CT検査の技術の進歩により、最近は拍動している心臓の血管までも映し出す事ができるようになり、心臓カテーテル検査を受けなくても90%以上の精度で病変をとらえることができるようになりました。しかしCT検査のX線被ばく量は無視できません。
以前、心臓に特定しないCT検査のX線被ばくによるガンの発生率についてお伝えしましたが、今回は心臓の血管に対するCT検査のX線被ばくによるガンの発生率についてです。
JAMA. 2007;298:317.
(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★★★)
1年2回のCTスキャンで被曝する線量は、日本の原爆投下時の爆心地から2マイル(約3.2km)離れた場所にいた生存被爆者が被曝した線量とほぼ同等であるそうです。この研究では、生存被爆者のその後のガンの発生状況を、日本人とアメリカ人のガン発生率の違いで補正したBiological Effect of Ionizing Radiation 7th Report (BEIR VII)というレポートを基にガン発生のリスクが計算されました。
64列CT装置による1回の検査で発生するガンのリスクは女性、若年である方が高く、20歳女性で143分の1でした。
上の図は1回の検査で発生する肺ガンと乳ガンのリスクで、実線が女性、点線が男性です。縦軸は発生率で一番上が1%、横軸は年齢です。
男性の場合年齢にそれほど関係なく1回の検査で0.1%すなわち1,000分の1の肺ガンのリスクを負うことになります。
例えば30歳の女性の場合、1回の検査で0.2%すなわち500分の1の肺ガンのリスクと、乳ガンのリスクも同等に負わせることになります。40歳の女性の場合は0.2%すなわち500分の1の肺ガンのリスクと、0.1%すなわち1,000分の1の乳ガンのリスクを負わせることになります。
40~50歳以下の女性の心臓の血管に動脈硬化病変がある確率はきわめて低く、CT検査の被ばくによるリスクを考慮すると、心臓カテーテル検査が避けられるからといって安易に64列CT装置による検査を行うのは避けなければならないことがわかります。
なるほどと思われた皆さん!それではここをぽちっと「ブログランキング」応援よろしくお願いいたします!
↓こちらもぽちっとよろしく
以前、心臓に特定しないCT検査のX線被ばくによるガンの発生率についてお伝えしましたが、今回は心臓の血管に対するCT検査のX線被ばくによるガンの発生率についてです。
JAMA. 2007;298:317.
(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★★★)
1年2回のCTスキャンで被曝する線量は、日本の原爆投下時の爆心地から2マイル(約3.2km)離れた場所にいた生存被爆者が被曝した線量とほぼ同等であるそうです。この研究では、生存被爆者のその後のガンの発生状況を、日本人とアメリカ人のガン発生率の違いで補正したBiological Effect of Ionizing Radiation 7th Report (BEIR VII)というレポートを基にガン発生のリスクが計算されました。
64列CT装置による1回の検査で発生するガンのリスクは女性、若年である方が高く、20歳女性で143分の1でした。
上の図は1回の検査で発生する肺ガンと乳ガンのリスクで、実線が女性、点線が男性です。縦軸は発生率で一番上が1%、横軸は年齢です。
男性の場合年齢にそれほど関係なく1回の検査で0.1%すなわち1,000分の1の肺ガンのリスクを負うことになります。
例えば30歳の女性の場合、1回の検査で0.2%すなわち500分の1の肺ガンのリスクと、乳ガンのリスクも同等に負わせることになります。40歳の女性の場合は0.2%すなわち500分の1の肺ガンのリスクと、0.1%すなわち1,000分の1の乳ガンのリスクを負わせることになります。
40~50歳以下の女性の心臓の血管に動脈硬化病変がある確率はきわめて低く、CT検査の被ばくによるリスクを考慮すると、心臓カテーテル検査が避けられるからといって安易に64列CT装置による検査を行うのは避けなければならないことがわかります。
なるほどと思われた皆さん!それではここをぽちっと「ブログランキング」応援よろしくお願いいたします!
↓こちらもぽちっとよろしく
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます