名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋研究(560);三間飛車に居飛車穴熊(森雞二)

2017-06-24 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番田丸先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170624

どちらの振り飛車もあり得たのですが、大山先生の先手三間飛車に。

森先生は居飛穴です。

大山先生は45の位を取る形。

51角には75歩がぴったりに見えます。

3筋から動いて、少し指しやすそう。

森先生は角を使い

銀も繰り出して反撃です。

大山先生の美濃囲いが崩れていましたが、矢倉に組めてしっかりしてきました。

ここでは居飛穴のほうが薄くて、大山先生は飛角をさばければよいです。

歩はどんどん捨てて、角を使います。

8筋は受からないのですが、55歩は

銀を殺す意味でした。森先生としては銀を捨てて、88と69飛84飛65歩87飛成もあったのですが

と金を捨てて銀を助けました。

玉の堅さが違うので飛交換は先手有利です。強くさばきに行きます。

森先生の77歩や87歩は拠点とは言えません、打たされた歩です。

角をぶつけてさばきに行くのですが

じっと飛を浮くのが大山先生の好手。83歩成があるので84角に

75歩同飛56飛。これでなにか取れます。

飛を逃げられたものの、銀得ですから大山先生が優勢です。

飛を成り角を打って

早いですが投了図。後手は粘る気もないでしょう。

三間飛車でうまくさばいた一局。先手をもって楽しく並べましょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:森雞二8段
後手省略名:森
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 5四歩(53)
15 5六歩(57)
16 3三角(22)
17 5八金(69)
18 2二玉(32)
19 2八玉(38)
20 1二香(11)
21 3八銀(39)
22 1一玉(22)
23 5七銀(68)
24 5三銀(62)
25 4六歩(47)
26 2二銀(31)
27 3六歩(37)
28 3一金(41)
29 4七金(58)
30 9四歩(93)
31 4五歩(46)
32 5一角(33)
33 7五歩(76)
34 8四飛(82)
35 4六銀(57)
36 5二金(61)
37 3五歩(36)
38 同 歩(34)
39 同 銀(46)
40 7四歩(73)
41 5九角(77)
42 7三角(51)
43 3七銀(38)
44 7五歩(74)
45 同 飛(78)
46 5五歩(54)
47 同 歩(56)
48 6四銀(53)
49 7八飛(75)
50 5五銀(64)
51 7四歩打
52 8二角(73)
53 5六歩打
54 6四銀(55)
55 3八金(49)
56 7六歩打
57 同 飛(78)
58 7五歩打
59 7九飛(76)
60 7四飛(84)
61 6五歩(66)
62 同 銀(64)
63 4八角(59)
64 7六歩(75)
65 4六銀(35)
66 8六歩(85)
67 5五歩(56)
68 5七歩打
69 同 角(48)
70 8七歩成(86)
71 6六歩打
72 7八と(87)
73 同 飛(79)
74 7七歩成(76)
75 同 飛(78)
76 7六銀(65)
77 7五歩打
78 同 飛(74)
79 6五歩(66)
80 7一飛(75)
81 7八飛(77)
82 5六歩打
83 4八角(57)
84 7七歩打
85 8八飛(78)
86 8七歩打
87 6八飛(88)
88 9三角(82)
89 8四歩打
90 7四飛(71)
91 6六飛(68)
92 8四角(93)
93 7五歩打
94 同 飛(74)
95 5六飛(66)
96 7四飛(75)
97 8四角(48)
98 同 飛(74)
99 7六飛(56)
100 8八歩成(87)
101 7二飛成(76)
102 5一歩打
103 7五角打
104 8七飛成(84)
105 3一角成(75)
106 同 銀(22)
107 3三歩打
108 投了
まで107手で先手の勝ち


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20170624今日の一手(その529);作戦負けの時には玉を移動する

2017-06-24 | 今日の一手
20170624今日の一手

6月10日の名南将棋大会から、KさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
少し前からみてみます。

角交換四間飛車でよくある形のようですが、69玉83銀58玉72金66銀54歩75歩65歩

中住まいにしたのが面白い構想でした。さらに左銀を繰り出して1歩交換を狙います。反発されても、77銀に75歩は31角の傷があります。77銀に62飛74歩同銀76歩55歩で問題図。

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は持ち駒角1枚。
後手の攻め駒は持ち駒角1枚。

総合すれば後手が指しやすいです。

☆ 大局観として
先手玉が薄い分だけ作戦負けなのか、というところなのですが、角を持ちあっているので、位を取っている後手陣のほうが制約が多いです。先手陣は低いので角の打ち込みには強いのです。
ここでの方針は、先手玉を固めるか
軽く攻めて駒得(馬作りなど)を目指すか
どちらかです。攻め駒を4枚にする、というのはかなり遠いので、強く戦わないほうが良いです。玉も薄いのですから。


△ 実戦は86銀と出て、85歩に75銀とぶつけました。

これは悪手です。83銀と引かれて銀ばさみ。助ける手段がありません。
実戦では後手のMさんは振り飛車党、75同銀同歩66歩同歩76角

で馬作りです。これも悪くないです。飛車の応援も利きそうなので、振り飛車党ならこっちを選ぶのかもしれません。ただ、67金87角成に76銀78馬68金88馬77角

と粘る順は考えられました。

実戦ではあくまで強気に74銀と上から打って

76銀に84歩と攻撃続行です。でも67銀成同玉74金同歩に66飛

豪快な決め技があり、先手玉は詰みです。(以下、実戦は詰まさずに必至をかけたようですが。)


