いわき市生涯学習プラザに
飾られていました生け花から。
雨のいわきのお天気ですが、
217年前のいわき・4月の行事とは。
長谷川さんの「寛政十一年 農家年中行事」
(現代訳は「なるほど歴史塾」で。)から
一.四月一日は、綿ぬきという。
今日より布子を脱ぎ、あわせを着る。
時節不相応の衣装は、女房の恥である。
まず、刈敷(かりしき)の支度は
仕事着・襦袢・夏帯・タスキ・火打巾着・フンドシ・キャハンなどは、
使う前の月に揃えておくように心掛けなければいけない。
※衣替え(ころもがえ):現代は6月1日に行うのが例である。
男は、植え物・播く物・麦の跡のこと。
天気・不天気・土の乾き・しめりなどの土の加減を
よくよく考えるべきで、
中でも、生姜(しょうが)、蒟蒻(こんにゃく)、茸(つく)藷(いも)、木綿などは、
特別に念を入れなければいけない。
次に、
藍(あい)の植え付け、肥料のほどこし方、
また、大豆、小豆(あずき)、大角(なた)豆(まめ)、粟、
ヒエの播きつけ、瓜、
茄子(なす)、煙草(たばこ)の植え付けなどは、
刈敷の前に済ませておくべきだ。
刈敷は、騎刈(のりかり)・挽刈(びきかり)・薙刈(なぐりかり)、
抱山(かかしやま)・散(さん)野(や)の入合(いりあ)野(い)の柴の刈り出し、
荷送(におくり)、間配(まくはい)散らし、朝返し、
小返しなどを気魂次第で働いた跡を
めざましくなるようにすることだ。
一.七日は、
平、子鍬倉大明神のお祭りで町方の屋台で、
狂言、手踊りの出し物がある。
面白いことだが、数日の見物は、
家業の妨げになるので、心得なければならない。
一.四月八日は、
潅仏(お釈迦様の誕生日)といって、
諸寺院において、法要があります。
また、処々の鎮守・うぶすなの祭礼があり、
貴賤、老若、参詣するけれど、正直者はまれである。
不正直者が参詣しても無益のことだ。
一休の狂歌に
(参拝する者の心が曲がっていては、利益はなく罰が当たります。)
又、古歌に
( 心に実の道があるならば、祈らずとも神が守ってくれます。)
(菅原道真)
天照大神のご託宣には、
正直は一旦の依怙にあらずといえども終(つい)に日月の憐れみを蒙出る。
謀計は眼前の利潤をなすといえども終(つい)に神明の罰を蒙る。
右の信託に背く故に、生霊、死霊、呪調伏、此罰、彼罰、祟り(たたり)、
怨霊を取り除いても、
又、祟り(たたり)があたるのは、自分の作った罪の報いなのである。
或る書物に、積善の家に余慶があり、積悪の家に余霊(たたり)があると。
この心得を考え、悪事をつつしむことがたいせつだ。
一.今月のきまった行いとしては、
田畑の手入れ、これは、日月が草木国土を照らして、
野菜のひきわけ、鍬目を入れ、
厩(むまや)糞(こい)、掃溜(はきため)、毟(むしり)草(くさ)のつけ運び、
畔のふちなどまでよく刈込をして五月を待つべきだ。
4月の衣替え・農作業・行事の事が
細かく書かれ
宗教心があふれ出ていることに驚かされます。
日めくりカレンダーより
☆人生の優先順位のとおりに
今日、生きてる?
東京都 主婦の方
時々振り返りたい言葉です。