名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

大山将棋研究(554); 三間飛車に天守閣美濃(中原誠)

2017-06-18 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170618
昭和55年9月、中原誠王座と第28回王座戦第1局です。(この時はまだタイトル戦ではないのですが、挑戦制で3番勝負です。)

なお、第28回王座戦第2局はかなり前に記事にしたのですが、見直して加筆しました。



大山先生の先手三間飛車です。

中原先生は天守閣美濃に。

それから急戦ですが、桂を使うのは珍しい組み合わせです。

44角に27銀なら65歩同歩同桂44角同歩66歩、までは見えますね。86歩同歩87歩同飛78角の筋か、96歩同歩67歩同銀79角の筋か。ともかくこういう急戦を研究していたのでしょう。大山先生は26の歩を取らせます。

手順に46銀で形は良いです。

5筋を攻める調子は良さそうです。

35歩から攻められば好調子が続きます。

86歩に同角でした。歩で取って35歩ねらいでも相当だと思いますが。中原先生は端を攻めます。

歩切れですが、16香には86飛同歩17角打で攻めようということです。厳しそうですね。(26歩同角と呼んで16香という怖い受け方もありました。)

35歩にも同角で

この攻めは受けにくいです。

大山先生の受けは78角から。87歩を支えておいて

金取りに引いて

催促します。

中原先生は角の質駒が消えたので、金を繰り出しました。

攻防に香を打てば優勢に見えました。

大山先生は桂を逃げて(これが香取りになる)金を呼びこんで受けます。37同金33桂成同銀37銀47歩成が普通です。つぶれているように見えます。27金左36歩28成銀から清算して47銀もありますね。それはだめなので金銀を捨てて逃げ出すのも自信なし。

26金右はひるんだ感じで、玉を逃げ出せば

先手玉が捕まりにくくなりました。投了です。

中原先生が急戦を研究してきたのですが、大山先生がうまく外し、有利だったと思います。86歩に同角は大山先生らしい気もしますが、同歩から3筋を攻めても勝ちだとも思うのですが。
中原先生の端攻めが厳しくて、角の質駒をとがめられたことになっては逆転です。質駒を解消しつつ、強く受けたら中原先生が間違って再逆転、という面白い展開でした。
端攻めの応接がまずかったということになりますが、振り飛車をもって並べるほうがおもしろいです。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:中原誠王座
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 8五歩(84)
7 7七角(88)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 5二金(61)
15 5八金(69)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 5四歩(53)
19 2八玉(38)
20 2四歩(23)
21 3八銀(39)
22 2三玉(32)
23 4六歩(47)
24 3二銀(31)
25 5六歩(57)
26 7四歩(73)
27 3六歩(37)
28 9四歩(93)
29 4七金(58)
30 6四歩(63)
31 2六歩(27)
32 7三桂(81)
33 8八飛(78)
34 4四角(22)
35 4五歩(46)
36 2六角(44)
37 5七銀(68)
38 6三銀(62)
39 4六銀(57)
40 5三角(26)
41 5八飛(88)
42 4二金(41)
43 5五歩(56)
44 同 歩(54)
45 同 銀(46)
46 8一飛(82)
47 5四歩打
48 6二角(53)
49 6八角(77)
50 3三桂(21)
51 4六金(47)
52 8六歩(85)
53 同 角(68)
54 1五歩(14)
55 同 歩(16)
56 1八歩打
57 同 香(19)
58 1七歩打
59 同 香(18)
60 2五桂(33)
61 3五歩(36)
62 同 角(62)
63 同 金(46)
64 同 歩(34)
65 1六香(17)
66 2六金打
67 4四歩(45)
68 3六歩(35)
69 7八角打
70 2二玉(23)
71 5九角(86)
72 1六金(26)
73 4三歩成(44)
74 同 金(42)
75 4四歩打
76 3三金(43)
77 3四歩打
78 2三金(33)
79 2六歩打
80 3七歩成(36)
81 同 桂(29)
82 1七桂成(25)
83 3九玉(28)
84 5六歩打
85 同 飛(58)
86 3四金(23)
87 3五歩打
88 同 金(34)
89 6八角(59)
90 3三香打
91 3六歩打
92 同 金(35)
93 4五桂(37)
94 4六歩打
95 3七歩打
96 2六金(36)
97 4八玉(39)
98 2七成桂(17)
99 4六銀(55)
100 4七歩打
101 5七玉(48)
102 3八成桂(27)
103 同 金(49)
104 8八銀打
105 8六歩(87)
106 2七金(16)
107 同 金(38)
108 同 金(26)
109 5三歩成(54)
110 投了
まで109手で先手の勝ち
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大山将棋研究(553); 四間飛車に天守閣美濃引き角棒銀(真部一男)

2017-06-17 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番中原先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170617
昭和55年9月、真部一男先生と第36期棋聖戦です。


大山先生の四間飛車に真部先生は74歩を突いてから天守閣美濃。

引き角棒銀になりました。

大山先生は4筋を狙っています。真部先生は7筋の歩を交換して

53角~62銀と少しでも強化するのですが

46金から35歩と、一気に攻めつぶそうとしています。

44歩と取り込みが利いて

飛車をまわり

57角成をみせられても構わずに3筋をこじ開けます。35同歩には34歩。34同玉は45銀で終わりで、構わず36歩には33歩成同金35桂で一気に寄せようということでしょう。