86銀自体は悪い手ではなく、77銀と戻っておいても

後手陣もここからの進展性はなく、手を作ることは難しいですから、手損は構わないです。

少しひねると97に引いて

83銀75歩22飛79飛

と7筋を狙う指し方もあります。ちょっと無理をしている感じはありますが。


× 66歩は悪手で

持ち歩を得ると攻めやすくはなりますが、先手玉のこびんです。54金65歩同銀

はやぶ蛇ですね。


○ 自然なのは25歩で

先手がずっとこの歩を伸ばさなかったのですが、このタイミングが一番良いです。というのは22飛に31角
で馬を作れるのです。前に7筋から動いてみせたのが利いています。

後手が飛を移動するなら52飛くらいですが、45桂22銀41角

42飛63角成同金53金

と強攻して、53桂成が実現しそうなので先手よしです。角桂と金銀の交換くらいになりそう。後手玉が薄くなるので少し得です。

後手は75歩と合わせて

銀を64に繰り替えて待機するのが最善ですが、75同歩同銀に45桂76歩88銀

右桂を跳ねて攻めてしまいます。42銀は22角、44銀には24歩同歩同飛、で先手よし。22銀に24歩同歩51角
として馬を作って2筋を突破します。これでやや先手よし。


○ 他には49玉から

右玉にしてしまうのもよい手です。75歩同歩同銀76歩64銀38玉22飛25歩

これは75歩(取れば31角)~74歩というのもあるし、後手から動きにくいです。


○ 45歩と位を取って

結局は右玉に構える

こともできます。45の位は2枚でしか支えられないのですが、やはり角打ちの隙ができるので後手もこの位を狙いにくいです。位を取る、取らないはお好みですが、先手を持ちたい気がします。


☆ まとめ
作戦負けの時には玉を移動すると景色が変わります。実戦の中住まいの構想もなかなかでした。
ただし、左翼から動くのは、後手陣の厚いところを攻めている感じがあり、悪い構想です。後手がとりあえず移動していた62飛が働きだしたらいっぺんに負けになりました。

もっと右に玉を移動してみると、こちらは先手陣のほうが厚いのです。後手は飛が自由に動かせない、ということが関係しています。右玉にするというのが良い構想です。

問題図は25歩~45桂を狙うチャンスで、後手陣は(後手から見て)右に偏っているので、左翼が手薄でした。


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大山将棋研究(559);四間飛車に左美濃(田丸昇)

2017-06-23 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170623
昭和55年10月、田丸昇先生と第4回オールスター勝ち抜き戦です。


大山先生の四間飛車に田丸先生は左美濃。88玉の形のほうを好みます。

田丸先生は攻め将棋なので四手角ではまだるっこい、と飛銀で攻めるほうを選びました。

一度2筋に飛を戻って

銀を出てからまた戻る。手の損得はないのですが何をやっているのかわかりにくいでしょう。後手からの45歩を警戒した手順なのです。45歩同銀65歩あるいは45歩同銀85桂86角65歩というのをまともに食らいたくないので、この形にできるように工夫しました。

これも22角の利き筋を止めたという意味もあり、また左美濃なので58飛から攻めるという意味もあります。反撃を警戒しつつ、とりあえずは飛銀だけで攻めを考えなくてはなりません。

45歩には33歩というのも手筋。33同飛55銀なら中央を抑えているのでまあまあ指せます。

33同角35銀に43銀は微妙です。35で銀交換すると45の歩が浮いているというのを嫌ったわけですが

85桂に44銀というのは定跡に似ています。(角を逃げると66角で飛を素抜く筋がある。)

違いは54の拠点があることで、52銀と受けるようでは居飛車もちです。

55桂には44角。32飛成は55角で、打ったばかりの銀桂を取られるのではばからしいです。ということは桂馬を35から打てば良かったのかも。

ということで角の方を取りました。(こういう変化があるので、かなり前に35で銀交換していると話が違います。)

飛を抑えて桂を成れば、田丸先生がうまくやったようですが

26角から飛を逃げられるので

ここでは駒の損得も無く、互角のわかれです。

大山先生が先に食らいつきました。

田丸先生としては、振り飛車の守りの桂がないのがつけ目。73の地点を狙っています。85桂51歩23飛成43歩まではよいとして、39歩ではなくて86桂ならば詰めろ。63金43竜で金を狙えば勝ち筋でした。39歩は68竜同金同銀成で後手玉がまだ詰まないでしょう。怪しかったと思います。

大山先生は48竜と逃げ(ここでも86桂があった)57銀と打たせて39竜。これは銀を使わせてわからなくなりました。大山先生がうまくごまかした感じです。

田丸先生の86角が攻防(詰めろで自陣を強化)で、67銀を取って43竜は厳しそうです。63竜または64角から73銀が狙い。

84銀は玉を上に逃げ出そうという感じで大山先生らしい受けですが(62銀のほうが両方の受けになる)、55桂が追撃で、田丸先生が優勢です。

桂角を取られても、銀を取り返してまだ先手玉は詰まず。

後手玉に詰みがありました。

88玉型の左美濃で作戦負けにならないように指すのは難しいのですが、田丸先生がうまく指した序盤でした。中盤もうまくいったようなのですが、大山先生もうまく受けて飛を成りあったところは互角です。大山先生の55桂~67銀は確実ですがやや速度が遅い攻めで、銀を渡す形なので桂馬のいない美濃囲いは薄かったです。
オールスターだと持ち時間は短めなので、終盤の読みあいということになれば、若い田丸先生の方に分がありました。
田丸先生の快勝です。こういうのを見ると88玉の左美濃を指したくなるのですが、なかなかうまく指せないのですよね。(私が若いころ、これでよく負けていました。天守閣美濃は好きではなかったです。)

