・
いずれも母国でない所でくらす人にとっての外国語とは何なのか、
というテーマに結びついていくものだった。
サリマの、骨太など根性かあさん?ぶりが、ふやけた生活を送っている私にはイタかった。
内戦のアフリカ?からオーストラリアに亡命?したサリマは、朝3時から始まる、量販店用に肉や魚を捌く仕事をしている。
初めのうちはきつかった仕事にも慣れて職場で表彰されるほどになるが、夫は逃げ出し長男もやがて夫の許へ行く。
次男といっしょに暮らし外国人用の英語学校に通ううち、日本人のサユリと知り合い・・・という話。
著者はオーストリアに長く暮らしたそうである。
おそらく作中のサユリと同じような経験をしたのだろう、と思わせるような印象的なエピソードがたくさんある。
サリマが英語学校で発音の練習のために毎日天気予報を音読させられる場面、
サユリと同じアパートに住む、ほとんど文盲の長距離トラック運転手のためにサユリが童話を読んであげる場面、
サリマが学校で子供たちに、つたない英語で行った自分の悲痛な経験を語るプレゼンが、案外力強く子供やその他の聴衆にアピールする場面・・・
いずれも母国でない所でくらす人にとっての外国語とは何なのか、
というテーマに結びついていくものだった。
サリマの、骨太など根性かあさん?ぶりが、ふやけた生活を送っている私にはイタかった。