真部先生は飛車の素抜き筋を消して、77飛成から35歩で対応します。これで34歩はちょっとやりにくい。

大山先生は金で取り返して、57角成に銀を引いて引き締めます。

34歩には43歩成で早い投了図です。43同銀(同金でも)に24金同玉43飛成同金21飛で寄りです。

しばらく大山先生は引き角棒銀を苦手にしていましたが、このところはしっかり対策ができたみたいですね。先手番だということもあり、3,4筋から攻めつぶしてしまいました。後手は組上がりで作戦負けなので、工夫できるかどうか。左美濃の引き角棒銀が指しにくくなりました。
先手をもって並べておくと良い棋譜です。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:真部一男7段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八銀(39)
12 5二金(61)
13 3九玉(48)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 5四歩(53)
17 6七銀(78)
18 7四歩(73)
19 2八玉(39)
20 2四歩(23)
21 5八金(69)
22 2三玉(32)
23 4六歩(47)
24 3二銀(31)
25 4七金(58)
26 4四歩(43)
27 3六歩(37)
28 4三金(52)
29 2六歩(27)
30 8五歩(84)
31 7七角(88)
32 3一角(22)
33 8八飛(68)
34 7三銀(62)
35 6五歩(66)
36 3三桂(21)
37 3七桂(29)
38 9四歩(93)
39 5六銀(67)
40 7五歩(74)
41 同 歩(76)
42 同 角(31)
43 7六歩打
44 5三角(75)
45 4五歩(46)
46 6二銀(73)
47 4六金(47)
48 7二飛(82)
49 3五歩(36)
50 同 歩(34)
51 同 金(46)
52 3四歩打
53 4四歩(45)
54 4二金(43)
55 3六金(35)
56 7六飛(72)
57 4八飛(88)
58 7三桂(81)
59 4六飛(48)
60 7五角(53)
61 3五歩打
62 7七飛成(76)
63 同 桂(89)
64 3五歩(34)
65 同 金(36)
66 5七角成(75)
67 4七銀(56)
68 4八歩打
69 3九金(49)
70 3四歩打
71 4三歩成(44)
72 投了
まで71手で先手の勝ち


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20170617今日の一手(その525);端攻めの怖さ

2017-06-17 | 今日の一手

20170617今日の一手

5月13日の名南将棋大会から、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さを比較するのは難しいのですが、後手の美濃囲いは横からなら堅いです。上から攻められそうなので堅いとは言えません。先手玉は薄いけれども、上部には厚いです。とりあえずは少し後手のほうが堅いとしておきます。
先手の攻め駒は89飛68角で2枚。
後手の攻め駒は34飛44角で2枚。

総合すれば互角か後手もちか。

☆ 大局観として
何回か出てきましたが私は左玉です。後手は最初から三間飛車、私は57の銀を引いてけん制したので少し後手の手が進んでいる感じです。
じっと待っていると1筋を攻められるかもしれませんし、そろそろどこかから動きたいところです。何か攻める手を探しましょう。


△ 1筋から順番に見てみます。詰められている端ですが、16歩同歩12歩同香13歩

素直に応接してもらえば香を取れます。17歩成同香25桂15香14歩12歩成15歩

と進めば角を成れますからまあまあでしょう。

詰められている端ですから、後手は手を抜いて36歩が普通の応手です。

36同歩同飛37歩26飛27歩25飛15歩16歩

というのは端攻めを逆用された感じ。16同香には26歩ですね。あまりうまくいっている感じではないです。

途中26飛に27歩と謝るのがしゃくなので、37銀で反発します。

34飛35歩24飛(角交換もある)15歩

で互角の戦いです。


△ 2筋から動くなら24歩

22歩と受けてもらえるなら得だと見ます。36歩(同歩同飛37歩26飛のねらい)23歩成37歩成同桂36歩24と

はどうでしょうか。35飛同角同角に34飛

で角を取れそう。でも37歩成同金44角打

で案外に難しいです。飛と角2枚の交換くらいにはできるのですが、58飛で返されます。

飛を打たないで34と

から角を追って21飛くらいでややよしでしょうか。

ではやはり後手は22歩が正着か。

22歩を打たせたのは得ですが、持ち歩が減ったからつまらないような感じもあります。


△ 22歩と打てば

この と金作り(香取りにいく)は受けがないです。35歩21歩成24飛11と28歩でも27香

がぴったり。(28歩ではなく27歩は39銀で受かる。)

後手は36歩しかないです。

手順に2筋に回られてはいけないので、21歩成37歩成同銀25桂(36同歩同飛37銀34飛21歩成25桂でも同じ局面)

11と37桂成同金28歩

桂を取られて銀香交換ではぱっとしないです。ただし桂香歩で8筋を攻めることはできるのでそんなに悪いこともなし。


× 3,4筋は手がないですが、55歩は手筋。

55同銀56歩66銀同金同角55銀

やりたい手順ではないですが、駒得にはなります。これが怖ければ55歩同銀に57銀から56歩を狙います。

55同角が本筋で

57銀36歩56銀37歩成55銀

と取り合うと、38と54銀同飛

これは後手よしです。

あるいは56銀に44角と引いて

36歩に55銀同銀同角

というのも後手よし。


△ 常識的には57銀で

(一度引いた銀ですが)24飛27歩16歩同歩17歩に55歩

から56銀を狙うことはできます。まあ後手が端攻めの前に飛を引いておけばよい話ですが。
この端は28金で受けられる(43銀65歩16香66銀21飛28金18歩成同香17歩同桂)

形ですから、角の利きが止まっても大丈夫ではないかと思います。歩や桂香をもらって玉頭で反撃するのが楽しみです。


△ 先に65歩でも

同じような意味です。57銀~66銀とする予定。36歩同歩同飛37歩26飛27歩21飛

これは持ち歩が1枚になるので玉頭から攻めにくくなります。1筋を攻めてもらえばありがたいですが。


× 8筋を狙うと言っても、持ち歩が2枚しかないので、歩の手筋は利かず。85銀では

2歩持っていれば84歩同歩83歩同銀84銀で銀交換できる(得だとも思えませんが)とはいえ、前と同じように1歩使わされると空振りです。


○ 実戦は95歩とこちらの端攻めです。

95同歩93歩に同玉

と妥協せずに受けられました。端を詰めて謝るなら先手の得です。ここで強攻します。95香94歩同香同玉99飛95歩82歩

93桂81歩成同銀85桂

感想戦で気が付きましたが、65に跳ねれば詰めろですから簡単でした。でも96香に(飛取りを受けてしまったのですが)同飛同香73桂成

これは感想戦で触れたけど気がつかず。74成桂と引けるから詰めろなんですね。飛1本では受けにくいです。

それを逃して97歩

からは難しく、84歩96歩85桂86歩64桂

以下後手玉はどんどん逃げ出してしまい

反撃が厳しくなりました。最後にチャンスがあったのですが

32金(42金同金同玉34桂から追っていく)の詰めろで勝ち筋。39金が66桂で受けになっていなくて負けました。


☆ まとめ
盤面の右から動くのは、桂香をもって(特に香と歩)87香~84歩同歩85歩と玉頭から反撃して勝つのが理想です。

16歩は取ってもらえそうにないですが、68角の利きでけん制しているのでなんとかなります。48に銀を引いた手を生かす展開です。

24歩は受けられたらどうしようか、と思うのですが、受けなければ34飛を取る展開が期待できます。

22歩は香を取りに行って後手の攻めをせかせます。


55歩とか65歩とか57銀とか、中央から動くのは前に銀を引いた手を生かしていない(問題図だけではわからないですが)のであまりうまくいきません。55歩は自分から動いて無理をしている感じが強く、65歩や57銀が本筋ではあります。