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:田丸昇6段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5八金(49)
14 4三銀(32)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 7七角(88)
18 8二玉(72)
19 8八玉(78)
20 7二銀(71)
21 7八銀(79)
22 5二金(41)
23 5七銀(48)
24 6四歩(63)
25 2五歩(26)
26 3三角(22)
27 3六歩(37)
28 7四歩(73)
29 6六歩(67)
30 6三金(52)
31 6七金(58)
32 7三桂(81)
33 1六歩(17)
34 1四歩(13)
35 3八飛(28)
36 3二飛(42)
37 3五歩(36)
38 2二角(33)
39 2八飛(38)
40 3三角(22)
41 4六銀(57)
42 5四歩(53)
43 3八飛(28)
44 2二角(33)
45 3四歩(35)
46 同 銀(43)
47 5五歩(56)
48 3五歩打
49 5四歩(55)
50 4五歩(44)
51 3三歩打
52 同 角(22)
53 3五銀(46)
54 4三銀(34)
55 3四銀(35)
56 同 銀(43)
57 同 飛(38)
58 8五桂(73)
59 4四銀打
60 7七桂成(85)
61 同 桂(89)
62 5二銀打
63 5五桂打
64 4四角(33)
65 同 飛(34)
66 6二金(63)
67 3三歩打
68 同 飛(32)
69 3四歩打
70 3二飛(33)
71 4三桂成(55)
72 2六角打
73 4五飛(44)
74 3四飛(32)
75 5二成桂(43)
76 同 金(62)
77 4一飛成(45)
78 3八飛成(34)
79 2一龍(41)
80 5五桂打
81 6八金(67)
82 6七銀打
83 8五桂(77)
84 5一歩打
85 2三龍(21)
86 4三歩打
87 3九歩打
88 4八龍(38)
89 5七銀打
90 3九龍(48)
91 8六角打
92 6三金(52)
93 6七銀(78)
94 同 桂成(55)
95 4三龍(23)
96 8四銀打
97 5五桂打
98 8五銀(84)
99 6三桂成(55)
100 8六銀(85)
101 同 歩(87)
102 6九龍(39)
103 7三銀打
104 9二玉(82)
105 8二金打
106 9三玉(92)
107 8三金(82)
108 同 銀(72)
109 8二銀(73)
110 投了
まで109手で先手の勝ち
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大山将棋研究(558);三間飛車に天守閣美濃引き角棒銀(勝浦修)

2017-06-22 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170622
昭和55年10月、勝浦修先生と第39期名人挑戦者リーグです。


大山先生の先手三間飛車に勝浦先生は天守閣美濃です。

4枚美濃の流行はまだ先です。引き角棒銀になりました。

三間飛車スタートだったので56歩を突いているわけですが、それでも大山先生は4筋からの攻めを狙っています。

勝浦先生は銀を使うことを優先しました。4筋を攻められたら

桂を捨てて応急処置。77角の利き筋をそらしに行きます。

大山先生は3筋を突き捨てて控えの桂ですが、今日は強気ですね。

勝浦先生も力強く応接し

飛角をそらして

桂馬を取り返したところで、角をぶつけられて困りました。逃げても66角の味が良いので交換するのですが

87銀が取り残されています。玉頭(桂頭)を攻めるのは勝負手。

大山先生は25歩は相手にせず、角の打ちあいから

飛をさばいて好調です。87銀と54銀の差が大きいです。

勝浦先生はなんとか銀を使って、互角に持ち込めるか。

飛を切られ、角をかわされてがっかり。それでも52飛は良い返し方で、質駒ができました。

玉頭を攻めて桂を取りに行きます。

36玉を期待したのですが、あっさり収められて、角に逃げられました。これで逆転はなく

飛を追われて切るしかなくなって

投了図。清算すると33角成の詰み筋です。

まだ天守閣美濃から米長玉経由で銀冠にするのは広まっていなかったのでしょうが、角筋を避けておくほうが安心です。互いに美濃囲いだと小さな差が大きくなるのですよね。攻めの銀の位置の違いが大きかったです。だからこの戦型は流行らなくなりました。その昔羽生の頭脳に後手番ならこれで千日手ねらいだ、と書いてあったのですが、4筋攻めは気をつけなければいけません。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:勝浦修8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 5二金(61)
15 5八金(69)
16 5四歩(53)
17 2八玉(38)
18 1四歩(13)
19 1六歩(17)
20 7四歩(73)
21 3八銀(39)
22 2四歩(23)
23 4六歩(47)
24 2三玉(32)
25 5六歩(57)
26 3二銀(31)
27 3六歩(37)
28 4四歩(43)
29 4七金(58)
30 4三金(52)
31 2六歩(27)
32 3一角(22)
33 8八飛(78)
34 7三銀(62)
35 6七銀(68)
36 3三桂(21)
37 3七桂(29)
38 9四歩(93)
39 9六歩(97)
40 2二玉(23)
41 6五歩(66)
42 6四歩(63)
43 同 歩(65)
44 同 銀(73)
45 4五歩(46)
46 同 桂(33)
47 同 桂(37)
48 7五歩(74)
49 3五歩(36)
50 6五銀(64)
51 6八飛(88)
52 3五歩(34)
53 2七桂打
54 6四角(31)
55 3七歩打
56 3四金(43)
57 7五歩(76)
58 6六歩打
59 同 銀(67)
60 7六銀(65)
61 8八角(77)
62 6七歩打
63 4八飛(68)
64 8七銀(76)
65 6五銀(66)
66 7五角(64)
67 7九角(88)
68 4五歩(44)
69 5七角(79)
70 同 角成(75)
71 同 金(47)
72 2五歩(24)
73 5四銀(65)
74 7三角打
75 6六角打
76 3三金(34)
77 6四歩打
78 同 角(73)
79 4五飛(48)
80 4四歩打
81 6五飛(45)
82 5二桂打
83 4五歩打
84 7六銀成(87)
85 6四飛(65)
86 同 桂(52)
87 5五角(66)
88 5二飛(82)
89 5三角打
90 2六歩(25)
91 3五桂(27)
92 2七歩成(26)
93 同 玉(28)
94 2五飛打
95 2六歩打
96 3五飛(25)
97 6四角成(53)
98 3四飛(35)
99 3六歩(37)
100 2五歩打
101 3七銀(38)
102 6八歩成(67)
103 3五歩(36)
104 同 飛(34)
105 4六金(57)
106 3七飛成(35)
107 同 玉(27)
108 2六歩(25)
109 4四歩(45)
110 2五桂打
111 3六玉(37)
112 3五歩打
113 同 金(46)
114 3四銀打
115 4三歩成(44)
116 投了
まで115手で先手の勝ち

