主にオートバイ。時々クルマ。
なんだかんだと永年のブログです。
風に向かう刻
西洋画のような空間
中世の油彩のような重厚な暗さを帯びた中に、
神々しい光が跳ね躍る、このような空間がとても好きです。
子供の頃、美術を学んだ事もある母のアトリエで
油絵の具を分けてもらいながら、稚拙な絵を描いたりもしました。
その時の題材は茜の射す富士山でしたが、
母の持っていた中世の画集のそれとのあまりの違いに
『昔の人って凄かったんだなぁ』などと無責任な感動をしたものです。
凡そキリスト教系の題材を描いたものが多かった気がしますが、
あの柔らかで荘厳な光の感じを絵で表現する技巧は、
本当に素晴らしい事だと感じます。
今や凡庸なただのバイク乗りですが、
オートバイで走りに行くと、様々な景色に出会います。
電車や車などのガラス越しから見たそれとも少し違う、
独特の感動があるものですが、それはやはり生身ゆえでしょうね。
いつもの場所。
でも一瞬として同じ瞬間は存在しないものです。
冒頭の写真の場所に立ち寄る前には、
”いつもの公園”に寄り、コーヒーを購入。
駐車場は四輪で一杯になっていたので、
そこから5分ほど、湖上に掛かる橋まで進みます。
路肩の白線の外にバイクを停め、
欄干に缶コーヒーを置いて一休憩。
RZ250Rは、
250ccの小さなバイクなので路肩にすっぽり収まります。
最近の中型バイクはパーツの共用化などのコストダウンもあり、
その動力性能の割に、必要以上に大柄に持っていく傾向がありますが
(新型のCBR250Rなどが顕著な例ですよね)
ハッタリではなく、そのサイズである理由があったのが
”速さ”などという、もはや死語になりつつあるテーマを追っていた時代。
TZレプリカのRZもその一つですが、
各社の2stレプリカは本当にコンパクトでした。
必要にして充分。そうであるべきであった姿。懐かしいものです。
いい光景に出逢えた、ちょっとしたツーリングでした。
走行距離:【100.3km】
ガソリン消費量:【10.64l】(9.42km/l)