左からすぐに動く手がありました。8筋は持ち歩が足りませんが、95歩から端を攻めれば、89飛68角77桂99香で4枚の攻め駒になります。端攻めは攻め駒を増やしやすいのです。香が攻め駒になるのは当然で、桂も働くことが多く、飛角あるいは銀の応援があればあっという間につぶせるかもしれません。持ち駒も利用しやすいでしょう。

デメリットは反撃を食らうこと。先手玉からも近いですから、反動はあります。ただ後手玉は82ですからより厳しいわけです。
また、端を攻めても逃げ出されて効果なし、ということはあるわけですが、これは早い段階で端を攻めることが解決策です。問題図では中盤ですから、玉を逃げ出すとか手を抜くとか謝るとか、はやりにくいのです。あるいは詰めろになる時に(相手玉が端に逃げたら)攻めるのもよい手です。
この中間の時に端を攻めると効果がなかった、ということがあります。




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大山将棋研究(552); 四間飛車に中央位取り(中原誠)

2017-06-16 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170616
昭和55年9月、中原誠先生と第7回名将戦です。


大山先生の四間飛車に中原先生は中央位取りです。

大山先生は石田流への組み替えを狙います。対して中原先生は46歩。持久戦なら着かないほうが良いと思いますが

どんどん攻めようという意図でした。45同歩54歩33桂なども難しそうですが

大山先生は少し軽く飛で取り返すほうを選びました。対して中原先生は57銀。49飛成は構わないと。大山先生は「最初のチャンスは見送る」と公言していたのですが

気合いよく飛車成りでした。でも竜は殺されます。

金を打てば攻めは続きます。これで指せると見たのでしょう。

結構うるさい攻めなんですが、先手から見ると負担になる駒が少ないです。

角も参加すれば

と金作りもあって、切れることはなさそう。ただ27銀が働くのかなあ?

中原先生は攻め合いに出ました。71玉の位置なので横からの攻めはかなり速いです。

大山先生は45の銀を取りましたが、57金と入れば1手違います。

銀を打ってもすぐに飛を取れない(68銀成同玉38飛77玉)で と金を引くのではかなり遅い攻めです。駒得にはなりますが

明白な速度負けでした。


大山先生は中原先生相手だと何か指し方が違っている感じがします。変な意識があるのでしょうね。飛を成らなければそんなに忙しくなかったのですが。もちろん飛を切って十分だということもよくあるのですが、先手の飛をうまく追えなかったので、攻めの速度が遅くなりました。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:中原誠名人
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5八金(49)
16 7一玉(62)
17 5七銀(48)
18 5二金(41)
19 5五歩(56)
20 4三銀(32)
21 5六銀(57)
22 3五歩(34)
23 2五歩(26)
24 3三角(22)
25 6八銀(79)
26 3二飛(42)
27 4六歩(47)
28 4二角(33)
29 2六飛(28)
30 3四飛(32)
31 4五歩(46)
32 3三桂(21)
33 4四歩(45)
34 同 飛(34)
35 5七銀(68)
36 4九飛成(44)
37 4八銀(57)
38 3六歩(35)
39 5九金(69)
40 同 龍(49)
41 同 金(58)
42 3七歩成(36)
43 同 銀(48)
44 3五金打
45 2七飛(26)
46 4五桂(33)
47 4八銀(37)
48 3六金(35)
49 2八飛(27)
50 4七歩打
51 4五銀(56)
52 4八歩成(47)
53 同 飛(28)
54 4七歩打
55 3八飛(48)
56 1五角(42)
57 6九金(59)
58 2七銀打
59 6八飛(38)
60 4六金(36)
61 4四歩打
62 3二銀(43)
63 3一飛打
64 4二金(52)
65 5四歩(55)
66 4八歩成(47)
67 5三歩成(54)
68 4一金(42)
69 1一飛成(31)
70 5九と(48)
71 7九金(69)
72 4五金(46)
73 4三歩成(44)
74 5七銀打
75 3二と(43)
76 5八と(59)
77 同 飛(68)
78 同 銀成(57)
79 4一龍(11)
80 5九角成(15)
81 7七角(88)
82 投了
まで81手で先手の勝ち

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大山将棋研究(551);四間飛車に玉頭位取り(勝浦修)

2017-06-15 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番桐山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170615
昭和55年9月、勝浦修先生と第28回王座戦です。


大山先生の四間飛車に勝浦先生は玉頭位取りです。

大山先生は石田流に組み替える対抗策でした。

端角、当時の評価は両方あったと思いますが、今は居飛車が避けることがほとんどです。

勝浦先生は55歩~56飛くらいなら穏やかですが、銀を出るのは何でしょうか?