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20170622今日の一手(その528); 詰めろの選択

2017-06-22 | 今日の一手
20170622今日の一手

6月10日の名南将棋大会から、TさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


昨日の一手の回答

難しくないので、と書きましたがいかがでしたか?手はいろいろあります。
☆ 形勢判断をします。
歩歩と飛銀の交換で、竜 と金の作り合いです。先手の大きな駒得ですが、終盤の寄せ合いなので重視しません。
玉の堅さは(相手の駒がないとして)同程度。
先手の攻め駒は66竜を数えなくても、持ち駒に飛角金銀銀と5枚あります。
後手の攻め駒は48金39と 持ち駒角で3枚。

総合すれば先手が有利です。

終盤の寄せ合いでは何手で詰めろがかかるかを数えたほうが正確です。先手玉はまだ詰まなくて、38と18玉39角で詰めろ。1手分ですから2手すきです。
後手玉は、後で書きますが、1手で詰めろがかかります。現状は2手すき。
互いに2手すきで先手番ですから、先手が有利です。

☆ 大局観として
先を読むだけですが、要するに後手玉にどうやって詰めろをかけるか、という問題です。
後手の攻め駒は3枚ですが、38銀を助けにくいので4枚で攻められているようなもので、受けは難しいです。2手すきの玉を1手受けて3手すき以上にする、というのでもよいのですが、持ち駒を使うと後手玉への詰めろが難しくなります。攻める手を考えるほうが簡明です。
なお、先手玉はもう一枚渡すと詰んでしまいます。(38と18玉17銀同玉39角26玉のところで何か1枚あれば詰み。)駒を渡さないで詰めろをかける、という条件です。


× 実戦は47銀打でしたが38と

と銀を取られて、38同銀39角18玉38金

これは17銀と打っても同角成で詰むので必至です。(実戦は38同銀と取らずに18玉47金以下の負け。)


△ 83角なら38との時に角成で取り返せるので受けになるのですが、74角

と合わせられて無効です。(同角成同歩で他の手を探すことになる。)


× 受けの手筋は49銀

なんですが、38と18玉39角17銀49金

と詰めろが続いて負けです。手は稼げませんでした。


○ 詰めろをかけようと思えば、そんなに難しくはなくて61竜

と潜れば詰めろです。これが詰めろだと読み切るのは秒読みだと難しいですが、83角(竜取り詰めろ)に21銀22玉31角

と追っていくのはわかりそう。持ち駒が多いので32金と打っても詰みます。

後手が受けるとしたら、38金18玉51銀とかですが、66角

で詰めろ。44角同角同歩63飛53角65角22玉51竜

という感じで、後手に持ち駒を使わせると、先手玉に詰めろがかかりにくくなるので、それらしい手(王手で合駒を請求するとか、詰めろとか)を指していけば勝ちです。


○ 61飛と打っても

詰めろなので勝ち筋。これは似たような変化になります。


× 71飛だと

(2枚飛車もできるので)ついここから打つ方が良いのかと思ってしまいますが、38金18玉17銀同玉44角
で飛を取られると詰めろになるので負けです。


× 55角でも詰めろですが

これは38金18玉44銀

と受けられると角に当たります。でも44同角同歩61飛が詰めろ。51角63竜

とやっていけば先手が勝ちそうです。

でも44銀ではなく22銀

と下から受けられると難しそう。それでも61飛は詰めろのようなのですが、29と

と桂馬を手に入れられると先手玉は詰めろ。42金同玉64角に53桂の合駒で詰みがないようです。


△ 他には13銀と捨てて

銀を渡すと先手玉が詰めろになりますが、13同香12飛22銀11銀で銀を使わせて詰めろ。でも38金18玉21銀

で千日手で引きわけです。


☆ まとめ
比較的易しい問題でしたが、それでも実戦で秒読みだと間違えそうです。受けもあるようなところだと余計に間違えるのですよね。

受けに目が行くと負けそうです。49銀などいかにも間違えそう。

後手玉に手掛かりがないので、大駒を打って詰めろにならないか、と考えます。
詰めろをかければよいのだ、と気が付いたら61竜を考えそうですが、
竜で上部を抑えているような気もするし、71飛と打ってしまいそうです。これは王手飛車の筋で負け。落とし穴があります。
55角も打ち得な気がするのですが、22銀と受けられると負け。

落とし穴にはまりませんでしたか?


