主にオートバイ。時々クルマ。
なんだかんだと永年のブログです。
風に向かう刻
真・奥武蔵グリーンラインツーリング -熱中症もあるでよ- 第三話
いやはや数日空いてしまいまして面目ないです。
金曜は会社の責任者クラスの連中との飲み会でした
気の置けない友人・同僚諸子の場合を除き、
普段は敢えて飲み会に参加する事はあまりありませんが、
誘ってくれたのが社内で能力も意識も高い派閥(笑)だったので興味半分。
まー、こういう機会もオトナには必要ですよね^^;
というわけで、ちょっと”ぼやき”も入りましたが
丁度1週間前の、先週の日曜にあたる、
【奥武蔵グリーンラインツーリング】の最終話と参らせて頂きます。
- 前回の続き -
東秩父村から埼玉の平地に進んだ私は、
既に強烈に照りつける陽射しと、焼けた大気に不安を覚えつつ進みました。
暫く走ると比企郡は小川町大字大塚あたりを通過。
なにゆえ住所が細かいかと申しますと、高校生ぐらいの時の思い出の場所なのです。
ま、その話は青臭い事なのでおいといて(笑
なんとなく懐かしくなりながら汗だくで通過です。
それにしても聞きしに勝る”埼玉大焦熱地獄”。(埼玉の方ごめんなさい!)
画像の案内標識には、魔都【 熊谷 】の文字が躍っています。
日本有数、観測によっては日本一の焦熱都市ですからそりゃ暑いです・・・。
更に進むと【道の駅 おがわ】の表示が見えたので、
なるべく早い段階で休憩をとることにいたしました。
この町は”和紙”で有名らしく、紙漉の像が建ててあります。
例によって二輪置き場がよく判らなかったので、
大型ネイキッドが停まっていた日陰に、
続いてバイクを停めバイクから飛び降りるとジャケットを脱ぎ捨てます。
『し・・・しむっ』もう汗なのかなんなのか判らないぐらいの状態ですが、
とてとてと洗面所に駆け込むと、まずは水で顔と頭を洗い流しました。
定峰峠の茶屋で買った”フェイスタオル”はここでも大活躍。
洗顔後アクエリアスとお茶を買って、日陰で時間をかけながら水分補給です。
ここで、なにげなく携帯でtwitterを閲覧していると(私はアカウントを持ちません)
私を指して『メールを送ったらエラーになってしまった』との衝撃のつぶやきが!
なんと、この後大変お世話になることになる”無為徒食”さんからのものでした。
八王子で行政書士をなさっている無為徒食さんは、
私が秩父あたりに出没していると知るや、時間を都合して出てきて下さったようです。
[ 無為徒食のブログ (リンクにも追加させて頂きました)]
私の為に?出てきて下さったと知れば、
『当然でしょう!応じさせて頂きます!お会いしない筈がない!』とばかりに、
無為徒食さんにメールをしようとするも・・・あれ?アドレスがないや(汗
実は氏の携帯の解約に伴ってアドレスが無効になった折、削除済でしたorz
しからば取り急ぎ、某閉鎖的SNS経由で私の個人情報を提示し、
お手数をお掛けして恐縮ながら氏の反応を待ちながら休憩を続ける事に。
30分程してからでしょうか、気づいた氏からメールが無事到着です。
ここで連絡を取り合い、雁坂トンネル経由の無為徒食さんの進行状況から
合流地点を【 秩父湖 】と決めました。
埼玉の小川町から、秩父湖まではおよそ60kmほどですが
有料道路の【秩父やまなみ街道】を経由し【彩甲街道(140号線)】に進みます。
秩父市街地を抜ける彩甲街道は、名前の通り甲府方面に通じる道路ですが
土地柄、大きな通りはここぐらいしかなく予想外の大渋滞。
とはいえ、直後に無為徒食さんとの約束が控えているので
危険を排除しつつ可能な限り急ぎ進みました。
時間は15時頃。SSで街道の渋滞に捕まるのはやはりしんどいですね。
渋滞が落ち着き始めたところで、秩父の市街地で路肩に停車して小休止。
道の駅で買ってきたペットボトルの水は、
2時間を待たずして既に”熱湯”と化しておりました。
誇張を抜きにして触ると「あちっ!」というぐらいの水温です(苦笑
『って、ん・・・???』
なにやら街灯からポスターがあちらこちらに垂れ下がっています。