55角~74歩は珍しい構想です。大山先生は端桂から1歩得ています。

1歩得対玉の堅さという比較です。

大山先生は玉を固めませんね。

かなり薄いのですが、攻撃力を重視しています。

25桂を跳ねているので、3筋の歩交換の効果が大きく

銀を戻らせて

38歩。交換したら定番の手筋です。

銀を出て、45歩57銀39歩成、あるいは39歩成同角45歩57銀35銀(43銀)の方か、手は続きます。

勝浦先生は3筋を守るために銀桂交換を受け入れ

少し苦しいのですが、角をぶつけると

打ち込まれるだけなので損ですよね。

馬を引かれて困っています。

空間に銀を打たれては位がなくなりそう。

角を打ち込んで飛と交換しても

大山先生は4枚の攻めです。

これは一方的に終わるのかと思ったら、さすがは勝浦先生、鋭い寄せがありました。銀を捨てて

竜を切って飛を成り込みました。詰めろです。

詰めろが続いてうっちゃりが決まったかというところですが

詰みがありました。まあ危なければ83銀を取らないわけでしょうから、大山先生も承知の形作りですか。

端角は嫌な手で、大山先生のうまい序盤でした。薄い玉でもじっくり優位を広げていく、というのは現代ではまれな指し方ですから、是非後手をもって並べていただきたい将棋です。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:勝浦修8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4三銀(32)
9 6八玉(59)
10 4二飛(82)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5八金(49)
14 7二銀(71)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 6八銀(79)
18 7一玉(62)
19 5七銀(48)
20 5二金(41)
21 7五歩(76)
22 3五歩(34)
23 2五歩(26)
24 3三角(22)
25 7七銀(68)
26 3二飛(42)
27 7六銀(77)
28 4二角(33)
29 2六飛(28)
30 1五角(42)
31 1六飛(26)
32 1四歩(13)
33 4六銀(57)
34 1三桂(21)
35 5五角(88)
36 2五桂(13)
37 7四歩(75)
38 5一角(15)
39 2六飛(16)
40 2四歩(23)
41 7三歩成(74)
42 同 銀(72)
43 7五歩打
44 5四歩(53)
45 6六角(55)
46 6二角(51)
47 2七飛(26)
48 6四銀(73)
49 8六歩(87)
50 7三歩打
51 8五歩(86)
52 7二玉(71)
53 5七銀(46)
54 3六歩(35)
55 同 歩(37)
56 同 飛(32)
57 3七歩打
58 3五飛(36)
59 4六銀(57)
60 3二飛(35)
61 6八金(58)
62 1三香(11)
63 7七桂(89)
64 3八歩打
65 8八玉(78)
66 3四銀(43)
67 3六歩(37)
68 3九歩成(38)
69 同 角(66)
70 4五歩(44)
71 3七銀(46)
72 同 桂成(25)
73 同 飛(27)
74 4四角(62)
75 7八金(69)
76 4三銀(34)
77 6六角(39)
78 同 角(44)
79 同 歩(67)
80 4八角打
81 3五桂打
82 3四銀(43)
83 2七飛(37)
84 6六角成(48)
85 6七金(68)
86 3三馬(66)
87 2三歩打
88 2五歩(24)
89 2八飛(27)
90 8六銀打
91 8四歩(85)
92 同 歩(83)
93 2二角打
94 同 飛(32)
95 同 歩成(23)
96 同 馬(33)
97 3七桂(29)
98 3九角打
99 6八飛(28)
100 7五銀(64)
101 2四飛打
102 4四馬(22)
103 2一飛成(24)
104 5一金(61)
105 5五歩(56)
106 7六銀(75)
107 同 金(67)
108 7五銀打
109 8六金(76)
110 同 銀(75)
111 8三銀打
112 同 玉(72)
113 5一龍(21)
114 同 金(52)
115 6三飛成(68)
116 6二金(51)
117 7四銀打
118 8二玉(83)
119 8三歩打
120 9三玉(82)
121 9五歩(96)
122 8七銀打
123 同 金(78)
124 同 銀成(86)
125 同 玉(88)
126 8九飛打
127 投了
まで126手で後手の勝ち


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20170615今日の一手(その524);寄せは駒の損得ではない

2017-06-15 | 今日の一手
20170615今日の一手

これも5月のR選手権から、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
仕掛けのところから見てみると、実際は先後逆ですが

後手は73角と打ってから82に引いて桂を跳ねました。85には跳ねられないけれど、65歩同歩同銀同銀同桂、という狙いなのでしょう。受けるのもありますが、45歩65歩で攻め合いです。44歩に86歩同歩(手抜きもあった)85桂

とこちらに跳ねるのは読みぬけていました。25桂77桂成同金寄

というのは、後手の66歩から金をかわしているので先手が悪くはありません。37角成33桂成同桂49飛58銀で問題図。

☆ 形勢判断をします。
先手の2歩得(後手に持ち歩がないのでカウントする)で馬を作られています。ほぼ損得なしです。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。先手玉は上から攻められるのではなく、横から攻められそうなので、88に入っている方が良いですし、金2枚が並んでいる形は詰めろがかかりにくいのです。後手玉は33桂と跳ねているのがマイナスで、2筋を攻められていないので31よりも22玉のほうが良いですね。
先手の攻め駒は持ち駒角銀桂で3枚。
後手の攻め駒は持ち駒桂1枚。場合によっては58銀は働きます。37馬は先手玉に向かっていないので数えません。

総合すれば先手有利です。

☆ 大局観として
攻め合いを考えれば先手の条件が良いです。玉が堅くて攻め駒3枚。もう1枚あれば寄せが見えてきます。44歩の拠点もありますし、何かありそう。
後手から見れば、37馬の存在が頼りで、49飛を追って少し粘れないかなあ、というところです。
要するに飛を逃げないで攻めの手段を探したいのです。


× 39飛と逃げれば馬取りですが、48馬29飛57馬

56の銀を取られてはいけません。


△ 飛を逃げるなら79飛でしょう。

29飛よりは守りに働いています。これが実戦で指した手です。飛を逃げるのでは自信がないなあ、と思っていました。66歩43銀に65桂が悪手。


65桂としないで、43同銀同歩成同金左55桂同馬同銀67歩成63歩

という攻め合いなら互角です。途中55桂は同馬と取ってしまうのが良いです。駒の損得ではありません。

戻って、65桂が悪手というのは同銀と取られてしまうからで、65同飛

で手番が渡ります。先手の攻め駒は4枚になったのですから、先手が有利。この後は32銀成同玉43金同銀同歩成同金44歩同金56桂

と快調に攻めて優勢、といいたいところですが、45飛なら攻防で後手もちなのかもしれません。飛を追う攻めしかなくて、48飛成~67歩成で寄せ合い負けかも。
幸い見逃してもらって、55馬44桂同馬56桂26馬に43銀

1枚捨てますが、43同玉21角32銀44歩

で寄り筋です。44同馬32角成同玉44桂43玉21角

で間接王手飛車。44玉65角成が必至で、45玉には49飛

と格好良く飛車を活用して詰ましました。

途中45飛の攻防手があるので56角

と打って45飛を防ぎ、62飛32銀成同玉34角43歩35桂

と少し曲線的に攻めるのが正しかったです。

後手の悪手に助けられただけで、飛を逃げるのは最善ではありません。


△ よくあるのは46角と打つ手。

この場合38馬と逃げられても、そこで79飛と逃げて、角を打っているのは得だというわけです。(だから気が付きにくい。)
49銀不成37角

というのも先手が得です。後手は銀を使って(遊んで)飛角交換ではよくないのです。

とすれば一度は36馬

とかわすのが正しく、先手は37歩くらい。46馬同飛35角73角64桂

というのはいろいろ駒がぶつかっていますが、互角の展開です。以下は62角成同金43歩成同銀同飛成同金55桂48飛

でしょうか。

37歩に27馬もあり

48飛59銀不成58飛49馬18飛75歩

これは後手よしか。


○ 何か攻めたいのです。35歩は飛車を捨てる手で

49銀不成34歩45桂33角

これは飛の丸損ですが、寄せ合いにはならないので攻めるだけでよいです。11角成~33歩成とできれば楽勝です。42金右には51銀ですし、43桂や43銀の打ち込みもあり、実は先手優勢に近いのです。攻め駒3枚でも34歩44歩の拠点が大きいのですね。