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大山将棋研究(557); 四間飛車に棒銀(加藤一二三)

2017-06-21 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170621
昭和55年10月、加藤一二三先生と第13回連盟杯争奪戦です。


大山先生の四間飛車に加藤先生は急戦です。穴熊よりこっちを見たいですよね。

大山先生は袖飛車をみせます。加藤先生の44歩は手堅いですが、もう1手待ってもよかったのです。

木村美濃にされて、得をしたのかどうか。なにか攻める形にしたいのですが、棒銀は加藤先生らしいです。

角筋が止まっているので、大山先生は6筋から先攻します。

加藤先生は6筋を謝ってから7筋を攻めます。

自然な75銀では55歩が厳しいです。いきなり飛を切りました。

棒銀がさばけていないので無理な感じですが、先手玉も薄いです。飛は取り返して

銀も使って桂を取り、好調に見えます。

あれ?これは受けにくい。62銀54銀77歩成43歩というのは負けそう。飛を打って受けるのも効果がないです。62金34角成も気持ち悪い、と思ったら62金に54銀もありますね。

43金右に、大山先生は角を切って

2枚換え。底歩の受けには

香を取って打つのが厳しく、優勢です。

44桂には45歩がぴったり。

金を打ち込めば簡単そうです。

清算して(ここで93竜が正しかったか)

角を打てば寄りです。

だけど王手竜取り。これは承知の上だったのかなあ?どの時点で読んでいたのでしょう。

竜を取られても再びの香が痛くて

馬を使って下に落としていき

銀を取りました。少しぬるいですが攻防です。

投了図。

加藤先生は作戦失敗だとは思いますが、飛切からは案外にうまくいったのかと思いました。でも82飛~61角の時に持ち駒が飛だけ、うまい受けがありませんでした。棒銀が残ったさばき合い、角を渡すことになる飛交換では、やはりうまくいかないものですね。
大山先生は王手竜をどこで読んで打たせたのか、気になります。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:加藤一二三9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 6七銀(78)
14 5二金(61)
15 2八玉(38)
16 4二銀(31)
17 3八銀(39)
18 7四歩(73)
19 4六歩(47)
20 5三銀(42)
21 3六歩(37)
22 4二金(41)
23 4七銀(38)
24 8五歩(84)
25 7七角(88)
26 4四歩(43)
27 3八金(49)
28 6四歩(63)
29 1六歩(17)
30 1四歩(13)
31 5八金(69)
32 7三銀(62)
33 5六銀(67)
34 8四銀(73)
35 6五歩(66)
36 同 歩(64)
37 同 銀(56)
38 7五歩(74)
39 6四歩打
40 6二歩打
41 5六歩(57)
42 7六歩(75)
43 同 銀(65)
44 7二飛(82)
45 6五銀(76)
46 7七飛成(72)
47 同 桂(89)
48 4五歩(44)
49 7八歩打
50 4六歩(45)
51 同 銀(47)
52 7九角打
53 8二飛打
54 7五銀(84)
55 3七銀(46)
56 6八角成(79)
57 同 金(58)
58 7六歩打
59 6三歩成(64)
60 同 歩(62)
61 6一角打
62 4三金(52)
63 同 角成(61)
64 同 玉(32)
65 8一飛成(82)
66 4一歩打
67 9一龍(81)
68 7七歩成(76)
69 4六香打
70 4四桂打
71 4五歩打
72 3六桂(44)
73 同 銀(37)
74 6八と(77)
75 4四金打
76 同 銀(53)
77 同 歩(45)
78 同 角(22)
79 同 香(46)
80 同 玉(43)
81 2二角打
82 4三玉(44)
83 1一角成(22)
84 4六角打
85 3七桂打
86 9一角(46)
87 4五香打
88 5二玉(43)
89 4二香成(45)
90 同 歩(41)
91 4四馬(11)
92 5三金打
93 6一銀打
94 同 玉(52)
95 5三馬(44)
96 5二金打
97 7五馬(53)
98 4九銀打
99 3九金(38)
100 3五歩(34)
101 5三桂打
102 6二玉(61)
103 6一金打
104 投了
まで103手で先手の勝ち
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20170621今日の一手(その527);形勢が良い時

2017-06-21 | 今日の一手
20170621今日の一手

6月10日の名南将棋大会から、一昨日の問題の続きです。形勢判断と次の一手を考えてください。
(これは難しくはないので明日回答します。)


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は77角1枚。
後手の攻め駒は54銀1枚。

総合すればやや先手もちです。

☆ 大局観として
後手の中央位取りなのですが、少し駒組みが立ち遅れていて、中央の位が不安定だと、先手が反発しました。後手はその反発を抑え込もうと飛も中央に持ってきて、厚みを主張しています。抑え込みを回避して、飛角銀をさばければ理想です。


× 実戦は45歩と突きだしました。

45同銀右55歩同銀

これは中央を制圧された感じです。後手の飛角銀銀が威張っていますね。64歩に(同歩なら困っていた)同銀だったので、33角成同桂83角

後手の61金が浮いているので馬を作れてややよしになりました。少し進んで(51金右47角成79角77桂56歩)

これは困っています。57歩成同馬同飛成同金68角成という筋が受けにくいです。77桂の前に46歩と銀を追っておくべきでした。69歩55銀に56銀が勝負手でしたが、68角成同金56銀直48馬に57銀打