アップにするとこんな感じ。
どうやら先日までフジテレビで深夜にやっていた
【 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 】というアニメのもの。
ここは近頃言うところの”聖地”だったようです。
そういえば、商店街で【 超平和バスターズ 】というコーナーが見えましたっけ。
映画でも音楽でも同じ事ですが、
題材にされた地域とともに盛り上がるなら良いことだと感じますね。
ひとしきり感心したあとは、約束がありますので再出発。
『うーむむむ。秩父市街地も暑いなぁ・・・』でもまだなんとか元気。
それでも一度空き始めた彩甲街道は、その後はあまり混雑することもなく。
秩父湖に至る手前10kmほどは比較的順調に流れ、無事すすみました。
湖手前の軽いワインディングでは、
やけに派手なカウンターステアで車体を振るCB400SBのオジサマが登場。
SBなりに快調に飛ばすのを、微笑ましい気持ちで追尾しつつあっという間に到着。
無為徒食さんより一足先に秩父湖畔の駐車場で一休憩していると、
ほどなく氏も到着となりました。
「おひさしぶりです!」
そうなのです、実際にお会いするのは1年ちかくぶり。
北海道で漁師をするフェラーリの友人が昨年遊びに来た時以来です。
オートバイでお会いするのに至っては、実に5年前の大井川ツーリング以来です。
その時は【 Kawasaki Z750S 】に乗っておいでだった氏も、
今は御仕事の関係もあって、先日【250TR】に乗り換えられたようです。
それにしても250TRとはお若いです(笑
御年齢が少々上とはいえ、私よりも随分とライダー歴が長い氏は
オートバイの手入れも行き届いていて実にシブい雰囲気を醸し出しておいでです。
ブラックの250TRに、黒のアタッシュケースがよく似合いますね。
駐車場で近況の報告などを踏まえつつ、
blog同士では伝わらないような話などもさせていただき暫し歓談。
ツーリング先の駐車場で、ブーツを脱ぎ捨てて自分たちのオートバイの前で話す。
これもまたとても楽しいものですねヽ(´ー`)ノ
ちなみにここでも、1時間少々をかけてスポーツドリンクとお茶を補給です。
『うーむ、塩が欲しいなぁ。』
キレイな話では御座いませんが、
シャツやズボンを見ると大量の塩分が付着しており斑模様に。
それでもと思い、シャツだけ洗面所で水洗いして走りながら乾かす事にしました。
秩父湖畔の駐車場からすぐのトンネルに入り、
甲州街道の裏にあたる【秩父往還道】を、山肌の旧街道へと進みます。
街道の上がり端、秩父湖畔にて。
『昔の人はこの街道を登ったのか・・・』などと感心しながら、
街道の集落を縫うようにすすむと気になる場所を発見。
【 栃本関所 】
歴史のある重要な街道には必ず存在する重要な施設、関所です。
ここは戦国は武田の時代から、江戸を経て幕末まで利用されていたようで
建家そのものも幕末のまま(一部)残されている史跡。
場所の雰囲気も含めてなんとも素敵な場所でした。
バイクを一時的に停めたのがこのような場所ですが、
視線を変えるとまるで時代を200年遡ったかのような風情がありました。
深山幽谷、とは言い過ぎでしょうか。
東京都心から僅か2時間でこのような場所が存在することに感動です。
ツーリング先に行くと毎度のように想う、
『いやー、○○って本当にいいものですねっ!』な気分で山肌を進み、
今一度谷間の道路に戻り、ひとまず雁坂トンネルの手前に到達。
豆焼川に架かる橋の上で。
恐ろしくて写真撮影は無理でしたが(((( ;゜Д゜)))。
眼下に軽く100mはあるのではないかと思える程の谷川がありました。
ここから少し進むとすぐに”雁坂トンネル”であり、
そこを抜けるとすぐに甲府盆地になりますが、
無為徒食さんはそちらからお見えだったので、
引き返して再度秩父方面に向かい、夕食でもという話になりました。
で。
実はこの辺りから写真が1枚もありませんで(笑
ソロツーではないので適当に停まるわけにもゆきませんし、