後手は桂を逃げられなくて、何か受けるのですが26馬

ならば33歩成同金34歩

桂を取れれば攻め駒4枚です。34同金46桂は簡単そうですし、ひねって44金33歩成32歩

なんていう受けは、22角41玉32と同玉33銀43玉36桂

がぴったりです。

他の受けは26馬のところで48飛

です。ここしか攻防で打てないのですが位置が悪くて、33歩成同金25桂34金59角

38飛成37角同竜73角

25桂の拠点があって飛を取れれば簡単です。


○ 他には43歩成

これは拠点の歩を捨てるので考えにくいのですが、43同銀同飛成同金左(左のほうが受けやすい)55桂

飛は銀と交換して4枚の攻めです。37馬が利いているので攻めにくいようなのですが、42金引43歩32金73角

92飛42歩成同金右43桂不成同金直37角成

馬を素抜いてしまえば有利です。


☆ まとめ
攻める手があれば優勢になる、ということは対局中もわかっていたのですが、ちょっと考えにくい手が正解でした。

35歩は飛を取らせるのですが銀が全くの遊び駒になります。34歩45桂33角

で寄り、というのは見えにくいですね。でも相矢倉ならよくあるのではないでしょうか。(飛を取らせても端を破るだけで優勢など。)

43歩成から飛を切って銀を取る攻め

というのも、拠点の歩を捨てるので考えにくい順です。でもこれは攻め駒4枚なのです。歩を成り捨ててある図で58銀と打たれたら喜んで飛を切りますよね。

自玉が堅い(攻められる形になっていない)という場合は、四枚で攻められるのならば駒の損得は関係ないのです。攻めが続くかだけ気にかければよいです。

何かありそうに思えても、35歩や43歩成が成立するようには見えず、46角は少し浮かびましたが馬をかわされてなんでもないと思い込んでしまいました。
飛を逃げるようでは形勢はほぼ互角。まあ1つ疑問手でももう一つ続けなければ悪くはならないのですが、やむなく3枚で攻めるのでは自信なしです。後手の悪手に助けられました。

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大山将棋研究(550);四間飛車に中央位取り(桐山清澄)

2017-06-14 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170614
昭和55年9月、桐山清澄先生と第39期名人挑戦者リーグです。


大山先生の四間飛車に桐山先生は中央位取りで

急戦でいく方を選びました。この後手陣が最善とされていて

45桂と行くのはだめ(42角54歩同銀22角成45銀同銀33角でさばかれる)だとされています。12香~41飛が形なのです。

銀で取ったのですから44歩としておいても不満はないのですが、大山先生は角を引いて54歩を突かせました。

これは中央の位を失った、とみるのではなくて、急戦で2つの筋の歩を切って居飛車まずまずのわかれ、と見るべきでしょう。

大山先生は桂頭に手がある、と飛をさばきに行ったのですが

桂を捨てて角を成る、というさわやかな手順がありました。

目標になっていた桂をさばいた(12香と交換になった)のですから桐山先生が指しやすいです。

だからと言っても両取りを食らってよいのか?と思いますが

これで桂を取れました。

桐山先生が駒得になって、でも自分から決めに行くのは難しいのです。少しもたれて指し、端からいくよ、と催促します。

銀を打たせ

34の歩は払われても端を破り(破ったというほど効果はないのですが、手には困らなくなった)