先手が悪いものの、57銀打は危険、53歩同飛75角

でわからなくなりました。

というように実戦では好手や疑問手が混じりつつの良い勝負でした、この将棋の終盤は明日。45歩自体は指し過ぎです。


○ 一番自然なのは55歩を取る手です。

55同銀左47金65銀

これも中央を制圧されたようなのですが、65の銀は68飛の目の前にあります。とりあえず56歩を打てば44銀に45歩

で角交換から83角が金銀両取りです。

ということは56歩に64銀しかないです。

33角成同桂77桂54銀66銀

歩切れですが、角をさばき、飛銀桂を使えそうです。少し陣形を整えて75銀

を狙えば先手よし。


○ 47金を先にすると

65銀55歩同銀なら前の変化に合流します。
56歩同銀55歩

がどうか。銀を引くしかないのなら後手よしですが、64歩同歩同飛(金取り)63歩84飛

飛車がさばけました。後手は56歩81飛成ではまずいので、71金67銀

という図は、中央を抑えられたものの、飛がさばけています。83飛成を防ぎにくいので(82金には62歩)先手よしです。


△ 47銀でもよいですが

中央が厚くなったものの、やや玉が薄くなります。

こうなれば悪くはないですが、銀を渡すと49銀もあるので、高美濃のほうが良いのだと思います。


△ 66銀は力強い進出です。

56歩47金に65銀

という手があり、65同銀57歩成同金同飛成58飛同竜同金

は互角ですが先手玉が薄くなったから選びにくいです。

65銀には55銀と返します。

55同銀65飛74銀67飛64歩45銀

と進むのはまあまあ。

55銀に74銀だと

66銀65銀55銀74銀・・・では千日手。44銀同角同角同歩

は歩切れで57歩成が受けにくいです。


△ 他には98香など待っていても

56歩同銀55歩には64歩

で飛をさばいてしまえばよいです(47金の変化と同じようなもの)。

65銀の方も

55歩同銀56歩64銀33角成同桂77桂54銀

は79角があるので47金が必要か。1手遅れますがこれでも悪くないです。


☆ まとめ
形勢が少し良い時は自然な手から考えるのが良いです。

55歩同銀左に47金というのは一番自然。歩を持てば65の歩を取られても何とかなりそう。46歩よりは65歩のほうが取らせやすいです。飛車先を突き捨てたと思えばよいのです。
その後の56歩は打ちたくはない(歩切れになる)ので、ここは読まないといけません。角交換で指しやすくなる、ということを確認してから打ちます。

先に47金だと、後手には65銀(55歩同銀で合流)以外に56歩同銀55歩という変化があります。これには64歩以下飛車をさばいて指せる、まで読んでおけば正解です。

実戦の45歩は、後手が銀2枚を並んでいる形では突きにくいのですが、55に利いている駒が減るので、場合によっては良い手になります。ただしこの場合は飛車先も通るし、まずい展開です。

そのほかの手、47銀は独特の感覚の振り飛車党なら。

98香と待っておいても、後手が動いてくるなら同じようなことになります。後手は62金、74歩、72金など1手だけ待つのが有効ではないので(72金~51飛まで指せれば有効かも)そこまで考えればよい手なのかもしれません。



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大山将棋研究(556);四間飛車に右46銀急戦(土佐浩司)

2017-06-20 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170620
昭和55年10月、土佐浩司先生と第4回オールスター勝ち抜き戦です。


大山先生の四間飛車に土佐先生は46右銀での急戦です。でも大山先生相手ですから、38飛を先にしたほうが良かったのかも。

32金の受けが見えているのですよね。攻めるなら37桂~26飛~35歩なんですが、66歩と止めて

35歩は指しにくい手です。銀ばさみの筋があって

歩損しないで銀は引けるのですが、位を取らせるのはどうなんでしょう。

さすがは才能派、隙ありとみて仕掛けました。

64歩同銀63角はまあまあ良さそう。64歩72銀に63角でもまあまあ。というところですが、28角は64角と合わせさせて1歩節約か。73角で受けて

73同桂なら攻めやすくなりますね。玉で取らせたのが得だったかどうか、ということなんですが、

77桂と使えたのでよしと見たのでしょう。72玉にはどんどん歩を突き捨てます。

大山先生は51飛~55歩で受けます。24歩も手抜き。

土佐先生は飛を走って歩を合わせて、好調に見えます。銀を出ていけば指せそうです。

さらに66歩と合わせてよい感じですが、大山先生の13角は好打。先手の飛を追って

自分だけ飛をさばきます。

土佐先生も馬を作れてまずまずなのですが

13の角は引いて使われました。5,6筋の歩を取ってもらえないので銀が前に出にくいのですよね。馬を追われて

竜を引かれ、

じっと受けられてみると攻撃続行は難しいです。左側はよい形なのですけど。

馬を殺された、というのがうっかりでしょうか。

馬を切れば、ゆっくりだけど攻めは続くのですが

大山先生の玉移動が出ました。

これは入玉合戦になりそうです。

互いに捕まらない玉です。でも馬を殺されたので土佐先生は点数が足らないんですよね。

こういうのを延々粘るタイプでもないので、ちょっと攻めて投了しました。


土佐先生らしい将棋で、角交換でうまくチャンスをつかんだのです。1歩しかないから、64歩が打ちにくくて、左桂や銀を使う将棋にしたくなったのです。本筋に見えますよね。13角あたりから大山先生がペースをつかみました。相手の力をださせないように、じっくり粘っていたら、馬を殺せてちょっと有利になり、玉移動して有利が拡大しました。