時間もそろそろ17時を回っていた頃だったので御容赦下さいませ。
復路はまた彩甲街道に入り、
中津川沿いの非常に有名な【ループ橋】を流しながら進みます。
帰路を急ぎ始めた観光客に混じり、
秩父の道の駅で一休憩をした後は夕食を求めて更に北上。
この地域の観光施設は店仕舞いが早いらしく、
なかなか適当な場所が見つからないまま結局、関越道の花園ICに到達です。
「じゃあSAで夕食にしましょう」のような話になったので、
入り口に【渋滞8km】などと書いてあるのに不安を覚えつつICから高速入り。
案の定の大渋滞に辟易しつつ、ソロツーではないので車とダラダラ流れました。
もちろん、無為徒食さんの運転技術にはなんの不安もありませんので
すり抜けという選択肢は容易に取れたものではありますが、
その辺りはお互い大人ですから、分別という範疇での事となります。
何度かの渋滞の波に襲われながら、
当初の予定通りの休憩箇所【 高坂SA 】に辿り着き、
オートバイ置き場の収容台数の3倍を超えるかという沢山のバイクに紛れ、
CBRと250TRを停めました。
少しの相談のあと、節電で冷房の落とされた大混雑のフードコートに入り
『暑いなあ・・・』と、マラソン走行中の倦怠感に包まれながら購入の列へ。
ラーメンは長蛇の列だったので、カレーの列に並びレジまで進むと。
遂にその時が(汗
注文を行い、レジ皿にお金を出したところで
「あ、ちょっとお待ち下さいね」と1分ぐらいそのまま待たされたのですが、
その間『あと少しで座れるかな』などと思った矢先。
或いは気が抜けたのかもしれません。
そもまま視界が粒状感を伴って塗り込められてゆき、
目を開けるとフードコートの天井と心配そうな無為徒食さんのお顔が。
その間数十秒だったようなのですが、完全なる熱失神を起こしていたようです。
思えば、マラソン中のような倦怠感は酸欠の兆しだったのかもしれません。
覚醒さえしてしまえば、とりあえずは動けますのですぐに自分で立ち上がり
「すみません」と周囲に頭を下げながらひとまず涼しい屋外(それでも30℃ぐらい)へ。
無為徒食さんが急ぎ買ってくださったスポーツドリンクを含みながら、
『どうしたもんかなぁ』とともに『周囲に迷惑をかけてしまった』と葛藤していると、
SAの従業員の方が入り口まで出てきてくださり、
休憩の為に処置室を貸してくださるという、大変ありがたいお申し出が。
”再度倒れてお手間をお掛けしないようにする為”と”無事に帰る為”と思い
お言葉に甘えて少し横にならせて頂いた上で、
ある程度落ち着いた所で早めに休憩所を出させて頂きました。
お手数をお掛けした女性インフォメーションのお2人と、
御案内の男性にお礼を述べつつ屋外に出ると、
やはりまだ多少のふらつきが認められました。
本当に申し訳ないとは思いつつも、
無為徒食さんの御厚意にて、外のベンチでのクールタイムを頂く事に。
結局、SA到着から数えて3時間強の時間を頂きなんとか動ける程に持ち直し、
走りながら鶴ヶ島ジャンクションで解散となりました。
あとは最後に湾岸のSAで休憩をとり、
CBRの前の縁石で座ったまま、
真っ白に燃え尽きた風に居眠りをしたりしつつなんとかの帰宅。
酷暑の埼玉ツーリングの積算距離は【 520.1km 】でした。
(撮影は1日休んで回復したあとのものです)
高速も交えておりますし、平時はなんという事もない距離ではありますが
流石の猛暑、流石の埼玉ということで正直しんどかったです。
でも、それ以上に奥武蔵グリーンライン辺りでの走行は素晴らしかったですし、
無為徒食さんと合流後の街道走行もまたとても楽しいものでした♪
最後の最後で不覚を取った事は多分に残念では御座いますが、
これは必ず、次回に活かすことで少しでも反省とさせて頂く所存。
ともあれ、
無為徒食さんを初め、お世話になったみなさまありがとう御座います。
それと、埼玉の素晴らしい道と大いなる自然に感謝ですヽ(´▽`)ノ
そんなこんなで今回のツーリング記もこれで終了です。
1週間に渡る熱中症ツーリング記、お付き合いありがとうございました!