飛を追われたら玉頭に移動します。

ここで大山先生は65歩でしたが、75歩として少しでも手厚い方が良かったのでしょう。

俗に桂を打ち込まれ

持ち駒香の潜在能力で嫌味がつきました。

大山先生は得意の玉移動ですが、この桂打ちが好打。44角もさすがの対応ですが

なかなか55歩を取らせてもらえません。

55の歩をめぐる争いは続き

大山先生が取り切った、と思ったらこの歩は痛いです。桐山先生の有利がはっきりしてきました。

馬は金銀と二枚換えになり

桂を取られても銀を剥がして

大山先生の55銀打がまずかった、ということになるかもしれません。持ち駒が悪くて7,8筋をうまく受けられないです。

7,8筋は明け渡して寄せ合いを目指しました。

先手玉にも嫌味がついて勝負になりました。

桐山先生は難しくなったとはいえ、桂を打ち

この香で右翼脱出を防ぎました。

大山先生はどこまで先手玉に迫れるか。

桐山先生は攻防の角を打ち

銀、桂と使わせてちょっとわかりやすくなりました。

やや心細く見えますが、銀を打ってしばり

後手玉を詰ませば勝ちです。

嫌な追い方で見えにくいのですが

銀を補充できて

詰みました。

桐山先生らしい、(指された意味はわかりますが)理解しにくい将棋です。スパッと切るのではなくて、そういう指し方もあるのかという手を重ねていく、という感じなのです。この期はリーグを勝ち抜き、名人挑戦者になりました。
大山先生らしさも多く、並べ甲斐のある将棋です。どちらの将棋も真似をしにくいのですけど。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:桐山清澄9段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 5八金(49)
14 7一玉(62)
15 6八銀(79)
16 6四歩(63)
17 3六歩(37)
18 8二玉(71)
19 9六歩(97)
20 9四歩(93)
21 5七銀(48)
22 4三銀(32)
23 5五歩(56)
24 5二金(41)
25 5六銀(57)
26 6三金(52)
27 2五歩(26)
28 3三角(22)
29 4六歩(47)
30 7四歩(73)
31 1六歩(17)
32 4一飛(42)
33 3七桂(29)
34 1二香(11)
35 1五歩(16)
36 8四歩(83)
37 4五歩(46)
38 同 歩(44)
39 2四歩(25)
40 同 歩(23)
41 4五銀(56)
42 5一角(33)
43 5四歩(55)
44 4四歩打
45 5三歩成(54)
46 同 金(63)
47 5六銀(45)
48 3五歩(34)
49 2六飛(28)
50 3一飛(41)
51 4五桂(37)
52 同 歩(44)
53 2二角成(88)
54 4一飛(31)
55 1二馬(22)
56 3三角(51)
57 5五歩打
58 3六歩(35)
59 3四歩打
60 4二角(33)
61 2三馬(12)
62 5一飛(41)
63 3六飛(26)
64 4四桂打
65 1六飛(36)
66 5六桂(44)
67 同 飛(16)
68 4四金(53)
69 5四桂打
70 5三角(42)
71 3三歩成(34)
72 同 桂(21)
73 同 馬(23)
74 3一飛(51)
75 3四歩打
76 5二金(61)
77 1四歩(15)
78 同 歩(13)
79 1六飛(56)
80 2五銀打
81 5六飛(16)
82 3四銀(25)
83 2二馬(33)
84 6一飛(31)
85 1四香(19)
86 4六歩(45)
87 7五歩(76)
88 4五金(44)
89 8六飛(56)
90 8三銀(72)
91 7四歩(75)
92 6五歩(64)
93 7三桂打
94 同 桂(81)
95 同 歩成(74)
96 同 玉(82)
97 7五歩打
98 6三玉(73)
99 5七桂打
100 4四角(53)
101 同 馬(22)
102 同 金(45)
103 3三角打
104 3二歩打
105 2四角成(33)
106 2三歩打
107 4六馬(24)
108 8二角打
109 5六馬(46)
110 5五金(44)
111 4四歩打
112 5六金(55)
113 4三歩成(44)
114 同 銀(34)
115 5六飛(86)
116 5四銀(43)
117 7四銀打
118 同 銀(83)
119 同 歩(75)
120 5五銀打
121 8六飛(56)
122 6四角(82)
123 8四飛(86)
124 5三玉(63)
125 7三歩成(74)
126 5六角打
127 7四と(73)
128 6六桂打
129 7七玉(78)
130 5八桂成(66)
131 同 金(69)
132 6六歩(65)
133 4五桂打
134 同 銀(54)
135 同 桂(57)
136 5四玉(53)
137 3九香打
138 6七歩成(66)
139 同 銀(68)
140 6六金打
141 8八玉(77)
142 6七金(66)
143 6四と(74)
144 同 飛(61)
145 7六角打
146 6五銀打
147 8二飛成(84)
148 7八金(67)
149 9八玉(88)
150 6二桂打
151 8五角(76)
152 7四銀(65)
153 3四銀打
154 6九飛成(64)
155 7六角(85)
156 6五歩打
157 5三金打
158 同 金(52)
159 同 桂成(45)
160 同 玉(54)
161 7三龍(82)
162 6三金打
163 5四歩打
164 同 玉(53)
165 4三銀打
166 5三玉(54)
167 5二金打
168 4四玉(53)
169 4五歩打
170 同 角(56)
171 7四龍(73)
172 6四銀(55)
173 4五銀(34)
174 同 玉(44)
175 3四銀(43)
176 投了
まで175手で先手の勝ち



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大山将棋研究(549); 四間飛車に玉頭位取り(高島弘光)

2017-06-13 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170613
高島弘光先生と第14回早指し選手権です。


大山先生の四間飛車に高島先生は玉頭位取りです。

54銀から袖飛車。これは嫌なんです。86角では後の進展が困ります。

高島先生は筋よく55歩から65歩でした。

これなら74歩には66銀で対抗できそう。

大山先生は2筋の突き捨てを逆用しました。

2筋は破れるのですが、27歩成~38と~29飛成では3手、24飛~34飛~39飛成も3手。ならば27歩成のほうが良いですね。ですが56金~64歩同金44角という筋を警戒したということでしょう。

警戒されても高島先生は6筋から攻めます。金をぶつけ

歩を合わせます。

竜の作り合いで

2筋に回り、金を打たれ

金を合わせ

という細かいやり取りから竜を侵入しました。これで寄せ合いです。

6筋と7筋の攻め合い

から76桂が入って

先に詰めろがかかるので大山先生の手勝ちのようです。つまり6,7筋の攻め合いではだめで、7筋を受けなければいけなかったと。まあ早指しだと勢いのある方で進めたくなりますよね。

底歩は利くのですが、大山先生はどんどん攻めます。

これが詰まないなら問題なし。

合駒を打てないけれど、移動合で逃れていました。

投了図。

ソフトでチェックしたら、72香の合駒を同竜で詰んでいたみたいです。ということは98手目に97金と放り込んだのが間違いで、97歩成同桂96歩で詰めろ、というように駒を渡さなければ優勢でした。プロでも30秒将棋は慣れていないし、詰む詰まないを読むのは年齢で衰えますからね。
まあそういうところはあるのですが、内容は悪くないと思います。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:高島弘光7段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5六歩(57)
12 7二玉(62)
13 6八銀(79)
14 8二玉(72)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 5七銀(48)
18 4三銀(32)
19 5八金(49)
20 5二金(41)
21 7五歩(76)
22 7二銀(71)
23 7七銀(68)
24 6四歩(63)
25 7六銀(77)
26 5四銀(43)
27 2五歩(26)
28 3三角(22)
29 6六歩(67)
30 8四歩(83)
31 7七角(88)
32 8三銀(72)
33 6七金(58)
34 6三金(52)
35 8八玉(78)
36 7二飛(42)
37 5五歩(56)
38 同 銀(54)
39 2四歩(25)
40 同 歩(23)
41 6五歩(66)
42 5四歩(53)
43 6四歩(65)
44 同 銀(55)
45 6五歩打
46 5三銀(64)
47 7八金(69)
48 2二飛(72)
49 3六歩(37)
50 2五歩(24)
51 3五歩(36)
52 2六歩(25)
53 3四歩(35)
54 5一角(33)
55 6八飛(28)
56 2四飛(22)
57 6四歩(65)
58 同 金(63)
59 5六金(67)
60 3四飛(24)
61 6五金(56)
62 6三歩打
63 6四金(65)
64 同 歩(63)
65 6五歩打
66 3九飛成(34)
67 6四歩(65)
68 6二歩打
69 6三歩成(64)
70 同 歩(62)
71 同 飛成(68)
72 6二金(61)
73 6五龍(63)
74 2四角(51)
75 4六歩(47)
76 6三歩打
77 2五龍(65)
78 3四金打
79 2六龍(25)
80 3六歩打
81 2五金打
82 同 金(34)
83 同 龍(26)
84 2三歩打
85 3四龍(25)
86 2九龍(39)
87 3二龍(34)
88 7四歩(73)
89 6四歩打
90 7五歩(74)
91 6五銀(76)
92 7六桂打
93 9八玉(88)
94 9五歩(94)
95 6三歩成(64)
96 9六歩(95)
97 5九歩打
98 9七金打
99 同 桂(89)
100 同 歩成(96)
101 8九玉(98)
102 8五桂打
103 8六角(77)
104 9八歩打
105 5三と(63)
106 9九歩成(98)
107 7九玉(89)
108 6八歩打
109 6二龍(32)
110 7二香打
111 6八銀(57)
112 4六角(24)
113 6九玉(79)
114 8八と(97)
115 6七金(78)
116 3八龍(29)
117 7一銀打
118 9三玉(82)
119 9四歩打
120 同 銀(83)
121 6三龍(62)
122 7三香(72)
123 5八金打
124 8九と(99)
125 投了
まで124手で後手の勝ち