先手をもって、どう攻めるか考えるのもよいですし、後手をもって急がない指し方を学ぶのもよいでしょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:土佐浩司4段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5八金(49)
12 7二玉(62)
13 5六歩(57)
14 8二玉(72)
15 6八銀(79)
16 7二銀(71)
17 5七銀(48)
18 4三銀(32)
19 2五歩(26)
20 3三角(22)
21 3六歩(37)
22 5四歩(53)
23 9六歩(97)
24 9四歩(93)
25 4六銀(57)
26 3二金(41)
27 6六歩(67)
28 6四歩(63)
29 6七銀(68)
30 4一飛(42)
31 7七角(88)
32 7四歩(73)
33 3五歩(36)
34 4五歩(44)
35 3四歩(35)
36 同 銀(43)
37 5七銀(46)
38 1四歩(13)
39 3八飛(28)
40 3五歩打
41 6八金(69)
42 6三銀(72)
43 6五歩(66)
44 同 歩(64)
45 3三角成(77)
46 同 桂(21)
47 2八角打
48 7三角打
49 同 角成(28)
50 同 玉(82)
51 7七桂(89)
52 7二玉(73)
53 5五歩(56)
54 5一飛(41)
55 2四歩(25)
56 5五歩(54)
57 2三歩成(24)
58 同 銀(34)
59 3五飛(38)
60 5四飛(51)
61 5六歩打
62 6四銀(63)
63 6六歩打
64 1三角打
65 3六飛(35)
66 2四飛(54)
67 2六歩打
68 3五歩打
69 3九飛(36)
70 2六飛(24)
71 5四角打
72 7一玉(72)
73 6三角成(54)
74 3一角(13)
75 6五歩(66)
76 7三銀(64)
77 7五歩(76)
78 6二金(61)
79 5四馬(63)
80 2八飛成(26)
81 7九飛(39)
82 2四龍(28)
83 5五馬(54)
84 7五歩(74)
85 6六銀(57)
86 6三歩打
87 8六歩(87)
88 3六歩(35)
89 7四歩打
90 8二銀(73)
91 8七玉(78)
92 5四歩打
93 8二馬(55)
94 同 玉(71)
95 6四歩(65)
96 同 歩(63)
97 7五銀(66)
98 7八歩打
99 6九飛(79)
100 7二玉(82)
101 6五歩打
102 6一玉(72)
103 6四歩(65)
104 5二玉(61)
105 6五桂(77)
106 4三玉(52)
107 8二銀打
108 2八歩打
109 8一銀成(82)
110 2九歩成(28)
111 7三歩成(74)
112 6一金(62)
113 7六玉(87)
114 3七歩成(36)
115 6三歩成(64)
116 3四玉(43)
117 5三桂成(65)
118 2八龍(24)
119 9一成銀(81)
120 1九と(29)
121 6二歩打
122 5一金(61)
123 4三桂打
124 同 金(32)
125 3五歩打
126 4四玉(34)
127 4三成桂(53)
128 同 玉(44)
129 投了
まで128手で後手の勝ち

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大山将棋研究(555); 向い飛車乱戦(丸田祐三)

2017-06-19 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170619
昭和55年10月、丸田祐三先生と第6期棋王戦です。


どちらが振るか、という序盤ですが、丸田先生は居飛車党のはず。居飛車で位取りのつもりだったのかもしれません。

大山先生から角を交換して角を打ちあい、居飛車選択です。

でも77角成には同玉しかない(88角がある)ので、また角を打ちあって中央を狙われる、というのはまずそうに見えます。

中央は丸田先生の勢力圏内。金を繰り出すのは力強いですが、

一気に決めてしまおうというのは、ちょっと指し過ぎです。

大山先生は陣形がバラバラなのですが、56銀直から角と銀を交換していくのが好判断。後手から案外に手がないですし、71の銀を働かせにくいです。

馬を作れたら大山先生のペースになります。

丸田先生はなるべくしっかり受けるのですが

角を追われて

切って と金作りが間に合うか。大山先生は自陣角、馬の横に打つので気が付きにくいですが、これで2枚換えの筋+71銀取りを避けにくいです。

52歩には53角成から43馬でもよいですが、54歩から71角成もあります。

丸田先生は取られそうな銀を捨てて71角成のほうを受けるのですが

角損で馬と と金の作り合いですから、かなり分が悪いです。この桂取りも銀を打ちたくないし

飛車を捨てて

形を作って投了です。


丸田先生は軽い攻めの得意な「小太刀の名手」と呼ばれた居飛車党です。行きがかり上の乱戦ですが、振り飛車党のほうが慣れているような形になりました。
大山先生の馬作りから自陣角のあたりを覚えておきましょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:丸田祐三9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 4二銀(31)
5 7八銀(79)
6 5四歩(53)
7 6七銀(78)
8 4四歩(43)
9 5六歩(57)
10 4三銀(42)
11 6五歩(66)
12 4五歩(44)
13 2二角成(88)
14 同 飛(82)
15 7七角打
16 3三角打
17 6八玉(59)
18 7七角成(33)
19 同 玉(68)
20 3三角打
21 6六角打
22 4四銀(43)
23 4八銀(39)
24 5五歩(54)
25 5七銀(48)
26 5二金(61)
27 8八玉(77)
28 5三金(52)
29 5五歩(56)
30 同 銀(44)
31 7七角(66)
32 6四歩(63)
33 5六銀(57)
34 同 銀(55)
35 3三角成(77)
36 同 桂(21)
37 5六銀(67)
38 6五歩(64)
39 5四歩打
40 同 金(53)
41 4三角打
42 4四角打
43 9八玉(88)
44 5三金(54)
45 3四角成(43)
46 4三銀打
47 1六馬(34)
48 6六歩(65)
49 5五銀打
50 同 角(44)
51 同 銀(56)
52 6七歩成(66)
53 2六角打
54 5二歩打
55 5四歩打
56 同 銀(43)
57 同 銀(55)
58 6二銀打
59 5三銀成(54)
60 同 銀(62)
61 3四馬(16)
62 4二金(41)
63 3一銀打
64 6八歩打
65 2二銀(31)
66 6九歩成(68)
67 3三銀成(22)
68 投了
まで67手で先手の勝ち

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20170619今日の一手(その526);相手の立場で考える

2017-06-19 | 今日の一手
20170619今日の一手

6月10日の名南将棋大会から、SさんとTさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
序盤から見てみます。

後手の角交換四間飛車に、私は右の金銀桂を使い、さらに玉頭の位も取ったのですが、これはやや指しすぎかもしれません。後手のMさんは自陣角を打ちました。

金で角頭を攻めるのですが

ここに歩を打たないで23角~34角成のほうが良かったです。

角を転回されて44歩に同歩ではなく36歩なら私が悪かったと思います。これを取ってもらえたので

飛車先を突破しやすくなりました。桂頭を攻められて、取れないのですが、45桂と逃げるほうが良かったです。23歩成37歩成24飛52飛33と22歩で問題図。

22に歩を打たれて、こんなことなら32と が正しかった、と後悔していました。

☆ 形勢判断をします。
先手の桂損です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は24飛33と 持ち駒角で3枚。
後手の攻め駒は37と 持ち駒桂で2枚。

総合すれば後手有利です。

☆ 大局観として
32に と金を入っていれば、21の桂を取ってほぼ駒の損得なし(先手が竜を作ってわずかに駒得になる)はずだったのですが、当てが外れました。
玉頭位取りも8筋の歩を突いていないので、玉頭で戦う展開にはならなさそうです。(玉を上にかわして粘ることはできるかも。)
先手の主張は攻め駒が多い、つまり飛角の働きが良いということですね。駒損でも後手の飛角を抑え込んでいます。

後手からは46歩~47歩成のゆっくりですが確実な攻めがあります。玉の堅さがあるので、先手の攻めが遅ければ次第に有利になっていきます。

つまり抑え込みで完封、とはいかないわけです。と金を消去することができればよかったのですが。
駒損を回復しつつ、寄せ合いに持っていけるようにしたいです。


△ 22同と は考えにくいですが

46歩11と47歩成21飛成

駒損は一応回復して、後手の飛角も抑えています。桂香も使って後手の と金攻めを受けつつ、33歩成からの反撃を間に合わせられるかどうか。形勢は互角です。


× 22同飛成では後手の飛をさばかせます。

22同飛同と47と

次の38飛が厳しすぎます。


× 自然なのは43歩成ですが

35の金を取られます。35角52と24角61と同銀

美濃囲いは崩れたものの、後手の飛角をさばかせてしまいました。まだ駒損ですし、寄せ合いで負けそうです。


○ 43と ならば

43同銀しかなく、同歩成35角

やはり金を取られますが、52と24角61と同銀

これは前の43歩成の変化と比べると、33にいた と金と54銀が交換になっています。駒損は消えて、玉の堅さも逆転しています。飛角をさばかれた、というのは同じですが、寄せ合いで有利なはず。31飛に62金か71金と打つか、後手の受けの形もあまり良くないです。
この手は次の日くらいに気が付きました。


○ 他には、35の金にひもを付ける手で、17角

が一番良さそう。46歩43歩成同銀同と51飛22飛成

で52銀を見れば寄せ合い勝ちです。

後手は51桂

と我慢します。歩切れなので43歩成同桂44金くらい。44同角

と切ってしまい、44同角46歩43と同銀22角成47歩成21馬

は少し先手が良さそうです。


× 42と と捨てるのは筋のようですが、42同飛

の時に歩切れです。31角~22角成や、33歩成同桂34金などでは厳しくないです。1歩持っていれば33歩成同桂34歩でまあまあなのですが。


△ これはゆっくりしていますが、31角と打って

46歩42と53飛22角成47歩成11馬

というのはまあまあか。最初に22同と としてしまうのと似ています。

途中43歩成とやってしまうと

43同銀同と同飛

銀を取っても飛角をさばかれてしまいますから注意。


× 実戦は41角と打って

飛は逃げるのかなあと思っていた、というのは、47と52角成同金22飛成

が気持ちよいからなのですが、51金21竜46角36金57と

角で飛をとるというのは、後手の飛をさばかせたということなのです。と金を使って攻められました。46金68と同玉46歩52歩61金31飛47歩成

61飛成を受けてもらえるものだと思っていました。2回手抜かれてまずかったようです。61飛成同銀同竜38飛77玉71金

攻め駒5枚なので、なんとかなりそうに思えたのですが、詰めろを続けられずに敗勢です。(71同竜同角61角が詰めろですが、72桂と受けられて詰めろが続かない。)


× 32角と打って

43歩成とか22飛成とか狙うのも、32同飛同と46角

喜んで飛を切られてだめです。25飛に13桂がぴったり。


☆ まとめ
対局中は33と を悔やんでいましたが、こういう疑問手(後の手がわかっていれば疑問ではなかったわけですが)を指した後が大切です。疑問手悪手を重ねないことです。こういう時はしっかり形勢判断を行って、今後の方針を決めるのが良いです。

43歩成あるいは43と というのは駒の取り合いになります。35金24飛を取られる間に、52飛61金を取るだけでは悪そうです。43と ならば54銀も取れるので話が違いました。

35金をかわすとかひもを付けるのも有力でした。(これはなかなか見えなかった。)17角が一番良さそうで、駒得での寄せ合いになります。寄せ合いなら駒得の効果は小さいのですが、攻め駒が多いし、受けにも使えるという意味です。


後手の飛角を抑えたままにしておこう、と思えば、22同と や31角が候補です。これは少し悪いのかもしれませんが、桂香を拾って受けに使えるので頑張れます。

実戦の41角あるいは32角も同じことですが、持ち駒の角を使って52飛を動かそう(取ろう)というのはだめでした。後手玉が堅いので、少々損だとしても、52飛が角と交換できるなら構わなかった、ということなのです。桂を取り返して2枚飛車で攻める、というのもやりたくなるのですけどね。

どういう展開なら勝てるか、というのを互いの立場で考えてみる、というのは有効です。こういうのは大局観の応用ですが、盤面をひっくり返して(ひふみんアイと呼ばれます)

後手(下側)を持ったら、飛角をさばきたいなあ、と思いますよね。69角に逃げるわけもなかったです。59飛とかわされても難しいと思っていたのですが。
嫌なのは と金で駒を取られることです。でも43歩成なら35角なので歓迎でしょう。だから43とで裏をかくとか、35金にひもを付けるとか、が有効です。
88同と などならどうにかなりそう、時間を稼いだので、と金を使って悪くないと思うでしょう。ただやってみれば大変でした。


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