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20170613今日の一手(その523);穴熊の攻略法

2017-06-13 | 今日の一手

20170613今日の一手

5月のR選手権から、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答(構想を問う問題でした。)

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは後手のほうがかなり堅いです。
先手の攻め駒は66角1枚。
後手の攻め駒はありません。

総合すれば後手が指しやすいです。

☆ 大局観として
実際は私が後手番で、三間飛車を右四間飛車で迎え撃つ、というつもりだったのですが、しっかり石田流に組まれてしまいました。仕方なく後手の仕掛けを封じつつ、位を取って大模様です。作戦負けは解消したと思いました。
後手は4枚穴熊でかなり堅くなったのですが、攻めるところがないのです。こういうのは形勢判断の3要素だけではわかりにくいのですが、攻められないなら後手の攻め駒を増やすことができないので、だんだんに先手が良くなりそうなのです。
ただ、この先の構想は悩みます。端から攻めるか、8筋を攻めるか、何もしないで千日手にするのだってあるのです。
長い目で見れば、穴熊を攻略して勝つか、入玉で勝つか、どちらかになります。そこまで意識しておくとよいです。(意識できずに負けてしまいました。)



△ 89飛とまわる構想が普通ですが、8筋は守られます。

7筋の歩交換を狙えますが、1歩渡すので36歩同銀46角とか


45歩同歩75歩同角46歩58銀62銀

3筋4筋から動かれます。
飛を移動すると右翼の守りが薄くなるのです。つぶれるわけではないのですけれど。


△ 85歩~84歩で交換しておく手。

飛で交換するほうが理想ではあるのですが(73銀が間にい合いますし)、移動しにくければ角を使います。

54歩とされたら7筋の歩交換も調子は良いです。
ただし先手玉の守りにも役立っている歩ですから、玉は右に移動しておきます。持ち歩を生かして将来の端攻めを狙います。


○ 98香~99飛で端を狙うなら

後手から36歩とか45歩は1歩もらうだけですから歓迎です。)対局中もこれかなあ、とは思っていましたが。)
後手は銀を移動して端を強化するでしょう。(98香74歩99飛73銀85桂84銀)

このとき後手の飛を取れますね。84同角同歩43銀に61角

後手陣に欠陥があったのです。角を打たれたら駒得というわけでもないですが、34銀成同角93桂成同銀94歩82銀

角桂と飛歩の交換ですが、端に嫌味がありますから損ではないです。42飛13香44飛成から角をいじめておくくらいでしょうか。やや先手が良いのだと思います。なにか駒を手に入れて(竜の横利きもあって)93に打ち込めば勝ちです。


△ 68玉など待機して、54歩なら75角

で馬を作れます。

74歩なら55角で銀を取って43銀ねらいですが、13角

と気がつかれたら手損するだけでしょうか。まあ千日手にするつもりなら構いませんが。

68玉は8,9筋を狙うなら損な手ではありません。58まで移動すると、将来45歩同歩46歩に58銀と引けなくなるのでまずいかも。39か28まで移動してしまうのはあります。
作戦負けなら玉を移動するというのは常套手段ですが、この場合はそこまでの必要はないです。


× 2筋を狙うのは(26歩74歩27金54歩25歩)

25同桂なら26金です。13角に26金73銀15歩

と棒金で攻められれば理想、のはずですが、15同歩同金31角14歩86角89飛53角

ではうまくいったという感じではありません。

途中(28飛の位置ではないので)24歩と返すのもあり、

17桂でさばいていくか、36歩で反撃か、というのもよくわからないです。
後手から見ると、穴熊と遠いところで戦うので無理が利きます。


○ 実戦は55銀に気が付きました。

形は崩れますが歩得になります。51銀44銀42銀

と我慢されると、1歩持てば銀を殺されます。3,4筋から攻めるのは反動が厳しいので、26歩と待って15歩同歩同香16歩43歩
銀を殺させて、33銀成同角同角成同銀15歩

銀と桂香歩の3枚換えです。以下は馬を作って(44銀16角31飛43角成55銀58桂)

駒得になったら自陣に打っておくというのは(持久戦の場合は)大事なことです。34角で馬を消されましたが(34角同馬同飛56歩)

そろそろ良いだろうと銀を追ったのが大失敗です。もう一度どこかに角を打って馬を作る(52角31飛16角成とか)なら有利が拡大していました。危なさそうな予感があったのですが。36歩同歩46銀同桂36飛

強引にさばかれました。36同銀もある(58角39飛36角成47銀同馬同金58銀)けれど、意識は完封だったのです。37歩26飛44角25飛53角成45歩

54桂46歩36銀58銀39飛67銀成同玉47歩成同銀28金

と後手からかなり手が続きます。このあたりで飛を捨てて入玉を目指す(26歩39金25歩38金同銀)ことを考えればよかったのですが、89飛38金26歩48金25歩47金

まで進めて、入玉が難しいことに気が付きました。もう遅いです。

やはり駒得を急がないというのは大事ですね。


☆ まとめ
1手1手の優劣を考えるよりは、もっと先のことを考えるほうが良い場合があります。これが大局観ですね。

駒得というのは中毒性がありまして、後手玉がかなり堅くても、駒得が進むと有利だと思いこんでしまうのです。歩得→銀と桂香歩の三枚換え→馬作りと進行していくと、かなり有利になった気がしてしまいます。
自玉を少しでも固くしておくことや、さらなる駒得を焦らないこと、最終的には駒得よりも入玉することを考えておけばよかったです。

穴熊攻略を考えておくのもよくて、最善は98香~99飛だろうと思います。飛角桂香で攻め駒4枚ならよいわけです。それだけで一気につぶせない(これは先手玉が近いので流れ弾に当たるから、攻撃力が鈍る)のですが、玉の移動をしてからなら十分です。問題図の場合は後手陣の欠陥(桂をもって26桂とか、銀をもって43銀とか)があるので、78のままでもうまくいきそうです。

対穴熊全般に言えますが、上から攻めつぶすあるいは横から金銀を剥がして食らいつくという構想と、穴熊には触らないで完封する(攻撃力を奪う)とか入玉する構想にわかれます。
中盤で最後の形を意識しておくというのが良いのです。方針がぶれなくなります。









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大山将棋研究(548);三間飛車に居飛車穴熊(西村一義)

2017-06-12 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170612
昭和55年1月、西村一義先生と第13回連盟杯争奪戦です。


珍しく大山先生の三間飛車、それも後手三間です。

まあ西村先生は穴熊ですから急戦の心配はないということだったのでしょう。

この後手の構え、前にコーヤン流(弟子の中田功先生愛用)と書きましたが、細かい区別をされているようで、真部流(真部一男先生愛用)と呼んでいる人が多いようです。真部流というと、四間飛車で54銀52金72金83銀73桂の形で61飛から65歩を狙うほうだと思っていました。コーヤンも最初はこの形を指していたのですが、今は73桂を跳ねて4枚穴熊に組ませないほうが多くなって、そちらがコーヤン流だとか。いずれにしても大山先生が本家だとおもいます。

西村先生は36歩を突かないで(突くとさばかれやすくなる)36飛のけん制です。

大山先生は44銀と逆に引いて52飛でけん制します。西村先生は5筋を構わず飛角をさばき

22歩の攻めでした。29竜で催促されて

55角から

2枚換え、と言っても桂を取られているので角銀交換です。さらに24角があっては悪そうで

一度は竜を逃げたのですが、77歩で切らざるを得なくなり

駒損で自玉に手を入れるというのは普通は駄目なのです。

大山先生は手順に馬を作って余裕で受けが利きそう。

西村先生は歩の手筋を駆使して、竜取りで馬を取らせ

斬り合いに持ち込みました。大山先生の77歩は危険なのだろうと思います。

遅れましたが46馬が攻防で、桂を打たせて受けやすくなりました。

この前後で33竜とか22飛成とか、竜を引き付ける受けを選べば入玉を目指せたはず。

53金と打たれて怪しくなってきました。入玉にはならないです。でも81桂というのが粘りのある受けです。

西村先生は1歩でもあれば52歩で勝ちなのですけど。

清算して飛を打っても寄りません。

大山先生は持ち駒を投入して

竜を追って受けます。ここで西村先生の11竜が不可解。91竜のほうが得ですね。

右から攻めたのですが、遠いです。

投了図。案外にあっさり終わりました。

大山先生は受けだけでなくて攻め味も作っておくほうを好みます。そのほうが相手の間違いを期待できるということなのでしょう。でも本局に関して言えば、形勢不明になっているところがあったと思います。相手が戦力不足なのですから、入玉コースを作ってしまうほうがわかりやすかったでしょう。
どちらを持っても攻め方受け方を学べると思います。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:西村一義7段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二飛(82)
7 2五歩(26)
8 3三角(22)
9 6八玉(59)
10 4二銀(31)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5六歩(57)
14 7二玉(62)
15 5七銀(48)
16 5二金(41)
17 7七角(88)
18 8二玉(72)
19 6六銀(57)
20 7二銀(71)
21 6八角(77)
22 2二飛(32)
23 8八玉(78)
24 5四歩(53)
25 9八香(99)
26 6四歩(63)
27 9九玉(88)
28 5三銀(42)
29 8八銀(79)
30 7四歩(73)
31 7九金(69)
32 9四歩(93)
33 5九金(49)
34 6三金(52)
35 6九金(59)
36 6五歩(64)
37 7七銀(66)
38 4五歩(44)
39 7八金(69)
40 6四銀(53)
41 2六飛(28)
42 5五歩(54)
43 同 歩(56)
44 同 銀(64)
45 3六飛(26)
46 5二飛(22)
47 3四飛(36)
48 4四銀(55)
49 2四歩(25)
50 同 歩(23)
51 同 角(68)
52 5九飛成(52)
53 7五歩(76)
54 同 歩(74)
55 2二歩打
56 2九龍(59)
57 3三角成(24)
58 同 銀(44)
59 5五角打
60 7三角打
61 3三角成(55)
62 同 桂(21)
63 同 飛成(34)
64 2四角打
65 3四龍(33)
66 7六歩(75)
67 同 銀(77)
68 7七歩打
69 2四龍(34)
70 同 龍(29)
71 7七桂(89)
72 2九龍(24)
73 8九桂打
74 2八飛打
75 4三角打
76 6二金(61)
77 7四歩打
78 3七角成(73)
79 5三歩打
80 同 金(62)
81 3八歩打
82 同 龍(29)
83 6五角成(43)
84 6四金(53)
85 4六歩(47)
86 6五金(64)
87 同 桂(77)
88 7七歩打
89 7三銀打
90 同 桂(81)
91 同 歩成(74)
92 同 銀(72)
93 同 桂成(65)
94 同 玉(82)
95 7七桂(89)
96 4六馬(37)
97 6八桂打
98 6四歩打
99 4四歩打
100 5四銀打
101 5二銀打
102 5三金(63)
103 4三歩成(44)
104 同 銀(54)
105 同 銀成(52)
106 同 金(53)
107 4四歩打
108 同 金(43)
109 5三金打
110 8一桂打
111 8五桂(77)
112 8二玉(73)
113 7四歩打
114 7二歩打
115 6三金(53)
116 8四銀打
117 6一銀打
118 2二飛成(28)
119 7二銀成(61)
120 同 龍(22)
121 同 金(63)
122 同 玉(82)
123 4二飛打
124 6二角打
125 5三歩打
126 4三金打
127 4一飛成(42)
128 5三角(62)
129 7三歩成(74)
130 同 桂(81)
131 同 桂成(85)
132 同 玉(72)
133 5六桂打
134 4二金(43)
135 1一龍(41)
136 3一歩打
137 4四桂(56)
138 同 角(53)
139 1二龍(11)
140 2二歩打
141 5四金打
142 3三角(44)
143 4四香打
144 3九龍(38)
145 4二香成(44)
146 7七歩打
147 投了
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